ああ,とうとう2008年も半分が過ぎ去ってしまった。ワシは「老害」と非難される前に身を引きたいと常々念願しているが,この調子では引退の日も遠くないと思える(大げさな)。夏だというのに気温はそれほど高くない。今年の梅雨がワシが過去体験した中でも希有な梅雨らしい梅雨であるせいだろう(変な日本語だこと)。日照時間がこんなに短くて日本の農業は大丈夫か?
卒研生のK君に,mpf_classを使ったプログラムを作ってもらっているが,これがナカナカ面白い。これからベンチマークテストをシコシコと重ねてもらう予定なので結果が楽しみ。今年の12月ぐらいには,論文ノートネタぐらいには仕上げたいものである。
線型計算なので,vector templateを使いまくるという手もあるが,チューニングをシコシコやっていこうとすると,ガッチリ組まれてこちらの手を入れようもない代物はかえって厄介である。結局,アセンブラやC/Fortranのレベルで徹底的にチューンされたものを土台として作り上げたClassインターフェース程度のものが一番実用的という気がする。で,それなら何も選択肢はC++に限らず,PerlでもRubyでもPythonでもMatlabでもScilabでも構わない訳だ。
ドタマがObject-orientedになり得ていない一ユーザとしては,Object指向の理念が有効なのは認めつつも,理念が先行しすぎると実がない(or 少ない)プログラミングを強要することになりかねないという所がイヤなのである。並列プログラミングなんて,それこそハードウェアのアーキテクチャを頭に入れた上で,あっちのデータをこっちにやってここの処理はこいつと同時に行って・・・という具合にプログラミングしていかないとどうしようもない。汎用性より局所最適化が最重要な世界になると,どーも既存のテンプレートとは相性が悪くなりがちなのである。だもんで,ワシのライブラリはめんどくせーなーと思いつつも,アセンブラライクな原始時代のプログラミングスタイルを墨守せざるをえないのであった(ホントか?)
2週間ぶりに英会話のレッスンに行ったら,聞き取れないわ喋れないわですっかり元の木阿弥になってしまった。まあ定年まで×を×めるだけの××のおかげでこちらに仕事のしわ寄せが来ており,そのために欠席が続いてしまったのであるから仕方がない。8月以降に追加のレッスンもお願いしてカンを取り戻すしかないなぁ。
それにしても,頼むからワシと同じ××××に出る癖に「予稿の〆切があるので」という言い訳を会議の場でいけしゃーしゃーと述べないでほしいものである。聞いている全員が呆れている上に,他の仕事も抱えて並列処理をせねばならないワシの気力がどっと萎えてしまうのだから。
愚痴を書き出すと止まらないので,この辺で寝ます。
瀬戸内寂聴・横尾忠則(画)「奇縁まんだら」日本経済新聞社
[ Amazon ] ISBN 978-4-532-16658-8, \1905+税
静岡に移って以来,新聞は取っていない。日々のニュースを知るだけなら新聞社のWebサイトを常時チェックしていれば事足りるし,最近ではVistaの標準ガジェットとしてニュースサイト向けのRSSフィーダが提供されているので,こちらからブラウザを立ち上げなくとも自動的にニュースは入手できるようになっているから,ますます紙媒体としての新聞はワシにとっては必要がないのである。
それでもたまーに紙の新聞が読みたくなることがある。そんな時は決まって日経を購入する。駅売りのものを買うと他紙より20円高いのは玉に瑕だが,読み物が他紙より面白いのでこれを選択してしまうのである。たまーに読むと,普段はWebで読めないコラムがあったりして新鮮だ。
そんな折り,おっと思わせる連載が登場してきたのである。それが瀬戸内寂聴の「奇縁まんだら」であった。瀬戸内の人間観察は程よく距離があり,それでいてちょっと下世話な好奇心も満たしてくれるものであることは「孤高の人」でよく分かっていたので,見かけると必ず読み通していたのである。連載はまだ続いているようだが,本書はそのうち2007年に執筆・掲載されたものが収められている。
