4/30(月・祝) 掛川・晴

 関東では日中かなりの暑さになったようだが,こちらではそれほど感じず。それにしても朝昼の寒暖の差が全然縮まらないのは困ったものだ。その割には風邪もインフルエンザにもならず,どうしたことやら。せわしなく動いていると病気になる隙もない,ということかしらん? いや,単にバカ度が増しているだけとか。
 GW真っ最中の連休の筈であるが,ワシの職場は出勤日。おかげでGWという気が全くしない。ワサワサと講義してゼミをして仕事をする。
 VistaでApache + PHP5の環境を作ろうとしてドハマリ。そもそもApacheのMonitorがまともに動作しない辺り,かなり怪しい。一度は動いたPHP5も弄くっていたらApacheごとダメになってしまった。ログを見るとphp_mbstring.dllがcore dumpしているようで,完全にお手上げ。かといってセキュリティ機能をOffにしたVistaなんてXPより存在価値がないしなぁ。ああメンドクサ。やっぱりうちのゼミではLinux onlyにした方が幸せであるな。
 明日からは気分を切り替えて,週明けに控えている某シンポジウムの講演予稿upに励もうっと。どこも出かけられそうもないのが悲しいが,まあ仕方がないか。
 風呂入って寝ます。

4/28(土) 掛川・曇

 えーと・・・今日は何にも用事がない・・・んだよな。どーも4月入ってからドタバタ慌ただしく用事が入ったり入ってきたり入れてしまったりしていたので,本当の休日っちゅー奴が突然入ると戸惑ってしまいますな。
 昨日のストリームPodcastingでは,トヨザキ社長の渡辺淳一ネタ,例の「鈍感力」への愛情あふれる語りに魅了されたが,それでちょっと思い出したことがあるので書いておこう。
 某北国の旧帝国大学で開催された某学会年会で,同大学の女性俊英研究者が招待講演をしたのだが,その研究者を紹介するその旧帝国大学教授の口上の中に,「美しい○○さんが数学を考えている姿はさらに美しい」旨の発言があった。まあ確かに美人だったが,あんた,研究業績の紹介をするのに容姿の美醜に触れるっつーことをセクハラの一種と考えない訳? とムカついた覚えがある。さすがセクハラ教授と毎日同じ職場で過ごしているだけのことはあって,その女性研究者は淡々と講演をこなしていていた。大人だなぁ~と感心させられたものだ。
 ああ,鈍感力って,この旧帝国大学教授に備わっている力なんだなぁ,と思い出してしまいました。老人力は欲しいけど(欲しがらなくても勝手に付くけどさ),鈍感力はまだいらねーな。
 卒研でApache+MySQL+PHP+Perlの環境をWindowsに導入する必要があり,Y君がどうしてもApacheがまともに動作しないと言ってきたので,ちょいと試してみたら,確かに2.2.4は全く動作せず,2.0.59は最初動いたものの,再起動したらPHP環境がダメになってしまった。多分,導入したばかりのウィルスバスターがガンなのではないかと思うのだが確証が持てないので,我が家のVMwareでそれを検証する予定。
 ついでにとVistaでもやってみたら,ものの見事にダメ。こちらのページによれば,管理者モードでコマンドプロンプトを起動し,msiexecコマンドを使う必要があるらしい。確かにこれでApache, MySQLは無事起動した。ただPerlは普通にmsiファイルをダブルクリックしてインストールしても正常に動作する。多分,前者がWindowsのService(UNIXのDaemonに相当)として動作する必要があるので,それの登録がセキュリティ機能によって妨げられているせいだろう。あーめんどくせ。かといってこの機能をoffにしてしまうとそれもまたマズイしな。
 TAをお願いしているT君曰く,「サーバアプリをWindowsで動かすもんじゃない」ってのが正論なんだろうなぁ。OSのインストールもせず,Officeは最初からプリインストールされている奴を使うだけ,ファイルを適切なアプリケーションで開くという頭はなく,全てダブルクリックすりゃいい,というバカユーザモードじゃないとWindowsとは平和に付き合えない,とゆーことか。まあLinuxも同じ道を辿りつつあるから,これも世の流れか・・・ああジジ臭ぇ愚痴をかましちまったい。
 久々にまったり過ごします。

4/25(水) 掛川・?

