鷲田小彌太「学者の値打ち」ちくま新書

[ BK1 | Amazon ] ISBN 4-480-06180-0, \720
 タイトルや内容よりも著者に興味があったので買ったようなもんである。よくもまああれだけ旺盛に著作を,しかもかなり売れるものを書けるなあと感心していた所だったのである。まだ若いんだろうなと思っていたら,著者紹介を見て還暦を超えていることを知る。うーむ,光陰矢の如し。ってこっちも年を食っているんだけどさ。
 内容は著者の知る限りの人文系の学者・ジャーナリスト・編集者・在野の研究者を取り上げて,その仕事を論評するというもの。各章の最後に,「研究者として」「教育者として」「人格」「業績」の4項目をA~Dまでの4段階評価付けして,「学者総合として」の評価を算出(?)している表を添付してある。ワシは論評されている人たちの著作も業績も全然知らないので,その評価の確かさを云々する立場にはない。が,そういう評価を下すなら,もうちっと各項目の評価の根拠を詳しく書いてほしかったなとは感じる。でもまあ,それをやっちゃうとあまりにも定型的な内容になってしまうから,著者としては書いていてもつまらなく思うかもしれないなあ。
 まえがきに「理系の学者を評価する能力は,私にはない」(P.12)とある通り,今西錦司以外の自然科学系・工学系の研究者は取り上げられていない。しかし,本書で指摘されていることは専門的なことは除くと殆ど常識論なので,「学者の値打ち」を判断する指標としては理系文系問わず,結構使えるものが多い。逆にワシなんぞが読むと「当たり前」のことが多くて,ちょっと退屈である。
 むしろ,知の大衆化が進んで学問がどんどんビジネス化しているという状況分析に対して,うーんなるほどと感心させられる。還暦過ぎてちゃんと流動化する現在に目を向けているあたり,さすが多産「だけ」の人ではないのである。

7/17(土) 掛川->東京->掛川

 ○大にて資料を入手させて頂いた後,神保町で新刊本を物色。新宿西口駅の前~♪にてイマドキ200万画素デジカメ(Nikon CoolPix2200)を¥19800にて購入。いーんだこれで。ちなみにSDカードなしでも14Mのメモリが内蔵されているので実用上は純粋に本体と単三電池二本だけでバッチリ使える。
 
 帰宅後,早速試写する。↓こんな感じ。
cf-r3.JPG
 ワシには200万画素で十分である。満足。

7/15(木) 掛川・晴

 昨日はゼミコンパ。一人欠席したので教師含めて総勢18名の大所帯。4年生のテンションが高かったように思えるが,何が原因かは考えないことにしよう。
 来月下旬に開催予定のワークショップに参加できるかどうか,その近辺のスケジュールを問い合わせた結果がまとまった。もう皆さん二週間に渡って均等に忙しいようで,一番参加者が多くなる日程を選択できない。エアポケットか桁落ちのように参加者が激減する一日があるだけ。仕方がないので,幹事の都合と天の声に従って,宿の予約が取れた8/30, 31の両日に決定する。最近,痴呆が進みつつあるのか,予約電話を切った後で予約日をド忘れし(自分で指定したクセに),再度電話をかけて「いつ予約しましたっけ?」と先方に尋ねる始末。今度は会議室・・・というより和様の集会室しかない宿なので,座布団に座って講演を拝聴することになる。スクリーンもプロジェクタもOHPもないから,持っていけるものはこちらから担いで搬入しなければならない。今時,スクリーンぐらいおいてあるモンなんだけどなあ。有名温泉地の廉価公共宿だから仕方がないか。
 今日で長かった学生実験もおしまい。次年度は何しようかなあ・・・と目前に迫った数々の締め切りを逃避すべく,あれこれ思案する。flexibilityに富んだ環境を持つのも考え物である。あれもできるこれもできるで返って収拾がつかない。
 明日は静岡市。明後日は東京。うがーっ。

7/12(月) 掛川・曇

 九州・四国・中国地方では梅雨明け宣言が出たようだが,東海地方はまだまだはっきりしない天候が続く模様。今日はどんよりしているが,暑さは一段落した。
 とりあえずNetPIPE(NPtcp) for Win32を公開する。へたくそ極まりない英語やソースであるが,オリジナルがGPLなんだから公開しないと寝覚めが悪いのよね。もっとsophisticateされたものを誰かが作ってくれることを希望する。ま,たたき台っつーことでひとつお目こぼしを。
 どーせ,近いうちにWin32のUDPプログラムをつくらにゃならん(らしい)のだから,Winsockプログラムの練習もできたし,ま,いいか。
 来月下旬開催予定のWorkshop参加者のスケジュール調整をする。大体お返事は頂けたが,一番近しい兄弟子とボスからの返事がまだ届かないので,兄弟子には直接電話する。あとはボスのみ。
 今週金曜日には進学説明会とやら。来週の土曜日はOpen Campusの第一回目。その次の週はSWoPP2004である。うー,夏休み目前にして怒涛のようなスケジュール。何とか乗り切らねば~。
 NetPIPEついでに,MP_Liteなるものを発見する。うーん,ワシみたいにごく限られたMPI関数しか使っていない輩にとっては,単なるMPI Wrapperとしても使えて通信性能も上がるのであれば言うことなしである。試してみる価値はありそう,だが,今は時間がない。メモだけここに書いておいて,来年早々には取り組んでみるとするか(有言不実行の可能性大だが)。

NetPIPE(NPtcp) for Win32

[ 2008-01-23 ] All files below have been moved to http://na-inet.jp/na/netpipe/
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NetPIPE(NPtcp) for Win32
Original Version : NetPIPE 3.6.2 + getopt.c/getopt.h
Compiled with Visual C++ 6.0 by T.Kouya
Sources, Executable file, MD5 checksums
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*What’s “NetPIPE-win32.zip” ?
The Microsoft Windows Versions of MPICH have special NetPIPE for MPI(C:\Program Files\MPICH\SDK\Examples\nt\netpipe). This NetPIPE programs can run with MPIs only and without raw TCP connections. The original NetPIPE 3.6.2 supports several protocols such as TCP and MPI. We need the NetPIPE with raw TCP connection to evaluate MPICH overhead on Win32 environment. From the information at NetPIPE site, a executable file for Windows NT had been distributed, but it cannot be downloaded now(July 12, 2004). So, we patched the sources of the lastest NetPIPE 3.6.2, included getopt.c/getopt.h to the project, and built our own executable file for Win32 environment. This zip file has all sources needed to build the Win32 binary. It has been published under GPL, because the original NetPIPE is also distributed under GPL.
* Caution
1. This project and patched sources are published under “GNU Public License”. For detail, see http://www.gnu.org/licenses/gpl.html .
2. The executable and patched source files are WITHOUT ANY WARRANTY.
3. If you can sophisticate our sources or the original NetPIPE for current Win32 environment, we hope you to publish your sources under GPL.
* The simplest usage
@TCP server side: run “netpipe.exe” without any options.
@TCP client side: run “netpipe.exe” with “-h [IP address of the TCP server].”
 For detailed options, see “dox/README” file in NetPIPE.3.6.2.tar.gz.