しかし,ワシは挿画を添えている横尾忠則の作風が派手なペンキ絵のようであまり好きではないので,その画力の確かさと技量の豊かさには敬意を表しつつ,「邪魔な絵だな」と思っていた。本書にはその「邪魔な絵」が殆ど全部収められているのだが,これはこれで独立した画集にしてもらった方が,ワシとしてはありがたかったな。地味な白黒の本文に比して,目がちかちかしてくるぐらいの強烈カラー作品なのである。
本書では,瀬戸内が女学生だった頃に学校で見かけた島崎藤村から始まって,正宗白鳥,川端康成,三島由紀夫,谷崎潤一郎,佐藤春夫,舟橋聖一,丹羽文雄(亡くなったのは最近だが),稲垣足穂,宇野千代,今東光,松本清張,河盛好蔵*,里見弴,荒畑寒村*(おお,「坊っちゃんの時代」!),岡本太郎*,壇一雄,平林たい子,平野謙*,遠藤周作,水上勉まで,実際に縁のあった著名人について,自分が見聞きし,調べた範囲のことだけを短くまとめている。*を付けた文化人・政治家・学者・評論家を除くと他は全て小説家であるが,まあこれは作家・瀬戸内の本分を考えれば当然である。しかし,孤高を保って殆ど他と交わらない作家も多い中,瀬戸内のこのような交流範囲の広さはちょっと珍しいのではないか。人間そのものに文学のネタを追求してきたという作家としての姿勢もここに影響しているように思われるのだが,どうだろうか?
個人的には,稲垣足穂のヒモ生活ぶりが興味深かった。なーるほど,自己模倣を徹底して排除したストイックな寡作ぶりは,奥様の献身的な働きが支えていたのか,と得心したものである。本連載が終了した暁は,ぜひタルホから譲り受けたという小机を含めて,展覧会でも開いて欲しいものである。それとも,もうとっくにやってたりするのかしらん?
6/26(木) 掛川・雨後晴
げげ,ドタバタして用事に追いまくられる上に,鬱でやる気がない状態が続き,ネタは溜まるのにblogの更新もままならない今日この頃,気が付けばもう6月も終りじゃないのよぉ~。ああ,今年もウカウカ過ごしているうちに半分過ぎてしまったのであるなぁ。7月の予稿〆切が終わったら溜まりに溜まった読書記録も片づけたいのだが,これから怒濤のオープンキャンパス三昧の日々になるので,そんな暇もない・・・でも何とかしたいですぅ~。8月こそは~。
はっ,明後日から情報科教育学会の年会だが,行っている暇はなさそうである・・・しくりん。
日経のIT Plusは著作権がらみの記事やコラムが多いので参考になる。まずは批判すべきものから取り上げてみよう。
「コンテンツ制作者に冷たい日本」の2つの決定
うーん,さすが元官僚だけあって,コンテンツ制作者とユーザとの間の「コンテンツ権利管理団体」っていう巨大な組織をまるっきり無視した論理で固めている。しかしこれじゃぁ論理自体の批判が全く無意味になっちゃうじゃないのさ。一ユーザとしては,JASRACとか文芸家協会とかビジュアル著作権協会とか,そこに集う法律家を潤すための組織に,金を払う気には全くならないのであるからして,その権利者団体の「透明化と機械化」問題を俎上に挙げてもらわないと,すれ違いにしかならないのである。がっぷり四つに組んだ議論をさせていただきたいものだ。
ダビング10決定プロセスの不思議
ガチンコで利害がぶつかる場の議長を務めただけあって,投げやりなところ,冷静に当事者の意見を分析しているところが混合している文章になっている。面白い。
個人的には,著作権者たるクリエータ自身がもっと声を上げてもらいたい。実際,著作権「管理団体」からどの程度の配分がなされるのか,さっぱりわからないので,わしらユーザは代理人と自称している弁護士の意見を聞くほかないのだが,分配を受けるクリエータとしてはどうして欲しいのか,直接ワシらにもっと語るべきではないか。
それがないので,わしらは「管理団体」に疑心を持ってしまうのである。管理団体も,もっと依頼人たるクリエータの意見を直接伝える努力をせぇーよ。
