12/31(金) 駿府・晴

季節にふさわしい寒波が来訪しているようで、本日は静岡市にも初雪が降ったらしい。日中、太陽は暖かいが寒風が強くてガッチリ着こまないとオミクロン株より先に普通の感冒になりそうである。明日以降は発熱外来が賑わいそうである。

 イヤハヤ、額縁ょ〜になって以来、コロナ禍に突入して世間は騒然、学内も騒然、そろそろ収まるかと思いきやココに来てオミクロン株がやってきて来年1月以降に大流行りになりそうな状況である。8割方2回ワクチン接種済ませていても感染するというから面倒臭い。とはいえ、治療法は確立しているし、経口薬も認可されているから、だんだん気にしなくなるモードに入っていき、来年中は平常モードになっていくだろうという予測は、多少の遅れはあろうけれども外れそうも無い。順調にいけば来年3月には久々の出張に行けそうだけど、さてどーなりますやら。

 こちらに書き込む頻度が激減しているが、それだけ真面目に仕事している、というかせざるを得なくなっているせいである。科研費の期間が来年度いっぱいあるので、税金ドロボーと言われない程度に頑張らなければならん。今年は少々頑張って二本、SpringerのLNCSとIEEE Xplorerに査読アリの論文載っけたし、三本目もでっち上げて来年にはAIPに短いながらもExtented Abstractが載る予定だから、自分としては相当頑張った方。来年はこの調子で最低でも二本は英語論文書きたいところ。その前に紀要に二本書かないとならん。

つーことで、また当分ここも放置状態になるが、ひと段落住んだらサイト移転とOSアップデートせんとなぁ。ObsoleteになっちゃったPHPまだ使っている状態なんで、WordPressが動かなくなってしまう可能性もあるし。

ということで本年最後の挨拶で締めくくりたい。

 本年は色々な方々に大変お世話になりました。
 来年もよろしくお願い致します。

9/18(土) 駿府・雨

 台風14号が,東シナ海で停滞した後,事前の予想に反して台風としての勢力を維持したまま日本列島を太平洋沿いに東に進み,本日中に和歌山から静岡を経て房総半島から太平洋に抜けていくらしい。ということで,ここんとこ秋めいていたのに本日いきなり蒸し暑くなりつつある。こういう日にリビングルームのメインエアコンがリモコンからの反応に反応しなくなるというマーフィーの法則の実例が一つ増える。本体の緊急ボタンを押して応急冷房を起動して何とか熱中症は免れそうである。

 久しくblogの更新がないのは,やることがあれこれあり,色々愚痴りたいことが溜まる割には自宅のMacbook Airを起動するのが億劫になるからである。家で寛いでいるときにはもっぱらiPadで指ツイツイモードになるので,どうもTweet以上の長い文章を打つ気がなくなるのである。とはいえ,Twitterでガス抜きできるほど人間ができていないので鬱憤はたまるばかりでますますあー書きたい書きたい猿のマスカキモードになるとますますAirからは遠のくという悪循環に陥っていたのである。
 というときにAppleが9/15にイベントを開催,目玉はiPhone13だったようだが,ワシは値段据え置きパワーアップした無印iPadを鬱憤バラシに購入,念願だったキーボードとApple Pencil2をセットで購入,後で後者は新しい無印iPadはサポート外と知って素直にAppleの言う通り初代Pencilにしておけばよかったと枕を濡らすことになるのだが,まぁ買ってしまったものは仕方ないので後で使い道は考えることとする。
 とはいえ,無印iPadが届くのは今月末,その前にキーボードとPencilが届くという歯噛みする状況になってしまった。ということで届いたばかりのSmart Keyboadを旧iPad Proに装着してこのblogを更新しているという次第である。なかなか快適であり,Mouse Padがなくてたまにカーソル操作でまごついたりする以外の不満はない。高級品だけあってキータッチもちょうど良い固さ。おかげで指ツイツイモードからすぐさまblog記事アップデートモードに切り替えられる。

