青森に来ている。トーホグに来れば少しは涼しいかと思ったらとんでもない,昨日より真夏日が続いている。今日も35℃を超えるという予報を聞き,早くもメゲる。
ねぶた祭りの準備が進んでいるようで,歩道のあちこちに足場が組んである。こちとらは前夜祭の直前に遁走する予定であるが,祭り当日はさぞかし暑い夏になるんだろうなあ。
というわけで,講演終了。内容が大多数の方々と違うのでずいぶん浮いていたが,まあこういう存在もあっていいでしょ。こちらの勉強も兼ねて,当分の間は参加させて頂くことにしよう。
それにしても暑かった。ここはほんとにトーホグか?札幌に移動できれば少しはマシになるのかなあ・・・いやなって欲しいぞ,全く。
7/27(火) 掛川・晴
いろいろあった一日だったが,「中島らも逝去」(日経新聞)のニュースが飛び込んできて,全ての出来事が吹き飛んでしまった。享年52歳。
合掌。
7/24(土) 掛川・曇
それなりに暑かったが,雲が太陽を隠している時間が長かったせいか,猛暑という程ではなかったな。第一回目のOpen Campusにいらした方々は,お疲れ様でした。今回は情報システム学科だけで15研究室が公開されていたから,全部お見せすることなぞ出来ず,ワシの所も10分程度の解説を3回行っただけで一日が終わってしまった。ちょっと物足りないので,解説用資料とビデオ画像をProducerでまとめてe-Learning教材まで作ってしまった。来年にはもっと見栄えするデモを作らねばいかんなあ。
Open Campus終了後,細胞シミュレーションの資料を読み,数式をまとめる作業を行う。大まかな計算は8月一杯には終了させておかねば,10月のODE研究集会に間に合わぬので,下準備に着手したのである。
一通りまとめ終わったところで,ふと,「数理モデルとのつき合い方」というタイトルを思いつく。ここでも取り上げた「やぶにらみ科学論」に,地球温暖化への疑問が呈せられていたこと,「力学系入門」にLotka-Volterraモデルの考察を行った章の最後に環境破壊への警告めいた文があるのを見つけたこと,有明海の生態系シミュレーションが応用数理に掲載されていたこと,そして近頃ワシのWeblogを通じて「沈黙の春」へのアクセスが急増したこと,これら全てが「ねばり強い懐疑的相対主義」によって関連付けられそうだというヒラメキがあったのである。ちょっと調べてササッとまとめてみるとする。出来なかったらすいません。
7/22(木) 掛川・曇
酷暑の名古屋と東京に挟まれた地ゆえ,静岡もアッツイのであろうと思われているが,日中はともかく,朝晩はかなり涼しく過ごしやすい。浜松や静岡のような大都市ではないからね。夜,うかつにクーラーを付けっぱなしにして寝てしまうと,ものごっつ冷えてしまうこともある。
ぱっつんぱっつんの日々が続く。今日は午前午後とも予定あり。明日は試験監督。明後日はOpen Campus。次週は試験と採点と監督とSWoPP。それが終われば一段落つくハズである。2回目のOpen Campusが終われば学内閉鎖となるので,市立図書館通いでもする予定。うろうろしていないと調子が悪くなるからね。
では行って参ります。
ただいま。何か今日は一日中,人様のソースを眺めていたような気がする。ま,義理は果たしたので,明日からは自分の仕事に邁進しよう。
鷲田小彌太「学者の値打ち」ちくま新書
[ BK1 | Amazon ] ISBN 4-480-06180-0, \720
タイトルや内容よりも著者に興味があったので買ったようなもんである。よくもまああれだけ旺盛に著作を,しかもかなり売れるものを書けるなあと感心していた所だったのである。まだ若いんだろうなと思っていたら,著者紹介を見て還暦を超えていることを知る。うーむ,光陰矢の如し。ってこっちも年を食っているんだけどさ。
内容は著者の知る限りの人文系の学者・ジャーナリスト・編集者・在野の研究者を取り上げて,その仕事を論評するというもの。各章の最後に,「研究者として」「教育者として」「人格」「業績」の4項目をA~Dまでの4段階評価付けして,「学者総合として」の評価を算出(?)している表を添付してある。ワシは論評されている人たちの著作も業績も全然知らないので,その評価の確かさを云々する立場にはない。が,そういう評価を下すなら,もうちっと各項目の評価の根拠を詳しく書いてほしかったなとは感じる。でもまあ,それをやっちゃうとあまりにも定型的な内容になってしまうから,著者としては書いていてもつまらなく思うかもしれないなあ。
まえがきに「理系の学者を評価する能力は,私にはない」(P.12)とある通り,今西錦司以外の自然科学系・工学系の研究者は取り上げられていない。しかし,本書で指摘されていることは専門的なことは除くと殆ど常識論なので,「学者の値打ち」を判断する指標としては理系文系問わず,結構使えるものが多い。逆にワシなんぞが読むと「当たり前」のことが多くて,ちょっと退屈である。
むしろ,知の大衆化が進んで学問がどんどんビジネス化しているという状況分析に対して,うーんなるほどと感心させられる。還暦過ぎてちゃんと流動化する現在に目を向けているあたり,さすが多産「だけ」の人ではないのである。