5/11(土) 駿府->焼津->掛川->駿府・雨

 ふひ~,午前中から午後にかけてひどい雨。今日は神さんの養成で焼津までのルートを確認した後,ワシの風路号を神さんの乗用車とすべく,掛川にて車を交換し,ちょろっと仕事場まで出向いてメールを出したりした後,しずてつストアで買い物をして東名経由で帰宅したのであった。帰路途中,牧の原SA付近で派手に自損していたワゴンがあったが,雨のせいで滑ったのかしらん。
 つーことで,reject論文は無事インドの雑誌に掲載の運びと相成った。こんなにするっと通しちゃって大丈夫かと不安になり,ちょろっと検索してみたら,一応は査読雑誌としてカウントされているようで,レベル的には最低だが,まぁないよりはマシ,という位置づけらしい。ま,次は頑張りましょってことで。予定ではボチボチ次の投稿論文を書き上げているはずだったが,ちと手間取りそうである。何とかあと2週間ぐらいでめどを付けたいところである。
 今週は面倒を見ている職場の外部サーバのRAID1ディスクの片方が逝かれてしまい,その復旧作業で2日ほど取られてしまった。マシンはDELLのPowerEdge T410で,拡張RAIDカードが入っているタイプ。どういうものかはよく分からずに,とりあえず付属のSUSE Enterpriseを入れて運用していたのだが,アップデート機構の縛りがキツくてロクにパッチも当てずに放ったらかしだったのである。
 で,RAIDの故障についてはDELLの電話サポートに助けられながら状況把握。結局例の「かっこんかっこん」という悪魔の音がしていたこともあり,復旧不可能なハードウェアトラブルということで,代替品のSATA HDDを買って自分で取り付けるか,エンジニアに出張ってきてもらって取り付けてもらうかの選択をするということになった。
 しかし,サポートに操られるようにRAIDを弄っているうちに,こりゃ自分でSATA Diskを買ってきて取り付けた方がいいな,ということに気がつき,近所のショップでSeagateの1TB HDDを2つ購入,取り付けてRAID1を再構築してScientific Linux 64 x86_64を突っ込んだら無事復活したのであった。〆て1万円ちょいの追加費用で終わり。ぶっ飛んだ旧ディスクのうち,/homeは読めたので,新環境にまるごとコピーして復旧させたのであった。
 今後のこともあるので,外付けUSBドライブに定期的にバックアップをとるようにしておこうかしらん。しかしぶっ飛んだ時に完全復旧できないRAID1ってのも困ったモンである。
 明日は神さん孝行日につき,今日はもう寝るのである。

相原コージ「下ネタで考える学問」双葉社

[ Amazon ] ISBN 978-4-575-94380-1, \857
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 相原コージのギャグ作品を単行本で読むのは久しぶりだ。バブル時代の出世作「コージ苑」以来である。その後,シリアス(?)ストーリー「ムジナ」や「真・異種格闘大戦」,異能の狂人(褒め言葉です)竹熊健太郎とタッグを組んだ「サルでも描ける漫画教室」は完読はしていないので,ワシは相原の良い読者ではない。が,どれを読んでも多分,ワシの相原感は揺るがないと思われるので,この機会にこの北海道出身の不器用な漫画家についての印象を語っておくことにするのである。
 そう,相原コージは不器用な漫画家である。ここで言う「不器用」は良い意味ではない。ハッキリ言って,自分でも言っている通り絵はヘタクソだし,ギャグの引き出しも多くはない。本作は「下ネタで考える」と銘打っているが,基本的に相原ギャグの多くは下ネタ,しかも情けない性的由来のものが多い。間違ってもお国が推薦する「ジャパンクール」の一作とはなり得ないのである。
 しかしこの不器用さこそが相原最大の武器であり,長所でもある。というより,不器用さをとことん突き詰めて武器にしてしまったところが相原コージという漫画家の特質の一つと言えよう。ワシはそれをセンス,とは言いたくない。乗り越え方が無骨,真面目一辺倒でとてもそーゆー洒落た言い回しが似合わないのだ。「泥臭い努力家」,それが相原コージの不器用さを更に際立たせ,読者の目を他に逸らさない理由となっているのである。
 相原のギャグはベタである。下ネタ由来のベタベタなものだ。しかし下品と断言するには少し躊躇してしまう。それは軽みがあるからだ。下手だが鋭角的な描線でさらりと描かれた人物は基本的に軽い。ベタギャグを一生懸命やっている,しかしそれが嫌味にならず,さりとて爆笑までは行かなくともクスリとしたユーモアに昇華しているのは,偏に軽みのある描写を真摯に行っているからであろう。「ムジナ」や「真・異種格闘大戦」のようなストーリー物でも,ワシが読んだ限りでは本作と何ら変わらない印象を受けた。ギャグ作品同様の真摯さで書き込みを行い,薀蓄を惜しげもなくぶち込んでモザイク状に作品中に散りばめるのである。勉強した知識や技術そのままに取り込んだ相原作品は,それ故に何故か不思議な魅力を発酵させてしまうのである。
 本作のように,アカデミックな学問を取り込んだ漫画としてワシが最高の一冊と考えているのが,いしいひさいちの「現代思想の遭難者たち」である。いしいの知性とセンスが,哲学者の思想の本質を丸め込んで自身のギャグをより高次な次元に高め,読者を普通に笑わせてくれるという稀有な作品である。それに比べれば相原コージの無骨さは明らかだ。学んだ知識を真面目に下ネタを題材として語っており,それ故に本書はかなり普通に学問入門書として使えるものになってしまっている。例えば,「26時限目・論理学」は,命題論理と述語論理の基本事項がそのまま語られており,下ネタ題材の使い方が学問的に正確なのだ。しかしこれは「センスのあるギャグ」とは言えず,やはり漫画作品としては無骨な印象を受ける。そしてそこが相原コージ作品たる所以なのである。
 しかし久々に本作で相原漫画に触れ,ワシが一番感動したのは,相変わらず包茎ペニスとセックスネタの多いこと。やはり本人のレゾンデートルとギャグ漫画家としての立ち位置を決めたネタだからなのだろう。日本人男性の8割が該当するってところがまた別の「共感」を呼んでしまうからこその画業30周年・・・なのかしらん?

