台風一過。熱い空気だけは残ってしまったようで,気温は8月の暑い最中に戻ってしまったようである。クーラーがフル回転して何とかリビングだけは涼しさを保っているが,襖一枚隔てた向こうは灼熱地獄である。おかげで一歩も外に出れず,こうしてUNIX Note PCに向き合いながら暗く過ごしている土曜日なのである。
結局,SCP GUI clientはCyberduckに落ち着いた。Fuguという奴が一番著名らしいのだが,ワシの環境ではばしばし落ちまくって使い物にならなかった。あと,あんまし使わないとは思うが,Acrobat Reader 8も入れておく。そうそう,StuffIt Expanderもないと不自由だわね。いつもコマンドラインからunzip, tar zxvfとかやっているんで気がつかなかったけど,この世界では.binってのも圧縮ファイルなんだな。拡張子に無自覚なGUI only馬鹿どもの世界はこれだからめんどくさい。
Windowsと比べて不便だなーと思っていたのが,「デスクトップを表示」機能が見当たらなかったことであるが,これはF11でいけるとのこと。CTRL+TABによるウィンドウ切り替えもCmd +TABでオッケーだし,それよかF9でもっとGUI的に優れた切り替えができるようだ。ふーん,ExposéってWindows並みのことができるんだと感心した(Life with Macとかぬかすコジャレ野郎どもには嗤われそうだが)次第である。
・・・どーも昔のトラウマで,素直になれないよなー。まあ遅れてきたまじょりかクンなので,勘弁して下さい>古参(かつ底意地の悪くない希少な)Macユーザ様
広報活動の一端を手伝うようになって,Webのランキングを上げるための施策を求められたりすることも増えてきたのだが,最近はどうも聞かれるとムカついてくるので,あまりWebのことについては口を挟まないようにしている。特に,即効薬を求める向きにはアカラサマにイケズな態度を取るようにしているので,今後はワシにWebのことを聞かないで頂きたい。精神衛生上よろしくないのでね。
Web草創期ならともかく,これだけThe Internetに膨大な情報が集積してくると,そこにはどうしたって社会的な信頼度というものが持ち込まれてくる。新聞の一面に取り上げられるニュースは,多数のWebサイトからリンクが張られるだろうし,その逆のことだって最近では珍しくない。極端な話,無名なblogサイトを持っている輩が派手な殺人事件でも起こせば,ランキングは一気に上がる訳だ。だから,短兵急な結論を求めるしつこい奴には「人でも殺せば?」と言うことにしている。・・・そーゆーことを言うから嫌われるんだな,ワシ。
まあ,ここでは何度も書いているけど,個性的なWebページなんてのは,特異な才能でもない限り,地味に何年もかけて試行錯誤の果てに作り上げていくしかない代物になっているのだ。最初から「土台」が用意されていないなら,そこは頑張って気長に積み上げていくしかない。イトイの本でも読んで,勉強して下さいな。
あ,イトイさんとこの技術陣がbladeサーバにCentOS 5をインストールしているぞ(9/6の記事)。これからDatacenterに持ち込んでセットアップするのかしらん?
ワシはすっかりインフラ整備から手を引いて,みかかのVMを借りるだけの隠居モードに入ってしまったが,実マシンのセッティングとメンテって面倒だよなぁ。壊れる時には壊れるし,いつおかしくなるかも予測不能だし。とてもワシにはT君のような仕事をする気にはなれないな。感心するよ,ほんと。
涼しくなるまで家に籠ります。
9/6(木) 掛川・雨
これを書いているPM8:36,少し風が強くなってきたかなーという程度で,まだ中心気圧965hPな台風9号の強さを感じるまでには至らない。午後9時までには帰宅しましょうと,気象ニウスでは呼びかけていたのでさっさと帰ってきたのだが,大体予想はあたっているようである。・・・お,風が強くなってきたぞ。
Blog講座の資料公開。1.5時間だとこれぐらいがセイゼイかなぁという内容。出たばっかりのMT4ベースの日本語資料としては一番早いかな?
