12/30(木) 掛川・晴

 昨日は魚介類の水炊きなどという,オスの負け犬にあるまじき贅沢をしたせいか,午後からはいつもの偏頭痛が起こり,そのため今日の午後までずーっと寝床でうーうーうなる羽目となった。おかげで予告していたぷちめれどころか日記すら書けない状態であった。もちろん仕事は一行も進まず。
 これはいかんと午後からはまだ少し痛む頭を抱えて大晦日に備えた買い物へ出かける。鶏肉・ごぼう・乾燥シイタケ・三つ葉・刻みねぎ(一本では多すぎるので)・かまぼこ・ちくわ・料理酒とそばを買い込んで,明日の年越しそばと正月以降の雑煮用汁を作るのである。さすがに大晦日一日前のスーパーはそれほど人ごみもなく,明日の大騒乱に備えてか,新入りバイトのレジ打ち研修がのんびりと行われていた。
 帰りがけにガススタンドへ寄ってガソリンと灯油を買い込んで帰宅。さすがに腹が減ったので作りおきのご飯と味噌汁をがーっとかきこむ。それでも足りないため,数時間後には最後の稲庭うどんをゆでて年越しイブうどんを作ってすする。美味なり。
 昨日のブランクを埋めるべくぷちめれ2本をあげ,教科書の続きを執筆するも,2章の途中でダウンする。うーん,コンピュータの説明に来ると面倒である。今日はここまでとし,明日がんばることにしよう。どうせ紅白も見ないしな。
 昨年は何をしていたのかなぁと,見てみると,WindowsにGMPを移植していたようだ。進歩してないなあ。来年早々にはわしのMPIBNCpackのWindows移植版についてポスターセッションをすることになっている。一年経ってこの程度かよ・・・という気がしないでもない。ま,ゆるゆるやりましょう。・・・あ,トップページのカウンタが20000を超えている。
 では寝ます。明日こそはバリバリ書くぞ~。年内に半分は終わらせてやる~。

たかぎなおこ「ひとりぐらしも5年目」メディアファクトリー

[ BK1 | Amazon ] ISBN 4-8401-0842-0, \980
 あー・・・やっと今日も2コマ連続講義が終わったぁ~。んっとに3時間もぶっ通しで喋ると疲れるよなぁ,さーて,あとは家に帰って飯食って寝るだけ・・・あ,帰りの電車で読む本がねーなぁ。谷島屋で何かかるーく読めるやっすい本でも買っておくか・・・(新刊書の棚をウロウロしつつ)・・・うーん,いいのがないなぁ,こんな時に難しそうな新書読んでも車中で寝ちまって静岡まで行っちゃいそうだしな,イラストエッセイ的なもんでも・・・こーゆー時に限って内田春菊も西原理恵子も既に読んじゃっているんだよな・・・うーん,これは(たかぎなおこの「150cmライフ」を手に取りつつ)気にはなっているんだが,高校生が書き飛ばしたのか?つー絵だよな,まあ時間つぶしが出来ればいいのだし,まずは著者のことがよく分かるこっち(「ひとりぐらしも5年目」と交換する)にしてみるか。じゃ,これ下さい。
 (静岡行き普通電車車中にて)・・・んっとにこの区間の東海道線って本数が少なくてやーねー。今日は何とか座れたからいいけどさ。さってと,読んでみるか。全くあっさりした絵だよなぁ。さくらももこに似ているけど,あそこまで捻くれてないところが180°違うな。そーいや,清水のちびまるこちゃんワールド,全然人が入ってなかったなぁ。可愛げがないんだよな,さくらももこの絵には。あれでユーモアセンスがなかったら単なる嫌味なおばさんエッセイだぜ。ワシはそっちの方が好きなんだが。
 しかしこれは・・・ストレートっつーか,すっきりしすぎとゆーか,(P.84を読みつつ)・・・う・・・いくら実家が近くなればいいとはいえ,「どこでもドアが欲しい」「ノーベル賞の田中さんお願いします」だぁ?ぶぶっ。ホントにこの人三十路かぁ? ある意味,すげぇ,かも。
 (「女一人の丼飯屋」を読みつつ)・・・うーむ確かに吉野家の味噌汁はインスタントっぽいよなぁ。松屋は割りと好みなんだが,この人はあんまし好きじゃないのだな・・・てんやは上品ではあるが,あんまし脂っこいのはどーも・・・しかしこの人,何だかんだ言ってもよく一人で飯屋に入るなぁ。東京暮らしの特権かな。
 (「いつものスーパーでお買い物」を読みつつ)・・・そうそう,一人暮らしも慣れてくると,コンビ二よかスーパーの方が便利なんだよな。特に自炊が板についてくると,新鮮な材料が安く手に入らないと困るんだよね。でもあんまし惣菜類は買わないかぁ。飯と味噌汁は常時作り置きしてあるし・・・おっ,このトマトスープはヒットかも。ぜひ作ってみねば。
 (電車,掛川に到着)・・・おっ,ちょうど「夢見る引越し 理想の間取り」を見ている所で・・・(てくてく改札口を通りながら)・・・絵は簡素だが,このストレートな表現は太田垣晴子の方に似ているな。そのうち雑誌を作ったりしたりして。読後感も良いし,丼飯屋に対する率直な感想もナイス。へろへろな絵なのに一本筋が通っていると見た。
 よーし,「150cmライフ」も挑戦してみるかな。(自宅に帰ってWebをサーチして)なにっ,もう続編が出ているのか。さすが負け犬パワーはすごいのぉ。応援しようではないか。うん。

