11/25(日) 掛川・晴

 今日もいい天気である。掛川城が青空に映えている。
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 図書館で新聞と雑誌,新入荷本を眺める。このblogのぷちめれは原則自分が購入した(私費・研究費等)ものだけを紹介するようにしているが,それは後で引用したり事実確認したりするため,手元に現物がないと困ることがあるからである。しかしまぁ,徒歩圏内にある図書館にそれがあるなら,ぷちめれ対象に加えてもいいかなぁ。地方税払っているし,結構紹介したいものも出てきたし。
 「結婚して幸せになるとは限らないから,大丈夫大丈夫」(by 吉田戦車)「妙齢おねいさん道」伊藤理佐
 「いいひとたちは帰ってこなかった,と。」「新版・夜と霧」
 図書館帰りは,ここんとこ三日と空けずにチェックしているマンション建設現場へ。
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 職場からの帰りに車で乗り付けたり,休日となれば土日両日,ガレージや玄関から中をじろじろのぞき込んだりと,人間相手なら速攻で警察にしょっ引かれること間違いなしのストーカーぶりである。昨日も営業さんから,「何度もご覧頂いているようで」と言われたが,さぞかし「マンションストーカー・KOUYA」の名はディベロッパー社内で語られているのであろう。ほほほ,文句があるなら予定通り完成させてごらんなさい。
 昨日は通りに面している玄関側と,反対側のガレージ方面の両面から2台のコンクリートミキサー車によってコンクリート打ち作業が行われていたが,ここんとこ年末のエロ特集に備え,その手の本ばっかり読んで脳内が爛れているワシは,「3Pみてぇ」と思ったものである。
 掛川は毎年年末になると,どう見ても必要とは思えない工事がどっと増える。駅前通りでは側溝の新設工事が行われていた。
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 そのあおりで,太く育った街路樹が無惨にも次々と切り倒されている。
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 立派に育ったせいで,太い根が歩道を覆うアスファルトを持ち上げていたから,歩行の邪魔になっていたことは確かであるが,町の景色にとけ込んでいたものをバッサリと削り倒すのはいかがなものかと思う。ワシは別段自然保護に関心があるわけではないし,所詮は人工的に植えられた街路樹ではあるが,不要不急の工事のせいで親しんでいた景色の一部が破壊されるのは納得いかないよな。
 査読報告書は再チェックの上,朝一で編集委員に送りつける。これで今年の査読仕事は終了・・・だよな。HPCS2008の方はワシの所に回ってこなかったので,来年は査読作業が少なくて済みそうである。今年は自分の論文が2本掲載されたので,もう一本今年中に仕上げることが出来れば,査読論文数と同数となる。
 人の論文に難癖をつける作業は,論文を作り上げる作業よりずっと簡単なことである。眼高手低という言葉がある通り,批評眼を身につけることは情報過多な昨今,文章を読むことが出来れば難しいことではない。しかしまぁ学者という立場に一応身を置く人間としては,criticizeよりはcreateに重きを置きたいと思う。
 とはいえ,「査読論文は一人で書くものだ」と言い放っていた三島親父ですら,単著論文を書かなくなって久しい。それだけコンピュータを使う作業が必要な応用数学の論文ってのを生産するのは難しくなっているとも言えるが,やっぱり50過ぎになれば知識はともかく体は動かなくなってしまうので,まともな論文を書くためには若手の手助けが必要になるということなんだろう。今年のワシの掲載論文は「敬愛する」三島親父の言に従って

当然,全部単著!

