[BK1 | Amazon ] ISBN 4-16-725616-9, \619
まあ大体,「団塊の世代」以上の方々の言うことをいちいち真に受けて聞いていては身が持たないのである。こんだけ財政赤字を抱えつつ,今までどおりの年金支給額を維持することは無理。支給額を抑えつつ,年金受給者からも幾分かの負担をお願いするため消費税率のupをするか,どっかの補助金をカットするか,政府の機能を小さくして支出を減らすか,いずれは決断することになろう。どれから手をつけるかは政治的な力学に左右されるだろうが,「どれもこれも一切ダメだ!」という主張をまともに聞く必要がないことだけは断言できる。勝手に言わせておけばよろしいのである。「我々の既得権益を守れ!」という主張には「ワシらの権益はどーでもええっちゅーんかいっ!」という反論で十分だからである。
故に,この方々のこーゆー主張は気楽に聞けるのである。聞き流せばいい話だからである。それを一切除いた後に,ためにする部分が残るのであればそこだけを記憶しておけばよい。最近のなだいなだや小林信彦の著作にはこの手の聞き流せばよい嘆き節が多くなってきて少々うんざりしている。が,それでも読み続けているのは,まだ「ためにする部分」があると思われるからである。
本書は連載コラム「人生は五十一から」をまとめたもので,4冊目にあたる。ワシは文庫化されたこのシリーズは全部読んでいるが,一番の売りは著者が体験してきたエンターテインメントの歴史についての記述であろう。それも長く続けているためであろうが,「繰言」めいてくるとちょっとくどい感じがする。著者のお年を考えるとやむを得ないのであるが,愛読者としては著者の「老い」が感じられ,少し悲しい。解説の芝山幹郎に言わせるとこの点は優れたワインの「高原状態」を示す指標となるのであろうが・・・うーん。
それでも,帰りの新幹線車中で一気読みしてしまったのは,やっぱり基本的には一定水準をクリアした「おいしいワイン」である証拠なのであろう。老いたとはいえ,著者の筆力はまだまだ健在,ということである。その点だけは保証する。
4/23(土) 東京->掛川・曇
風強し。雲にさえぎられて太陽が出ていないこともあって,ちょっと肌寒い。
昨日購入した電源タップが三叉になっていなかったので,帰りがけにアキバに寄って返品。普通のテーブルタップを代わりに購入する。アースつき三叉OAタップは案外売っていないものなので,こうして何かのついでにアキバで買っている。
戻ってきたら,Trendmicroのウィルスバスターで大騒ぎ(朝日, 読売, 日経)。ウィルスではなく対策ソフトウェアの不具合とは,皮肉なことである。我が家でもPCリプレース前はウィルスバスターを使っていたが,バージョンアップする毎に重くなっていったので,Norton AntiVirusとMcAfee ScanVirusに変更してある。おかげで難を逃れた訳か。ワシが使っている製品でも同様の不具合が生じないとは限らないが,Trendmicroの信用はこれで大分落ちることだろう。
じゃあ,ウィルスの土壌を提供しまくってきたM$はどーなるんだということになるが,こいつは代替が利かないものであるし(Linux+GNOME, KDEじゃぁ,まだまだ,である),何せ資本力があるからCD-ROMを配りまくったり,矢継ぎ早にパッチを連発したり,広告を出しまくったりできる分,フォローのチカラが凄い。まー,暫くはTrendmicroの商売も大変だろうな。気の毒だが,これが世の中というものであろう。
4/22(金) 掛川->東京・晴
人間ドックの初体験日。といっても半日で終わる日帰りコースなので,普通の健康診断に心電図と胃カメラが加わった程度。終了後に血液検査結果だけだが,すぐに教えてくれるのがありがたい。
で,今回はGTPとコレステロール2種の値が引っかかる。すぐに再検査とか診療が必要になるレベルではないそうなので一安心である。久々の胃カメラはちょっと苦しかった。また来年もここでやってもらおうっと。
