うだうだ日記 The Diary of T.Kouya's UdaUda Daily Life
... The Unworty sentences which describe my UdaUda daily life in July, 2003.
... 日々のウダウダを記述した価値のない文章: 2003年7月
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7月30日(水) 掛川・曇
 東海地方は梅雨明けした筈だが,まだハッキリしない天候が続いている。梅雨前線は相変わらず御前崎のちょっと南で停滞しているし,なんでこんなんで梅雨明け宣言なんかできるのか,不思議である。今年はこのまま秋野長雨に突入か?

 メディアレビュー&ぷちめれクリック増大の原因が,アクセスログを見て,よーやっと判明した。やっぱり,日記をざーっと眺めて居る人は一人しかいない。きっとcookieをカットしてアクセスしているのだろう。ということで,この方(それ以外にもいるのかも)が閲覧しに来ると,その日のクリック数ががーっと上がっちゃうのであろう。ま,ありがたいですけどね。商売でやっている人には迷惑なんだろうが。

 WebArena Suite2だが,まだ人にはお勧めできない。管理ツールはWeb&SSLでアクセスして使うのだが,証明書が正式なものではなく警告が出るし,アクセスログも,DNSの逆引きをしてくれないのでIPアドレスのみ。ちょっとフライング気味でスタートした感がある。それ以外の使い勝手は満足。しかし,自宅サーバのコンテンツも軒並み移転したため,100Mの領域を既に7割近くも費やしている。いかんなあ。

 訳あって,とある専用マシンの技術資料を眺める。天文シミュレーション用途の特殊回路を積み込んだマシン(ったら分かる人にはバレバレだ)なんだが,これを汎用化できないかと相談を受けたのである。しかし,道のりは遠そうだ。わしみたいな数学崩れの人間よりも,工学畑のシミュレーション屋さんの方が有用な使い道を見つけるだろうなあ。

 愛読していた武田徹さんの掲示板が最後になりそうだとのことで,前後の文脈を無視して書き込む。折角だから,ここにも掲載しておこう。

 私は情報技術を教える立場にありますが,Internet,特にWebに関しては「Webページ所有者にとって は一方的に都合が良いメディア」であることを講義中に強調しています。静的なHTMLによるWebページも,掲示板も,所有者の完全なコントロール下に あって,改変も廃棄も自由。であるから,信頼性が熟成されにくく,同時に,所有者の意志も明瞭に見えてくる側面がある。2chにそれなりの信頼感があるの は,スレッドを使用者側で勝手に立てられる掲示板のシステムが支持されているためと,管理人のコントロールがもはや届かないほど大量のアクセスと書き込みが発生しているためと解釈しています。
 一言で「ネットメディア」と言っても,手元に情報が残るメディア(メール, P2P等)と,サーバ側での集中管理が行われるメディア(Web, FTP等)の特性の違いも重要なテーマだと考えます。今のところ,前者の方が信頼感があるように思えますが,それは上記のような理由によるのではないで しょうか。
 Webが登場してまだ十数年,Internetが大衆化してまだ十年も経っていませんよね。我々はもっとケーブルで繋がった世界と格闘する必要があるようです(私もですが)。最終的には,ばんまいさんの言われる

>我々がデヂタル機器に備わっている
>情報の記録/保存/蓄積機能を充分に使える段階にまで技術的に成熟する必要
>があると思います。

その上で,情報技術とは別の「信頼感熟成マニュアル」の厚みを作り出す必要があると感じています。まだこれからですね。

 我ながら,とってつけたような,ヤなオトナの文章である。でもまあ正直な感想ではある。

 PC Cluster,高校生の実験講座では不要となる5台のマシンを一階上の実験室へ移動する。なんか,ここんとこ職場内を複数のPCを抱えて右往左往してばっかりのような。これでまたおにゅぅのP4マシンが届いたらどうなっちゃうんだろうか?

 良い機会だと,Batch Job Schedulerを突っ込もうと,PBS(Portable Batch System)をダウンロードしようとregistするも,いまだ交付されたIDとpasswordを受け付けてくれない。登録後はそれが反映されるまで時間が掛かると,メールには書いてあったが,ちっと長すぎないか? さすがBatch Systemだけのことはある・・・のか?

 明日は新セミナー生らと飲み会,明後日は東京で友人と飲み会,次の日は松山で,その次は講演じゃー。いっそがしいぞぉ。・・・成績付けがまだ終わってません・・・どーしよ。

ぷちめれ・・・BK1 | Amazon -> 小林よしのり責任編集「わしズム Vol. 7」幻冬舎, 4-344-00363-2, \952
 今回は「ゴーマニズム宣言」も「夫婦の絆」も休載の,マンガの少ない時の多い雑誌と成り果てた。ちょうど「戦争論3」が同時刊行されており,そちらに時間を取られてのことらしい。しかし,浜松ではまだ「戦争論3」が入手できていない。今週末までおあづけ。ぐっすん。
 ここんとこ,女性の書く本をよく読んでいるので,大高未貴「国々の公 韓国」,長谷川三千子「思想相談室」,末永直海「シモジモの人々」は,マンガの次に目を通している。今回はこれらに癒されてどうにか満足。しかし,やっぱり,よしりんのマンガが読みたかったなあ。次回に期待。

7月28日(月) 掛川・晴後雨
 朝晩は爽やかな秋風が吹いている・・・夏はどこ行った? ようやく蝉の鳴き声が聞こえてきた。

 結局,中途半端になりそうなので,JSIAMの講演は取りやめ。あーみっともない。で,本日は@niftyのサイトからna-inet.jpへの引っ越し作業を行い,完全に終える。トップページもちょっと編集。Yahoo! Japanのディレクトリ登録内容も変更をお願いしておく。さてどうなるか?
 とゆー訳で,以後はこのサイトの全てのアクセスログが参照できます。ちょっと楽しみ。

