5/28(土) 掛川・曇

 梅雨入り~。早い~,と思ったがもう5月も終わる訳で,まぁ季節としては順当に推移しつつあるのであるな。この調子で梅雨明けも早いとありがたい・・・のかしらね,今年の電力事情的には。
 久々に朝一の更新。今日はSSH講座があるので早起きして,先週サボってた掃除を完了した。ついでに洗濯も。ま,この夏のボーナスで洗濯機は乾燥機付きのものに変更するつもりなので,洗濯だけは小まめにできそうであるが,掃除ばかりはあんまり汚れないこともあってついサボりがちになるのである。
 つーことで,昨日ようやくSSH講座のテキスト(PDF)が上がった(サンプルページ)。2年前に作ったC++の資料(PDF)を使い回そうかと思っていたのだが,個人でシコシコとキーパンチャー仕事をするよりは,他人の作ったものも随時見られるWebベースのPHPスクリプト作成の方がいいかと全面的に直したのである。さてどーなることやら。
 昨夜放送のDigを聞きながら記事更新をしている。福満しげゆき先生がいい味出してるな。訥弁ながら言いたいこと言える機会を常にうかがっている感じ。さすがである。能弁ではないワシもかくありたいものである。
 読売新聞の数学マンセー的な記事。まぁありがたいけどさ,そんなに持ち上げられてもできないことはできないし,したくないことはしない,って傲岸不遜な態度は変わらないと思うけどな。・・・と,以前,ご相談された事柄に「そんな都合のいい数学理論なんてない」とふんぞり返って相手を呆れさせたことを思い出した。
 マシンの立ち上げもあるので,ボツボツ出かけます。今日はハードデーズナイトになりそうな予感。

5/25(水) 掛川・晴

 例によって,ドタバタした一日につき,天気も失念していたのだが,Mさんからいい天気であった旨連絡があり,思い出した次第。持つべきモノはメル友である(大げさ)。にしても,暑いと思ってたらいきなり寒くなるわ,気温の変動が激しいこの頃,鼻をぐずぐず言わしている不健康な輩が跋扈するのは致し方ないとはいえ,頼むからワシに移してくれるなしっしっあっちいけ,な気分である。
 Yahoo! Japanのスポンサードサーチ機能に,掛川の深蒸し茶の宣伝が出るようになってた。
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金かけてるなぁ・・・っていくらなのかは知らねど,少し感動。
 自分が担当していた論文の査読報告書が整ったので,さて結論を出さねばならない・・・が,明日は土曜日のSSH講座のテキストを一気に書き下ろせねばならないし,今日は今日とて,PBL受講生にアカウントを発行して説明したり,講座用のPC12台分の動作チェックをしたり,ちと暇がない。まぁ来週水曜日までにアップすればいいので,まだ余裕はあるのだが,こんな時に限って別の論文査読をお願いされたりするのである。世の中ままならないのである。つーことで,金曜日に何とかしようという予定であるが,はてさてテキストが明日中に上がるかどうか,甚だ自信がないのであった。さてどーなりますやら。
 ところで,CentOS 5.6 x86_64では引っかかるような動きが出て不調極まりなかった職場のPhenom II X6マシンであるが,Scientific Linux 6 x86_64に変更したらだいぶマシになった。UnixBenchのデータも取ったので,後で比較しておこう。
 しかし,本家のRHELが6になったのに,未だ追随できないCentOSってもうダメかしらね。開発の中心人物が捨て台詞を吐いて辞めちまったし,一昨年はプロジェクト管理者が一時雲隠れしちゃうしで,いいことないな~。UbuntuAndroid&Chrome OSがこの先,Linuxの中心Distributionにのし上がるのかしらん?
 腹筋だけでもヒロミ・郷計画を発動して半月経つが,いっかな腹がへっこまない。内臓脂肪は確実に減って維持できているのだが・・・もっとハードに鍛えないと,このキューピーさんのような腹はへっこまないのであろうか?
 寝ます。