路上観察学会「中山道 俳句でぶらぶら」太田出版

[ Bk1 | Amazon ] ISBN 4-87233-851-0, \1500
 国の財政事情がこれだけ借金漬けとなり,地方自治体も殆どが火の車,将来の少子高齢化社会に備え,いくら福祉や教育に力を注ごうにも金がなければ話にならぬ。それもこれも全ては要らぬ公共事業に金を注ぎ過ぎ,土建屋だけが儲けるようになってしまったからである。これ以上,インフラ整備のための公共事業は不要である。静岡空港しかり,第二東名自動車道しかり,神戸空港しかり,である。能登空港?・・・な,何事も例外はあるっ。
 (気を取り直して)しかるにっ,本書は国土交通省関東地方整備局,同東京国道工事事務所,同大宮国道工事事務所,同高崎工事事務所,同長野国道工事事務所,同多治見工事事務所,同岐阜国道工事事務所,同飯田国道工事事務所が主催もしくは後援に付いたシンポジウムのための「調査事業」として実施された中山道の路上観察を元に執筆されたもので,これこそっ,税金の無駄遣いの確たる証拠であるっ。なぜ全国の行政オンブズマンたちが本書を焚書にせぬばかりか,本書に多数掲載されている道路調査には全く役に立っていない写真とコメントと俳句を見てへらへら笑っているだけなのか,ワシには全く解せないのである。
 人の顔に似ているとはいえ単なる鉄板のへっこみ(P.54)が,「不要」とだけ書かれた安っぽい玄関チャイム(P.34)が,干からびて立てかけられた箱庭(P.121)が,一体何の調査結果だというのか,国土交通省はきちんとアカウンタビリティを果たすべきであろう。確かに横川で発見されたという横顔に見える家(P.67)には爆笑させられたが,一体全体どうして道路事務所の後援を得て,このようなものを見つけるような輩に由緒正しき中山道を徘徊させて俳諧させる意味があったというのであろうか。わしにはさっぱり分からない。分かったのは誰もこのような暴挙を責めたりせず,タダ笑っているだけだということだ。しかも呆れたことに,「奥の細道 俳句でてくてく」という類書が2,200円で既に出版されているということである。このような税金の無駄遣いを,ブンカだのゲージュツだのセンスだのという一言で許していいのであろうかっ! 日本の財政状況を悪化させている原因の一つとして,本書をここに提示する次第である。笑いながら怒る初期竹中直人を演じられて一石二鳥である。

12/28(火) 掛川・晴

 仕事納めの日。すっかり冬型の気圧配置が定着したようで,太平洋側のこちらは真っ青な青空が広がるよい天気である。しかし,あまりにも暖かいためか,まだ年の瀬だというのに温州みかんの季節は過ぎ去ろうとしており,スーパーでは八朔のスペースが増えつつある。ああ,今年も十分ミカン星人になりきれずに,あのかぐわしいプチオレンジともお別れとなるのであるなぁ。
 午前中に「ボスは風邪引いて寝込んだそうです。僕のせいじゃありません」といういいわけメールを小生御大に送り,約束どおり中途半端な成果を某FTPサーバにアップして,今年のお仕事は終了である。cs-pccluster2の火を落とし,仕事用マシンのバックアップを2重に取って職場を後にする。さらばいい加減な仕事に明け暮れた2004年よ,来年はもっといい加減な仕事を数多くこなすことであろう。標語は

