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9.2 乱数の種

Function: void gmp_randseed (gmp_randstate_t state, const mpz_t seed)
Function: void gmp_randseed_ui (gmp_randstate_t state, unsigned long int seed)

乱数の種(seed)をstateにセットします。

種のサイズは,生成できる乱数系列の種類を決定します。種の「質」とは,以前に使用された種と比較してランダム性に変化があったかどうか,別の乱数系列のランダム性に影響があるかどうかということです。種を選択する手法は大変重要で,例えば暗号鍵を生成したりする重要なアプリケーションに影響を与えます。

伝統的に,種にはシステム時刻を使用することが普通でしたが,これには注意が必要です。システム時刻の粒度が足りないと,同じ乱数系列が繰り返し現れることがあります。また,システム時刻は簡単に類推できますので,乱数の種としてはあまりふさわしくありません。システムによっては,乱数の種用として特別な /dev/randomというデバイスを用意してある場合もあります。