「数値計算における誤差について」

 某筋から依頼されていたレポートに前書きと参考文献を追加して公開。
 na_error_diff.pdf
 誤解する人はいないと思うけど,精度保証に対するアンチテーゼとして書いた訳ではない。大体,精度保証グループさんたちが目指している方向と,こーゆー誤差推定術の目的とは全然別物である。数値計算による結果についての「厳密な証明」(=真値を含む区間を保証)をしようというのが前者の方々の目的であるのに対し,後者は合理的(解析的・経験的・統計的)な物差しに基づいた「抜き取り検査」みたいなもんか。数学と工学の考え方の相違って感じもするねぇ。

床井浩平「GLUTによるOpenGL入門」IOmook

[ BK1 | Amazon ] ISBN 4-7775-1134-0, \1900

GLUTによるOpenGL入門
床井 浩平著
工学社 (2005.5)
通常24時間以内に発送します。

 3DCGド素人のワシが,本年度からOpenGLを使った実験を始めるにあたって,資料を渉猟した結果,どうやらこのWebページが高評価を得ていることが分かった。読んでみると,なーるほど,Global変数を必要最小限度にとどめ,codingスタイルもキレイ,説明も簡潔でわかりやすく,最後の演習課題は歯ごたえがあってナイスである。
 で,実験が始まってからも時折眺めていたのだが,今回それがオマケも加えて一冊にまとまったのである。これを買わずにおらりようか。ああ,ワシみたいなオヤジには,やっぱり本が一番読みいいわい,と実感することとなったのである。いい機会である,ひそかに床井先生のページで勉強してた輩は,是非ともご恩返しのつもりで本書を買いなさい。
 ふーん,GLUTにゲームモード切替関数なんてのがあったのか(付録C)。今回はじめて知りました。やっぱどこの世界も,奥が深いんだなぁ,勉強することは多いや。早速,次年度の実験で使わせて頂くことにしようっと。

6/9(木) 掛川・?

 ただいま午前2時34分。中途半端な時間に寝てしまったら,夜中に蚊に刺されて目が覚めてしまい,そのままダラダラと起きている。うーむ,こうやって段々と眠れぬ夜が増えてきて,ラジオ深夜便のお世話になるのであるなぁ。
 こーゆー時は,日ごろつらつら考えていることをそこはかとなく書き綴れば,あやしうこそものぐるほしけれ。
 S先生の陰謀により,某シンポジウムで座長をさせられそうになっている(まだ確定はしていないと,少なくともワシは思っている)。今回は講演もしないし,左団扇でのんびり過ごそうと思っていたのに(泣)。今から座長のドタキャンを計画中。
 科研費の若手研究に応募し続けて6年になるが,一度としてあたったことはない。みっともない話だが,事実なんだからしょーがない。次回からは「若手」としては応募できなくなるので,更に長い書類を必要とする基礎研究に出さねばらなないのが面倒である。科研費Macro,ありがたく使わせて頂いております。
 さて,この科研費であるが,希望すれば,自分の研究の評価について,かなり荒っぽいものだが一応の評価値を教えてくれる。ワシはこれを欠かさず申し込んでいる。今年は(というより,今年も)評価はB判定(A, B, Cの3段階)であった。競争率は約3倍なので,採択されるためにはA判定の上位クラスに食い込まないと無理であるから,まあ,採択には程遠いという結果である。昨年は「どーせ受かんないしてきとーでいーや」と提出したらさすがにC判定だったので,今年は少し真面目に書いたのが,「少しは」効いたようである。不採択には変わりはないんだけど,ね。
 唐沢俊一というひとは,最近は随分とお稼ぎのようであるが,書いたものを読むと,結構苦労してきた人のようである。世間に揉まれてきたためであろう,第三者的評価に基づく自己分析の重要性を日記に書いているのを読んで,そーだよなー,と感心したことがある。
 曲がりなりにも大学なんて所にいると,下手すると自分の実力ってのが分からなくなってしまうのである。前の職場は体力と根性があれば乗り切っていける所だったので,がむしゃらにやっていれば良かったが,大学はそーではない(少なくともうちの大学は)。
 一研究者として個人として「うまくやっていく」ためには,体力と根性はあるに越したことはないが,それよりも効率性,コスト意識を持ってスケジュールを管理することが一番重要である,らしい。「うまくやっていく」という意味は様々であるが,本を執筆するとか,翻訳書を出すとか(あの翻訳プロジェクト,いつになったら完成するんでせうね(^^;)),査読論文をガンガン書くとか・・・という,第三者の目に晒されるところに自分の仕事の成果を置いておくことがメインとなる。それが厳しいreviewの結果,高い評価(これもいろんな意味があるけど)を得ると,「実力」が上がるということになる。もちろん逆のこともありうるけど,それはそれで「実力」の一評価であるから,「悪いのはあんた(自分)だよ」(by サイバラ)と納得する他ない。が,問題なのはこの「自分の成果を晒す」のは,自力でやる他なく,黙っていようと思えばいつまでも黙っていられる,ということである。つまりは,自意識過剰の引きこもり「自称」研究者,って存在もあり得ることになり,こーなってしまうともうどうしようもない。
 それを避ける意味でも,この科研費申請ってのはありがたい制度(いや,批判が一杯あるのは知ってますけどね)である。何せ,研究の「偏差値」が分かるのだから,こりゃ出さない手はないだろう,と思うのである。・・・ま,採択されなきゃダメなんですけどね,精進します。
 まあ,特に年配の方々からは色々と昨今の情勢について批判が聞こえてくるのであるが,世間的にはまだまだ特権がある立場なのであるから,評価評価で締め上げられると愚痴を言っても「何を今更」と突き放されるのがオチである。構造不況業種なので,将来はかなり不安ではあるけど,クビになっても同情される立場にはない。それなら最低でも「やるだけはやった」と思えるぐらいのことは,したいよねぇ。