であるが,それはまだ体力があるから出来ることで,そんな芸当が出来るのはせいぜいあと10年というところだろう。この先しばらくは頑張って業績を残すべく,頑張りたいと思います,はい。
 昨日は煮えたぎった湯船に浸かることが出来ず,寒いのに湯をかぶるのみ。そのせいか,鼻水が止まらない。風邪をこじらせないうちに,明日に備えてさっさと寝ます。

11/24(土) 掛川・晴

 昨日とは一転して暖かい日。それでも上着なしでは日中も少し寒いか。
 今後のマンション購入に関する日程打ち合わせのため,11時に販売センターに向かう。えーっさえーっさえっさほいさっさのリズムに励まされつつ,掛川駅を南から北へ横断する。
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 打ち合わせは90分程。結局,引き渡しは2月上旬ということになった。現場監督の方の説明(言い訳?)を聞くと,どうやら検査が厳密になってしまって完成が更に伸びた,ということらしい。まあ市川でコンクリを打ってから鉄筋が足りなかったという事件もあったぐらいであるから,日程が早まったと言われるよりは不安が少ないからよしとしよう。しかしこれだけ検査によって日程が延びるってことは,逆に言えば,今までの検査は検査と言えるような代物ではなかった,と白状しているようなモンである。
 しかし,2月上旬といえば,入試だの変則的な講義スケジュールだの補講だの定期試験だのと,調整不能なややこしい行事が多い時期である。しかも引っ越しもしなければならないから,来年1月下旬から2月中旬まではドタバタすること確実だ。無事乗り切れればいいが。
 ここんとこ週末の恒例散歩コースに組み込まれている掛川中央図書館に立ち寄って,自分では絶対に買わない文芸誌や単行本をチェック。新刊の入荷,案外早いのは感心。これなら漫画以外の本はあまり買わなくても済みそうである。2月からは借金生活に突入するし,ボチボチ群ようこ先生よろしく本を買わないように心がけるべきであろう。
 昼ご飯は一号線沿いの吉野家で,ワシにとっては定番の「並・卵・味噌汁」を頼む。「豚丼ですか?牛丼ですか?」と店員に聞かれ,ああ吉野家は牛丼以外の商品を増やしたんだっけ,と気がついた。
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 こうしてワシの脳みそはスポンジ化していくのであろう。それはそれで楽しいかもしれない。周囲は迷惑だろうが。
 スーパーで一週間分の食料を買い込んで,昨日下書きを終えた査読レポートを清書する。・・・思いの外難航し,書いている間に文字通り風呂を沸かしてしまう。つまり・・・沸騰させてしまったのである。で,今は冷ますべくこのblogを更新しているという次第。

A4用紙4ページにもなるようなレポートを書かすなゴラァ!

と叫びたい気分である。今年3本目の査読作業だが,最長記録じゃないかしらん? 「採録するに値せず」との一言でrejectするほうが数倍楽である。あーめんどくさ。来年は自分の論文をもっと書こうと,昨年同様決意する。まずはフランス帰り以来懸案となっている論文をなんとかせにゃぁ。絶対年内に投稿してやるぅ〜。
 うー,まだ風呂が冷めない(変な日本語だ)。早く沸騰しないフルオートの風呂を使える身分になりたいものである。
 もう少し待ってから風呂入って寝ます。