 セキュリティ甲子園の話題については,高木さんの日記に詳しい。これ以上付け加えることはない。

 PC Clusterのお引っ越し,途中まで行い,疲れ果てて帰宅する。で,寝ます。

7月25日(金) 掛川->浜松->掛川・曇
 ちょっと暑くなったが,本格的なモノではない。朝晩は涼しいままだ。

 現実逃避てがら,この日記を書いている。今日は三遠南信vitalization産学官交流会という「集団お見合い(主催者談)」のような場に出席してきた。自分のプレゼンテーション能力の無さを再認識。もっと論理的に語らねばいかんなあ。

 本日朝,無事,na-inet.jpドメインが使用可能となった。以後,こちらのページを中心に活動を続けていくことにする。

 経産省が予定していた「セキュリティー甲子園」(このダサいネーミングは何とかならんのか),今年度は断念という記事。愚民がよってたかって折角の企画を潰しやがる。誰だ,この「学校の教師」や「専門家」って奴は。「腕前が悪用され,コンピューターへの不正侵入などの犯罪を誘発する」「学校のセキュリティーが破られたら困る」「防衛庁がハッキングされたらどうするのか」・・・呆れ果てて何も言う気になれない(言っているけど)。
 まあ,内容を変更の上,次年度には開催されるようで,ちょっと安心。

 明日はOpen Campus。初の実験室公開。さーて,反応や如何?

7月24日(木) 掛川・曇
 ちょっと薄日がさしている。でも寒いぞ。今年は冷夏決定か。

 Maple9はGMPを搭載・・・か。ふーん,へー,日本語版は大枚十数万円もするのにねー。へー,ほー。私が購入することは絶対にないな。

 だらしな日記読者とちんげ教信者を兼ねている人は,日本全体でどの程度居るのであろうか。意外な接点があってあらびっくり。駆け出し時代の藤田さんは,教祖の奥さんのお手伝いをされていたんですなあ。いやぁ,Webの世界は狭い。というより,マスコミ人脈は狭い,というべきか。

 サーバ,1000円台の押入整理用棚の上部に置かれる。ケーブルお化けになっているのは相変わらず。専用rackのありがたさは,コンパクトにマシンを格納できる上に,このケーブル地獄を見えないように隠してくれる所にもある。しかし,そんな神棚は教育には不向きだ。どう繋がっているのか,見た目には分からないし,「rackがなきゃ,PC Clusterって作れないんだ」等という誤った考えが広がりかねない。こんだけ汚い細工であれば,「これくらいならオレにも出来る」と思ってくれるに違いない。・・・体力さえあれば,なんだがね。あーまだ腰が痛い。

 今月のメディアレビュークリック数は,前半に大量アクセスがあり,過去最高を日々更新中。以外な本が伸びているが,どうやらフェアをやっているためであるらしい。世の中のダイナミックな大波が,うちみたいな岩場の小さな水たまりにも飛沫となって掛かってくる,そんな感がある。とまれ,アクセスしてくれる皆様に感謝。

 いやあ,自宅のBRL-04Fを介してFTPサーバにファイルをアップロードしようとすると,一定サイズ以上のファイルは転送途中でストップしてしまう現象が続いていた。今日は意を決して調べまくったら,原因がわかった。PMTUD blackhole問題とで,FAQだったのだ。で,ここにある通りNetTune(ありがたや)を使って解決できた。ちなみに,MTU値だけ小さくしてもWindowsサイズがちゃんとしてないとダメである。
 しかし,ワカランのは,@niftyに接続する際にはこの問題が起きなかったという点。経路上のMTU値が「たまたま」全て大きかった,というせいなんだろうが・・・。何はともあれ,これで安心して,WebArenaに移行できそう。

 あああ,今月末締め切りの講演予稿がまだ着手されていない。なんたるちーや。研究なんてするもんじゃない(違う?)。採点地獄も近いし,また暫く更新を休みます。更新されたら,それは現実トーヒ行動だと解釈して下さい。んでは。

ぷちめれ・・・BK1 | Amazon->森毅「異説 数学者列伝」ちくま学芸文庫, 4-480-08658-7, \900
 学生時代に単行本で読んでいたが,21世紀になって文庫化された。っっても2年も前の話だ。たまたまforever bed room(日本語訳: 万年床)に散乱し沈殿していた本書をつらつらと寝しなに眺めていたら,面白くって読了。薄いしね。
 感心したのは,数学者一人あたり7ページの分量の文章で,一刀斎の頭脳が持つ知識の厚みがチラチラと感じる点。これに対して,藤原正彦の「心は孤独な数学者」(新潮文庫)は,情緒最優先の人だけあって,アカデミックな数学や歴史の情報は少なめで,数学者の伝記文学を思わせる内容になっている。その分,普通の読者には面白く読めるだろうが,「情緒より学問」が好みのわしとしては,物足りないのである。
 本書は文庫化に辺り,長岡亮介(放送大学)の解説が付加された。これが名解説。専門家の解説って,自分の専門に拘泥する余り,読者に「解説」することを忘れてしまうことがある。これが若手の研究者なら(わしもだが),まあしゃーねーかと許せるのだが,ええ年こいたキョージュクラスがやらかしていると,こんなんばっかいるようじゃ,国立大学が法人化されてもしゃーねーよな,と思ってしまうのである。長岡の解説によって,昔には分からなかった(今もわからんが),一刀斎の暗喩的表現に込められた意図が見えてきたのであった。
 ついでにちょっと引用。2001年文庫化に当たって,解説の他に,著者のあとがきも併せて付加された。やっぱり例の調子でこんなことを言っている。

 このところ,理科離れとか,学力低下とか,つまらんことが議論されている。「今の大学生は学力がない」なんてことは,いつも言われていた。特に言われていたのは,ぼくの世代。なにしろ戦争があったからなあ。江崎玲於奈は二歳上で,河合隼雄は一歳下だったから,だいたい同じ世代。その次によく言われたのは,三十年前の世代。ヘルメットをかぶって走り回っていたからなあ。それにしても,そうした世代の人間がなぜ学力低下を口にしたがるんだろう。(P.211-212)

