ん~,ここんとこドタバタした日々を送っていたが,それもこれで最後である。
まずJSIAMの年会でよさこいソーランっぽい若者の踊り(南中踊りというらしい)を見せて頂いたのち
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プロペラ機にて札幌へ移動し
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大して好きでもない都市に好きと言えと強要された後
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これから成田空港よりLondonに旅立とうというところなのである。
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戻ってこれなかったら,切り裂きジャックに襲われたと考えていただいて結構である。
まぁ何とか,昨日までに論文の英文校閲をインドに投げたし,GPGPU用のマシンも届いたようだし,日本に帰ったらあれこれやらなきゃいかんことが多いな~。産学官連携フォーラムでの研究発表(10分ぐらいだそうな)も依頼されたので,これから慌ててGPGPUの専門家面しなきゃならんしなぁ。10月はGPGPUの季節となるか,なってほしいな~。
では行ってまいります。
8/30(木) 稚内・晴
避暑のつもりで最北端の町に来てみれば,アッツいアッツい。日中は30度を超える気温,今日の稚内市長のあいさつによれば,めったにないことなんだそうで,そんな時に当たってしまったワシらは相当業が深いらしい。
つーことで,JSIAMの年会に来ている。
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稚内到着初日はウェルカムパーティ。無料だというので,せいぜいワインにチーズ程度の立食かと思ってたら,稚内市職員の方々による豪華な食事つき飲み放題パーティで恐縮する。まぁ,345人の参加者だというので,この時期としては比較的大きな団体なのかなぁとは思うが・・・会場も,ちと設備は古いとはいえ,全日空ホテルだし,来年担当のQ大の先生が困ったなぁという挨拶をしていたが無理もない。こういうマネージメントができるってのはさすがだなぁと感心。まぁ人徳がないワシにはせいぜい20人程度の研究会の開催が関の山なのである。してみれば,どんだけ人を集められるかってところに人間としてのトータルの評価が出るのかも。
本日はワシの講演。久々に絡まれたけど,まぁそういう目にあうってことは結構いい線行っているということである。ダメなら無視されるだけだしね。ちゃんとまとめてちゃんとしたところに投稿しようっと。
さて明日は朝一で座長を務めてから札幌へ移動。明後日は親戚との顔合わせ会で,静岡に戻ったらすぐさまロンドン行となる。ドタバタだが,まぁ一生に一度あるかないか(ないに越したことないが)のことなので,せいぜい楽しむことにしようっと。
寝ます。
いしかわじゅん「吉祥寺キャットウォーク 1」エンターブレイン
[ Amazon ] ISBN 978-4-04-728199-8, \740
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今一番面白い漫画評論を書く人物を上げるとすれば,まず真っ先に名前が挙がるのがいしかわじゅんであろう。その彼にしても,自分の作品を他の作者の作品同様面白く語ってくれるかというとそれは無理というものである。これが誠に残念無念,本作こそいしかわじゅんにたっぷり語って欲しいところ,多少なりとも足しになれば・・・いやそれはおこがましいな,もっと面白く語れる人物に「この程度のレビューでいしかわじゅん的漫画批評など片腹痛い,それならばワシが!」という意欲を掻き立てるための呼び水になれれば幸いである。
漫画家としてのいしかわじゅんを知ったのは「うえぽん」である。リアルタイムで接していたのは,ギャグ漫画家としての頂点は極めた後の作品のみ。正直,漫画家というよりは新潮文庫版の「デキゴトロジー」の小洒落たキャッチーなイラストレーターとしての存在の方が大きかった。
その後のかっちりした文章でユーモア溢れる,イラスト同様小洒落たエッセイを量産する文筆家としての活躍ぶりはご承知の通り。「漫画の時間」「漫画ノート」「秘密の本棚」の三冊と,BSマンガ夜話の水戸黄門的コメンテーターとしての断言ぶりによって,漫画家としての視点を生かしつつ,的確な批評眼で漫画を語る人物として世評が定着し,今に至っている。
しかし,漫画家としてのいしかわじゅんを,特にギャグ漫画家としてより,叙情的作風が定着して「枯れた」漫画家として的確に表現した文章をワシは読んだ事がない。どうも盛りを過ぎたギャグ漫画家としてしか語られてこなかったように思えるのだ。もちろん全盛期の勢いを知っている人にとって,それは無理もないことではある。しかしワシは幸い(?)その時期の作品は知らないし,正直,今読んでもそれ程面白いとは思えない。むしろ,枯れてからの少しひねた叙情性に惹かれ,それ故に「うえぽん」や「薔薇の木に薔薇の花咲く」を面白く読んだ口なのである。そしてその延長上に,小説「ファイアーキングカフェ」が生まれ,恐らくは数多い友人との交流から得たナマの人生を元ネタにして発酵させた結果が本作,「吉祥寺キャットウォーク」なのである。