 つーことで,無印iPadが届くまではボロボロのカバーの代わりに旧iPad ProでせいぜいNote PC替わりにSmart Keyboardで楽しむことにしたい。

どうにかしたいセキュリティホール

 ここのWordPressのplugーinから警告が厳しくなってきた。CentOS6ベースなので,本来ならOSごと交換したいところ,今のところ精神的・時間的余裕がなくて放ったらかし。年末から正月にかけてやらんと仕方ないんだけど,現在なまくら人生転換点に来ており,マックス忙しい。自分の趣味は二の次にして他人様に奉仕しなくちゃいかんモードであるので,果たしていつできるやら。クラックされる前に何とかしたいところである。

 ということで今週も英語特訓の予習に勤しみます。

8/1(日) 駿府・晴

 不意の雷雨があるかも,という意味の雷注意報が出ているものの,至って平穏な夏の休日。今年は夏の太平洋高気圧に今ひとつ覇気がなく,先週にはいきなり本州を直撃する台風が上陸する有様。おかげで湿度がさほど上がらず,35℃を超える猛暑日もごく少ない。過ごしやすいのはありがたいし,死人が出るかもと言われていた東京五輪もどうにか中日を迎えて何とかやり遂げられそう。日本国内の感染者激増が気になるが,実はこっそり(でもない?)五輪関係者と思しき方々が歌舞伎町に出かけているなどという不明朗な情報もあり,日本国内に蔓延ってきたデルタ株をアスリート関係者に感染させたりしていないかどうか,そっちの方が気になる。やーよ,東京五輪後に世界中で東京由来のデルタ株が世界中で蔓延したりしたら。

 つ〜ことで,何とか三本めの論文投稿完了。最後は老舗ながらも初めての国際研究集会に出したモンで,勝手が分からず「お前の論文査読できそうな奴を5人リストアップしろ」とか言われて「んなことできるか,撤回するわ」とブチギレメール送ったら「いや可能ならの話。査読に回していいか?」とあっさり引き下がったので「ではよろしく」で収まるという面倒なプロセス外のやりとりが発生したが,一応受け付けられた。では一安心・・・と思ったら,いきなり締め切りが20日以上伸びて馬鹿馬鹿しくなってきた。おまけに査読結果通知が締切日の翌日ってそれ出来レースじゃんということが丸わかりで,次年度以降どうしようかなと思案中。

所謂「カラオケOSセッション」

 なんせほら,↑みたいなセッションがあるところだし。

 まぁマトモなところには別途出すけど,通らなかった時の保険はかけて置かんといかんしな。Predatoryではないが,見どころのあるモノである限りはacceptされて発表後は査読論文として残せるレベルの研究集会は貴重なので,二、三は確保しておきたいところ。今回は通れば様子を見て,ここを残すかどうか考えよう。定年数年前までは頑張って年1〜3本の査読論文は書いていきたいところだし。

神さん飲み残しのペプシとT-Falのスタイリッシュなボトル

 ということでシビアな論文三本投稿というミッションが終わったので,霜のつかないT-Falの保温ボトルで神さん飲み残しのペプシを飲みながら一段落。額縁ょ〜やりながらの単行本執筆・刊行,査読論文三本投稿ってのは人生で最高の仕事量。こちとら全部単著だからね。あ,昨年度出した共著の新版は大変とはいえ,相談相手がいるだけ楽だったなぁ。尤も,他人と仕事するのは気詰まりなところがあり,こっちは自分のペースで仕事したい方なので,研究に関しては頼まれない限りは今後も一人でやっていきたいな。

 ワクチン接種,静岡県全体としても全国的には遅れ気味ではあるが,順当に行けば9月中には一回目はできるのではないかな。ウチは幸い,職域接種が実施されたので,発熱の確率の高いモデルナ製ワクチンを7月中に1回目接種,8月上旬に2回目接種予定。とはいえ,デルタ株の感染力は相当なモノらしいので,注意は今後も必要。しかしそれでも2回目接種後の2週後には免疫が付いて,感染しても軽症で済む確率はグンと上がるから,少しは安心できる。ボチボチ温泉ぐらい出かけたいが,パラリンピックが終わって中高年層のワクチン接種率が上がり,感染状況が落ち着くまでは無理っぽいよなぁ。