 今ならさしずめ「ゲームとケータイに金と時間を吸い取られていたからなあ」というところだろうか。わしの世代なんぞは「ワンレンボディコンがお立ち台で踊っていたからなあ」である。このぼやき口調,でありながら,ちゃんと世間の風潮に異を唱える物言いは,是非とも真似してモノにしたい。今の私の夢は,三〇年後,「『評論家としてか役に立たない』クズ」と呼ばれるジジイになることである。

7月22日(火) 掛川・曇
 ん〜,どんより^6。

 大学評価の動き(朝日新聞)。文科省よか経産省の方が,大学の個性を認めるようなコメントを出している辺り,皮肉だねぇ。折角,大きな動きがあるんだから,せめて優秀な研究者が海外流出しないように,囲い込みをきちんとやって欲しいね。

 棚(rackという程,高級なものではない)に入っていたPC Cluster(cs-pccluster)(左)を平机に並べる(右)。腰が痛くなった・・・あたたた。

 

 サーバ(NFS/NIS)は,まだ専用の棚がないため,ケーブルに巻かれて地べたに置いたまま(右図中の左上隅)。可哀想なので,明日にも棚を購入することにする。

 実は,学内予算を付けて頂いたので,このcs-pcclusterは今年度中にcs-pccluster2へとステップアップすることになっている。CPUとMotherboardの値動きを注視しつつ,手頃になったところで部材を購入する予定である。今回の平机への移行は,それも見越してのことである。PC Clusterと言えども,TCO(Total Cost of Owership)削減圧力とは無縁ではなく,他の用途にもflexibleに対応できるように設置せねばならないのである。いつまでも棚に収まってお高く止まっていてはダメだ。働け働けHDDがcrashするまで,なのである。
 現在のマシンは予備として保存しておく他は,別の部屋へ移されて小規模なcs-pcclusterとして動作し続ける。そして,cs-pccluster2とcs-pcclusterとはHeteroな(つってもIA-32 familyには違いない)環境のPC Grid(cs-pcgrid)となり,動作実験も併せて開始することになる。ようやっとGlobus Tookit 2.4が使える所まで来たのである。3.0は・・・でかすぎて訳がわからん。正式版が出て,誰かがきちんと運用した報告が出てからでも遅くはなかろう。こっちがやりたいのは,PC ClusterやPC Grid自体の開発ではなく,その上で動作するアプリ,特に数値計算ライブラリを開発することなんだから,自分の力量も顧みず先走っても仕方がない。

 UNIX Magazineに廃れるリンク(dying-link)の紹介記事があった。うーむ,こういうセンスはソフト屋さんらしいなあ。実用性は兎も角,アイディアは楽しい。それを実現する技術が伴っているところも○。

 肉体労働後なので,もう寝ます。

7月21日(月) 掛川・曇
 梅雨明けはまだ遠い。九州では湿舌による豪雨が続いているようで,大変な被害が出たようだ。

 "Try MPFR"のお披露目と,gexpr.cのcopyright holderを探すために,gmp-discuss MLに投稿。・・・と,程なく,MPFR Projectの大御所(つっっても年は若いんじゃなかったかな?),P. Zimmermannn先生から直メールが! ありがたいことに,リンクして頂けるとのこと。むー,それならもっと説明書きをしっかり書くべきだったかなあ。まあいいや。早速。O.K.の返事を出そうっと。

 ということで,本家からリンクされちった・・・ちとこっぱずかしいぞ(^^;)。

 久々にマジメに勉強したら疲れちった。寝ます。

7月18日(金) 掛川->東京->掛川・曇
 純粋に遊びで東京に出かけるも,神保町に出たついでにどうしても○大に寄ってしまう。便利なんだもんねぇ。都心のど真ん中にある立地の良さは,建物のボロさや教員の××さ,偏差値の××さを補って余りある。通りを越えたお向かいでは,リバティタワーをぶったてた明大が,その隣りにまたまたでかいビルを建設中である。凄いな〜と感じると同時に,こんだけでかいビルにあれこれ詰め込んじゃうってのは,果たして使い勝手が良いものなんだろうかとも思う。一々エレベータと階段を使わなきゃいけないのは年寄りには辛いよな。

 このページの移転を考えている。@niftyに移行してからというもの,容量やCGIの制限が一向に改善せず,かといってnifty.comへ移行したところで大した変化も期待できず,もうどっかに移転する他ないなあ,と結論付けたのである。自分ちのサーバに全部移すというのも一案だが,これはもっとアヤシゲな用途にも使いたいので,表の稼業の顔であるこちらのページはマジメな印象を保ちたいのである(今更か?)。独自ドメインも欲しいし,容量も100Mは欲しい。でも月々の料金は2〜3000円程度で済ませたい・・・となると難しいかな,と思っていたら,今日のFree WatchWebArena2の紹介が載っていたのだ。料金表を見る限り,かなりリーズナブルである。早速資料を請求した。どーせ見る人も減るお盆の時期を狙って,移転作業を完了してしまおうっと。ドメイン名はどうしようかしらん・・・。

 辻元さん,捕まる。これで,疑惑を追及した方もされた方も仲良く拘置されることになった。皮肉だねぇ。

 おっ,GoogleのCache更新。この日記のcacheを見る限り,先週分ぐらいまでの更新はフォローできているようだ。

 折角ネタを拾ってきたのに,発売から間もないせいか,リンク↓見つからないまま。見つけ次第,掲載します。

ぷちめれ・・・BK1 | Amazon->とり・みき「キネコミカ」早川文庫, 4-15-030729-6, \580
 以前ソニーマガジンズでまとめられた,映画パロディ短編集の文庫化。なんと11年ぶりである。息が長いなあ・・・改めて読み直してみたが,ちっとも古くなっていない。この物持ちの良さ,恐るべし。
 単行本の時には白黒ページが大半だったが,文庫化されたこれは全部2色刷になっているし,初出一覧も付加された。この自作に対するこだわりはとり・みきならでは。ですからね,お願いですからもっと仕事して下さい。石神伝説は途中で終わっちゃったし,遠くへ行きたいも打ち切られてしまった。これからは江口寿史化してしまうのだろうか。

7月16日(水) 掛川・曇
 半袖だとひんやりして肌寒いと感じる日である。この調子で行けば,原発を全部止めたまんまでも何とかなるのでは?

