GNU MPFR 4.0.2マニュアル日本語訳公開

 GNU MPFR 4.0.2が公開されたのに合わせて,Try MPFRの更新とともにマニュアルの日本語訳も公開した・・・つか,1日前からRC2版に基づいたものを公開済みであったりする。公開後真っ先に正式版をDLし,RC2とのdiffを取ってバージョン番号以外の更新がないこと確認したので,まごうことなき本家4.0.2マニュアルに基づく日本語訳になっている。

 本家ではDVIファイルも公開しているけど,まだ要るのあれ? まぁ欲しかったらTexinfoソースをPlain TeXでコンパイルして自分で作って下さい。ワシはやらん。

 以前の2.0.2から比べると,3.xをスキップしちゃった関係上,大幅な変更がなされており,結局,翻訳は頭からやり直した。GNU MP(GMP)に比べれば分量は少ないし,面倒なアルゴリズムの解説は別にあるので,楽と言えば楽なのであるが,今時,日本語に翻訳するメリットは,少なくとも翻訳者的には皆無なので,feasible rounding等のJIS規格には登場していない(多分)用語はかなり無理やり当て嵌めざるを得なかった。気に入らなかったら誰かやり直してつかぁさい。・・・ってことはGithub公開の方が良かったのかなぁ。まぁもう公開しちゃったし,今更変更するのも面倒なんでここはひとつご勘弁を。

 んで,今度はこれに基づいた関数一覧表を作らんといかんのだな・・・「多倍長数値計算入門(仮)」完成への道はまだ半ば。

12/23(日・祝) 駿府・曇時々雨

 曇りだが午後からは徐々に晴れ間が出るという予報であったが,昼飯を食いに出かけた後,結構は雨降りに。その後は確かに太陽が顔を出したので,タイミング他少しずれた程度で当たっていたということになる。さほど寒くもなく,さりとて暖かいわけでもない,ちょっと体に優しい冬という感じ。今週末には強い冬型になり,寒波がシベリアから降りてくるとのことなので,年の瀬はどこにも行かずに神さんのご実家と自宅との往復程度で済ませることにしよう。

 昨日は毎年恒例の大師匠の所へご挨拶。

毎回ご一緒にディナーを取っていた中華レストランが来年1月末で閉店とのこと。良いタイミングで訪問できて良かった。ワシがDr.取りしている時からご厄介になっていたので,かれこれ20年以上通っていたことになるし,大師匠に至ってはこちらに移り住んで以来のお付き合いのある愛着のある店であった。堅焼き焼きそばが普通に出てくる店ってそんなにないのよね。来年は別の店を探せねば。

 つーことで,30ページ書き足して「多倍長数値計算入門(仮)」Ver.0.1がやっと上がった。

書いてますという存在証明代わりの表紙画像 Ver.0.1

 材料は全部ぶち込んだので,これに書き足し書き足ししていけば来年3月までには完成することは間違いないが,ページ数が・・・まぁこれ一冊でGNU MPとMPFRとQDのC/C++プログラミングが完璧にできるという本にするならそんくらいは勘弁してもらわんといかんわな。つーかそうなるとAPIの一覧が載る付録の方が分厚くなりそう。それが不要なようにGNU MPMPFRQDもマニュアル翻訳してあるんだけどね。草稿は送ってあるので,この方向で完成校作っちゃっていいかどうか,お返事よろしく。>Fさん

 本日は冬のごちそう第2弾を食いに神さんとココイチへ。スープカレーを堪能した。

食う前の写真撮るの忘れたので完食記念写真

 スープカレーは特段冬の食い物ではないはずなのだが,発祥が札幌なので冬のイメージが強いせいでこの時期に出すようになった・・・と理解している。ワシはココイチのポークカレーベースに淫しているので,生半可な札幌発祥を謳う店のものよりココイチの方を愛する者である。来年もう一度食って冬じまいをしたいものである。

 世間は三連休と浮かれているが,土曜日は10月の台風休講の補講日だったし,明日月曜日は普通の講義日。そうでもしないと月曜日に15回の講義日を用意できんから仕方ないのであるけれど,さすがに国民の祝日を休まないのは非国民であるとの認識が浸透しつつあるのか,講義時間を90分から100分に延ばして講義回数を15回から14回に減らすという大学もポツポツ現れている。文科省がうるさく言うのは講義時間の確保であって回数ではないのだから,という理屈。

 教育は手抜きせずに手厚く学生をサポートせにゃならんし,研究活動やらんのなら講義も持たせられんというご時世だし,そのくせ書類はきっちり用意しておけというのだから,いろいろ工夫しなきゃならんというのは理解する。次年度以降の準備を今から考えておかんとなぁ。

