池田清彦「やぶにらみ科学論」ちくま新書

[ BK1 | Amazon ] ISBN 4-480-06140-1, \700

やぶにらみ科学論
池田 清彦著
筑摩書房 (2003.11)
通常2-3日以内に発送します。

 本書については以前もレビューを書いている。この度,職場から一冊推薦書を出してくれと依頼され,その際に本書を推薦して書いた文章がこれ↓。結局,以前のものを一切参照しない書き下ろしとなったので,ここに載せておきます。どーせ,職場でワシの文章なんか読む奴いないしな。
————————————————————————-
 人格穏やかな人に「面白味」を感じることは少ない。泰然自若として何事にも動じず全てを穏便に受け流す,というのは理想ではあるけれど,全てを飲み込むブラックホールのようでもあり,そこから何かが生み出されることはないような気がするのである。その反対の人,つまり人格穏やかならず,常にいらいらしているような人は,周囲の迷惑ではあるけれども,そこには「迷惑」というコミュニケーションが存在していることになる。
 どうも学者先生には「人格穏やか」な人が少ないような気がする。この世界に身を置いて十年ぐらい経つ私には,そう思えて仕方がない。自分も含めて,現状に満足していないことが研究への動機付けになるのであり,それ故に問題解決が出来ずにイラついている,そんな人ばかりなのである。
 本書の著者は生物学者であるが,そんなイラチ学者の典型である。さすがに年齢を重ねているだけあってそのイラつき方は尋常でなく,知識の豊富さも加わって,大変面白い「芸」に昇華している。本書は科学技術に関する短いエッセイをまとめたものであるが,専門の生物にとどまらず,地球温暖化問題や環境問題にも不満をぶちまけている。
 ここで注意して置かねばならないのは,不満のぶちまけ方に筋が通っているかどうか,ということである。人間とは悲しいもので,感情の極限に達すると論理が破綻してしまいがちであり,特に若い時はこの傾向が顕著である。人間誰しも欠点はあり,自分でもうすうす気がついているポイントを突かれると,どうしても逆上してしまうものであるが,論理が破綻してしまってはどうしようもない。そこはボロクソに叩かれるという経験を積み重ねて,感情の向く矛先をうまくコントロールする術を身に付けなければならないのである。それがうまく行けば,論理と感情が均衡した悪口「芸」として第三者を楽しませることができるようになる。
 本書はそのような馬齢を経た上の,論理的な悪口芸で満ち溢れている。ために,現在も感情コントロールの修行中である私が憧れる到達点のお手本となっている。是非とも20年後には池田清彦バリの,論理的嫌味なおっさんになりたいものだと念願している今日この頃なのである。

12/6(火) 掛川・?

 寒い~。昨日は九州でも雪だったらしい。こちらは寒風のみ。せめてもの幸い。しかし,ワシのcs-pccluster2ルームは暖房抜きでも暖かい。冬は重宝するね>PC暖房機
 昨日は半死半生ロードクライマックスの締めとして,4コマ連荘,講義やらゼミやらが入る。それも無事(?)終了し,ホッと一息ついて雑用をあれこれ片付けて(もー,書類書きだけでなんでこんなにあるの?),久々に家で夕食を取ったら途端に眠くなって夜9時就寝,朝5時30分起床。8時間,夢も見ずにコンコンと眠ったのである。でもまだすっきりしないなー。今日も早寝はできそうだから,明日には何とか完全復帰できるかな? できなきゃ困るぞ,と。
 教育界をお騒がせしているビジュアル著作権協会また裁判を起こしたらしい(朝日新聞)。今のところ,著作権holderは「金払え」,userは「教育関連用途には無料で」と双方譲る気配はないらしい。ワシは以前から主張するように,ある程度の支払いには応じてもいいという立場だが,さてどーゆー決着になるのかなぁ。
 Xen 3.0が出たらしい(/.J)。って,まだ試したことはないんだけど,多分このWebサイトがお世話になっているみかかの仮想サーバって,Xenなんだよね? 一言もサイトの説明には出てこないんだけど,ワシはそう勝手に解釈している。そろそろサーバ構築をテーマとした実験にも着手してみたいし,ヒマができたら触ってみたいなぁ。Vitual PCは使い放題の立場なんだけど,いかんせんパフォーマンスが悪すぎて使う気分にならないもんなぁ。
 では飯食ってから,行ってきます。