 ここんとこ,なーんだか本が読めないなー,紹介するネタがないなー,と感じていたが,昨年と違って,電車に乗っている時間が極端に少なくなったせいなのであった。やっぱり週一の横浜行きは貴重な読書時間であった・・・。つーても,その分,研究も余暇もないという生活だったから,痛し痒しではある。じゃあ,今年は昨年に比べて割とのんびり出来るかというと,そうでもなく,昨年までまとめるのをさぼっていた仕事をあれやこれやと片づけねばならず,あんまり変わっていないのであった。ま,しゃーないわな。

 そろそろ自宅のPC(Celeron 1GHz)をPentium4に改造しようかと,DOS/VパラダイスやPC工房のonline見積もりを試していたら,どーやっても10万円を越えてしまうことが判明した。FSB800で,CSA直結のGbEをonboardでサポートとなると,875chipsetのMother Boardでなければならず,これが\25K程度。CPUは2.4C GHz以上しかなく,最低でも\22Kはみなければならない。更に,DV編集もそこそここなせるレベルとなれば,RAMは1GB以上必要で,PC3200 512MB×2となれば,nobrandでも\20K程度である。HDDはSATAでRAID 1は使いたいとなると\30Kになっちまって・・・と,なかなかコスト削減は難しいのである。もう数ヶ月様子を見て,各パーツの値段が下がることを期待するしかないか。中途半端に銭があるだけ,悩みは深いのであった(馬鹿)。

 にしても,すっかりEthernetは1000BASE-Tが定着しましたな。これで10Gbpsともなれば,さすがの875P chipsetといえど,CPUとRAM間の転送速度は6.4GB/s = 51.2Gbpsで,この1/5を費やすことになる。100Gbps(出来たとしても,普及するのかどうか?)なんてことになったらもうダメだ。こちらとしてはもうこの手のいたちごっこは勘弁して欲しいと思うものの,ホントに現状でストップしてしまうと,それはそれで詰まらないのである。暫くは楽しめそうである。

7月15日(火) 掛川・曇時々雨
 涼しいのを通り越して,少し肌寒い。どうなっているのか,今年の夏は・・・いや,まだ梅雨だったか。

 今週金曜日は大師匠の所へ出かける予定が,どうも体の調子が悪いらしい,ということでキャンセルになる。さーてどうしようか・・・どっちみち東京であれこれ用事もあるので,やぱり出かけることにする。

 Opteronで地球シミュレータを越える?・・・という記事。うーん,あのCray社が,とうとう,64bit Processorとはいえ,PC部材でマシンを作るようになってしまったのか。メモリもDDR。ああ・・・あの液体窒素の泡チャンはどうなってしまったのか。これもご時世ですかねぇ。まあ,わしみたいな末端の計算屋でも,PC Clusterで並列計算をするぐらいだからなあ。しかし,Seymour Crayはあの世でどう思っているのかしらん?

7月14日(月) 掛川・雨
 何だかなあ,涼しいのは良いけど,梅雨明けは暫くお預けのようである。ぢどぢどして嫌な心持ち。

 中村正三郎さんのページに国立大学法人化についての投書が掲載されていた。うーん,文科省からの天下りが増えるとか,基礎研究がおろそかになる,ってな事柄についてはおおむね首肯するけど,なんだかなあ,まずは文科省を批判しておけば,自らの非を認めずに済むという雰囲気も感じられるんだが・・・。よって,全面賛成とは言いかねる。
 そもそも,わし自身が地方私立大にいるせいか,国立大学にいらっしゃる先生方の愚痴を聞くにつれ,外面は大いに同情しつつも内心では<strong>「いい気味」</strong>とほくそ笑んでしまう,そんな性悪根性を抱えているのである。そしてこれは大部分の大学教員以外の方々の本音ではないかと思うのだ。また,そんな空気が充満していたからこそ,批判が多いと言われている法人化法案が成立してしまった,とも言える。
 これは税金で食っている職種全てに言えるんだけど,もすこし国民の血税を使っているって意識を強く持って頂きたい。もし,「血税を使ってもこの研究は必要だ!」と思っているのであれば,ちゃんとaccountabilityを果たして頂きたい。それも,なるべく一般市民にも分かる言葉を使って。そういう意味では,大人向けの教科書シリーズが出版されたり,数学も含む自然科学の啓蒙書がたくさん出るようになって,少しは改善されつつあるのかな。
 ムツゴロウこと畑正憲のエッセイに,基礎研究(動物学関連だったかな?)に勤しむ若手研究者が「研究費が足りない」と嘆く場面が出ていたことを思い出す。企業から研究費を募ればいいじゃない,とのアドバイスに対し,彼は「そんな汚らわしいことはしたくない」と言う。そこでムツゴロウさんは怒る。何が汚らわしいだ,自分の研究はこんなに素晴らしいんだ,だから研究予算をくれと堂々と主張したらどうなんだ!・・・と。ムツゴロウさんが,自分の作った道東の動物王国をTV特番として喧伝していた事に対してはいろいろと批判もあるだろうが,そうやって王国を維持するお金を作っていた事に対しての彼の主張がこのエッセイに示されている。研究者全員がTV番組に出演しろとは言わないが,税金を使った分のほんの少しぐらいは,一般人向けの,自らの研究の正当性も述べた解説文を書く時間に当てたってバチはあたらんでしょう? Webって便利なモンもあるんだからさ,私大よりも率先して啓蒙活動をしないとねぇ・・・。