4/30(火) 駿府・曇時々雨

 ふにゃ~,サバティカル終了後,いきなり新学期になったもんだから精神的についていけず,やるべきことを後回しにし過ぎてダラダラ過ごすのみ。結局,余裕のあった原稿も押せ押せでGW中まで食い込んでしまった。明日明後日で何とかしたいぞ。
 結局,4月は全然更新できなかったなぁ。サバティカル中に読んでいた漫画とか,帰ってから読み倒した新書とか紹介したいものがいっぱいあるのに~。つーことで,GW後半にいくつかぷちめれできればと考えているが考えているだけで終わってしまうかも。
 とりあえず今日はこの辺で寝ます。まだ計算が出来上がってない上に,職場のLANトラブルで面倒なことが増えたからなぁ。今日の半分はワシの責任でない(責任だったりして)トラブル解決努力のみで終わってしまったから疲労困憊,頭痛一杯。

4/6(土) 駿府・雨

 静岡まつりが始まったというのにあいにくの雨。ワシは一日家でゴロゴロしてたので(神さんは実家で明日の法事の準備手伝い)よく分からなかったのだが,いろんな行事が中止になったりしてたらしい。暴風雨になるという予想だったが,浜松の方は酷いことになっている様子なのに比べてこちらはあまり風なし。これから酷くなるのかな? まぁ明日には大分マシになっていることを祈りたい。
 つーことで,サバティカル終了後に息つく暇なく新学期が始まり,ガイダンスだの面談だのと色んな行事が始まっている。ということで,一つ大事な引継ぎの打ち合わせをすっぽかしていたことに今日気が付いたりして,まだサバティカルボケが治ってないのかなぁと反省。神さんにも呆れられた次第である。K先生,ごめんなさい。
 前年度中に書いておかねばならない書類はあらかた書き終わって提出,サバティカルの報告に絡む仕事は一段落した・・・と思っているが,何か見落としがありそうな気もする。大体同じようなことをWord書類のコピペで済みそうな書類が多すぎるんだよなぁ。事務処理仕事が日本の研究力を落としているという指摘もあるので改善を求めたいが,そうすると改善するための施策のための書類仕事が増えるのが目に見えているから誰もやろうとしないのであるな。無間地獄。
 散々待たされていた論文はrejectとなって戻ってきた。結果についてはいいとしても,内容がひどすぎるよな。先行研究についての知識が皆無の人のいちゃもんなので参考になるところゼロ。しかも査読者が一人というのがまた酷い。フルペーパーなんだから二人以上が相場,国際論文誌としてこんなにレベルが低いとは思わなかったなぁ。しかも,昨年9月に受付されたものが4月になってから,更に言うと,こっちが3月に担当editorをつっついてようやく結果が戻ってきたってんだから,情報処理学会の体制に比較してもダメすぎる。ま,そういう扱いになったということはこちらの不徳の致すところなのであろう。
 しかしまぁ,前回reject論文同様,英語についてのイチャモンが付かなかったのは意外だったな。まぁ査読者の英語レベルも高いところじゃなかったからお互い様というところなんだろう。
 ということで,内容についてはほぼそのままで別雑誌に再投稿。前の投稿先では受付までひと月も待たされたが,数時間でさくっと受付完了の事務メールが返ってきた。通らなくてもしっかり手続きがされているのはありがたいね。後は待つのみ。英語で書いておくとこういう芸当ができるから便利便利。こと学術研究に関してはグローバルスタンダート万歳である。日本語は研究報告とか講演予稿程度に留めておくとするか。
 さて,今月中に,サバティカル中にまとまった結果を論文に仕立て上げて別雑誌に投稿せねば。二週後ぐらいに下書き終えて,三週後には英語にして校正に出して,GW中には投稿してしまおう。
 明日の法事に備えて寝ます。

3/29(金) 由利本荘->駿府・晴途中濃霧そして曇

 ふひ~,6時過ぎに起き出して最後のレオパレスでの朝食をとった後,荷物を積み込んで掃除。クリーニングが入るから不要なんだけど,掃除機をかけるぐらいはしておいた方がいいかなと。
 朝八時に最後のご挨拶をして由利本荘を出発,日本海側をぶつ切りの日本海沿岸道路を使いながら新潟まで出,北陸道→関越道→圏央道→中央道→富士五湖道路まで高速に乗りっぱなし。御殿場からは東名に乗って最後の高速通行,清水ICから1号バイパスを使って北街道から18時20分ごろ自宅到着。約10時間の旅,走っている時は気が張っているせいか,どこまでも行けそうだと自信満々だが,辿り着いてほっと一息ついたらガックリ。一気に疲労が襲ってくる。まだ車に乗っているような振動が残っているのが気持ち悪い。
 つーことで一か月+αの自宅,やっぱりレオパレスより快適(当たり前)。今日は早々に寝よう。
 お休みなさいませ。