 科研費も来年度でおしまいだし,もう次の科研費申請用のネタも仕込んでおく必要があるが,少々チャレンジングなものばかり残っていて,この夏休み期間中に一つは見通しを立てておきたい。多倍長精度計算という青龍刀を磨くのは面白い仕事だけど,そろそろ刀にふさわしい大物をぶった斬っていかんとな。ということで大御所の論文をこの週末に読み込んで頭疲れた。額縁ょ〜の任期も来年度で終わるから,余生を託すにふさわしい仕事に繋げるべく,邁進せんとな。

 このサイトの引越し作業もせんといかんし,とはいえそんな暇もないので,この8月いっぱいはこちらの更新をボチボチやってきます。できるといいな。面白い漫画もたくさん読んだし,久々にぷちめれ祭りをしたいところである。

 

6/22(火) 駿府・曇

 梅雨空が続く東海地域だが,関東以北は梅雨入りが遅れていた。夏の太平洋高気圧の勢力が上がらず,オホーツク側からの寒気の勢力が強いままだったからだが,ようやく少し梅雨前線が押し上げられて東北まで,全ての地域が梅雨入りすることになった。あとは夏の到来を待つばかりだが,もうしばらくは肌に心地よい気温を楽しむことができそうである。

 怒涛の締め切りラッシュが小休止となり,何とか日記を書くための有給休暇を取ることができた。 IEEE ARITH 2021締め切り→オンラインプレゼン,ICCSA2021査読通過(+査読者としてもお仕事)→リバイス,SWoPP2021予稿提出・・・と,最後の二つは昨日同時に締め切りが重なり,死ぬかと思った。何せ孤高の研究者であるからして,全部単著だから,額縁ょ〜業務と並行しての文章書き,プログラミング,ベンチマークテストのデータ取りをやらねばならず,隙間時間を見つけての綱渡り作業を強いられた。おまけにオンライン発表は出張ができず,会議の合間に職場からプレゼンとなる訳で,これまた職場の会議と並行しての出席となったから頭が混乱する。・・・とまぁドタバタしながらも時は過ぎるので,残すはもう一本の査読付き国際研究集会への投稿だけである。今年度のノルマは三本の査読論文だったが,何とかクリアできそうな感じである。人様に「年に一本は論文(か主要な業績)を書け」と命令する立場なので,昨年度は一本あってクリアできたが,その前2年分がカラ欠だったので,そこを埋めるには今年度は+二本必要という理屈。いやまぁ,職場の紀要には毎年欠かさず論文書いているけど,これはカウントしない主義。やっぱり外部から評価されるものを外向きに出さないといかんわなぁと,老骨に鞭打って書いているという次第。次年度以降は平常モードに戻して,年相応の仕事をしていく所存。そのためにも書ける時には書いておくことにしたい。

 そういえば拙著「Python数値計算プログラミング」のKindle版が出ましたので,電書派の方におかれましては一冊,違法ではないDLのご検討をお願いしたい。

 あまりに昨日までの締め切りラッシュがキツかったので,本日はのんびり有休取ったものの,会議があるのでこれから出勤。今週末にはまた肩書きが増えるお仕事があるし,7月末までは丸一日の有休が取れない日々が続く。せいぜい,溜まりに溜まったぷちめれ書いて憂さを晴らすことにしたい。

 ではぼちぼち行ってきます。

幸谷智紀「Python数値計算プログラミング」講談社

紙版 [ Amazon ] ISBN 978-4-06-522735-0, \2400 + TAX
Kindle版 [ Amazon ] \2400 + TAX

Python数値計算プログラミング

 そーです,ワシが講談社刊行の自著に,「白泉社の少女漫画サイコー」と書いた大バカヤローでございます。だってホントのことだからしょうがないじゃん,少女フレンド系でハマれたマンガがなかったんだから(以下小一時間のオタク語り省略)。

