1/9(土) 掛川->東京->掛川(予定)・晴

 いい天気だな~。今日は富士山も綺麗に見えそう。寒いのは困るが,今日は風もないので,冬としてはベストコンディション。つーても,本日は遅まきながらの新年会なので,年寄りが東京に集って飲むだけなのだが。
 現在,わしは新幹線車中でこれを書いている。申し込んであったe-mobileのUSBデータカードが本日午前中に届いたので早速使いまくっているという次第。
e-mobile_on_shinkansen.JPG
 おおっ,動き出してしまった。新富士までの間には絶対切れちゃうので,まずは一旦文章を閉めておくことにしよう。
 接続復活しました。現在新富士。やっぱし,都市部を外れると途端に接続が切れる。まぁ当然なんだけどね。
 富士山には雲が掛かっていて,山頂付近が全く見えず。うーむ,残念。
secret_fujisan2010-01-09.JPG
 なんでこんなに無駄な記事や写真でパケットを無駄に使っているのかというと,契約月の通信料はタダだから。安いうちに使っておかないと勿体無いもんねぇ。・・・ああいかん動き出した。では車中からはこの辺で。残りはTwitterにてtsudaります。

1/8(金) 掛川・晴Ver.5

 ピーカン晴れの超寒い日。裏日本はさぞかし大雪なんだろうなぁ。嫌んなったら表に出てらっしゃい>裏の人,と煽ってみるテスト。本日は職場の避難訓練にお付き合いしたので珍しく天気を覚えていられたのであった。
 なんか年明けから慌ただしいな。昨年やらずに積み残した仕事があるってだけなんだが。つーことで,明日の東京行きの新幹線車中で仕事決定。バリバリ書かねば~。
 注文してあった(させられたとも言う)Xeonマシン,届いた。NovellがLinux(SUSE)を売るようになるとは,前の職場でNetWare触ってたことを考えると隔世の感があるね。
xeon_2way.JPG
 早速,ベンチしてみると・・・あんまし良くないな。まぁ,Core i7 920と同じコア(だったっけ?)で周波数が低いからしゃーないんだけど何だが解せない。でもまぁメモリが32GBもあるから,データベースサーバとしては十分ですけどねぇ。
 一緒にUPSもセットにしてもらってたんだけど,電源が特殊だってのを見逃してた。125V-30Aも電気食いやがんの。
ups.JPG
 こんなの,変換コードが仮にあったとしても(ググッたら自作した人がいるらしい),つないだ途端にブレーカーが落ちるぜ。
 つーことで,本日,出入の電気屋さんに見てもらってこのUPS用の電源を増設してもらう相談。見積を出してもらうことにする。いくら掛かるのかなぁ。予算内で収まるんだろうか。ビクビク。
 あ,MovableType 5 OSSが出てた。早速5.01になっているのがなんとも。早速使ってみたいが,さぁて,このblog,どうしようかなぁ。この際だからCMS替わりにしてやろうかとも思っているんだが,触ってみないと判断できないな。暇作って遊んでみたいが,そんな余裕,卒研発表が終わるまでは無理だねぇ。
 あ,GMPが5.0になってた安定版の4.3.2も同時リリース。やっぱMPIRのforkが引き金になったのかなぁ。どんくらい速くなったかは試してみないとなんとも言えない。明後日余裕があるようならちょっとベンチマークしてみっか。
 ありゃぁ,申し込んであったe-mobileのUSBデータカード,もう届いた模様。不在者通知が入ってたけど何で宅配ボックスに入れておいてくれないのか>黒猫 明日午前中に再送付をお願いしたが,さてどーなるやら。
 明日早いので,風呂入ってさっさと寝ます。

1/5(火) 掛川・?

 仕事始めであります。学長挨拶を拝聴して,貯まったお仕事をサクサクと・・・進まず。情報処理学会の予稿をいい加減にでっち上げたのみ。イカンですのう。
 出版が伸びに伸びていたGolubの遺作本”Matrices, Moments and Quadrature with Applications“がやっと届いた。ぶ厚い本の割にはやたら軽い。最近はどこの本も紙が軽くなったよなぁ。その分劣化しやすくなったような気がするけど。コストカットかな?
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 ざっと眺めると,Gautschiの本より線型計算の方に比重が寄った本という感じ。この本で足りない厳密な証明なんかはGautschiを参照しながら読むと良さげ。共著者のMeurantによると,死の直前までこの仕事をしていて,主要部分は書き上げていたらしい。うーん,すごい。
 しかしまぁ,結局Golubって原点回帰を遂げていったって感じだな。何せ,研究者としての最初期の仕事が固有値計算の応用としてのGauss型積分公式の分点・重み計算だからねぇ。ワシの論文ネタにも使わせてもらったんでたまたまそれを読むことになったけど,それがこうして死の直前にまとまった本に結実しているってのは,人生の締めくくりとしてはキレイすぎてて感動的ですらある。チクチク読むことにしようっと。
 Firefox,段々ハングアップすることが増えたなぁ~と思っていたら,このメモリ食い状態を見てびっくり。
greed_firefox.png
 どちらも7つのWebページを開きっぱなしにして,Google Chromeと比較したのだが一目瞭然である。うーむ,道理でよくスワップするようになっちゃった訳だ。1アプリが1プロセスで300MB超って,それやぁダメですよん。Chromeが見事なマルチプロセス動作なのに対して,1プロセスで全部やっちまおうってのがFirefox・・・Version 4ではぜひとも設計からやり直したらどうでせう。
 そうそう,Movable Type 5のOSSバージョンは・・・ありゃ,公開が今日まで延びてたのか。日本語商用版はとっくに出ているので,欧米言語へのローカライズ(って言い方も変だな・・・)に手間取ったか? しかし本家が欧米なのに,段々と日本開発チームがのしてきているってのがすごいな・・・セブンイレブンみたいなもんか。
 ボチボチやって寝ます。