眼高手低,という言葉がある。目利きになった故なのか,実践はさほどではなし,という意味で使われる。いしかわじゅんに対しては,逆に,数々の漫画を的確に評し続けた結果,眼高手高になったと言えるのではないか。イラストレーターとして活躍していた頃の小洒落さを演出していたかっちりしていた線は荒々しくなり,退廃的な感も漂わせる。本作で描かれているのはオシャレな吉祥寺ではなく,屈託を抱えて苦み走った人生を歩んでいる多くの登場人物達の「切なさ」であり,それ故に醸し出される人生の豊かさなのである。猫一匹通る事がやっとの狭い一本道,即ち,「キャットウォーク」に凝縮された豊かな叙情と人生の滋味を,短編を積み重ねる事で薫り高いものに仕上げていったのである。
説明的なモノローグが皆無の本作は,キャラクター同士の会話とストーリー展開だけで状況が何となく読者に伝わってくる。誠に渋い,古典映画のような漫画である。何百万の読者を熱狂させるエネルギーを伝える少年ジャンプ的な指向とは真逆の,落ち着き払った本作の「苦み」を面白く感じる読者は,おそらく,ワシのように全盛期のいしかわじゅんを知らない世代には一定数存在するであろう。いや,してほしい。コミックビームの奥村編集長が見切らない程度にこの単行本が売れて,第2巻が出る事がワシの切なる願いなのである。
8/26(日) 駿府・晴
日中の気温はまだ30度を優に超えるが,そこに吹き付ける熱風には涼感を覚える。朝晩は大分過ごしやすくなっており,蝉の声もめっきり減った。秋ちかし,つーより,半分秋って感じかな。今週は稚内,来週はLondonに行く予定だが,二つの旅から戻ってきたら完全に秋モードであろうな。せいぜいスポーツに励む秋にしたいモンだが,さてどーなりますやら。
ビオレUの福笑い的似顔絵書きが面白かったので自画像を作ると共に,神さんにも制作を依頼した。いや,最初はワシが作っていたのだが,出来上がりが写実的すぎるとご不満だったようで,結局ご本人が作る事になったのである。で,できたのがこれ。
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ま,似ているかどーかの判断は個々人にお任せする。
しかし全然ここんとこ更新が出来なかったな~。とゆーのも,真面目に論文書きに励んでいたからなのであるが,それもどーやらゴールが見えてきたよーである。稚内にいる間に英語に直してインド人に校正をお願いしてロンドン行きの直前には投稿,と行きたいがさてどーなりますやら。ちょろっと投稿を試してみたら,査読者を推薦してくれとあって,顔見知りの方ばかりが思い浮かんでくるので困るのである。全然会話を交わした事はないけれど,専門性は信用できる,とゆー人がベストなんだが,いないんだよね,そんな都合のいい人。
つーことで,査読が回ってきたらごめんなさいとここで言っておく次第である。
明日中に日本後下書きにケリをつけたいので今日はこの辺で。稚内滞在日記がつけれればいいんだが,ま,無理かな?
8/11(土) 駿府・曇
予報ではこれから雨になるそうなんだが、降りそで降らないどんよりした空が続いて煮えきらないこと夥しい。今年の夏はさほど暑くならず、さりとて過ごしやすいというほど冷夏でもない、誠に煮えきらない。しかしまぁ、これが平年並みの夏ということなんだろう。米の作柄に影響がなければ良としよう。
自宅のPhenom II X6マシンのグラフィックスカードを安物のGT640に交換して、ネイティブScientific Linux 6 x86_64環境を構築。magma 1.2.1が出てたのでついでにこれの性能評価を兼ねてベンチマーク。比較のために職場のGTX680でもベンチしなおしてみた。
行列積
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LU分解
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どちらもIntel Compiler 12.0.0を使っているので、LU分解のCPU計算はIntel Math Kernelのマルチスレッドバージョン。職場の方も自宅同様Phenom II X6 1055Tだと思ってたけど、違ったかな? どーも自宅の方が速いようである。
GT640 vs. 680は当然のことながら後者の方が値段相当に性能が良い。まぁGT640は動作検証程度に使えるかなぁ、という感じか。どのみち、来週にはWindows 8がMSDN経由で入手できるので、画面表示のアクセラレータとしてはそれなりに働いてくれることであろう。
さて、そろそろ計算の方に取りかからねばの娘(古)。ぷちめれも書かねばの男の娘。