奥森すがり「ねこ鍋 みちのく猫ものがたり」二見書房

[ Amazon ] ISBN 978-4-576007206-7, ¥1200
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 ねこ鍋と言えば,今や猫好き女性の間では知らぬ者なしの無敵ベストセラー写真集である。元を辿れば岩手で農家を営む奥本すがり(HN: エレファント)さんがニコニコ動画へ動画を投稿し,そこから火が付いたものであるらしい。公式(?)本は既に講談社から写真集として出版されているが,本書はその火付け役の動画投稿人による元祖・ねこ鍋オリジナルエッセイ+写真集である。こちらが「元祖・ねこ鍋」とすれば,講談社本はさしずめ「本家・ねこ鍋」ということになろうか。どちらにしろ,小さな土鍋にまん丸く収まった三毛猫達は間違いなく「めんこい」ことに代わりはないので,純粋に猫だけを楽しみたければ本家を,「何故ねこ鍋なるものが出現したのか」というルーツを探りたい向きには元祖である本書を選ぶのがよろしかろう。とかくうるさがたの方々はオリジナルを尊ぶ向きが強いのだが,これだけ出版点数が増えた昨今,一つの事象を様々な方向から眺めたというだけの類書が存在することは自然なことで,その類書の中から読者一人一人に好まれるものが選択される,ということは別段悪いことではないと思うのである。その意味では,元祖と本家のみならず,もっと沢山の便乗本が出てもいいように感じるのである。出でよ,○○ねこ鍋本!今年のコミケのペットジャンルの一角を占めたって構わないぞ!(もう当選通知が届いているから手遅れか?)
 著者のエッセイによれば,岩手の(写真を見る限り)古い家屋に元々いた2匹の雌猫に,近所の川に捨てられていた4匹の子猫が加わったのが今年(2007年)の6月のこと。この6匹の猫が,鉢代わりに使っていた古い土鍋に入り込み,丸くなって眠ってしまったことで「ねこ鍋」が誕生したとのことである。それを見た著者はその「めんこさ」に打たれ,写真や動画をニコニコ動画にアップ,それからねこ鍋ブームが数ヶ月で訪れることになった。
 ここ20年程で,ペットを猫かわいがり(猫相手だから当然ではあるが)する様を描いた,いわゆる「親バカ」エッセイや漫画が多数登場し,読者を獲得して定着するようになった。ねこ鍋写真もそのようなものを受け入れる読者層があったからこそ,数ヶ月という短期間で出版までこぎ着けたのであろう。
 バカの力がヒットを生み出す,というのは,養老孟司じゃないけれど,いつの世にも普遍的なことなのだ・・・が,ま,一読者としては「うわ〜めんこ〜い」とねこ鍋写真にノックアウトされるとともに,著者ご一家のまったりした岩手弁の会話を堪能させて頂いたので,もう何も言うことはない。ヒット作なんてヘッ,と普段は高飛車なワシだが,たまにはいいものにもぶち当たるのだな,と反省させられました。もう少しメジャーな作品も読まないといけませんね。

