7/21(日) 駿府・曇

 予報ではこの週末あたりで梅雨明けの気配が見えてくるということだったが,台風5号が沖縄から韓国に抜けるコースで到来したせいで,九州の五島列島と対馬に記録的な豪雨をもたらしてくれたもんだから,梅雨明けは延期となってしまったようである。今週末,ワシが北見を往復している辺りかなと。さすがに梅雨寒は収まり,気温がようやく30℃まで上がるようになってきた。小中高が夏休みに入ることもあり,閑散としていたプールやかき氷屋にも人が入るようになるであろう。日本経済には良いことである。

 本日は参議委員議員選挙の投票日。Googleも投票を即している。期日前投票数は過去最高となったとのこと,与党でも野党でも,応援するなり批判するなり自分の意見を主張できる貴重な機会なのだから,18歳以上の,特に若者はつるんででも一人でも投票に行くべし。投票券を忘れても投票所で名簿確認できれば問題なく投票できるようなので,遠慮することはない。ドシドシ行きましょう。

 「多倍長精度数値計算入門(仮)」,初稿を一週間遅れで返送した。この期に及んでの悪あがきは封印してシャカシャカ進めてパッキングして宅急便に託したのである。サンプルプログラムの整理も進めないとなぁ。当然,日本語の本だから,本文に提示したソースのコメントは日本語になっているが,GitHubに乗っける奴は,ヘボでも英語にした方がいいかしらん。

 つーことで,多倍長が一段落したので,北見行きの準備を進めつつ,Python3本の方も進めないとなぁ。ガンバルンバ。

7/14(日) 駿府・曇

 今年は夏の湿気含みの大気を運んでくる太平洋高気圧の勢力が一向に強まらず,今年の梅雨前線は九州から関東までの太平洋岸に張り付いている。おかげでその前線の上を次から次へと低気圧がやってくるので,今年の梅雨は梅雨らしいジメジメした日が続く。オホーツク高気圧から吹いてくる涼しい空気のおかげで暑くないのが救いだが,日本経済と農業にとっては,冷夏というのはあまり宜しくないので,太平洋高気圧にはせいぜい頑張って頂いて,梅雨前線をトーホグまで押し上げてかーっと晴れた夏らしい夏を期待したいところである。

 ふ〜,何とか「多倍長精度数値計算入門(仮)」の第一弾校正作業に目処がついた。月曜日には送って火曜日には届くように致しますです。一週間遅れで申し訳ないですが。>Mさん
 にしても,改めて読み直すと,あれが足りないこれが足りないあそこはダメここもダメと,頭抱えたくなってくる。いやまぁ「LAPACK/BLAS入門」の時もそうだったんだが,薄く書けという事だったので手離れの決断は割とスンナリできた。今回は我ならがテンコ盛りで,能力の限界を超えた感があり,収拾のつけようが無く手離れし難いところがある。まぁ,C/C++で多倍長計算したい方にはそこそこ役に立つ包括的なプログラミングテキストにはなると思いますんで,宜しかったらお手元に一つに置いておかれても損にはならんでしょう。つか,そーゆーものを誰も書かんのは困った事である。GMPやMPFRやQDのマニュアル翻訳したところで分かった感じがしなかったんで,ワシ的にはまぁ良かったかなと。

 色々尻カッチンで詰まっていたお仕事がこれで進むかなと。Pythonも頑張らにゃいかんが,目前にはUnplugged algorithmの高校生向け講座が8月上旬に迫っているし,下旬にはMATLABでLife Gameする市民講座はあるし,額縁ょ〜にしてはそれ以外の教員としての通常業務が普通に重なってくるので,頑張って乗り越えましょうぞ。 

6/23(日) 駿府→掛川・曇時々雨

 朝っぱらからどんよりしてな一日。梅雨らしくジメッとした重苦しい空気が漂うが,暑さはさほどでも無し。夏の太平洋高気圧が蒸し暑い空気を運んでくるのはまだ先になりそうである。