 それはともかく,とうとう2021年3月に出た出た出ました長年の便秘に悩んでいた末の脱糞のごとく出ましたよ旦那。前書きにも書いたが,これも偏に編集人の忍耐のシロモノなのである。こちとら,額縁ょ~の第1次任期に完全にかぶってしまい,2年目からはコロナ禍の中での対応を迫られ,おまけに科研費も当たっちまったモンだから査読付き論文の方に注力せねばならず,どーしても精神的にも時間的にも伸ばせる〆切の方を後回しにせざるを得ず,大分お待たせをさせてしまったところ,諦めもせずに待ち続けて頂いた結果,何とか「工学基礎」という極めてニッチなジャンルではあっても「ベストセラー1位」という称号を得たのだから,多少はお返しができなのかなと勝手に悦に入っているのである。まぁ出版社的には第1刷分を売り切らない限りは利益回収ができないのだから,本来は第2刷が出てから成果を誇るべきところ,どーせ初刷売り切り実績が少ないワシとしてはそんなの待っていられないので(2021年5月6日現在,Amazonのみで売り切れ状態であるとはいえ),背後に家事に勤しむ神さんの白い視線を感じつつ,まずは本書に収められなかった雑感をここに書きつけておくことにしたのである。

2021年5月5日Amazon在庫切れの証拠画像

 前書きにも書いた通り,本書は元になる原稿があるにはあった。主として静岡大学で非常勤講師を務めていた時に書き足し書き足ししながら使用していたもので,最近は本学でも使うようになったが,いかんせん近年では古い記述が増えてきたことに気づいてはいたのである。そうなると,本学でも使うようになったMATLABをベースに書き直すかなとツラツラ考えていたものの,あんな高額なライセンス料を取りくさりよってと今一つ好感を持てず,取り掛かれないまま深層学習ブームやってきてPythonが流行りになってきたところ,元原稿を基に当方を突き止めた酔狂な編集者の方が「Pythonを取るかJuliaを取るか」という二択をワシに迫ったのである。後者は権威の方が大阪大学におられるので遠慮することにし,多少は心得のあって何とかなりそう&流行には乗りたいというスケベ心が相まって,本書が出来上がったという次第なのである。

 とはいえ,書き直しの必要性があることは承知していたから,章の最初に掲げた歴史的文献からの引用以外は頭から見直しをかけざるをえず,思いのほか面倒な作業であったことは前書きに書いた通りである。記憶を頼りに具体的な所を書きつけていくと,下記のようになる。