11/23(金・祝) 東京->掛川・晴

 昨日はblogを書いてベッドでうだうだしていたらそのまま寝入ってしまった。風呂に入ろうと湯を張っていたのだが,それも無駄。朝方,隣室の迷惑を顧みず,改めて湯船に浸かって人心地付く。数日前に寝違えたのか,それとも肩こりが凝り固まってしまったのか,首の付け根あたりに痛みが走るようになってしまっていたのも少し解消した。あー,ホントなら今頃はささっとシャワーを浴びることが出来る自宅を持っているはずだったんだけどな〜,まだ湯温の調整も出来ない築30年のアパート暮らしだもんな〜。ホテルに泊まったときぐらい,風呂を贅沢に使いたいものである。
 このホテル,有線LANが使えるのだが,回線速度が異常に速い。平均20Mbpsは出ている。この機会にと,Fedora 8のDVDをダウンロードするも,3GBのファイルが20分程でワシのMacBookのHDDに収まってしまう。うーむ・・・早く光ファイバーを引きたいぞ。
 今日も東京はいい天気である。
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 さて,今日は一日東京でブラブラするか。
 ただいま。確かに東京をブラブラしたが,両国を出発してからは,有楽町→八重洲ブックセンター→大丸東京店→東京駅,と,「東京駅周辺」に範囲は限定されている。狭義の東京ブラブラということになるな。
 まず,有楽町から銀座の画廊へ。とても小さい所だが,開店一時間前にわざわざワシが購入希望の作品3つを展示して下さっていた。かたじけない。
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 うーむ,さすがでかい作品は迫力が違う。本物を見てますます惚れてしまった。小さい方は思ったより小振りである(変な日本語だ)がこれもよし。予定通り全部購入させて頂くことにして,問題は額縁である。岩絵の具をコテコテと厚塗りし,折り曲げてあるキャンバス(とゆーのか?)の縁まで描いてある作品なので,ホントは額縁なぞせずに飾りたいのだが,どーせほったらかしにしておくとホコリだらけになること間違いなしなので,あんまり作品の邪魔にならない地味な色で細い縁の額縁を選んで入れて頂くことにする。12月ぐらいに小さい作品の代金とでかい作品の手付け金を支払う予定。
 しかし・・・こーゆー高尚そうな作品がワシの棺桶((c)津野海太郎)にフィットするのかしらん? まあロクに見もしない40インチの薄型TVを置くよりはいいだろう。
 画廊から少し歩いて八重洲ブックセンターへ。最近は丸の内の丸善ばっかりだったが,久々にこちらを覗いてみると,SUICAもEdyも使えるようになっている。どっちか一方という店が多い中,ちょっと感心。
 5冊程新刊を買い込んで,店内の喫茶店で小休止。昔から無愛想な店だったが,客が来てもいらっしゃいませの一言もなしなのは感動的ですらある。バカ丁寧な接待マニュアル通りのチェーン店が多い中,ちょっと感心(別の意味で)。カフェオレとスコーンとなごみ系の本が揃うと,ワシの年も知れようというものである。
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 ここに写っている本については明日にでもぷちめれでご紹介する・・・必要もない程,有名になってしまっているが。
 大丸も東京駅の改札内地下も,新装開店から一月経っているにも関わらず,すごい混みようである。ただし,大丸の紳士服売り場は閑散としていた。休日の中年男のデフォルトは,奥さんに導かれて荷物運びの役目を果たしつつ,何の興味もない婦人服売り場をウロウロする(させられる)ことであって,ワシみたいに自分に必要な物を探索するという自由は無いのが普通なのであろう。しかしどっちに男の幸せがあるかと考えれば,結論は言うまでもない。言わせるなよ。
 さて,今日はぷちめれと査読報告書の下書きを書いたら風呂入って寝ます。

11/22(木) 掛川->東京・晴

 出来てないよぅ〜,発表用PPTファイルが全然出来てないのに寝ちゃったんだよぅ〜と泣きながら6:30掛川発のこだまで東京へ。車中シャカシャカとキーボードを叩いていたら,あっという間にバッテリーが減る。東京へ着く頃には50%切り。地下鉄千代田線根津駅の喫茶店でモーニングをパクつきながら,何とか喋るネタをひねり出すことができた。実際の講演がどうだったかは聴かれたくないし言いたくないのである。察せよ。
 で,7月下旬の旭川以来の研究会である。
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 東大・浅野キャンパスとやらがどこにあるのか戸惑ってしまった。本郷キャンパスに隣接する出島みたいなところである。
 毎回来るたびに思うのだが,このゴミ分別の異様な細かさは何とかならないものか。
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 世界に羽ばたくエリートを養成するためには,まず正確なゴミ分別を身につけさせようという親心か?
 朝9:50から18:00まで全部の講演にお付き合いしたのでしんど〜。ワシみたいな不真面目な人間がたまに真人間のようなことをすると疲れるのである。内職も少ししかできなかったし。こーゆーこともあろうかと懇親会はパスしてあったので,さっさとホテルに逃避させて頂くに限るとばかりにそそくさと退散。ジーンズの上着一着で飛び出してきてしまったが,さすがに寒かった。今度からはセーターの一枚も羽織ってこようっと。
 秋葉ヨドバシの回転寿司で夕飯を取る。あ〜,やっぱり日本人のワシには生魚がジャストフィットするのう・・・と調子に乗って1500円も食ってしまった。
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 ごちそーさまでした。たまにはいいよね。
 つーことで,両国のホテルでこれを書いてます。報道によると,冬型の気圧配置ががっちり固定されてしまって,北海道から東北の日本海側は軒並み大雪に見舞われているらしい。寒いというだけで済んでいる太平洋側は平和である。
 風呂入って寝ます。話題が貯まってますのでボチボチ書いていきましょう。