内田樹先生のサイト,先日もサーバ(データベースかな?)がすっ飛んでいたが,またトラブルのようだ。
今は復活しているので,一時的なカフカじゃない過負荷状態だったのかな? でもやっぱり
Apache/2.0.46 (Red Hat) Server at blog.tatsuru.com
ってのはちょっと古くない? そろそろマシンごととっ換えるべき時期だと思う。ちなみにうちは
Apache/2.0.53 (Fedora) Server at na-inet.jp Port 80
です。Fedoraってとこが泣かせるねぇ・・・そろそろCentOSベースのサービスに移行したいんだけど,暇がなくてさぁ・・・。
yEdなるものがあると知り,さっそく試してみる。ふーん,Javaベースのソフトなんだ。
シンプルなGML形式のファイルも対応しているので,こちらさんの例も書くと
こんな感じになる。レイアウトは自動である程度は調整してくれるが,手動での調整も可能。へ~,かしこ~い(何をいまさら)。
うう,とうとうワシもWiki(PukiWiki 1.4.7)を使わざるを得ない羽目になってしまった。前にも書いたが,性善説に立ったシステムってワシ,嫌いなのよ。面倒なことが増えるしさ~・・・つーことで,しばらくURIはシミツ。まだ使い方よく分かってないしぃ。
ついでにさぼっていたPHP(4.4.1 -> 4.4.8)やApache(2.0.55 -> 2.0.63)をupdateする・・・うげ,Tomcatもだ。面倒だからJDKはそのままにしておこう。あー,tar ballからコンパイルして入れるんじゃなかった。めんどっくせ~。yumやapt-getに慣れてしまった軟弱なワシなのであった。
今日はもう寝ます。
6/20(金) 掛川->浜松->掛川・雨後曇
うは~,気温はさほどではないが,湿気がものすごい。全身に霧がまとわりつくような中を浜松へ出かけることに。ん~,Cauchy-Riemannの関係式って,こんなに解説するのが面倒だったかなぁ。この調子では,複素積分に2回かけないとダメかも。つくづくワシの話はくどくなってしまった。年寄りの証拠だな。
職場で受けたハシカの抗体検査結果が出た↓。
母親に聞いたら,母子手帳にはハシカの予防注射を受けた記録があったそうな。以来,ハシカにかかったことはないし,その後に改めて予防注射を受けた覚えもないので,幼き日にワシの血管に注入された僅かな抗体が三十数年間,育成されてきたということなのかしらん?
吉村昭のエッセイに,ハシカの感染を恐れてオロオロと逃げまくるというエピソードを描いたものがあったが,その中で,本人も認識しないうちに感染して抗体を持っているということもある,という医者の話があった。その伝でいくと,ワシの抗体は周囲からの薄い感染によって鍛えられてきた可能性もあるかなぁ。何にせよ,ワシは吉村のように慌てる必要はないのであるな。一安心。
給料日なので,久々に帰宅途中で新刊の一気買い。社会人のたしなみとして,せめて千円札の数枚は財布に入れておくべきだと思っているワシだが,晩飯を食う前にたしなみを忘れてしまい,小銭だけで食えるものを捜すハメになる。帰宅したら残金百円未満。この上,日曜日に東京往復の用事が入り,一気にビンボーになる。金もないし(給料日当日だというのに!),もう鬱だの何だのとグタグタしていられないので,明日と往復の新幹線車中は仕事三昧ということになりそうである。金を使う暇もないほど,働かねばならぬ。
つーことで,先ほども某所から「なぜケータイに出ない!」とお叱りを受けたが,ワシは登録してある電話番号からかかってきた時にしか出ないし,大体職場でも自宅でもマナーモードにしっぱなしの上,ワシの目の届かないところにおいておくので,出ないのが普通だと思って下さい。連絡を取りたければメールでよろしく。つーか,メールで連絡が取れないような輩とは縁を切りたいと本気で思っている今日この頃であります。
忙しい週末になりそうなのでさっさと寝ます。
6/18(水) 掛川・?