ぷちめれ・・・BK1 | Amazon -> 米原万里「ガセネッタ&シモネッタ」文春文庫, 4-16-767101-8, \562
 一昨年始めてキリル文字圏へ出かけた。これがまた慣れないと何書いているんだかさっぱり分からない。飛行機の中で即席にキリル文字アルファベットを覚えて何とか「あ,あれはレストランだな」ぐらいの類推は付くようになったが,まあ焼け石に水であった。米原に言わせると,あんなもの一時間もあれば暗記できる代物,なんだそうだが。確かに丸暗記で良ければそれで済むが,そこから単語を読み分けるとなると,それなりに訓練が必要である。・・・頭が固くなったのかなあ。
 本書は幼少期に東欧でロシア語の洗礼を受けた,現エッセイスト兼同時通訳者の著者が書いたエッセイ&対談集。構成がコース料理のようになっており,これは著者のこだわりなんだろうか,兎も角オシャレである。文章がかなりかっちりした日本語になっていて,これは外交の席にも立ち会った経験の賜なのか,かなり読みやすい。しかも,ユーモアに溢れている。ブロンでへろへろになる前の中島らもの文体に似ている。
 最近ではエッセイで賞を貰ったり,評論家的にメディアに登場したりと,活躍の場を広げている著者であるが,そうなると

「あーら,米原さんて,最近はもっぱら通訳業の産業廃棄物をチョコチョコッとリサイクルして出版部門へ流し,甘い汁を吸っているっていう評判だわよ」(P.107)

なんて言われ方を,同じ通訳者仲間からされてしまったりするらしい。ま,愛のある図星ではあるんだが。しかし語学に疎い門外漢には,その産業廃棄物がとても面白い読み物になっているのである。通訳者の方々,も少し温かい目で見てやって下さいませ。

7月12日(土) 掛川・曇
 太平洋高気圧にイマイチ力強さが欠け,梅雨前線が日本列島の太平洋側に張り付いている状態が続いている。暑くなってきたが,朝晩はまだ涼しい。日照時間が平年より少ないとかで,農作物への影響が懸念されるそーな。

 FIT2003の座長依頼,探してみたがやっぱり来ていなかった。なんなんだか。事務局も混乱してワケワカなのか。わざわざ抗議するのも面倒だから,ここでウダウダ述べるに留める。

 大学一年生からずーっとこのかた一人暮らしをしていると,すっかり主婦感覚ってのが板に付いてくる。こと,三十路越えてからは定着した感がある。洗剤のTVCMに見入ってしまったり,買い物をして釣り銭を出す段になると,まず小銭入れを漁り,端数を小銭で渡すようになるのである。コイソモレ先生ではないが,「それもまたよし」の心境である。しかし,「オヤジ臭い」中年男ってのは分かるが,「オバサン臭い」中年男ってのは,端から見ても決して格好の良い存在ではないよな。

 静大生協で「ソフトウェアとしての数値計算」の印刷をお願いする。何だかんだで一冊1300円ぐらいになりそうだとのこと。別の大学生協でも印刷をお願いしたら,200ページで1100円だといっていたから,生協価格としてはこんなもんか。
 しかし,うちの職場の出入りの印刷業者にお願いすると,その半額ぐらいで刷り上がってくる(質は程々)。随分と違ってくるモンなのね。しかし,完全オフセット・版下はカメラレディ状態で出しているのだから,生協はもっと安くできないもんか。あるいは,もっと値を下げるべく,業者をぶったたけないものか。「厚く書くのが悪い」と言われればまあそうだが,そんなスカスカの市販本みたいなモン,作ったって仕方がないのである。かといって,Webにupして勝手に印刷せよとすれば,情報センターから「学生のプリントアウトが増えて困る」という苦情が来る。さりとて,こちらとしても学生のアンケートに「教科書が欲しい」と言われれば,答えなければならず,もう,あちらを立てればこちらも立たずと,全くもってうざたったいことこの上ない。かといって,もうこれで行くんだと開き直るほどのふてぶてしさもなく,日々どうしようかと逡巡しているのであった。いかりやさんではないが,そろそろ「だめだこりゃ」で締めなければいかんのかな。

 GMPのサイトにある"Try GMP!"もどきを作る。式パーサはgexpr.cにパッチ・・・と言うレベルではないか,アルゴリズムはそのままに全面書き換えを行ったmpfr_gexpr.cとして実装した。ソースを公開しようかと思ったが,さて,元のgexpr.cの著作権表示がなく,恐らくは「大した内容じゃないし,ソースも汚いからpublic domain扱いでいーよ」ってなものだとは思うのだが,こっちの憶測で勝手に判断して良いものではないから,そんなものをmodifyしたソース(更に汚くなった)の扱いは自ずと慎重になろうというものである。でもこっそりBNCpackには混ぜて,ついでにここで公開しちゃうことにする。これでH先生のMPPACK(簡易電卓calcが入っているのだ)には追いついたかな。ふふふのふ。I先生の研究グループにも,並列分散多倍長線型計算レベルでは追いついたし,よーやく競争できるレベルに達した。あとは自分のオリジナリティを育てる方策を考えねば。
 っつーことで,これをベースにCGIを作って遊んでいたのだが,どこで公開しようかと思案中。自分のサーバで動かすのも面倒だし,どーせ公開するなら,特殊関数もサポートしてから使って貰いたいし。ということで,しばらくこのままpendingということに。暫定的に.JP Search Serverにて公開中。三角関数(sin, cos, tan), 逆三角関数(asin, acos, atan), 対数関数(log, log2, log10), 指数関数(exp),床と天井(floor, ceil),べき乗(^),Pi(pi),四則演算(+, -, *, /)をサポートしてますぜ,ダンナ。但し,5秒以内で計算できない式は割り込みによって強制終了させられる。

7月10日(木) 掛川・曇後雨
 しとしとと霧のような雨が降り,夕方からはじとぉっと蒸す。

 FIT2003から座長の依頼が来る。

幸谷 智紀 様

      FIT2003(第2回情報科学技術フォーラム)座長のお願い

 先日、下記セッションにつきまして、FIT2003(第2回情報科学
技術フォーラム)の座長を依頼させていただきましたが、本日現在
ご回答をいただいておりません。
 誠に恐れ入りますが、承諾の可否を下記回答欄にご記入のうえ
明日16:00までにご返答くださいますようお願い申し上げます。
 もし、ご返答いただけない場合は誠に勝手ながらご辞退と
判断させていただきますので、何卒宜しくお願い致します。
(すでに内諾を戴いている方は除きます。)
 また、ご承諾頂けなかった場合、他の方で適任と思われる方を
ご存知でございましたらご推薦を戴ければ幸いでございます。

