吾妻ひでお「うつうつひでお日記」角川書店

[ BK1 | Amazon ] ISBN 4-04-853977-9, \980

うつうつひでお日記
吾妻 ひでお〔画〕
角川書店 (2006.7)
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 一言で言えば,Making of “失踪日記“と読書日記。Comic 新現実で連載が始まった時には,「何で2004年から始めるの?」と疑問に思ったのだが,意図したのかどうかはともかく,原稿がコアマガジンからイーストプレスへ渡って「失踪日記」が発売される直前,2005年2月まででぴたりと記述が終わっている。出版社の意図としては失踪日記に便乗する形で売り上げを伸ばしたいと思ってのことだろうが,B6版のオレンジ装丁,しかもタイトルよりも「吾妻ひでお」の文字がやたらにでかい所なんぞは,あざとさの極みというべきであり,あきれるよりも笑ってしまう。この先も同様の尻馬本が出版されるようで,著者も自身のWebページで「オレンジの本を何冊出すんでしょう」と自嘲気味に語っている。
 これで思い出したのが,「寅さん」として生涯を終えた俳優,渥美清のことである。小林信彦の「おかしな男 渥美清」では,寅さんのイメージ一色になってしまったことを悔いているようなニュアンスが強かったが,実際はそれだけでもないようで,先日放映されたNHK-BSのドキュメントでは,寅さんのイメージを崩すことを恐れて,盟友の早坂暁の脚本によるTVドラマの主演をドタキャンした,というエピソードが紹介されていた。松竹の意向も強かっただろうが,本人としては,映画会社の大黒柱を支える当たり役を勤めることに対して,違和感と共に誇りも感じていたというのが実情だったのではないか,と思えるのである。
 古くからの吾妻マニア(何せ「ビッグ・マイナー」だからな)にとっては「失踪日記の吾妻ひでお」になることは耐え難いかもしれないが,当の本人はどう思っているのだろうか。今後の吾妻ひでおの活動を占うのは,充電期間中に読み込んだ作品群の蓄積と,そのあたりの心持ちにかかっているように思えてならない。

8/15(火) 掛川・?

 終戦記念日。正確には敗戦記念日(残念日?)か。東京の九段あたりが騒がしいが,何か予想していたより静かだったな。織り込み済みということか。
 昼飯はカレー。ナスとブロッコリーをにんじんとジャガイモの代理として投入した夏野菜カレーとしゃれ込んだのだが,煮込みすぎて歯ごたえゼロ。次回は湯通ししたものを食う直前に入れることにしたい。それでも食いすぎて腹がきつい。
 大師匠からお電話を頂き,投稿論文の最終校正をして郵便局に投函。一仕事終了感が漂い,スポーツクラブで軽く運動した後は何もする気が起きずにだらだらと昼寝したり,ボーっと録画してあった番組を眺めたりして過ごす。ああ書き物が進まない,と。
Definition of “専門家”
 自分の意見を代弁してくれる,社会的肩書き付きの便利屋。どんなトンデモな論でも,探せば一人ぐらいはそれを持ち上げてくれる専門家は見つかるものである。欧米(USAと西ヨーロッパ)圏の人間であればなお箔がつく。
Definition of “迷う”
 ゴールを設定したがために,そこに辿りつけない状況をこのように呼ぶ。ゴールがなければ,単なる「ぶらり旅」であり,ウロウロと徘徊することそのものがゴールとなる。
 ほほう,/.Jで吉川潮が話題になるとは。しかし/.Jerの大部分は著作を読んだことがないらしい。まあ当然か。
 半ズボンがみっともないってのは,塩野七生もエッセイで書いてた,ベッド以外での毛脛がみっともないって話と通じるよな。
 ほぼ日でハゲについての対談が載っていたけど,そこでハゲの当事者,呉智英さんがこんなことを言っている。
 「西洋人の場合、見た目的にもゲーハーがあまりみっともなくないんだよね。もともと髪の毛が金髪とかプラチナブロンドだったり、茶色でも色が薄いから、髪の毛と肌の色とあまり違わなくて、ハゲても目立たない。
 日本人は地肌の色が白っぽくて、髪の毛が黒いでしょう。だから滅び行く草原状態がどんどんハッキリしてくるんだ。」
 東洋系の毛深いおっさん達の毛脛もハゲと同じ状況にあるから,多人種より目立つことは間違いなさそうである。半ズボンみっともない論の源泉はこのあたりにありそうだ。
 ボチボチ寝ます。