終了後は,出来上がったばかりのクロスフィールドを見学しつつ,アキバを流してジャンク品を見てまわる。ついでに本屋であれやこれやを購入して宿へ。
宿に着いてメールチェック。仕事メールがいくつか届いているのでチョチョッと返信したりして片付ける。・・・日常と仕事の切り分けが出来ない駄目人間に成り下がったことを痛感する。
うーむ,今回のDual-Core CPU騒動はAMDの余裕勝ちってところでしょうか。既存Mother BoardがBIOSのupdateをするだけでそのまま流用できるってあたり,こりゃ少なくとも自宅用マシンはAthlon64 X2に決定だな。Windows XP 64bit版も今夜発売開始するらしいし。ってことは,昨年末に導入した自宅のP4マシンは半年の命となる可能性大。
で,出たばっかりのgcc-4.0.0をcygwin環境でコンパイルしつつ,この日記を書いているのであった。へー,gmpやmpfrまで使っているんだ。gfortranで多倍長計算できるってことなのかな? ・・・あ,こけた。再度makeしたら続行できているけど,まだちょっと厳しいかな? ・・・あ,また。こりゃ駄目だ。マイナーバージョンアップ後にまた試してみようっと。
4/21(木) 掛川・?
はふぅ~。新学期最初の学生実験・一週目が終わって,ようやく一段落着いたところである。
ここが更新できない間,某シンポジウムや某国際学会の雑用が割り込み,OpenGLと戯れ,マクドナルドのドライブスルーで金がないことに気が付いてバックするという醜態を演じ,「銀河鉄道の夜」「千年女優」「老人Z」を立て続けに,しかも途中から見た。特に銀鉄のサントラは細野晴臣の最高傑作だなぁと悦に入っていたら,もう明日は人間ドック初体験である。そうそう,おかげで忙しい最中に2回も検便を取らされたのだった。
PC WatchにはPentium XE 840の詳細なレポート(前編・中編・後編)が掲載されるわ,その発表に至るドタバタは後藤さんに暴露されるわ,対するAMDはヨユーぶっこいてDual-Core OpteronとAthlon64 X2を発表するわと,何かと賑やかであった。こりゃ,Pentium DとAthlon64 X2の比較ベンチマークテストが出ないことにははっきりした性能は分からないな。ボーナスシーズンまで人柱報告を待つことにしよう。7月はDual Coreで遊ぶだよ。
明日は久々に新幹線の始発で出かけるので,そろそろ寝ます。
4/16(土) 掛川・晴
新学期が始まったが意気上がらず。沈滞しつつも,締め切りが過ぎてしまったお仕事から片付けていく。
Dual Core CPU,Pentium XE 840のレポートがPC Watchに掲載された。Intel純正 955X chipsetのMother Boardもアキバのショップには展示されているらしい。個人的には,chipsetが同じなら何もIntel純正である必要はなく,ClientクラスならRAIDもいらない,PCI Expressも一つで十分・・・と機能を殺ぎ落としてコストダウンが計られた台湾メーカの製品で良いと思う。自分の研究テーマも,低コストな普及型PC(その辺のパーツショップで常時手に入るもの)でいかにハイパフォーマンス,かつ汎用性を両立させるか,という技法に興味があるので, 当方の環境はすっかりGigabyteに取り囲まれてしまっている。数年後にはすっかりDual-core,いや,Multi-core CPUが当たり前になっていて,マシンは10台だが20~40 threadsが並列に動作可能なんてことになっているんだろうなぁ。そーなるとMPI+OpenMP,MPI+Pthreadといったハイブリッドなやり方が並列手法のメインになるのだろう。今年から準備しておかなきゃ,全然間に合わないのであった。ま,先見性のある人たちはとうにやっちゃってるんですけどね。まさかワシみたいなビンボー人まで巻き込まれるとは,ねぇ。大変だけど嬉しいことである。