7/28(土) 掛川・晴時々曇

 暑い~・・・んだけど,イマイチ夏らしさのない空模様なのは昨日と同じ。但しセミにとっては「やっと鳴けるぜ!」と思える気温・気候になったようで,例年並みのうるささになった。こちらはド田舎なので,まだミンミンゼミやヒグラシが一定勢力を保っているが,情緒のかけらもない「ジー」といううるさい奴がいて耳障りである。このサイトのサンプルを効く限りはニイニイゼミみたいなんだが,どれにしては甲高い一本調子なんだよな。ま,個体差なのかもしれんが。
 修理に出したLet’s Note R3の状態は,来週にならないと分からないとのこと。既にPanasonicには回っているようなので,お盆前には決着がつくだろうな。ともあれ,保険がきくことを祈るのみ。
 唐沢さん(以下敬称略)の「新・UFO入門」引用ミス(世間では「盗作」と呼んでいるようだ)問題,当事者間の話し合いは決裂した模様。町田さんはアンチ唐沢の立場で一席ぶっているが,ワシは無責任な第三者としてもう少し別の観点から今回の事件を眺めてみたい。
 ワシのぷちめれでも書いたが,この本は面白かった。その感想は今でも変わっていない。しかし,事実の羅列が多くて,唐沢の思想を語る部分が少ないことはちょっと残念だった。これもぷちめれに書いた通り。その辺に「脇の甘さ」があったのかなぁとは思うので,ひょっとすると,今回の事件を契機に,あれやこれやと「盗作」の具体的な報告と出版元・著者への異議申し立てが続出するのかと思ったが,どーもせいぜいが自分のblogや匿名掲示板へのアンチ唐沢的な書き込みばかりで,しかも漫棚通信さんのように系統立てた説明がない。もし証拠があれば,言い立てて裁判を起こす絶好のタイミングだと思うのだが,ワシが知る限り,漫棚さん以外にそういうことを考えている人はいないようである。
 そりゃぁないんでないかい?
 やっぱり「盗作王」とまで言い立てるなら,裁判とまでは行かないまでも,異議申し立ては出版元にすべきでしょう。そうでないなら,「盗作」呼ばわりは逆に唐沢から名誉毀損で訴えられかねないので,言い方に気をつけるべきである。もちろんワシも,だが。
 以後,話を漫棚通信さんのblog記事についてのみ絞る。ワシは法律の専門家ではないので,以下に書くことは基本的に当て推量の域を出ないことをお断りしておく。
 
 漫棚さんは,blogの報告を見る限り,たいへん大人の対応をしたと思う。しかし,どうも法律の専門家と相談した形跡がなく,「ちょっとまずいのでは?」と思っていた。少なくとも話し合いのレベルが唐沢との個人的なやりとりから,幻冬舎(+顧問弁護士)へと移った段階で,法律相談程度はやっておくべきだったなぁ,と後知恵ながら感じる。特に今回の決裂に至る直前に相手の対応が変わった時点で,絶対に漫棚側の弁護士を立てるべきだった。何故かと言えば,もう話の次元が,社会道徳的な善悪のレベルから,法律論へとシフトしてしまっていたからである。早い話が,幻冬舎側は「このぐらいの対応をしておけば,仮に裁判になったとしても十分勝てる(or 不利な判決には至らない)」と判断した結果を提示してきたのだ。
 漫棚さんやコメント欄の方々は相手側の誠意のなさを批判するが,じゃあ幻冬舎側は全く「誠意」(漫棚さんとは違う意味)を見せていないかというと,そうではないようだ。少なくとも,現行の版は破棄し,該当部分の差し替え(具体的にどうするのかは不明だが)はすると言っているようなので,これが相手側の「誠意」の行動ということになるのだろう。そうすると,漫棚さんの申し立ての実質部分は取り込んでいるから,謝罪の仕方や賠償金の多寡の相違はあれ,裁判は有利に進む・・・そう考えると幻冬舎側の対応は納得できる。もう善悪二元論の世界とは違う争いになったということなのである。
 ネームバリューや社会的地位が低いワシらのような人間が,でかい組織と向き合う時は絶対に支援者が必要になる。ネット上での応援があるには越したことはないが,匿名であれこれ励まされたところでたかが知れている。ことは現実の争いなのだ。相手に弁護士が付いたのなら,自分も付ける。これは法律で争う場合は絶対に必要なことなのである。
 漫棚さんは大人の対応で自分の主張が全面的に受け入れられると思っていたようだが,幻冬舎としては商売上自分らに不利になるような項目は拒否しつつ,漫棚さんの申し立ての実質部分は取り込んだ,大変したたかな解決策を提示したのである。どーもこの先こじれて裁判になるとしても,そして心理的には漫棚さんの言い分はよく分かるにしても,先行きは漫棚さんにとっては厳しそうだなぁ・・・というのがワシの偽らざる感想である。
 さて仕事に戻ります。