5/21(土) 掛川->静岡->掛川・晴

 あつあつあつ。浜岡原発が止まって,急に節電ムードが高まってしまった中部電力エリアであるが,JR東海は別段節電を積極的にするでもなく,東海道線車内では寒いぐらいに冷房をかけていた。我が家でも初クーラー始動となった。さてこの先どーなることやら。今年の夏も暑いという予報も出ているようだし,計画停電が必要な事態にならないことを祈りたい。
 本日はMさんとしりあがり寿の展示物を見てきた。
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 本年一年をかけてこの偉大な漫画家をバックアップしようという希有壮大な試み,という触れ込みらしいが,そのわりには全然現物客がいない。駿府城で展示されていたインスタレーション(昨年京都の二条城で展示されたものらしい)はかなりの客がスルーしていた。
DSC_0352.JPGのサムネール画像
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 つーことでここはさっさと通過して,すぐ近くのCCCで開催されている「しりあがり寿の歴史資料館(笑)」へ移動。
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 「(笑)」と付けるぐらいで,まぁ何というか雑然としまくっていて,どうやって見るんだこれ,というぐらい,展示物(?)が所狭しと並べられている。送付の際に使用した宅急便の伝票付き段ボールや,全く脈略のないこたつとマネキンが展示室の真ん中に置かれていて,しかも展示担当者の旦那(笑)の靴下をはかせてあったりする。とはいえ,しりあがり寿の学生時代の制作物(クロッキー帳とか),キリンビール勤務時代の紙芝居とか,ファンなら一度は見てみたいというモノが大量に積み上げられているのは壮観である。ワシは例のサザエさん漫画の実物を見られたので満足満足。
 しかし展示室にはワシら二人のみ。その後も全く来訪者なしの様子。全く静岡市民の無関心さは想像を絶してすばらしいモノがある。まぁ,しりあがり寿のファンは大都市に偏在しているのであろう。しかしおかげでたっぷり見ることができたのは良かった良かった。
 つーことでしりあがり寿を知りたい人にはうってつけの展示会,もったいないので一度は見てみて欲しいものである。
 あっと忘れてたが,この4月から5月にかけてはずいぶん仕事のペースが高まっている。金曜日には久々にスクラッチビルド原稿を書き,その勢いで6月に論文投稿をもくろむ。7月にも一つお仕事を上げて,8月には審査付きの発表会に出席が決まっている。当分は毎月何かの原稿を書いている状況になりそうだ。多分,テキストを発行して手離れしたことで気分が変わったせいだろう。この調子でメインのゴールを目指して頑張りたいなぁ。
 寝ます。

5/12(木) 東京->掛川・?

 火曜日はやたらに暑い日で,教室も冷房ライン(28度)ギリギリまで室温が上昇していた。公立の小中高校では教室に冷房がないところも多いので,贅沢を言ってはいかんのだが,しかし暑いものは暑い。つーことで早々に衣替えをしたところ,一転昨日は気温が4月並みに低下。片づけたばかりの冬物を再び引っ張り出さねばイカンのかと思いつつ,面倒なので夏物の上着を重ねて東京に出てきた。まぁちょっと肌寒いが,ちょうどいい感じではある。揺り戻しはあれど,季節は確実に夏に向かっているね。
 つーことで,昨日から東京に来ている。まずは3月にお流れした第129回HPC研究会で情報収集(+内職)。
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 すっかりGPGPUが定着した感があるなぁ。ソフトウェアライブラリもガンガン更新されているようで,ワシも触ってみたくなるが,今の人的パワーではちと無理。多倍長計算はどうだという質問も出ていて隔世の感があるね。
 森北出版から発行部数を告知する正式な書類が届いた。
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 ・・・そんなに売れるのかしら? コミケなら大手サークル並みであるが。
 今日はJapan IT Weekを覗いてから秋葉でZ68 M/Bを拝んで帰宅予定。
 寝ます。

