5/28(月) 駿府・曇一時豪雨

 今日はイマイチ天気がすぐれないな~,と言うだけで一日終わるかと思いきや,帰りがけ,掛川で豪雨に見舞われる。職場を出発して掛川駅に向かう途中でいきなりだから心の準備なし。川のようになった道路を渡って駅構内に張った時にはずぶ濡れである。
 こりゃ,静岡も酷い事になってそうだなぁと神さんに電話すると,確かに降るには降ったが今は止んでいるとの事。一極集中的にスコールを降らせる積乱雲が東から西に高速移動していったらしい。ワシの普段の行いの悪さのせいか? 濡れ鼠のワシは誰一人傘を差していない静岡駅をとぼとぼと帰宅したのであった。
 まぁよい。本日は注文していたGTX 680カードが届いたのだからな。
zotac_gtx680box.JPG
 何だ,4GBメモリのつもりだったのに2GBだったか。まぁよい・・・
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 取り付けである・・・が,これがまたでかい! 手持ちのPhenom II X6マシンのHDDがつっかかって入らないので,急遽ずらして何とか収まった。
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 早速CUDAサイトからツールを落としてシコシコサンプルを動作させる。行列積は・・・なるほど,随分高速であるが,単精度が1TFlopsあるのに倍精度はその1/10ってのはなぁ。ちと手抜き過ぎないか?
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 Linux環境にMAGMA 1.2.0を突っ込んで動かしてみたが,Timovさんのホームディレクトリのフルパスがmake.incに書いたままになってたり,どーも追加のライブラリが必要なパターンもあったりして少し手間取ったが,Intel Compiler用のmake.incを使って手直ししたら無事コンパイルできた。まぁCUBLASレベルでよければToolkitに入っているものを使ったほうがよっぽど速いようである。とはいえ,LAPACKレベルのものを必要とする場合は代替物がないので,現状はこれを使うしかないのだな。
 つーことでLU分解も動かしてみると,さすがに行列積に比べると相当落ちる。
magma-dgetrf-gtx680.jpg
magma-sgetrf-gtx680.jpg
 とはいえ,倍精度でもCPUの三倍は高速なんだから,確かに使う価値はあるなぁ。みんな飛びつくはずだ。
 GPGPUを一通り堪能したところで寝ます。

5/26(土) 駿府・晴

 ん~,ボチボチ日中は汗ばむ気温に上昇するようになってきた。とはいうものの,朝晩はまだ肌寒い。衣替えには躊躇するところも残る今日この頃,皆様如何お過ごしでしょうかと条件反射的に書いてしまうのは日本人の悲しい性なのである。まぁワシの衣替えはせいぜい靴下を薄手のものに取り替えるという程度なので,いつやってもいいぐらいなのだが,神さんの夏物は収納する場所がないのでまだ実家に置きっぱなし。衣装ダンスを増設する必要があるが,置く場所がない。TV用のでかいダッシュボードを置くのを諦めて,タンスに変えるしかないかなぁ。ベッドルームに置くのは地震を考えるとちと怖い。暫くは家具問題で悩む今日この頃皆様如何お過ごしでしょうかとどうしても書いてしまうワシはバカです。
 ここ2週間ばかり,ずーっとプログラムを書いていた。後期は講義で漬けで死にそうになる予定なので,出来るだけ前期に研究仕事は前倒ししているせいもあるが,今まで懸案だった事柄がするすると解決してしまった,という要因も大きい。まぁ大御所の仕事をトレースしているだけ,とも言えるが,バカには分からない所をバカにも分かるように説明できて自家薬療中のものとした(大げさ),ということは言えるかも。その辺は追々喋って纏めていく予定。9月までにあと2本は論文書きたいな~と希望する次第であります。
 しかしここんと急に論文の2重投稿の基準が厳しくなったわねぇ。きっかけは東北大前総長の問題のようだが,報告書を読むと,ごく最近,アメリカでの業績稼ぎ競争激化をうけての基準強化の動きに影響されて,全世界的に厳しくなってきたようだ。日本の場合,日本語で書いた論文を英語に直して別雑誌に投稿,というのはふつーに行われてきたし,情報処理学会の場合,優れた邦文論文を英語にして再掲載,ということは制度として行われてきたのだが,昨今ではそれもまずいという事になりつつあるようである。まぁ純粋まっすぐ君が歴史的事情も分からずに騒ぐのは無視していいとしても,25%ルールだの30%ルールだの,文化も基準も曖昧模糊としているところで問題視されても,この報告書(PDF)みたいに「本人が認めて取り下げたことは遺憾」という程度のことしか言えんわな。
 時代の流れで2重投稿基準が厳しくなるのはやむを得ないとしても,困るのは日本語論文雑誌の方。何せ,一旦日本語で論文書いちゃうと,それを英語に直すだけではダメ,となれば,「じゃぁ最初から英語で書いておこう」となるのは必然。おかげで,間口の広い英文雑誌に投稿が流れ,日本語論文誌は衰退の一途を辿る。日本語でしか読めないという読者は置いてきぼりになる・・・というのはいいことなのかどーか。まぁこれも時代の流れで,そんな日本ドメスティックな輩は消え去るのみ,ということになるのかなぁ。日本語論文主流の編集委員としてはモヤモヤが消えない昨今なのであります。
 つーことで,前倒しついでにZotacのGTX 680カードを研究費で購入。メモリが4GBあるってんでこれにしたんだが,その直後にOC製品が続々出てきて早まったかな~,と。まぁ追加の予算が認められて,GPGPUによる高速化の見通しが立てばGTX 690カードを追加購入ってのもありか。どーせ新しいTesla K20買う余裕はないし,K10なら買う価値ないし,むしろ690の方がコンシューマー用途にも使えて便利かと。CUDAの勉強がてら,ボチボチやっていく予定。ま,後期の息抜き仕事になるかな~。
 ということとは平行して,このblogも含めたサーバ移転計画発動中。この土日で一気にDNS, mail, Web, MySQLは移動させたいが,さてどーなりますやら。
 ボチボチ神さんの飯支度ができそーなので今日はこの辺で。ぷちめれも再開したいな~。