 Windows 10 1903へのアップグレード,こちらの Tweetに書いた通り

という結果になった。昨年買った F通マシンに何故か1903がやって来ないのである。まぁこれは待つしかない訳だが,どういう順序で1903が回ってくるのか,神ならぬ MSしか分からんわな。つか,MSすら把握できてないかもなぁ。

  Blue Screenになったのは,BootCampを仕込んだMacBook Air 2011。前々から Windows 10環境下でSkypeがコケるなど,挙動が変だったので,いよいよハードウェア的にダメになったのかと思い,最後にmacOS環境を復帰させてHigh Sierraにアップデートしたら何のことは無い,シャキシャキ動くじゃないの。

 そろそろ新しいMacBookが欲しいなぁと思っていたが,この古いAirが使い物になりそうなので,当分お預けかしらん。Mojaveなんて要らんしな。

  やはりMacはmacOSで使うべきなのであるな,と認識を新たにした日曜日でありました。

 風呂入って寝ます。

「あがってしまった」年寄り問題

 先週書くつもりだったが,締め切り仕事に追われて遅くなってしまった。何とか「UNIXマガジン」のバックナンバーを漁って該当のエッセイを見つけたので,忘れないうちに書いておくことにする。

 「あがってしまった」研究者,特に役職の上がった年長者について述べている故・山口英の「UNIX Communication Notes 120」(UNIXマガジン 1998年6月号, pp.11-19)の当該箇所を以下に引用しておく。

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老け込むには早すぎる

 私の周りで,研究環境の現場から離れ,プロジェクト・マネージメントの仕事をするようになってしまったエンジニアや研究者に対して「あの人はあがってしまった」と言う輩が多い。大学では,研究グループを率いていた教官が,大学や学会の仕事が増えるにつれて研究現場から離れがちになる。そのようなとき,口の悪い学生が「あの先生はもうあがっちゃってるから,直接指導を受けられることはめったにないね」というふうにつかう。

 先日,私の研究室の学生たちと,”あがってしまった研究者”の特徴をめぐって語り合う機会があった。議論百出だったが,情報工学分野ではプログラムを書かなくなるのが最大の特徴だろうという結論になった。たしかに,忙しくなるとプログラム開発にまとまった時間が割けなくなる。プログラムを書く時間がとれない研究者は,明らかに”あがってしまった”と言えるだろう。

 持ち歩いているラップトップPCにWindows95だけインストールし,

・電子メールの処理
・ワードプロセッサと表計算ソフトウェアを駆使した予算書作成や経費計算
・プレゼンテーション・ツールによる資料の作成

だけのために使っている研究者も”あがっている”と多くの学生が指摘していた。

 振り返って自分自身のことを考えると,最近はPerlを使ってちょっとした処理をするプログラムを書いたり,あるいはLaTeXのマクロやスタイルファイルを作るぐらいしかできなくなってきた。さいわい,他の人が書いたほかの人が書いたプログラム・パッケージを読む機会はまだまだ多いが,C言語で大きなパッケージを書くような時間はほとんどとれない。持ち歩いているラップトップPCの用途にしても,学生たちが挙げた条件にぴったりあてはまってしまう。彼らの指摘が私の現状を言い当てているような気がして,胸にグサリとくる時間であった。

山口英, UNIX Communication Notes 120, UNIX Magazine, ASCII, 1998.06.

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 「Windows95」とか「Perl」という用語が出るあたり,20年前という時代を反映しているが,内容的には今でも十分通じる。大体,50過ぎたあたりでデカいライブラリを書くような仕事はそうそうできなくなるってのは当たってる。体力に加えて集中力も落ちるし,何より新しい物事を咀嚼して受け入れることが苦痛になってきたりする。頑迷固陋に自説に固執して専門家仲間からは相手にされなくなる(批判するだけ時間の無駄だから無視がデフォルト)のに,それがかえって世間的にはbuzzったりするとトンデモ退治が厄介だ。とかく「あがっちゃった」研究者は,社会的な影響力はある分,メンドクサイ存在になり果てるものである。