黒咲練導「黒咲練導作品集 C- (シーマイナー)」白泉社

[ Amazon ] ISBN 978-4-592-71031-8, \819
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 いやまぁ,これだけ表現と内実に差がある人も珍しいのである。同じムックに連載中の二宮ひかるシギサワカヤが親しみやすくリアルなエロ表現であるのに対し,黒咲のデフォルメしまくったアーティスティックで退廃的な雰囲気を漂わせるエロ表現は誠に取っつきづらい代物なのである。しかしそこが魅力的であり,一番の特徴である・・・訳なのだが,しかしその表現で描いているのはまごうことなき「愛」を育む行為としての性愛行動なのである。この辺,二宮やシギサワが世間一般にありふれた浮気行動を軽やかに描写しているのとも対極的で,黒咲の描く恋愛はドンドン深みにはまって足抜けできない所にSEXしながら落ち込んでいく,ひたすら一途なものなのである。
 つまり,黒咲の漫画は,きちんと読まずに表面だけ眺めると本質を見失うのだ。イヤらしく爛れた肉体が組んずほぐれつ汗まみれになっている様だけ見れば「不健全図書」なのだが,愛し合う男女(ばかりではないが)が密室でどんな行為をしようとも合意の上であれば「健全で常識的な愛」の営みである。本書はそんな分かりづらい黒咲の作品と戯れるにふさわしいバラエティブックなのである。
 絵画における「エロ」ってのは大変定義が難しい。表現者による幅が大きい上に,受け取る側の性的リビドーの方向性がかけ合わさって,統計的にはかなり面積の広い,ぼんやりした偏りとしてしか民主的な合意形成としての「エロ」を定義することはできない。いわゆるデッサンがしっかりした「うまい絵」で女性の裸を描けば男のペニスが屹立するという単純なものではないのだ。鰯の頭が神々しく見えるように,欲求さえあればジャガイモでもカエルでもナマコ相手でも「おっ立つ」のが人間の不思議である。
 このあたりの事情を端的に説明した台詞が,杉浦日向子「百日紅 其の十九・色情」に載っているので引用してみる。葛飾北斎の才能を受け付いた娘・お栄の枕絵には色気がないという指摘を版元がしているところである。
 「誰しも得手不得手があるってことさね」
 「いい例が善さんだ」「春に出した枕絵が受けがいいんだ」
 「腕でいやあ まだまだお栄さんの敵じゃあない」「頭でっかちで手足の細い変な人間を平気で描いているよ」
 「でも枕絵となるとそれが妙になまめかしいんだ」
 「コウ絵が前にでてくるような力があるよ」
 「お栄さんのは逆に人は描けているがどうも色気がない・・・・・・」
 「変な人間」を描いた方がエロい(と感じる読者が多い),ということもあるのだ。裸体画でもエロさを微塵も感じさせないものもあれば,着衣であっても,いや着衣であるからこそエロい,という絵だってある。黒咲のデフォルメのきつい芸術的なキャラクターは,まさに「変な人間」になっていて,乳房は三角だし,体型は不健康なほど細くて骨張っているし,リアルな人間からはほど遠い。しかしそれがたまらなくエロかったりするのだから,芸術的表現ってホントに難しいな,と絵心のないワシは感心しっぱなしである。
 このエロさを最大限生かして,黒咲の漫画では愛を深掘りしまくるのである。巻頭の「kissing number problem」ではマグロ呼ばわりされた女性を愛する男性が,「テオブロミン」ではセックス依存症の女性を追いかける男性が,「隷属性クラブ」ではアイスをこよなく愛する女性が足で,書き下ろし作品「C-」ではマネージャーに惚れ込む女性アイドルが,どんどん相手を取り込んでセックスに勤しむのである。そして愛を深化させようとするのだ。この辺,自分の指向性故なのか,担当編集者からの入れ知恵なのかは定かでないけど,デフォルメのキツイ絵柄で愛を深掘りするという狙いはどんぴしゃり当たっていると認めざるを得ない。本書収録作品は表面的には怪しげなオーラを放ちつつ,中核には揺るがぬ「健全で常識的な愛」を据えることに成功しているのだ。
 本書の装丁や表紙カットに騙されて購入してしまった不健全図書を好む方々においては,よい機会なので,たまにはまともな愛の育み方にも触れておいて頂きたく,エロさに酔いしれながらも黒咲の卓抜した表現から学んで欲しいものである。