7/27(金) 掛川・晴時々曇

 東海地方梅雨明け。それにしてはどーも「夏到来!」とは至らず,「夏・・・なんだろうな」という感じ。例年ならやかましいセミの声が,今年は1/3ぐらいになった感じだし,暑いけど,朝晩は涼しげな風が吹いているし,お天道様も恥ずかしげにお隠れがちである。うーん・・・冷夏決定,か?
 修理に出したLet’s Note R3が帰ってくる当てが全くないので(ヨドバシに催促電話はしたのだが),5年前の東芝Noteを一年ぶりに引っ張り出して,Windows Updateをあてる。さすが一年ほったらかしておいただけのことはあり,全ての更新作業が終了するのはあと数時間かかりそう。バッテリはすっかり完全放電状態だし,さて,旭川遠征に耐えられるのかな? HDDは20GBしかないので,完全にWeb&PowerPoint専用マシン。ま,だましだまし使いましょう。
 論文,ようやっとざっとした素材の突っ込みが完了した。今回のおんぼろNoteでは遠征中の計算は無理だから,ぼちぼち文章を直すぐらいが関の山だな。何とか夏休み前には完成が見えてきたので,やれやれ,と言ったところである。
 ようやく生活のリズムが元に戻ってきたワイ。今夜,夜中に目覚めなければ,完全復活・・・のはず。それを期待して,ともかく寝ます。

7/26(木) 掛川・?

 今日も熟睡に失敗して,23時に就寝・2時起床というハードな睡眠時間になってしまった。ナポレオンじゃあるまいし,このままでは次週の出張もズタボロになりそうである。
 近頃,ぷちめれ記事「朽ちていった命」へのアクセスがちらほらあるな,と思っていたら,ああそうか,柏崎刈羽原発の件があったな,と思い至った。ほーんと,世間で大事件があると,ここみたいな弱小零細blogにもwavelet程度の影響はあるんだなぁ,と再認識。
 仕事は全然進んでいません。起きている間に進めろよ,と思うんですが,つい逃避記事を書いたりしたりするんですな。ま,人間そんなモン。大師匠からも「なるようになるんじゃない?」というありがたいお言葉を賜ったし,もー開き直って行きましょう。
 この夏は対した暑さにもならず,快適。しかし,秋は米大凶作とかにならんだろうな。海の家の商売は上がったりだろうし,温暖化と言われつつ,なかなか一本調子には熱帯に漸近しないモンである。
 温暖化といえば,池田清彦先生は反対論者なんだよな。賛成にしろ,反対にしろ,はっきりした結論が出るのは数百年経過後になるんだろうから,この議論自体,かなり学者にとっては安全・安泰な代物だと言うことをまず前提として知っておいた方がいいだろう。どっちに転んでも,自分が生きているうちには白黒がつかないことは確実なのだから,言いたい放題言えるんだよねぇ。
 今日も乗り切りたいと思います。