 辞退も何も,依頼なんて受けたかなあ・・・。しかし,査読で落ちた奴に座長を依頼するという真意がわからん。札幌までわざわざ出かける,そこそこの年齢の先生方が見つからないということなんだろうが。
 座長を引き受けるとタダでCD-ROMが貰えるというので,とりあえずはO.K.の返事を出しておく。

 本日で学生実験終了。一段落付くが,近年は学生募集活動がばかばか入るせいで,夏休みがえらく忙しくなってしまった。まだ気を休める訳にはいかない。研究も教育も遊びも一生懸命やらねば。 

ぷちめれ・・・BK1 | Amazon -> いかりや長介「だめだこりゃ」新潮文庫, 4-10-109221-4, \438
 大体,20代後半から40代ぐらいが「ドリフ世代」ということになる。毎週土曜日午後8時からTBS系列局で放映される生番組「8時だよ!全員集合」を見て育った世代である。私は34であるが,覚えている範囲では既に荒井注が抜け,志村けんが活躍し出したあたりから,フジ系列の「俺達ひょうきん族」が始まるまで,毎週殆ど欠かさず見ていた。
 ドリフの笑いはきちんと練り上げられたもので,パターンにはまってマンネリ気味ではあったものの,それが聞き慣れた古典落語のように幼い私には心地よかった。さりとて,同時期にあちこちの系列局で放映された一連の萩本欽一シリーズもちゃんと見て楽しんでいたから,才気走った笑いも好きだったことになる。かといって,節操なしにどんなお笑いでも好きだった訳ではなく,何も知らないシロウトやクロウトをだまくらかして笑いを取る「ドッキリ」シリーズは,ごく幼い時は兎も角,中学になってからは蛇蝎の如く毛嫌いするようになっていた。どうも私は額に汗して,しかもその汗を隠しつつ,きちんと客を見据えて見せてくれる芸でないと満足しないようなのである。今では,寄席に出かけてふざけ半分のマンネリベテラン噺家がいつもと変わらぬ面白くもない噺を始めると,さっさと席を立って帰ってしまうぐらい,嫌な客に成り下がってしまった。そんなルーツは,努力のお笑いグループ・ドリフターズに求められるのである。
 ドリフのギャグパターンは,本書で次のようにいかりやが説明するようなメンバー間の立ち位置に大きく依存していた。

私(いかりや)という強い「権力者」がいて,残りの四人が弱者で,私に対してそれぞれ不満を持っている,という人間関係での笑いだ。嫌われ者の私,反抗的な荒井,私に怒られまいとピリピリする加藤,ボーッとしている高木,何を考えてるんだかワカンナイ仲本。メンバー五人のこの位置関係を作り上げたら,あとのネタ作りは楽になった。(P.104より)

 これが,荒井の抜けた後,志村が入ってから変わってくる。「志村加入以後は,人間関係上のコントというより,ギャグの連発,ギャグの串刺しになっていった」(P.105)。ただ,この変化は割と緩やかだったと記憶している。そして,毎週木曜日にいかりや主導で進められてきたネタ作り会議に,いかりやが参加しなくなって,1985年に番組は終了する。この時期は前述のように,私はひょうきん族の方に入れ込んでいて,全員集合は見なくなっていた。
 ・・・というような,ドリフ世代には懐かしい思い出がいっぱいわき出してくる本書は,読みやすく手頃なページ数である。ちょっと物足りない気がするが,サバサバした性格のいかりやらしくて,それも良い。同じ新潮文庫に志村けんの自伝が入っているが,どーも,志村単独のコントはあまり興味がなく,そちらは未見のままである。両方読めば,見解の相違や,記述の穴を埋めることが出来るんだろう。
 さて,著者のいかりや長介は,現在70歳を超え,ガンの治療中である。願わくば,もう一度あのだみ声で「だめだこりゃ」を聞いてみたいものである。全快されることを祈って,このぷちめれを締めることにする。

7月9日(水) 掛川・曇
 どんより^5。

 国立情報学研究所主導のGrid Project, NAREGIの資料。で,こっちがNAREGIのページ産総研とも連携する事になっているようだが,基本的には別Projectとして走るらしい。現行のSINETを更に強化して太くしようという意図もあるのかな。何にせよ,そーゆー基盤が出来ることは嬉しいので,期待してます。

 そーいや,Top500のリストがupdateされていたな。一番は地球シミュレータだが,こちとらそんなお高いマシンには縁がないので(あったって使いこなせるかどーか),ビリケツあたりを眺めるのであった。Pentium III 1GHzでもランクインできるんですな。1000台規模だが(笑)。

 中日にマジック49が点灯だそうである。全く,今年の中日は強い。何故か,ユニフォームが縦縞になっていたり,梅田のデパートの売り上げが伸びていたり,大阪と神戸を結ぶ私鉄が絶好調だったり,大阪の中日ファンが18年ぶりの優勝だなどと大騒ぎしているようだが,まあ細かい点は気にしても仕方がない。星野監督だからなあ,強くて当然でしょう。さすがである。ま,星野監督が居てこその中日,ということであるな。巨人ファンとしては残念であるが,星野中日に負ける分には仕方がないのである。何か誤解してる? いや,星野監督が率いるチームは中日でしょう。ねぇ,違いますか?

 「Linux(TM)」「リナックス(TM)」が商標として認定された(ZDnet)。JLAからもアナウンスがあった。随分以前に登録申請をしたという情報が流れてきていたが,一度拒絶された上,判例待ちの状態になってしまい,延び延びになっていたようだ。単なる一タコユーザでありますが,この件に関して努力された方々に感謝致します。
 あとは,SCOの裁判に負けないように頑張るだけですな(つっても,純粋にはv.s. IBMなんだろうが)。それにしてもフォントの話といい,このSCOの件といい,「権利ビジネス」って奴が浸透してからというもの,一々ライセンス文書をチェックしなくちゃいけなくなって,めんどくさくってかなわないよ。ボチボチ"Copyright打ち壊し"運動が勃発したり,"著作権侵害テロ"が頻発したりするんじゃないか・・・既に起こってるか(笑)。しかしまあ,マジメな話,日本でもそろそろソフトウェア利用者運動を盛り上げないと,大変なことになるんじゃないのか。

 「ソフトウェアとしての数値計算」,面倒くさくなって,再度公開。但し印刷不可。冊子にするモンで,ある程度は売れないと困るのよねぇ。
 ・・・で,ざっとログを見てみたら,もう十数人にダウンロードされているらしいことが判明。あーのーなー,市販本を買え,市販本をっ!