6/7(火) 掛川・曇

 何か梅雨らしくないなぁ,と思っていた今日この頃。今日は少し雲が増えてきたかな。嫌な季節はさっさと終わって欲しい。
 日曜日は布団から起き上がれず,月曜日は最もドタバタと忙しい日で,気がついたら復活していた。ここんとこ,そーゆーパターンが多いなぁ。軽度の鬱病か?
 Apple,来年からIntelプロセッサへの移行を表明(PC Watch)。ふーん,こりゃ驚き。てっきりCellプロセッサを乗っけるのかと思ってたのに。でも確かNeXTってi386版も出てたから,今のMac OS Xならそれ程移植は難しくは無いんだろうな。個人的にはGMPのチューンがそのまんま使えるのが魅力か。考えてみようかなぁ。
 さて,今日はあれやってこれやって,と。では行ってきます。
 ただいま。やっぱり思いつきのアイディアはダメだなぁ。地道に計算するとするか。
 MacがIntelへ全面移行するという計画についてはこっちの記事の方が詳しい。元麻布さんのみならず,大枚払わされているWindowsユーザなら皆願うことだろうが,同じPCというハードウェア上でぶつかり合ってくれるかどうかはこの記事だけでは良く分からない。まあ来年までにはIntel CPU搭載Mac一号機が出るそうだから,その時にはハッキリするだろうて。できればDual Coreマシンであることを願うぞ。うーむ,Intel Mac Clusterを狙ってみるか・・・。
 風呂入って寝ます。

6/4(土) 掛川・曇後雨

 うーむ快調快調。やっと自宅マシンのキーボードをFILCOの最上位モノに変えることが出来,さすが高いだけのことはあって,もー,キータッチがすこすこっってなもんである。この調子ですこすこっっと仕事が進めばいいのだが。
 職場のメインマシンが,シビアなシステムファイルがすっとんでしまったと喚いた後,起動しなくなってしまったのである。以前からビミョーに挙動が変なマシンではあったのだ。VPN Clientでサーバに繋がらなかったり,画面の一部が欠けたり,ネットワークに繋がったり繋がらなかったり・・・と,イラつくが再インストールするほどではないな,という状態ではあったのである。それが先週とうとう逝っておしまいになり,今日の午後はマシンの復旧に費やされることになったであった。
 前触れはあったので,仕事用データのバックアップはしっかり取ってあり,Windows XPとアプリケーションの再インストールで復活させるだけ。まあちょろいもんさ・・・と取り掛かったら,XPのシステムファイルコピーの段階でもエラーが出る,ブルースクリーンになる。こりゃ酷い,メモリかマザーボードか・・・と試しにMemtest86を掛けてみたら,出るわ出るはメモリエラーが。4枚刺さっているDIMMのうち,一枚にエラーがあり,それが全ての原因だったようだ。残り3枚で動作させたら見違えるように安定し,再インストール作業も順調に終了。Norton先生にハードディスクの総ざらえをお任せして帰宅したのであった。まあ,分かりやすいトラブルでよかったワイ。
 明日こそはちょっとは計算を進めないとな。ということで早々に寝ます。