 ふひー,何とか実験用の教材は一通り作り終わった~。ギリギリセーフっちゅー奴でんな。んが,これで一安心ではなく,これから
 ・Windows環境での実習マニュアル
 ・簡易サーチエンジン構築マニュアル
を作らないといけない。夏休み前,7月上旬には何とかしたいな。でないとオープンキャンパスでのお披露目に間に合わないからね。TAをお願いしているT君,技術チェックよろしゅーに。
 最近,家に仕事持ち帰ってしまうことが増えたなー。もともと,趣味が仕事になっちまったよーなもんだから,公私の区別なんてあってなきが如しなんだが,さすがに平日の職場でiTunesガンガン鳴らしながら,カレー部例会のテキスト中継を見つつ,金くれ書類を書くというのも気が引けるしねぇ。
 ネット・PC環境では自宅の方がずっといい,っていうのも困りものつーか,時代っつー奴ですかね。これで光ファイバなんか引いた日にゃ,あーた,出勤しなくなっちまうつーの。GmailでFromアドレスを職場の奴にしておけば,気がつかれないことも多いんじゃないのかしらん。
 あー,しかしカレー,うまそうだなぁ。あーうらやまし。
 うらやましいので風呂入って書類書いて寝ます。

4/23(月) 掛川・曇

 ちょっと肌寒い朝。スキッと晴れた日が少ないな~,今年は。もう梅雨突入か?
 朝,いきなりここのサーバのPOP3が応答せず。何事かと思ったら,Dovecotが何故だか停止していた。
 
 [root@host user01]# /sbin/service dovecot status
  dovecot は停止していますがサブシテムがロックされています
再起動して元通り。
 [root@host user01]# /sbin/service dovecot restart
 Dovecot Imap を停止中: [失敗]
 Dovecot Imap を起動中: [ OK ]
なーんで止まってたんだろうなぁ。ま,直ったからいいや。では行ってきます。
 ただいま。
 へー,Core2シリーズ価格急落とな。IntelもAthlon64X2が値下げされたのに対抗する腹なんだろう。放っておいてもAMDには負けないさ,とは考えていないところが,Intelをこれだけ長くPC界に君臨させてきた原動力なんだろうな。
 ワシとしてはQuad-coreのQ6600が4万円近く安くなったことに注目したい。これで最悪でも7万円台前半で買えることが確定したので,Core2Duo CPUマシン2台よりはずっと安上がりにQuad-coreマシン1台が買えることになる。ボチボチ純粋Pentium(MMX 200MHz!!!マシンだぜ)マシンのリプレースをしなければいけない状況だったので,コイツは渡りに船。一気に10倍以上の周波数にして,4倍のCPU core数にして,64bit環境にステップアップ・・・できるかしらん?
 あー,休日がないと肩が凝る~。今日はこれからゆっくり風呂に浸かって書類書きに勤しもうっと。