7月6日(日) 東京->掛川・曇
 どんより^4。涼しい^2。この調子で夏になってくれないかな。農作物や景気への影響を考慮しなければ,久々の冷夏もいいもんである。

 なんということだ。もう今月のメディアレビュー・ぷちめれクリック数が77!。何すかね,一体。たちの悪いサーチエンジンかと思ったが,ちゃんと人間も見に来ているようで,今月二日には2冊も売り上げてしまった。やだなあ,この日記の読者が急増したんじゃねーだろうな? そんなに人気が上がっちゃうと,人の悪口が書けなくなるじゃないか。

 ここんとこのお気に入り。Impress TVの「週刊ロマン鉄道」。ぼーっと流すにはイイ内容である。

 これを書いている最中にぷちぷち再発。何とかならんのか・・・。

 あー,ぼちぼちODEをマジメにやらねば。並列分散化より前にやることあんだよな・・・。うまくいけば一大論文(自分にとっては)なんだが・・・。
 で,今はたと思いついたのだが,クリック数が増えた理由,もしかして査読報告書をアップしたのが影響したのかな・・・。別に大事件じゃないよな・・・とちょっと弱気。

 ということで,久々のぷちめれ。ようやっと再開できて嬉しいっす。

ぷちめれ・・・BK1 | Amazon-> 津本陽「異形の将軍 (上)」幻冬舎スタンダード, 4-344-00910-X, \838
ぷちめれ・・・BK1 | Amazon-> 津本陽「異形の将軍 (下)」幻冬舎スタンダード, 4-344-00911-8, \838
 なんかさぁー,ここんとこずーっと,幻冬舎に振り回されている気がするんだよねー。本屋の店頭に並んでいるとさー,ついつい手に取っちゃう,そんな人の興味をそそる本作りが,ほんっっっとに,幻冬舎さん,うまいっ!・・・という詳細については「編集会議」6月号(確か)の見城徹社長のインタビューを読みましょう。
 ということで,本書はまんまと幻冬舎にノセられて購入したのが,田中角栄の生涯を描いた本書である。さいとう・たかをが描いた「小説吉田学校」(戸川原作)は全部読んでいたぐらい自民党(というより政権党)の政治に興味を持っていたので,田中角栄もその興味の延長線上にあった。原作者が角栄びいきということもあって,えらくかっこよく描かれていたのを覚えている。実際,マスコミでのこてんぱんの扱いとは別に,熱心な支持者が大勢いて,そのギャップをずーっと不思議に思っていたのだ。で,これを読めば,まあ少しは理解できるかいなと思ったのである。
 本書は小説・・・なんだろうな。上巻,特に角栄が上京して理研に食い込んで実業家として伸していくあたりは,ちょっとしたスリルがある。しかし,下巻で自民党での出世街道を駆け上がっていく下りは殆ど「小説吉田学校」で描かれている通りで,著者が文中で断っている通り,殆ど引き写しと言ってよい。その部分は小説というより,論説文に近い。幾つかの代表的な資料を組み合わせながら,うまく政治家角栄を描いている所はさすがにうまいが,タダでさえ乾いた筆致で要領よく語るのだから,輪をかけてカラカラになってしまっている。ま,個人的な好みとしてはその方が読み易くていいのだが,浪花節的なwetさを好む向きにはしゃぶり足りないだろう。
 しかし,わしみたいに角栄さんの一生涯をざーっと流して見てみたいという無知な人間にはうってつけの内容であった。著者が取り立てて独自の取材をして特ダネを掴んだという箇所は全くないので,かえって変なクセがなくっていい。巷間伝えられる所だけうまく抜粋して再編集した,可もなく不可もなくそれでいて読みやすいドキュメンタリーとして,本書には及第点を与えることが出来るだろう。

7月3日(木) 掛川・曇時々雨
 どんより^3。涼しくて過ごしやすいが,これはオホーツク海側の寒気団の勢力がまだ強いってことだから,梅雨明けはまだ遠いようだ。

 中村正三郎さんが紹介してた,地球シミュレータ見学記録。確か,HPC研究会で,まだ完成して間もない頃に講演会とセットで見学会を開いていたはず。ちぇ,行けば良かったなあ。
 こちとら,高々十数台のPC Clusterでセコセコやっているのだが,それだって結構気を遣う。あんだけド高い税金を使ったマシン群を整備するのも子守するのも大変だろうなあ。

 Netscape 7.1が出たので,うっかり7.0をuninstallせずに突っ込んだら,"prefs.js"がエラーを起こしてまともに立ち上がらなくなってしまった。しかも,7.0がinstallされていたフォルダに上書きされてしまったらしく,元に戻すこともできない。結局,c:\Documents and Settings\ユーザID\mozillaディレクトリを削除して(bookmarks.htmlのみ救出),何とかまともになった。それでも,7.0の時に比べて動作中突然落っこちてしまう現象が頻繁になったように思える。動作は軽快になったんだけどね。

 Windows 2000 SP4も出る。132M byteもありやがんの。でもbroadband化のおかげでそんなにでかいとも思わなくなっている。昔はLinux Distributionが欲しさにLinuxがらみの雑誌をせっせと買っていたものだが,今では自分でさかさか落として使っている。人間,どこまでも贅沢になるもんだな。