  • 「第3章 Pythonことはじめ」は,もともと特定の言語を想定しての記述ではなかったので,2/3以上は書下ろし。書いてから「あ,if文の記述がなかったな」と気が付いたあたりが迂闊である。ま,プログラミング言語の素養のある人向きの書籍であるし,実装の事例は随所にあるのでそちらを見ながら補って頂きたい。
  • 「第4章 丸め誤差の評価方法と多倍長精度浮動小数点計算」は,多倍長計算の章を丸ごと書き直した。下敷きにしたのはワシの紀要原稿であるが,書籍用としては記述をそのまま使うわけにもいかないず,更にリライトしてある。何せ,数多ある数値計算テキストとの差別化を図るためには丸め誤差と多倍長計算を外すわけにはいかず,とはいえワシの「多倍長精度数値計算」並みの記述を行うわけにもいかず,この長さに収めるのに苦労した。「著者の書き過ぎによる暴走」が起こらなかったのは,本章の記述を前提に紀要原稿を書いておいたおかげであろう。ワシ偉い。
  • 「第6章 基本線形計算」は,計算量・ノルムの解説と,NumPyとSciPyのBLAS機能の説明をマージさせつつ,計算時間とノルム相対誤差をコードを使いながら理解できるようにした。この辺,第4章の技法を使っての検証ができるような演習問題が追加できれば申し分なかったが,サンプルプログラムを弄りながらの手すさびみたいなものになるのでキリがないのでカット。まぁ締め切り間際の強行スケジュールで無理に入れてミスを増やしかねなかったからいいか(と勝手に納得)。
  • 「第8章 連立一次方程式の解法2 ―疎行列と反復法」は本来2章の分量を今の視点でまとめ直した。理論的には疎行列も密行列も違いはないが,計算量の観点からは全く違うものとして実装してあるので,まずは疎行列の解説から入り,今ではあまり見かけないSOR法系統の解説はベクトル反復が可能なJacobi反復法だけにとどめ,CG法とKrylov反復法,前処理のやり方がSciPy.sparseで簡単にできることをスクリプトとSuitSparse Matrix Collectionの実例で示すようにした。ざっくりした紹介になってしまっているのは,この辺りを詳細にやるほどの知見が著者にないせいでもあるが,この辺のまとめをちゃんとやってこなかった数値線形計算研究者らの啓蒙努力の怠慢も問題である。いくつか日本語のまとめっぽい書籍が出ていることは承知しているが「敷居が高ぇな」「門外漢には訳が分からんな」「理屈は分かったからコードにして公開してくれない?」というのが偽らざるワシの感想である。
  • 「第10章 非線形方程式の解法」も2章分まとめ,ニュートン法の説明を中心に据え,代数方程式の解法はコンパニオン行列の固有値問題に帰着でき,NumPy.roots関数で簡単に解けることを示すにとどめた。減次して解くという古典的な方法も好きではあるが,まぁ現代的とはとても言えないので割愛。
  • 「第12章 関数の微分と積分」と,この辺りから便利なパッケージを使うことをお勧めするように軌道変更している。微分についてはAutogradパッケージは外せないし,SciPy.integrateは次の常微分方程式との絡みが出てくるので,使い方を示すのは重要・・・と言いつつ,しっかりと等間隔分割によるニュートン・コーツ公式とガウス型公式の違いは解説しておく必要があるなと,この辺りの記述はそのまま元原稿から流用してある。二重指数積分法の説明に踏み込むと複素積分まで考えないとまずいので,今回は割愛。今の仕事が一段落したら,ロンバーグ積分と組み合わせて面白いことができないかなと夢想しているが,ここに踏み込んだら暴走が始まるので,この判断は良かった(でないと〆切が無限に伸びる)。
  • 「第14章 偏微分方程式の数値解法」は,元原稿にない放物型・双曲型・楕円型PDE全部の実例と解説を付加した。参照した本がいずれも古くて,疎行列ライブラリが存在していない時代のシロモノで,はてさてもう少し効率的なやり方はないものかと,自分なりに咀嚼してスキームを組み立ててスクリプトを作成。疎行列以上にPDEの世界は応用分野が広いので,分野ごとに様々な独自手法が存在し,とてもじゃないが一人ではまとめきれない。ということで,せめて前章の応用としての時間発展問題ぐらいフォローしたかったが時間切れであえなくチョン。詳しい人にはPDEだけでPython本を書いてもらえばいいんじゃないかなと思うが,大規模化のためにはコアの計算部分の並列化と高速化が欠かせず,PythonじゃなくてC/C++によるMPI/OpenMPによる並列化の話になるので,もう「入門書」とは呼べないレベルになること必定である。

・・・とまぁ,このぐらいにしておくが,数値計算に限らず,プログラミングが重要な役割を果たす分野の入門書は時代の流行に合わせて言語やソフトウェアを変えながら新刊本として登場するのが常である。本書も,FORTRAN→MATLAB→BASIC→Pacal→C/C++→Pythonという流れの一つとして出たもので,類書は今後も出続けるであろうから,読者の方々は自分と相性の良いものを選んでいただきたい。本書がその一つとしてどなたかの琴線に触れることができれば,著者としては望外の幸せというものである。