二宮ひかる「おもいで」ヤングキングコミックス

[ Amazon ] ISBN 978-4-7859-2805-6, \552
 肉欲を排除した恋愛はあり得ない,ということを断言していたのは北杜夫だった。何となく,SEX抜きの「純粋恋愛」というものが至高のものだという意識があったウブな頃にそれを読んだので,えらく感心したのを覚えている。
 20年ぐらい前の少女漫画界にはSEXがタブーという雰囲気が濃厚で,既に名をなした大家以外で「まがい物でない恋愛」を描いた作品はほとんどなかったと記憶している。BSマンガ夜話で,大月隆寛が「少女漫画はいつからエロくなったのか」と問題提起をしていたが,全体としては「やおい」の流れと,小学館が先鞭をつけた「初体験ドキドキ路線」(と先達は申していた)が合致して,1990年代前半から「エロくなった」んじゃないかと思っているがどうなんだろう。
 しかし北杜夫の言葉を借りれば,エロ化とは恋愛のリアル化に他ならない。いろいろな経緯と辿りつつ,最終的には男は女にSEXさせろとせがみ成就する,というのが「普通の恋愛」のあり方であり,べたべたした両思いにたどり着きながらキスだけしておしまい,などというマンガが流行っちゃったために日本の少子化路線が定着したのだ・・・というのは妄想であるが,まあつまりは日本のマンガもようやくリアルな恋愛が主流になった訳で,まずはこのことを言祝ぐべきである。最近では「ラブロマ」が,SEXというベタになってしまった用語を廃しつつ「みかん」に至って完結したが,さて童貞マンガの巨匠とも言うべき植草理一の「謎の彼女X」がどういう決着を見せるか,今から楽しみである。
 ・・・話が逸れたが,何を言いたいかというと,二宮ひかるは男性誌で長く活躍しながら,リアルな恋愛を書き続けてきたマンガ家であり,その祖先はやはり少女漫画なのだ,ということなのである。
 二宮の存在は割と早くから知っていたように思う。しかし,ちゃんと単行本を買って読んだのはつい最近,それもキングからアフタヌーンに場所を移した第一作「犬姫様」からである。結局この作品は人気がなかったためか,はたまた作家本人の事情か,うやむやのうちに単行本一冊にまとまる分量で連載が終了してしまったのだが,エロいロマコメとしては十分面白い作品になっていた。
 以来,気になる作家の一人だったのだが,どうも新作が見あたらず,記憶の隅に追いやられていた。今回久しぶりの単行本が出たので,迷わずレジに持って行ったのである。そして期待は裏切られることはなかったのだ。良い機会なので,この際,ワシのSEX観も絡めて二宮作品を論じたい。
 これは個人的なことなのだが,最近はすっかりAVがダメになってしまったワシなのである。このAVとはAudio Visualのことではなくて,Adult Videoの略称である。とにかく最近のAVは全然ものの役に立たないのだ。
 いや,EDになってしまったという訳ではない。それはワシではなくて×義○である。とにかく近頃のAVときたらフェラチオばっかりで,現実のSEXからは遊離しすぎている・・・いや,世間のカップルの多くがフェラっているというなら話は別だが,恋愛初期のさかりがつきまくっている一時期ならともかく,慣れ親しんだ時期のそれは
 「・・・いい?」
 「え~,するのぉ?」
 「あ・・・やめとく?」
 「う~・・・ま,いっか」
 ・・・ってなもんで,例え法的に夫婦となっていても,女性の「ご許可」を頂かねばおいそれとはできない代物であるらしいのだ。まあこれは当然のことで,DV(家庭問題の用語は何故2文字が多いのだろうか)状態ならいざ知らず,男女同権を重んじる現代人が営むカップルは,まず第一にきちんとコミュニケーションを取り,両者の合意の元に全ての物事がなされるべきと考えるのが普通だろう。
 今のAVにはそーゆー「普通のSEX」がなさ過ぎるのである。もちろん,縄で縛ったりつるしたりするのが好きだという御仁も相当数いるのだろうが,ワシにとっては痛々しすぎて見るに耐えない。うぐいすみつるが力説するように,SEXは男女のコミュニケーションの一手段なのであり,恋愛活動の一環として行われるべきものである・・・というのがワシの持論なので,どうも性的感情を高ぶらせる前の精神的前戯という奴が全くないAVはワシの実用には適さないようなのである。
 で,二宮作品であるが,一見するとお気楽なお色気マンガに過ぎないと見られがちである。しかし,作者本人としてはSEXを全面に据えつつ,自身が理想とする究極の恋愛の姿を描写したいのだろう。それ故に,ワシにとっては2Dでありながら,十分,実用AVとして使える(何にだよ)作品に仕上がっているのである。作者は怒るかもしれないが,「愛のある実用AV」とは,ワシにとっては最高の褒め言葉であるので,どうかご寛恕願いたい。
 本書は5シリーズから成っている短編集である。著者のあとがきによれば,いろいろと事情があり,なかなか作品が描けなかったようだが,そのようなスランプを感じさせないみずみずしさは健在で,どれも良い短編である。ワシの好みは物書き女性とそのペット(若い男)のシリーズなのだが,二宮の「恋愛観」を知るには,姉×弟というカップリングの2短編「とうきび畑でつかまえて」(二宮は道産子か?)と「あおぞら」を比較するのが一番分かりやすいと思われる。
 二宮は男女の思いやりの深さが同程度になることが最高の恋愛だと考えているようだ。常識的だが,まあ世の中そううまくはいかないもの。逆にそれが達成されていれば,近親相姦もタブーではないということなのだろう,この2作品には背徳感を全く感じない。しかし,「とうきび畑・・・」がコメディなのに対し,「あおぞら」が暗く沈んだ雰囲気なのは,前者が二宮の理想に達しているのに対し,後者はどうも姉のそれに対して弟の思いは薄いのではないか,と,少なくとも姉はそう感じている,という点が雰囲気の差を生じさせているのだろう。弟に押し倒され,あらがうそぶりだけする姉は,肉欲以外の真の愛情を欲するために泣くが,それが更に弟の欲情を増すことにしか繋がらないのだ。・・・こう書くとまるでポルノだが,姉の思いは結局通じず,空に舞い上って胡散霧消するだけという様が描かれると,ポルノとは縁遠い作品と言わざるを得ない。やはり本作も含め,二宮は一貫して「まるごとの恋愛」を追い求める作家なのだ。
 Gペン(?)によるごっついペンタッチを持ちながら,白さをうまく使う画面構成や,SEXの細かい描写をせず,抱き合っている様を上品に描くところは,完全に少女漫画テイストである。前述した恋愛観も合わせると,やはり二宮の出自は少女漫画と言わざるを得ない。今も男性誌において「愛情の伝道師」たり得ているのは,「エロくなった少女漫画」がそれだけ男性にも支持されるリアルさを獲得するようになったということなのであろう。ファンタジーに走りすぎたAVにカツを入れるべく,二宮には末永く,愛を書き続けて欲しいと念願する次第である。

