今日は日帰りで東京へ出る予定。帰省ラッシュ・Uターンラッシュの真っ最中だが,早朝出発で最終のこだまで帰宅予定だから,それとは殆ど無縁でいられるだろう。ま,人のいない都内でのんびりしてきます。
お盆休みだというのに,某MLではあれこれと国際研究会の準備打ち合わせが進んでいる。この人達はいつ休んでいるんだろうと感心する。
そーいや,ワシの前の職場は近年非難されることの多い特殊法人だったので,間接的にその上部の省の官僚さん達の噂を聞くことが多かった。本部の方では人事交流もあり,直接キャリアさんと接する機会もあったらしい。ワシは末端の組織にいたので,殆ど関係がなかったが。唯一,理事長(元事務次官)が視察に来て,職員の志気を著しく下げる脳天気バカ挨拶をしたのを聞いたぐらいである。
で,聞くところによれば,キャリアの仕事量は半端ではなく,ロクに家にも帰れない,帰っても夜討ち朝駆けだから,家庭を維持することが難しいらしく,離婚率が高いということであった。
そーいう意味では,キャリア官僚に限らず,いわゆるエリートさん達の離婚率って結構高いような気がする。若いうちは仕事第一になりがちで,元々使命感(もしくは出世欲)の強い人達だから,無理もないことではある。少子化対策をするのは結構だが,まず対策を立て実行する方達の職場環境から整えてはいかが?
ここんとこ夜中に目が覚めるようになってしまったので,ついでにOlympicの開会式をぼーっと眺める・・・が,いつまで経っても選手の入場行進が始まらないのでさっさともう一眠りすることにする。ワシにとっては無縁のゲージツ的なセレモニーも睡眠薬代わりにはなるようだ。
んでは。
ただいま。
有本卓「数学は工学の期待に応えられるのか」(岩波書店)を買う。ナカナカ刺激的なタイトルにつられて金もないのに買ってしまった。最も「刺激的」だったのはワシが数学科出身現住所情報工学崩れの出来損ないだというのが大きい。是非とも本書の続編「数学は工学(に限らなくてもいいけど)の期待に応えている!」」という本を誰かに書いて貰いたいものである。本書の構成は第一部が深谷賢治(数学)との対談,第二部が有本が「工学の期待に応えた」数学について述べている。第一部をざっと眺めた印象では「よい本」であると感じた。第二部についてはちゃんと読んで講義のネタに使わせて貰おうっと。
近頃はトンと足腰が弱くなって,都内の大規模書店をウロウロしているとすぐに休みたくなる。そこで喫茶店に入る。喫茶店といっても「談話室」のような,コーヒー一杯やケーキセットやトマトジュース一杯が一律千円という単価の高級な所ではない。そんな金はないし,あったら新書の一冊でも買った方が有意義である。そーゆーケチな中年が入る喫茶店である。ホットコーヒーが500円未満という程度の庶民的な店である。そんな所は客に長居をされては困る。客の回転率を上げなければ売り上げにかかわる。で,長居する客はあの手この手で追そうとする。無理もないのである。
しかしワシはそんな喫茶店で長居をする方法を会得した。本日ここにその術をご披露する(そんな大層なことか)。
来店すると必ずお冷が出される。暑い日などはこれを一気に飲み干してしまいたくなるが,絶対にそんなことをしてはイケナイ。職務に忠実なるウェイター・ウェイトレス諸氏は客のテーブルをチェックすること怠りない。もし空いたコップがあればすかさず「お注ぎしましょうか」という,京都風の言い回しを使えば「ぶぶ漬けでも如何どすえ?」と同義文を発し,近寄ってくるのである。
これでは長居は難しい。婉曲なる追い出し文句を何度も食らって長いできるほどの強靭なる(図々しいとも言うね)精神の持ち主ならいざ知らず,「遠慮」という常識人の感性を持ち合わせるワシのような人間は,「お申し出は謙虚に断る」習慣を持っているため,つい反射的に「いやいや結構です」などと言って席を立ってしまうのである。
そこで,長居をしたいのならば,お冷は絶対に飲み干してはいけないのである。この応用として,注文した飲み物もできうる限り残しておくことが望ましい。たとえホットコーヒーやアイスコーヒーの形容詞が消え去ろうとも,半分ほど空けて,つまり斜め上から横目でチラと見ても明らかに「残っている」状態が判別できる状態にしておくべきなのである。こうすれば,残ったお冷とのダブル効果でウェイター・ウェイトレスを遠ざけておくことが可能となるのである。
もっとも喫茶店はプロである。某ロートレックではないフランス人画家の名前のついたチェーン店では,着席してから一定時間が経過するとお茶のサービスを持ってくるという高度な技を編み出した。「ごゆっくり」というその言葉の裏に「てめぇが何時間居座ろうともワシらはオメーさんを定期的にチェックしてっからな,あ?」というドスの利いた脅しを感じるのはワシだけではあるまい。
こういう「Stop 長っ尻!」に執念を燃やす喫茶店では上記の技は当然使えない。図太い神経のない御仁は早々に立ち去るしかないのである。
というわけで,以上の文章は,東京駅八重洲口にある,この地名を冠するブックセンター本店の「良心的な」喫茶店にて執筆された。即ちこの内容を実践した証でもある。Let's Note R3をバッグから出したり入れたりしながらズルズルと100minも長居した客を,勤勉なる店員さんたちはどのような心持で眺めていたのか,ワシには想像もつかないが(ウソつけ),寛容に許してくれた彼らに感謝する。ありがとうございました。
・・・などというダラダラした東京日帰り旅行であった。こんなダラけた日々もあと一日。早いわぁ~。
Posted by tkouya at August 14, 2004 7:25 PM