サーチエンジン本,何とか全章に文章が入って現在62ページ。これから全体を見直しつつ,頭から書き直しに入る予定。あと2週間で何とか形にはなるだろう。
どんな本かというと,きちんと最初から読んで
Microsoft Office 2007のアプリケーション(Word, Excel, PowerPoint)の文書ファイル形式(.docx, .xlsx, .pptx)は全てXMLファイルをzipで圧縮したものである。これらのファイルを圧縮ファイルとしてアクセスさせるようApacheの設定を変更し,これらのファイルから文書本体のXMLファイルを抜き出して表示するrobotスクリプトを作れ。
つーような練習問題をこなして頂ければ,誰にでもサーチエンジンシステムが作れるという,馬鹿みたいなものである。
探してみると,LWPに特化したPerl本(現物)とか,MySQL本とか,HTML教本みたいなもんはあるのだが,全部をちょろっと解説しつつ,きちんとWeb Robotの「マナー」を書いたものが皆無だったので,T君にコードを書いてもらってワシが解説する(仕切れていないところ多数だが)という形態で書いちまったという次第である。ちなみに出版予定は「ない」ので,いちおうこれから3年生のゼミ生に被験者となってもらい,直しを入れた後に売り込む予定。ま,ほとんど実現は無理だろうけど,やるだけやってみようという予定である。どっかそーゆー本に興味を持ってくれそうな出版社を紹介して下さい。
あ,小谷野先生の小説が一冊にまとまったんだな。早速,トヨザキ社長が紹介しているし。面白そうなので(身につまされそう?),仕事が一段落したら読んでみようっと。
あ,査読がまだだった。明日締め切りなのだが・・・それよか,ワシの投稿論文,早く結論を出してくれよぉ・・・と言いたい。おまけに3年連続HPCSの査読まで回ってきそうだし・・・査読屋さんと呼ばれる日も近いか?(もう呼ばれていたりして)。
途中までで止まっている論文,これも早く投稿しなきゃなぁ・・・。いろいろなお仕事が止まっております。全てはワシの怠惰が悪い。
依頼された査読論文を読んだら寝ます。
9/5(水) 掛川・?
久々に蒸し暑い夜。寝付けないので時間つぶしにこれを書くことにする。
そーいや,獄本野ばらが大麻所持容疑で逮捕されたそーだが,名前だけ知っていて読んだことなかったなぁ,この人。大体,「ごくもとのばら」と呼ぶ女性かと思っていたぐらいだもん。最近ワシはエッセイしか読まなくなっているので(フィクションなら漫画で十分と思っている),小説で評判という作家とはほとんど縁がないもんなぁ。本人のサイトは当分休止だそうで,ま,無理もない。しかし,サイト閉鎖なんて,中島らも逮捕時と同じ対応だよなぁ。あーデジャブ。
初犯なら執行猶予が付いてすぐに出て来れるだろうが,その暁には是非とも「牢屋でやせるダイエット Part2」を執筆してもらいたいものである。
とりあえず寝よーっと。
うう,執筆が進まない。現実逃避がてら,UNIX Note PC・・・もといMacBookの感想を簡単にまとめてみよう。
・本体が重い・・・まあ,Let’s Note Rシリーズの倍だからね。13inch LCDの機種としては普通かな? DVDドライブが付いていても薄いのはありがたいが,底面が以上に熱くなるのはなんとかしてほしい。新幹線では膝に乗っけて使うのだが,長時間使うとズボンの上から低温火傷になりそうで心配。
・キーボードは打ちやすい。ちょっと安っぽいかなと思ったが,キータッチはまあまあ。長時間打っていても疲れない。日本語変換機能はちょっと馬鹿か? ATOKを購入すべきか・・・。
・本体スピーカーの音質,Note PCとしてはかなり良い方で,一人でiTunesやYouTubeを聞く時に最大音量にして使っても音は割れない。キーボードといい,スピーカーといい,廉価版のNote PCとしては周辺デバイスの質がいいな,と思う。
・反面,ディスプレイはちょっと見る角度が変わると途端に色がおかしくなる。ちょっと安物なのかしらん? iMacのnew versionもあまり視野角度が広くないLCDを使っているようだが,これは前からかな? まあ普通に使う分には困ることはないのだが。
・Windowサイズ変更のためには,右下にマウスカーソルを移動せねばならず面倒だ。GUIの使い勝手はもう少しWindowsを見習った方がいい。
・FirefoxはWindows版と同様,たまーに落ちる。特にYouTubeで動画をガンガン流している時にフリーズしやすい。まあこれはMacBookのせいではないが。
・Flets Spotの接続はバッチリ確認できた。これで出張先でも便利に使えるぞ。
・ファンの音がうるさい。ちょっと長く使うと相当がんばって冷やさねばならないモードになるのか,結構耳障り。
・殆どのWindows用周辺機器がそのまま使えるのはありがたい。LBP-1210,EAM-ULW2(Presen用Wireless Mouse),ポータブルHDDは問題なく使えている。まあ殆どWindowsマシンと同じだから当然ではあるが。