1/4(月) 掛川・デブ

明けましておめでとうございます。

 結局,この年末から正月にかけてはまぁったくなぁんにもやんなかった。ひたすら食っちゃ寝食っちゃ寝しただけで,体重も一気に3kgアップ。おかげで腰がメキメキし始めた・・・破綻の日も近い。
 やったのは,なんか調子悪くなってた自宅CentOSマシン(AtomノートにUSB HDDくっつけて省電力サーバとして利用)を復活させたことと,Office 2010 Professional betaを使い始めたっつーぐらい。前者はともかく,後者は・・・まだうちのマシンでは重たいかなぁ,という感じ。しかしまぁ,いくらなんでもOfficw 2003は辞めたいなぁとは思っていたので,正式版が出たら買おうっと。
 とゆーことで,年度末に向けてデブった体を何とか絞っていこうというのが年の初めの情けない近いでありました。・・・スポーツクラブ,再開しなきゃだめかなぁ。

本年もよろしくお願い致します。

釣巻和「童話迷宮 上」「同 下」新潮社

上巻 [ Amazon ] ISBN 978-4-10-771490-9, \543
下巻 [ Amazon ] ISBN 978-4-10-771491-6, \543

 本書は「原案:小川未明」となっているが,未明の童話のコミカライズ作品だと思って購入すると裏切られる。その代わり,今の日本の漫画家の中では抜群のファンタジー表現を持った新人マンガ家・釣巻和という存在を本書でじっくり堪能できるので,損したと残念がる必要はない。当然,あなたが現在Comicリュウ紙上で「くおんの森」(ホントは「木」が「本」になっている)という連載を持っているかの漫画家のファンであるなら,ファンタジー作家としての力量を知る意味でも本書はお勧めの2冊セットである。
 2006年秋のアフタヌーン四季賞で準入選してから,釣巻はあまり大活躍したという印象はない。ただ,デビュー後にアフタヌーンに載ったマンガは「おっ?」と思わせる端正で透明感にあふれた高い画力のファンタジーだったから,一読すれば印象に残りやすい個性の持ち主であったことは確かだ。高い完成度を求めるようなところも見受けられたので,量産するのは難しいのかな・・・と思っていたら,いつの間にか新潮社が目をつけて約1年の連載を持たせていたのだ。うーん,リュウ・大野編集長が引っ張ってくる前にこんな仕事をさせるなんて,いい編集者もいたもんである。
 釣巻の特徴は,別の漫画家と対比させてみるとよくわかる。たとえば,須藤真澄。現在の須藤の漫画は平面的な装飾がなされている。「ツー・テン」と本人が言う特徴的な線で描かれた丸っこいキャラクターは,しかし釣巻並みとは言わないけれど,結構リアルな画風の進化形なのだ。
 釣巻の場合,デビューからまだ間もないこともあるけれど,キャラクター自身はデッサンがしっかりしているリアルな立体的な造形である。その立体感が画面装飾に奥行きを与え,3DCG映画のような煌びやかさをもたらしている。今のところ須藤とは異なり,3次元的な深みを追及している方向を釣巻は目指しているようだ。
 本書に収められている作品はすべて小川未明の作品タイトルが冠せられているが,内容は全く別物である。正確に言うなら,未明の作品からインスパイアされて釣巻オリジナルの世界を構築してみたのがこの作品集なのだ。作品の舞台は全部現代の日本だし,未明の代表作「赤いろうそくと人魚」でも「人魚」は出てこない。「人魚」と思しき浮世離れした美人の女子高生が出てくるだけだ。「千代紙の春」では女性向け恋愛シミュレーションゲームが主題だし,「野ばら」に至っては造花がカギになってたりして・・・未明としては「自分の作品はどこ?」と文句の一つも言いたいかもしれない。しかしだからこそ,文学に暗いワシでも面白いマンガに仕上がっているのだ。未明には,この釣巻の作品をきっかけにして原作にも興味を持ってもらえるかもしれません・・・と宥めておくのがよろしかろう。
 この手の「インスパイアもの」は,かつて角川書店で宮沢賢治を題材にして漫画家に作品を描かせていたから,今に始まったものではない。「迷宮」仕立ての構成も,独立した短編を一つにまとめ上げる手法としてはごくスタンダードなものである。本書の内容「だけ」を見る限り,オリジナリティに欠けるきらいがあるのはまぁ当然だ。しかし,その手の文句は,演歌がみな同じだ,というのに似ていて,演歌嫌いの人にその良さを伝えるのが難しいのと同様,ファンタジー嫌いの人にその「様式美」の素晴らしさは分かってもらえないと割り切るべきだろう。
 そう,釣巻の作品を一言で言い表すなら,「様式美」,なのだ。本書の中で唯一,アンハッピーな物語である「野ばら」は,その様式美ゆえに,ハッピーエンドな物語と同様の霧散霧消的すっきり感を与えてくれる。「そーゆーこともあるよな・・・」という妙な説得力をもたらす釣巻作品の個性を知るには,未明を加工して華麗な自分の物語に仕立て上げた本書がお勧めである。
 とゆーことで,2009年を締めくくる,というよりは,正月のゆったりした空気の中で読むにふさわしい作品として,本書を呈示する次第である。

 本年は大変お世話になりました。
 来年もよろしくお願い致します。