質より量。

一つよろしく。
 昨日書きそびれたことを書いておこう。来年度担当する某科目の中身のについてアドバイスを受けようととある先輩の所へ行き,「情報系学科における数学とはいかなるものであるべきか」という深遠かつacademicな話題に一くさり突いた後,「ところでKouyaさんはいつ結婚するの?」というワイドショー的かつ極めてprivateなほっといてくれ的話題を向けられて往生したのであった。先輩曰く,「今はいいが,50過ぎて一人はさびしいぞ~」とのこと。もうミミタコな文句であるが,できないものは仕方がない。
 しかしまあそんなことを言われてしまうと,今年も寂しく(には程遠く仕事を抱えているが)正月を過ごすことになるのであるなぁと改めて思い知らされる。ここは一つ,西炯子の「ひとりで生きるモン!」に登場するOL連に習って
家庭

と書初めをすべきであろうか。
 さて,今日はどこまで書けるかなっ,と。
 ふー,とりあえず第一章の導入部(まずは全章の導入部だけあげる予定なのだ)は終了。あまり気張って書きすぎると後になってくじけるので,加減が難しいが,A4レポート用紙6枚分で収まってやれやれである。講義でがーっとしゃべるより文章にまとめるのは難しいものである。精進しようっと。
 明日からは一日一冊ぷちめれを書きます。たまっちゃったからなぁ>読了済みで誉めたい or 貶したい本
 寝ます。温泉入ったので気持ちよく寝られそうである。よきかな。

12/27(月) 掛川・?

 必死こいて翻訳の最終チェックを完成させてボスのお出ましを待つ体勢でいたが,待てども待てども来ない。代わりにチマチマと来客があったりして,「待ち人来ず,待たぬ人来る」状態になる。午後になっても来ないので自宅に連絡しても誰も出ない。PM6時ごろやっと電話が繋がって,「何しとんじゃあ,おらぁあ」と叫ぼうとしたら奥様が出られて,ボスは風邪で寝込んでいるとのこと。怒髪天を突く勢いだったのが一気に萎み,「お大事にとお伝え下さい」とまっとうな社会人が使うオトナ語で電話を切る。確かこれで今年2回目の風邪の筈であるが,全く肝心な時にねぇ。仕方がないので,小生御大にメールでお伝えしたとおり,自分の分だけでも明日upしておくことにする。
 しかし風邪でノウノウと寝込んでいられるというご身分は正直うらやましい。わしも今年は2度ほど風邪に見舞われたが,累計2日ほど動けなくなっていただけで(それも日曜日だけだ),ロクに休む間もなく働きづめである。別に自慢するわけではなく,最近の大学のセンセーたるものこれが普通なのである。昨日も日曜日でありながら某東京の情報の大学(匿名じゃねーなこれ)の先生にメールしたら即座にお返事が返ってきた。今日も年末どん詰まりながら,秋田の某先生にProceedingsの原稿を送ったら即座に「ありがとうございました」メールが返信されてきた。返ってこないのはHPCSポスターセッションの原稿送付先ぐらいなものである(返している暇すらないという状況かも)。よく家庭崩壊しないものである。
 さーて,これで心機一転,別の仕事に取り掛かれるぞ。今年こそ仕事三昧の正月を送って進ぜよう。というわけで数値計算テキストの下書きをシコシコやっているところでございます。
 ・・・ふと「そーいや,sin xのMaclaurin級数の計算で,xに度(°)を使っている奴がいたなぁ」と気が付いて,「なぜ弧度法(radian)を使うのか?」というコラムを書いてしまう。そもそもxを度にしておいて(sin x)’ = cos xとやってしまうこと自体,radianのメリットをわかっていないという証拠であり,書いてしまってから馬鹿馬鹿しくなったが,案外盲点かもしれないなぁ。ゆとり教育批判をする暇があるなら,その時間を使ってしっかり教育して欲しいものである>教養数学の先生方
 ということで寝ます。