日中は少し蒸し暑くなってきた。沖縄が梅雨明けしたので,ここ東海地方もあと数週間で梅雨明けとなるだろう。今年は暑くなるのかなぁ。ここ数年は夏休みの行事が多くて死にそうになっているので,農作物に影響が出ない程度に涼しいとありがたいのだが。
nvidiaのGPUで1TFlops越え(PC Watch),ねぇ。今はIEEE754単精度の話だが,64bit幅になるのも時間の問題だろうから,倍精度で1TFlops越えも当たり前になるんだろうなぁ。この前のHPC研究会の講演を聞く限り,実際のアプリケーションでこの性能を維持しようとすると色々障害が出てくるようだが,研究はますます盛んになるな。これでますます日米のアプリケーション開発能力に格段の差ができるのであろう。最新のSIAM News(まだWebには掲載されてないけど)には小柳先生の「日本では(かつての)ベクトル化技術がアプリケーションをスポイルしてきた」という発言が載っていたが,うーむ・・・。
Firefox 3.0が正式リリース。職場のマシン(Vista Bussiness, 32bit)にさっそくインストールしてみた。
メインの環境に入れるのはセキュリティパッチが二つ三つ出てからにしようと思っていたが,まあ普通に使う分には問題なし。ちょろっと画面が乱れるところがあって,やっぱし少し早まったかな,という印象。
それでも感心したところはある。SSL認証の分かりやすさはいい。オレオレ認証だと開けないようになっていて,例外処理をしてやらないといけない↓。
ちゃんとした証明書があれば,こんな感じで↓,一目で分かる。
数千円/年ぐらいの,ドメインを維持する程度の費用で証明書が取れるのなら,ワシのサイトにも導入したいのだが,何とかならんもんか?
怪しげなワシの研究の一環として,係数表をアップしようとしているのだが,馬鹿でかいファイルになってしまうので圧縮を試みている。
0 chev32768-100.dat
16732365 chev32768-1000.dat
164197365 chev32768-10000.dat
0 chev32768-20.dat
上記のファイル(ゼロバイトのものも含めて)をbz2, gz, zip形式に束ねてみました。結果がこれ↓
77990286 chev32768.tar.bz2
84889321 chev32768.tar.gz
84889534 chev32768.zip
圧縮プログラムは,CentOS 5 x86_64に標準の
Zip 2.31 (March 8th 2005)
bzip2 Version 1.0.3, 15-Feb-2005
gzip 1.3.5(2002-09-30).
を用いた。数字ばっかしのファイルということもあるんだろうが,やっぱしbz2が断トツで圧縮率がいい。とりあえずはこれで配布ファイルを作るか。
某所から相談事あり。何でも,修論の主査が指導学生の中間発表をトンズラしたとのこと。他に用事があったからと当の教員はぬかしたらしいが,失念していたとか突発的な病気とかならともかく,教員の第一業務を確信犯的にすっぽかすってのは,うはー,すげーとしか言いようがない。うちの職場では主査が必ず司会をすることになっているので,進退問題になりそなモンだが,世間にはいろんな大学があるもんだ。「ま,大学というところはね・・・」という,アドバイスともつかない話をして,頑張んなさいと言っておく。ま,ワシのD論の時だって(以下検閲削除)。
ひと仕事して風呂入ってBSマンガ夜話見て寝ます。