・プレゼン用には必須のVGA端子がアダプタになっているのは微妙。絶対うっかりして忘れそうだもんなぁ。Windowsマシンには必ず付いているんだから,やればできそうなもんだが,デザイン的に美しくないものは徹底して削除するってことかしらん? ワシはコジャレ感なぞいらんから,実用性をもっと持たせてくれよと思ってしまうMac異教徒なのである。最も,信者はIntel Macなんぞ認めていないのかも知らんが。
・バッテリがどの程度持続して使えるかはまだ不明。Resumeさせて持ち歩いているだけで電力を消費してしまうようなのがちと心配である。せめて3時間ぐらいは持ってほしいよなぁ。
・黒い筐体の奴を買ったにも関わらず,ACアダプタは白。おまけに本体側のコネクタが特殊なので,持ち忘れるとエライことになりそうである。まあ大都市なら,何とか手に入る・・・かなぁ。持ち歩き用にもう一つ買っておくか。
・リビングにこれを置いて使っているが,デスクトップのWindows x64マシンを立ち上げる危害がめっきり減ってしまった。その分仕事がはかどるかどうかは疑問だが,快適に使えていることは確か。
つーことで,便利なマシンではある・・・今のところ。今後,あっちこっちにこれを持ち歩いてどういう不具合が出るかが問題である。AppleCareに加入して,ヨドバシの保険もプラスして計5年間は保険が利くのだから,絶対長持ちさせてやるつもり。
台風に備えて寝ます。
9/4(火) 掛川・?
台風が近づいているらしいが,まだ太平洋高気圧の勢力が強いので,小笠原辺りを迷走しているようである。それでも今週末には東海から関東に上陸しそう。え〜っ,日曜にはマンションの見学会があるってのに(やっと2階の床を作るらしい・・・(号泣)),無事見られるのかしらん?
GMP Version 4.2.2のRC3が出たので,UNIX Note PCでコンパイルテスト。おおっ,Core 2 Duo向けのアセンブラコードが出たか。でもコンパイルはコケてしまう。
$ make check
make check-recursive
Making check in tests
Making check in .
make libtests.la t-bswap t-constants t-count_zeros t-gmpmax t-hightomask t-modlinv t-popc t-parity t-sub
/bin/sh ../libtool –mode=compile gcc -DHAVE_CONFIG_H -I. -I. -I.. -I.. -O2 -m64 -mtune=k8 -c -o memory.lo memory.c
gcc -DHAVE_CONFIG_H -I. -I. -I.. -I.. -O2 -m64 -mtune=k8 -c memory.c -o memory.o
/bin/sh ../libtool –mode=compile gcc -DHAVE_CONFIG_H -I. -I. -I.. -I.. -O2 -m64 -mtune=k8 -c -o misc.lo misc.c
gcc -DHAVE_CONFIG_H -I. -I. -I.. -I.. -O2 -m64 -mtune=k8 -c misc.c -o misc.o
/bin/sh ../libtool –mode=compile gcc -DHAVE_CONFIG_H -I. -I. -I.. -I.. -O2 -m64 -mtune=k8 -c -o refmpf.lo refmpf.c
gcc -DHAVE_CONFIG_H -I. -I. -I.. -I.. -O2 -m64 -mtune=k8 -c refmpf.c -o refmpf.o
/bin/sh ../libtool –mode=compile gcc -DHAVE_CONFIG_H -I. -I. -I.. -I.. -O2 -m64 -mtune=k8 -c -o refmpn.lo refmpn.c
gcc -DHAVE_CONFIG_H -I. -I. -I.. -I.. -O2 -m64 -mtune=k8 -c refmpn.c -o refmpn.o
/bin/sh ../libtool –mode=compile gcc -DHAVE_CONFIG_H -I. -I. -I.. -I.. -O2 -m64 -mtune=k8 -c -o refmpq.lo refmpq.c
gcc -DHAVE_CONFIG_H -I. -I. -I.. -I.. -O2 -m64 -mtune=k8 -c refmpq.c -o refmpq.o
/bin/sh ../libtool –mode=compile gcc -DHAVE_CONFIG_H -I. -I. -I.. -I.. -O2 -m64 -mtune=k8 -c -o refmpz.lo refmpz.c