 さて,明日からプログラミング三昧だ。ぷちめる時間は取れるかしらん? 結構面白い本が立て続けに出ているので,メモ程度でも書き残しておきたいからなぁ。

 本日はゆっくり過ごして寝ます。

12/15(土) 駿府・晴

 冬なのに夏日になったりとめまぐるしく気温が変化してきたが,今週はようやく寒気が定着したようで,朝晩はコートの裏地がないと辛くなってきた。クリスマスや正月は普通の寒さになりそうである。年のせいか,変化に弱い体質になってきたので,冬は普通に寒くなって欲しいものである。

 ・・・というように,日本人の日記は必ず天気の記述から入るのだが,これは俳諧に繋がる発想なんだということを,古本屋で入手した紀田順一郎「日記の虚実」で理解した。俳人ぶるつもりはないけれど,自然の一部として生きているという実感を得るのは良いことだし,これからもワシはまず天気の感想から入ることにしよう。

 つーことで,「多倍長数値計算入門(仮)」は最初から書き直しのフェーズに入って+20ページ。最後の最後で第8章の論文コピペ部分がどーにもおサマランので全面的に書き直すことになり,書き直すとなると記述の裏付けとなるプログラムを書かなきゃいけなくなるので,昨日はMPFRのマニュアルにあるNewton法のサンプルとを一般化するプログラムを書きつつ,C++で型変換ルーチンを整備した。混合制度反復改良法をきちんと書こうとすると道具立てが必要になって面倒くさいことこの上ない。まぁ「MAPACK使え」「exflib使え」「BNCpack使え」で済ませればいいのかも知らんけど,ベース部分のMPFR/GMP, QDの上物についてはコンパイラ言語じゃなくてJuliaやPythonやMATLABでいいじゃね?っつー雰囲気もあるしで,ここは,既存ライブラリや動的言語みたいな飛び道具使わずに地に足のついた記述を心がけたいものである。

 つーことで今週末には脱稿してFさんに原稿送付,今年の仕事に人区切るつけることにする。少ない脳細胞しかない頭をフルにつかって仕事できるのも3月までだろうしなぁ。しかも1月からは新規のプログラミングのお仕事が入るかもだし,頑張って書き書きしましょう。

 今日は鋭気つけて明日からまた頑張ります。

第3章,第4章修正

 全章が一応形になってきたので,講義をやりながら加筆修正を施すことになった。つーことでチマチマここでその履歴を書き残すことにする。

 LAPACK/BLAS入門は分量的に物足りないという声が多かったそうなので(ワシもそう思う),多倍長数値計算入門(仮)はたくさん書いてよろしいということになった。で,遠慮なくガシガシ加筆していくことにする。

 今日までに講義で使った3章と4章の手直しを行う。Winogradのアルゴリズムを章末問題に追加,演算量計算の間違い修正,mpnカーネル関数の演算プログラムの修正など。

 MPFRマニュアルの翻訳,1/3のところで停滞中。ガシガシ進めなきゃ。こういうのは加速度がつくとすぐに終わるんだけど,もう一度ギアチェンジせにゃ。

7/1(日) 駿府・曇時々晴

 この時期には珍しく台風が来ている。沖縄から朝鮮半島を通って日本海に抜けるルートで,火曜日には台風で亡くなるという予想。関東甲信越は早々に梅雨明けしてしまったが,東海地方はまだ。この台風が抜けたら明けるかな?

 「多倍長数値計算入門」6月中になんとか・・・というお約束はとりあえず果たした。つか,全ての章に手が入りつつあり,影も形もなかった最終章も目処が立ちつつある。今週中には何とかなるのではないか・・・「何とか」の意味が微妙だが,次週の大阪出張の研究発表のネタがそのまま入る予定なので,発表用スライドができたらそれがそのまま最終章の骨格部分に入るという寸法である。7月いっぱいには全体調整を経て小問と章末問題が入って一通り完成・・・しないと後期講義のテキストの締め切りに間に合わないので,死ぬ気でやるのである。
 一番難題だった2章が一応できあがったので,ここを軸に他の章の調整もできるようになる。つーことでもうちっとお待ち下さい。>M出版F様

 先月は中旬の土曜日に一日がかりの高校生向け実習の依頼があり,卒研生2人をこき使っての助力を得て受講生20名にMATLABをあてがって何とかこなしたのだが,あんまし創造性のない内容の割には準備に時間がかかって最後の一週間は完全に忙殺。Life gameはMolerが解説したものがあるし,GPU並列版も解説があるのだが,自分流にアレンジするのは結構面倒くさかったのである。

という原稿が進まない言い訳は山ほどあるのだが,職場のネットワーク切り替え作業が本格化するにつれて,いろいろ文書を書かなければいけなくなった,という事情もある。作業自体は請け負った業者がやるわけだが,当然,教職員にお願いすべきことが細々あり,そのための説明資料やら内部の調整やらで結構細々した時間が取られることになるのである。ワシは本来お飾りみたいな立場なんだが,そうも言っていられない人手不足で,猫の手も足りないのでお飾りも投入せざるを得ない訳である。

 カレーを作ったので寝ます。