7/24(火) 掛川・?

 ただいまAM3:18。うー,蒸し暑っ。溜まらずクーラーと扇風機を回す。なーんか頭髪がウザいと思ったら,前回の散髪からもう一月以上経っちゃっているんだな,と気が付く。あー,この一月の時間の経つのが速いの速くないのってあーた(以下127文字削除)。
 何とか今回は断続的にでも5時間は眠れたのでちょっとすっきり。寝る前に酒かっくらうという手を使うべきか否か。
 参議院選挙が近いが,マスコミ各社の世論調査では与党ボロ負けということになりそうである。もちろん,結果は蓋を開けるまで分からないが,苦戦していることは間違いない。
 で,今回初めて”Vote Match”なるものを知った。例えば毎日新聞の奴を試してみると,ワシの結果はこうなった。
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 うーむ,ワシはつくづく「保守」になってしまったようである。票は必ずしも自民党に入れるとは限らないのだが(どこかは秘密,間違っても国民新党ではないけど)。
 で,「投票ぴったん」を試してみたらこうなった。
votemach_jpn_20070724.jpg
 こっちの方が,ワシの実感として合っているように思う。質問項目が毎日の奴とは違うのは当然として,投票ぴったんの場合は,「賛成」「反対」の間に「中立」,他にも「わからない」があり,2者択一を迫られる毎日の奴よりはこちらの方が答えやすい。
 マッチング手法は割と簡単そうな計算だと思うのだがどうなのかな,と資料(PPT)を見たら,やっぱりそうだった。殆ど1-normの計算なんだな。
 今日も一日頑張ろうっと。