gcc -DHAVE_CONFIG_H -I. -I. -I.. -I.. -O2 -m64 -mtune=k8 -c refmpz.c -o refmpz.o
/bin/sh ../libtool –mode=compile gcc -DHAVE_CONFIG_H -I. -I. -I.. -I.. -O2 -m64 -mtune=k8 -c -o spinner.lo spinner.c
gcc -DHAVE_CONFIG_H -I. -I. -I.. -I.. -O2 -m64 -mtune=k8 -c spinner.c -o spinner.o
/bin/sh ../libtool –mode=compile gcc -DHAVE_CONFIG_H -I. -I. -I.. -I.. -O2 -m64 -mtune=k8 -c -o trace.lo trace.c
gcc -DHAVE_CONFIG_H -I. -I. -I.. -I.. -O2 -m64 -mtune=k8 -c trace.c -o trace.o
/bin/sh ../libtool –mode=compile –tag=CC ../mpn/m4-ccas –m4=”m4″ gcc -c -DHAVE_CONFIG_H -I. -I. -I.. -I.. -O2 -m64 -mtune=k8test -f 'amd64call.asm' || echo './'
amd64call.asm
../mpn/m4-ccas –m4=m4 gcc -c -DHAVE_CONFIG_H -I. -I. -I.. -I.. -O2 -m64 -mtune=k8 amd64call.asm -o amd64call.o
m4 -DHAVE_CONFIG_H amd64call.asm >tmp-amd64call.s
gcc -c -DHAVE_CONFIG_H -I. -I. -I.. -I.. -O2 -m64 -mtune=k8 tmp-amd64call.s -o amd64call.o
tmp-amd64call.s:92:32-bit absolute addressing is not supported for x86-64
as: fatal error in /usr/libexec/gcc/darwin/x86_64/as
make[4]: *** [amd64call.lo] Error 1
make[3]: *** [check-am] Error 2
make[2]: *** [check-recursive] Error 1
make[1]: *** [check-recursive] Error 1
make: *** [check] Error 2
うーん残念無念。x86_64アセンブラ部分を弄くる力量はないので,もうちっと改善されることを望むしかないなぁ。Do you know who can modify to be able to compile new gmp in our Mac OS X with gcc ?
良い記事。教育の原点だね。中学校でこういう指導を受けることが出来,逃げ出さずに「勉強する態度」を身につけることができたこのA男君は幸運だね。知的に障害がない平均的なIQを持った若い人間なら,この態度を身につけていればそこそこ出来るようになるモンである。たいていの場合,「できない」のは能力の問題ではなく,態度の方にあるんだよなぁ。
ジャンジャンバリバリ,サーチエンジン本を書いている・・・つもりでございますが,書いても書いてもも終わりませぬ。つーか,書けば書く程,「あれが足りないこれも足りない」状態になって,分量が増える一方。どーすりゃいいんだ,全く。
書くだけ書いて寝ます。
マンション購入記・・・無印化する内装デザイン
大体,入居は8月下旬だった筈なのだ。それが9月になった現在でも・・・
こんな有様である。先日,仕事に来た友人にここを見せたら,「2階建てか?」を笑われてしまった。ちなみに,私が入居を予定しているのは最上階の5階である。・・・悲しい。実に悲しいのである。
まあデベロッパからは11月には入居できると言われているので(既に3回も延期されているのでどこまで信用できるかは疑問だが),遅くても年越しは新居で迎えられる・・・と信じたい。
・・・とまぁ,先行き甚だ不安な今日この頃なのだが,こればっかりは自分でコンクリートをこねて何とかなる話ではないし,あんまり急かせて手抜き工事をされても困るので(チェックの厳しい建築士に設計を依頼したための遅延でもあると説明を受けている),顧客としては待つしかない。居室のオプションもちょっとした和室の設計変更も既に依頼済みなので,もはや先方に言うべきこともなくなってしまい,こっちとしては金の算段以外,ホントーに「待つだけ」なのである。
仕方がないので,萌えるひとりものは,自分の得意技である「萌えるための想像力」を働かせて,まだ見ぬ新居のイメージを脳内で描いて楽しむ・・・しかなかったのだが,その楽しみも今では殆ど失われてしまったのだ。
何故か?
