8/29(月) 掛川・晴

 日中はまだ30℃近いが,朝晩はかなり涼しくなってきた。秋はまず風からやってくる。
 数値計算テキスト,索引を作ろうという無謀なことを始めたら,これがえらく面倒な作業であった。校正作業と同時にこなして一通りチェックは完了。ちなみに酷いミスもたーくさん見つかったので修正修正また修正。加筆分と削除分があるので,+10ページぐらいか。後半部分は全然ウスいまんまなので,ここをきっちり書くと,まだ50ページは増えるな。明日には何とか終わらせにゃあ。
 これが終わったらTutorialも何とかせにゃ。いやその前に数値微分も・・・あああ,この夏遊んだツケがぁ。三十路半ば過ぎても学生時代の自堕落な習慣が抜けず。ワシには過労死する人を全然理解できないのであった。一体どうやったら倒れる前に死ねるんだろう?
 疲れたので寝ます。

8/26(金) 掛川・晴

 台風一過。静岡県に上陸すると言われていた台風11号は,またもや東にずれまくって千葉の方へ去っていた。今年はどうやら北の高気圧の勢力が強いために北上できず,偏西風に乗って太平洋へ去ってしまうというパターンが続くようである。
 テキスト執筆一段落つく。これから全部プリントアウトして校正作業に入る。ああこれで日曜日に遊ぶことができる。勿論,プリント用紙を抱えて新幹線車中でテレテレ校正しながら,である。第三者的に眺めようとすると,このような遊びの合間のナガラ校正が最適なのである。ボチボチやんべ。
 さて実験講座,本日は最終日。気合を入れていきましょうかね。では行ってきます。

8/24(水) 掛川・曇

 数値計算テキスト改定作業,半分は何とか終了。しかし,書けば書くほど書きたいことが増えて収拾がつかなくなる。直接法の説明のまーくどいことくどいこと。われながら笑える。
 同時に,明日・明後日に担当する高大一環夏季実験講座の準備も行う。職場の閉鎖前にWindows Updateを済ませておいたので,作業はかなり楽。途中,ドメインサーバにログインできなくなるトラブルに見舞われたが,Windows 2003 SP1導入時にFirewall機能を有効にしたためと判明。何のためのFirewallじゃ。
 つくばExp開業(PC Watch)。小泉首相も乗車したらしい。つくばに用事があれば乗ってみたいが,いつごろになるのかなぁ。
 今週はとにかくテキスト執筆に全力を尽くすことになる。あともうちょっと・・・の筈。
 待ち人来たらず・・・到着の電話があるまで待って,その後寝ます。

8/22(月) 掛川・曇

 どんより蒸しっ,という日。明日は日本列島と同程度に湾曲している前線がかぶさってくるらしく,更に蒸すということであるらしい。
 土曜日はヨドバシで予定通りEverioを購入し,夕方からは大学時代の同級生と池袋にてお盆恒例飲み会。既に「高齢」飲み会と化しており,ワシも含めてまーみなさん腹回りが悲惨なことになっている。四方山話を2時間ほど。自宅の電気容量の話題が出て,ワシ一人が20Aでしのいでいることが判明する。楽しくウーロン茶(ワシだけだが)で会話して,お先に帰らせて頂いた。さて年末はどーなるかな。
 閉鎖されていた職場に復帰し,cs-pcclusterを起動したら・・・あらま,NIS/NFSサーバのHDDが「かっこんかっこん」という典型的なコリャダメだ音を発するようになってしまった。まあ,過酷な環境の我が家で2年以上も頑張ってきたHDDなので止むをえんか。余ったHDDで仮復帰させておくか。しかし,この時期で助かった。バックアップは完璧に取ってあったし,8月一杯はこいつが活躍することもない。9月になったら一番安くて容量の少ないHDDをぶっこんで,rsyncで自動バックアップ体勢を取るようにしておこう。
 大事な会議があったのに,そこで使う資料を作るのをすっかり失念していて大慌て。七転八倒して間に合わせで作ったら,会議終了後に大馬鹿なミスをしでかしていたのに気づいて,いそいそと修正。rest of todayはこれで終わってしまったのさ。明日はメンバーに平謝りして回る予定。自業自得なり。
 テキストの残り作業をやってから寝ます。

夏目房之介「おじさん入門」イーストプレス

[ BK1 | Amazon ] ISBN 4-87257-577-6, \1200

おじさん入門
おじさん入門

posted with 簡単リンクくん at 2005. 8.18
夏目/房之介??著
イースト・プレス (2005.8)
通常24時間以内に発送します。

 夏目房之介という人をどう捕らえていいのか,少し前まではちょっと迷っていたところがある。
 ワシはしょーもない(ホメ言葉です為念)漫画が好きである。「しょーもない漫画」とは,メジャー志向ではないショートギャグ漫画で,メッセージ性皆無,脱力系ギャクが満載で,作者本人は楽しんで描いているものの,一般的人気は取れそうもないな・・・という,ワシが勝手にカテゴライズしたジャンルである。横山えいじ竜巻竜次がしょーもない漫画の2大作家であり,ワシはこの二人の作品が大好きで単行本が出るたびに買っているのだが,困ったことに人気がないのでなかなか出版されず,店頭にも並ばないから入手しづらいというファン泣かせのジャンルなのである。ワシにとっての夏目房之介像の一つは,このしょーもない漫画を長く描いていた作家,というものであった。多分,純粋漫画作品としては「偉人でんがく」が最後だったと思うのだが,ワシはこの掲載誌を休刊になるまで購読していたので,そーゆーイメージを持っていたのである。
 しかし,ワシが最初に嵌った夏目房之介作品は「手塚治虫はどこにいる」という,シリアスな漫画家評論集だったのだ。これに感動したワシは次から次へと漫画評論集を読むようになって,自分のblogで読了した本の感想文を書き連ねるパンピーになってしまったのであるが,ワシにとっての夏目房之介像もこれによって完全に分裂して今に至ってしまったのである。文章が硬く,論理的な説明を丁寧に積み重ねた評論と,しょーもない漫画とのギャップが激しすぎて,ワシの脳内では同一人物としての一致を見ていないのである。
 本書は前著「これから」に続くエッセイ集であり,文に添えられているカットを本人が描いているという体裁も版形も,老化していく自身やその周囲を観察し恬淡と思ったこと書いているという内容も全く同じで,違うのは出版社だけである。
 ワシは現在三十路半ばを過ぎた人間ドックおじさんであるが,そのぐらいの年齢になってくると,世間と自分との折り合いのつけ方は当に心得てしまっているので,本書で述べられている考え方は「まあ,そんなところだろう」と全面肯定できる。逆に言えば,意外な考え方が示されているわけではないので,あんまし年を取ってから読むものではない本かもしれない。社会に飛び込んだばかりの二十歳代ぐらいに読んでおくと,世間との軋轢に悩んだ時には参考になることが多いんじゃないかなぁ。そう考えると,今は難しいだろうが,熟年離婚に至った経緯と理由を語ってほしい,というのが無責任な第三者の正直な感想である。
 しかし一番面白かったのは,ワシが抱いている2重の夏目像が,硬い文章と,説明過多のしょーもない漫画タッチのカットのそれぞれに重なったことである。おかげで,カットはカット,文章は文章で別個に眺めることで2回しゃぶることが出来る,ワシにとってはお得な本になっているのである。