最相葉月「星新一 一〇〇一話をつくった人」新潮社

[ BK1 | Amazon ] ISBN 978-4-10-459802-1, \2300

星新一
星新一

posted with 簡単リンクくん at 2007. 4.22
最相 葉月著
新潮社 (2007.3)
通常24時間以内に発送します。

 星新一のショートショートと初めて出会ったのは,多分,小学生高学年か中学生の頃である。教科書に載っていたものを読んで嵌ったのか,別の文庫か単行本で出会ったのかは定かではないが,旭川の中学校に転校してから,そこの図書館に所蔵されていた新潮社の星新一作品集全一八巻(ということも本書にはちゃんと書いてある)を読破して以来,1001編達成の少し前までは,文庫や単行本を結構集め,読んでいたという覚えはある。
 「1001編達成少し前まで」というのは,さすがに作品が面白くなくなってきたことと,高校生の頃に筒井康隆に嵌ってからは,「おとぎ話になんてケッ」という傲慢な読者になっていたことによる。「面白くなくなってきた」という感想はワシだけではなくて,多くの読者,編集者,SF作家仲間にとっても同様だったようで,1001編達成の前後あたりの作品を読んだ筒井は「ひゃぁ,枯れてしまったなぁ」と書いていた。もちろん「枯れた」というのは褒め言葉でもあるが,「こんなんで読者がついてくるのか?」という疑問を呈した言葉と取った方がいいだろう。
 それでも,端正で難しい言葉を使わない文章を短くまとめた星の作品群,特にデビューから十数年間ぐらいのものは,年少者にはとっつきやすく,昔見離したワシみたいな野郎でも面白いと思えるものも少なくない。新潮文庫,角川文庫,講談社文庫に収められている彼の作品集が今でも版を重ね続けているのは,それだけの力量のある,特異な作家であった証拠である。本書はそんな星の生涯を丹念に追った,超力作ノンフィクションである。・・・の割には一部のSF愛好家を除いてあんまし話題になってないようだが,ああもったいないもったいない。ワシは560ページを越える分厚い本書を金曜日に東京で購入し,掛川に帰宅してから一気に引き込まれて土曜日の夜には読破してしまった。それぐらい「面白い」評伝なのである。
 ノンフィクションは,フィクションよりも著者の人柄や生きる姿勢が露わになりやすいとワシは思っている。対象に接する態度や資料調査の手法,事実をつなげる文章には,ごまかしが効かない著者本人が出るものだ。かつて歴史を扱った新書に,もんのすごく嫌みったらしい学者が書いたものがあったが,事実は事実として,そこにアンタの好き嫌いを満載しないでくれよ,と言いたくなってくる(人のことは言えないが)。
 だからワシは森まゆみの書いたものは好きなのである。対象に対して愛情を持って接していることがよく分かる文章は,読者を和ませるものだ。もちろん,それ故に相手のプライバシーに踏み込むことが出来ないこともあるのだろうが,何でもかんでも下世話に暴露すりゃいいってもんでもないだろう。適度な節度がほどよい読後感を与えてくれる,という要素も「売り物」としては重要である。
 最相(さいしょう)の単行本を読むのは今回が初めてだが,森と同様,本書には星新一や彼の家族への愛情が感じられて好感が持てる。しかし,さすがノンフィクション界に一石を投じた著作を生み出してきただけのことはあり,事実は事実としてそうとう詳細に調べあげており,しっかりと読者に提示してくれている。その例が,先に挙げた1001編間近の星の作品への評価であり,新一があれだけ擁護し続けた父・星一の事業家としての評価であり,そして,1001編に達成した後に星新一が懊悩した,自分の業績への世評(と,ここでは誤魔化しておく),である。特に最後のものについては,正直非常に驚かされた。筒井が直木賞を取れなかった事に対してウダウダ言い続けたことは有名だが,星はそれを公表しなかった分,悩みは相当深かったというのは意外であった。そーゆーものとは縁なく超然としているモンだとばっかり思っていたのである。この辺りの記述は・・・本当に読んでいて胸が痛くなってくる。そうかぁ,星さんも苦しかったんだなぁ・・・。
 今の時点では当然の事ながら,この先当分は,そして多分,将来に渡っても本書は人間・星新一全体を知らしめてくれる第一級の資料であり,とびっきり面白いノンフィクションである。何だかあんまし本屋でも扱いがよろしくなかった(丸善丸の内オアゾ店でも平積みになってなかった)ので,見かけたらささっと買っておくのがよろしかろう。まだ星新一の体温が残っているこの時代に読んでおくのが相応しい,名著であること間違いないのである。