 J.C.Butcherの本,やっと届く。予告より早いのは結構だが,既に3ヶ月待ちだったのである。わしの兄弟子からは,友隣社で買ったらすぐに届いた旨,アドバイスして頂いたが,ちょっと高めなのよねぇ。
 ぱらぱら見てみたが,前作よりもすっきりあっさりした様子。ゼミで使うならHairer & Wannerよか,こっちのほうがいいな。ミスを最初にみっけた人にはチョコレート魚(王様流直訳)をくれるとのこと。しかし辛党のわしにとっては,胸焼けしそうな代物である。日本だと,送ってもらってもデロデロになりそうだ。

 Networld+Interop2003だが,今年は見物する暇がない。仕方がないので,Impress TVを見,行ったつもりになる。

 Allied-TelesisのVoIP用GWを眺める。むーん,router機能の詳細がよーわからんな。マニュアルが別売で6000円ね。まずこれだけ注文してみるかな。・・・と思ったら,YamahaのRT57iのマニュアルが公開されていた。まずはこっちを眺めてみるべきだな。

 あれもこれもいろいろあったが,何とか今日も無事すぎた。ようやく本も読めそうである。嬉しい。

7月2日(水) 掛川・曇
 どんより^2。

 ほぼ日の松原さんの連載,今回は藤原正彦に直接インタビューへ出かけるの巻。内容については,普段からエッセイに書いている通りのもの。「情緒」というキーワードの由来が岡潔からという事実が判明したのところが新しい。「あ,やっぱし」とは思いましたが。
 インタビューの最後で藤原が

でも僕の言うことは極端ですからと、
いたずらっぽく付け加えることも忘れなかった。

と漏らすあたり,「老成」を感じさせる。そのうち「わしズム」でよしりんと対談しちゃうんだろうか。意気投合しそうだしなあ。よしりんの描く藤原先生の似顔絵はさぞ魅力的であろう。ハゲを描かせたら右に出る者は居ないからな。

 ああ,もぉ,締め切り直前だというのにまだ原稿が上がらない。本も読めない。うきぃ〜・・・と喚いている間にちゃんと書けよ>わし。全く,永坂門下(っつーか,宇野門下からの伝統なのだが)の悪い癖で,研究している過程はそれこそ夢中にやって楽しんでいるのだが,論文を書くために「まとめ」の段階に入った途端にやる気を失うのである。それは根底に"Publish or Perish"を卑下する精神が流れているからなのだが。さりとてperishされてはたまらないから,仕方なく,書き続けるのであった。
 結局,午後五時過ぎに「ええいぃこれでいいっ」と叫ぶや,カメラレディ原稿を袋井郵便局から速達で発送し,その勢いで事務局へメールを発送する。まーしかしこの2度手間,なんとかならないのか。著作権委譲の同意書なんて,投稿した時点で了承したことにすればいいではないか。今までもそうだったんだし。くだらない書類を増やすなよなあ。会員減らしているんだからさ>IPSJ

 これから(1)FIT2003の原稿修正作業,(2)JSIAM年会予稿原稿準備,(3)産学官交流会の講演準備,(4)夏休みの高大一環実験講座の準備,(5)高校生のための理工学入門講座の準備と,お仕事が目白押しである。その合間を縫って,現実逃避も兼ねて(6)投稿論文を準備せねばならない。ああもぉ,パニックである。しかし,好きなことができるだけ幸せなのよね。体が動けるうちは頑張って働きましょう稼ぎましょう。

7月1日(火) 掛川・曇
 どんより。

 昨晩,久しぶりにぷちぷちが勃発。今朝も断続的に続いている。えーかげんにせーよ。何のために契約更新料まで支払ってダウングレードしたんじゃい。工事情報を見る限り,本日は浜松方面で工事をしていたようである。明日は掛川で0:00〜7:00まで30分ほど通信が途切れるとのこと。むー,仕方ない,暫く様子を見るかあ。

 6月分のメディアレビュークリック数ランキング。過去最高記録を更新。むー,短く持ってコツコツ作戦が効果を発揮したのかしらん? 今年上半期の結果はこちら。月平均約95クリックである。ちょっと嬉しいね。

2003/06/01-2003/06/30
商品名 クリック
タンポポ・ハウスのできるまで 16
ひとりで生きるモン! 11
けしからぬ話 9
偏微分方程式の数値シミュレーション 5
中国いかがですか? 続 5
バロン―猫の男爵 5
一般線形代数 4
我輩は施主である 4
「おかあさん」の時間 4
純情ももいろ日記 3
バスボーイQ 3
1限めはやる気の民法 3
天下無双の建築学入門 3
Matrix Computations (Johns Hopkins Series in the Mathematical Sciences) 2
秘密の手帖 2
猫田一金五郎の冒険 2
トルコで私も考えた (3) 2
ボクは算数しか出来なかった 2
Rarities 2
三文役者 特別編 2
Javaによるアルゴリズム事典 2
MPI並列プログラミング 2
だらしな日記―食事と体脂肪と読書の因果関係を考察する 2
春の回線 2
ラスト・ブックマン 2
ゆうきまさみのはてしない物語 天の巻 1
ほぼ日刊イトイ新聞の本 1
西原理恵子の人生一年生 (2号) 1
TCP/IPとソケット―クライアント/サーバ構築法 1
「核」論―鉄腕アトムと原発事故のあいだ 1
ナイトメアー・ビフォア・クリスマス 1
audio sponge 1
メトロポリス 1
アンダー・ユア・スペル 1
銀河鉄道の夜 1
笑芸人 (Vol.9(2002冬号)) 1
マンガと著作権―パロディと引用と同人誌と 1
あたしンち (8) 1
新聞ジャーナリズム 1
COCORO〈心〉 (第2巻) 1
一条ゆかり主義 1
コイソモレ先生 1
漱石の孫 1
趣都の誕生 萌える都市アキハバラ 1
ホームページにオフィスを作る 1
Linuxで並列処理をしよう―SCoreで作るスーパーコンピュータ 1
あの山越えて 1 (1) 1
コラムの冒険―エンタテインメント時評1992~95 1
科学を育む 1
アマニタ・パンセリナ 1
占いはなぜ当たるのですか 1
合計 125

Tomonori Kouya : tkouya@na-net.ornl.gov
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