 人は誰しも年は取るし,大なり小なり「あがってしまう」のはやむを得ないが,組織内でも結構な問題になったりするのは困りものだ。何より,ワシがいるような小規模な組織では,学生数は少ないしスタッフのなり手もいないし,頼りになるのは研究室を主催する教員の個人的な頑張りだけだったりする。プログラミングテクニックが多少落ちようが,アイディアをきちんと動作するコードに落とし込むぐらいのことは教員がやらないと,研究そのものが進まない羽目になる。この点,まだ実験系の理工系他分野の研究者よりは恵まれているとは思う。何せ,昔のCコードも,Fortranコードだってまだ最新のWindows (+ Ubuntu on WSL)で動作するのだから,昔とった杵柄の持ち上げ方を思い出しさえすれば何とかなるからである。

 つーことで,まだまだ昔の杵柄を振り回しつつ,Pythonのような最新の杵柄の使い方を覚えようとしているワシは「あがっているのに藻掻いている」浅ましい年寄りであるなぁと自覚しつつ,最晩年までExcelのVBAと戯れておられた森口繁一先生のようになりたいなぁと,偉大すぎる先達に思いを馳せる今日この頃なのである。

6/15(土) 駿府・雨

 肌寒い一日。山松ゆうきちのマンガの擬音「ざかざんざかざん」という感じの強めの雨が散発的に続く梅雨らしい一日。今年は冷夏になるという予測も出ているようだが,さてどうなるかな。

 ARITH26で短い講演とポスターセッションをこなしてきた。論文は後で公開されるみたい。

ARITH26の看板
ワシのポスター(プレゼン10分の後にQ&A代わりのポスターセッションがあったのだ)

 日本人が少ないのかと思っていたら,参加者数としてはフランス人19人に続いて15人と,そこそこ来ていた模様。Arbの作者の講演がBest Paper Awardを取っていたが,まぁ圧倒されるよなぁ。才能と体力と勢いがあることを知らしめるのものであった。ワシも慌てて今までの仕事をまとめておくことにしようと決意させられた。

 しかし捨てる神あれば拾う神ありで,昨年プレゼンした内容をRejectされて腐っていたら,今回採択されたりするので,何事もやっておくものであると思った次第。「多倍長精度数値計算入門(仮)」の最終章の予定になっていたものの,Rejectされて削除しようとしていたら,このタイミングで出版社から「ページ数的に問題ないので予定通り書いて下さい」という依頼が来たので,まぁ採択された内容ではあるし,結構ブラッシュアップしたし,大師匠へのご恩返しという意味もあるので,「やっぱり書きます」とお返事しておいた。この先,日本語で査読論文書くつもりもないので,丁寧な解説を書き下ろすつもりで頑張りますです。来週にはゲラが届くそうなので,7月中旬ぐらいまでは校正作業に集中せんとなぁ。Python原稿はそれから頑張りますので見捨てないで下さいまし。

 MPFRのメイン開発者の一人が,マルチコンポーネント型の多倍長複素数演算の基礎固めをやっていたのも印象深かったな。どうやら多倍長FFTみたいなものを作るようで,MPCより軽くしたいらしい。なんかワシの予定にかぶりそうな予感がするので,こちらも進めておかんとなぁ。できれば9月下旬にはお披露目したいところ。

 三日間の京都出張は刺激的だった。あいにく数値解析シンポジウムは行けなかったが,行かずに正解,帰ってきたらガックリ疲れたから,掛け持ちしてたら間違いなく死んでた。体力落ちたことを実感。つーことで直前まで迷って失礼しました。>F先生

 次は7月下旬の北見,9月上旬の東京,9月下旬の京都。これ以外はどこにも行かないようにしたい。何せ,今回の出張で,額縁ょ~が不在だと周囲への迷惑の掛けっぷりが半端ないことが判明したからだ。つーても,Academic Career終了して良いわけでもないので,無理のない範囲で出掛けていきたい。

 明日は「上がっちゃった研究者問題」について書きたいけどどうなるやら。

 寝ます。