12/4(日) 札幌->掛川・晴(札幌)後曇(掛川)

 9ヶ月ぶりの札幌だというのに,雪皆無。皆解けてしまったらしい。北国の冬にやってきたという実感持てず。
 実家で法事。父方の祖父の33回忌と同祖母の13回忌をまとめてやってしまったらしい。二人分なのでお布施が2倍ということはないようである。社会勉強になる。
 久々に親戚一同集まり,ワシは人格の悪さを振りまいて歩き,悪評を広めることに勤める。しかしまぁ,年月の過ぎるの早いものである。
 PM 6:30千歳発の飛行機に乗り,PM 11:15に掛川に到着。終電近くなると,ただでさえ少ない本数のこだまが更に減り,東京駅で50分近く待つ羽目に。さすが日曜だけあって,浦安の富士額のねずみ王国&海に出かけたと思しき人々が結構乗り込んでくる。しかし一様に疲れた表情なのは,満足感から来るのか,それとも明日からの日常への恐怖なのか。ワシは明日の講義の予習をシコシコ進める。何とか終了。
 明日も早いのでボチボチ寝ます。

12/3(土) 掛川->札幌・?

 ふぅ,何とか朝5時に起きることが出来た。目覚ましが壊れて以来,起床時間が不規則になっていたところだったのだ。仕方がないので,間もなくreplaceされる予定のPCにタイマーを設置して寝たのである。それがなければ,今のねぶたい体調では絶対に寝過ごしていたであろう。火曜日の浜松出張のついでに目覚ましぐらい買って帰るか。
 スーツを着用して帰省するようにというご実家からのご聖断が下っていたので,久々にブレザーを着用してみるも,ズボンがパッツンパッツン。腹の出っ張りが尋常でなく,来年の人間ドックの結果が怖い。昨日はO先生から20kgも減らしたというダイエット話を伺ったばかりである。ワシも何かしないとなぁ。水泳よりも長距離のwalkingが効くという話だったが,車通勤じゃなぁ。土日ぐらいは電車と徒歩で通ってみようかしらん? それよか,まずは半死半生ロードが終了しないことには,プライベートなことを何もする気が起きない。うう,早く終わらないかなぁ。
 お,Apache 2.2.0が出たか。しかし,弄っているヒマはないぞ。
 では行ってきます。

12/2(金) 掛川->浜松->弁天島->掛川・曇

 寒くて曇っていたような気がするが,よく覚えていない。目が覚めてからも眠くて眠くて,目をしょぼしょぼさせながら浜松へ這うように出向いて予習して講義。出だしから課題問題を間違ったりして,もうヘロヘロもいいところである。
 ヘロヘロのまま,弁天島の旅館へ移動し,職場の忘年会出席。くじ引きでComme sa ismのスリッパがあたる。それ以外は黙々とただ飯を食うのみである。この時点でもまだ眠かったんだもん。
 途中で抜け出て一足先に帰宅。浜松からはホームライナー沼津に乗車。乗車整理券を買おうにも車掌が来ないので,掛川で下車してから自己申告して310円を改札で支払う。黙ってりゃわかりゃしなかったものを・・・ああ惜しい。
 這いずるようにして自宅にたどり着き,ヘロヘロ状態が治らないままこれを書いているという次第。ああ,もうMS IMEの漢字変換のバカさ加減も気になるほど疲労困憊しているのに,こーゆー疲れきった時に限って仕事のアイディアが次々に湧いて出る。うう,嬉しいが,これは命をすり減らした代償ではないかとも感じる。「うわー,あれもこれもこーんなことも出来そうだぞ~」と有頂天になっている最中にぽっくり昇天しそうである。まあ,あんまし長生きする気もないしねぇ。
 寝ます。明日も新幹線始発に乗らねば。起きれるかなぁ?