それは,今の住宅内部空間の「無印化」が深刻なまでに進んでいることを痛感させられたからである。
家を買う,という決断をする以前から,新築・中古マンションの情報を見るのは好きだった。家好きが高じて「間取りの手帳remix」や「Tokyo Style」のようにぼーっと眺めるだけの文庫も買ってしまったぐらいである。学部生の頃,バイトをしていた塾の受講生のバカガキから「女」とあだ名を付けられたほど,私の感性は女性,しかも主婦感覚というものに近いようなのだ。そして女は例外なく,家が好きなのである。
で,見れば見るほど,内装のデザインという奴は没個性だなぁ,と思わされる。特にバブル崩壊後の失われた10年以後の物件は例外なく,「カウンター付き台所」「全室フローリング」「広々リビング」という間取りであり,内装も全体的に白っぽいものがデフォルトである。
じゃあ,いわゆるデザイナーズ物件という奴が良いのか,となるとこれも考えてしまう。奇妙奇天烈というほどのものは少ないが,住んで快適かというと×××(ペケペケペケと読んで下さい)なのである。
つまり,住空間が没個性なのは作る側にあるのではなく,購入者の我々の,住み良い空間という奴への想像力の欠如にあるのだ。試しに,都市型マンションに住みたいという輩に,希望の内装とはどのようなものかを聞いてみるといい。前述の三要素の一つは必ず含まれている筈だ。そして,このような没個性的住空間にフィットするのが無印商品なのである。
いや,むしろ,無印以外はフィットしない,と言うべきかもしれない。もし無印以外のブランドでしっくりする物品があれば,それはデザインが既に「無印っぽい」のである。無印は家を丸ごと自社ブランドで固めたモデルハウスを全国で展開しているが,実は既に新築物件の大部分は最初から「無印モデルハウス」と言うべき代物なのだ。
8月下旬に,同じくひとりものの友人(男)が買った一戸建てを見せてもらった。白い壁に淡い色の板を敷き詰めたフローリングの内装は,別段買った本人の趣味ではないようだが,やっぱり無印フィッティングだなぁと思ったが,そこには既に無印のソファとクッション,そしてベッドが置いてあった。げげ・・・しばらく気が付かなかった。
全く違和感がなかったのである。そこにあるものが無印であることを意識させないほど,部屋に溶け込んでいたのだ。その分,異なるメーカー製造のクーラーや薄型テレビの存在が際立って見えたものだ。
ああ,やっぱりそうなんだなぁ・・・と私は確信した。そして,新居には無印のベッドを置くしかないなぁと思っていた私の決断が,実は私ではなく,現在の没個性な内装の流行によってなされたものであることを,つくづく思い知らされたのである。
そーいや,無印って,西武セゾングループだったよなぁ・・・してみれば,私が憎むコジャれたデザインの先駆けとして,25年以上も存在し続けているのだから大したものである。その年月を経て,実は我々の感性は西武セゾンにじわじわと浸食されてきたとも言える。堤清二は経済的に失敗したが,田中一光の精神は見事なほどの成功を収めた訳だ。
とゆー訳で,田中一光的没個性内装にフィットする家具は無印・・・となってしまって,「家具に萌える」楽しみも失われた今,ひとりものには全くすることがなくなってしまったのであった。・・・待つしかないかぁ。