5/11(金) 駿府->大阪->駿府(予定)・晴

 本日は情報処理学会の論文誌編集委員会が阪大であるので,職場に寄ってから出かける予定である。「面白い恋人」が売ってたら神さん用に買ってきたいのだが,あの裁判,どうなっちゃったのかな? 吉本側は示談にしたいという意向だったが。
 何だか,Google botが存在しないURLばっかりつっついてきてイヤな気分になるのである。

crawl-66-249-72-166.googlebot.com – – [11/May/2012:05:07:08 +0900] “GET /albums/Tanzania2006/Ndutu%20Day%205/slides/CANON_2006.02.14-0250-orig.html HTTP/1.1” 404 344 “-” “Mozilla/5.0 (compatible; Googlebot/2.1; +http://www.google.com/bot.html)”
crawl-66-249-72-166.googlebot.com – – [11/May/2012:05:07:12 +0900] “GET /albums/france05/Cycling/slides/CANON2005.07.08-0004.html HTTP/1.1” 404 330 “-” “Mozilla/5.0 (compatible; Googlebot/2.1; +http://www.google.com/bot.html)”
crawl-66-249-72-166.googlebot.com – – [11/May/2012:05:07:14 +0900] “GET /albums/TofC2008/Prologue/slides/CANON_2008.02.17-0204.html HTTP/1.1” 404 332 “-” “Mozilla/5.0 (compatible; Googlebot/2.1; +http://www.google.com/bot.html)”
crawl-66-249-72-166.googlebot.com – – [11/May/2012:05:07:16 +0900] “GET /weblog/archives/2009/12/maui_vacation_1.php HTTP/1.1” 404 317 “-” “Mozilla/5.0 (compatible; Googlebot/2.1; +http://www.google.com/bot.html)”
crawl-66-249-72-166.googlebot.com – – [11/May/2012:05:07:19 +0900] “GET /albums/Tanzania2006/ HTTP/1.1” 404 294 “-” “Mozilla/5.0

 リンク元が分からんから想像するしかないけど,あら探しロボットのお先棒を担がされてるのか知らん?
 朝飯食ったら出かけます。

5/5(土・祝) 駿府->富士->駿府・晴

 論文投稿,無事受け付けられたとの連絡を貰って一段落。郵便の住所を送れという指摘にはすぐに返信したので無問題らしい。一ヶ月で査読結果が帰ってくるらしいので,もしacceptされたら温泉か高尾山に行くつもり。初めての雑誌なので様子が分からず,どーなりますことやら。ま,待つしかない。
 本日は神さんの運転で岩本山公園へ。我が家の玄関先に鎮座しているみうらじゅん謹製フィギュアに見送られて一路富士へ。
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 公園自体はレストランがある以外は木々が生い茂っているだけの簡素なもの。景色がいい,と歌っているわりにはちと眺望がよろしくない。むしろ,公園に行く途中の茶畑から見える富士山がとても良かった。
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 さて,来週〆切の数値解析シンポジウムの予稿,ボチボチ取りかからないとなぁ。もうちっとで結果が見えてきそうなので,明日少し頑張ってみよう。うまくいけば来年のSciCADE2013に行きたいと思っているが,さてどーなりますやら。
 明日に備えて寝ます。

クール教信者「旦那が何を言っているかわからない件」一迅社

[ Amazon ] ISBN 978-4-7580-1261-4, \952
i_can_understand_what_my_husband_is_saying.jpg
 あまあま漫画祭り,ラストを飾るのは妄想的かつ理想的なオタク夫&ツンデレ属性妻を描いた4コマ漫画である。かなり以前からネットの一部では評判になっていたようだが,ワシが本作を知ったのは中国嫁日記の作者・井上純一さんのTweetからである。だもんで,かなり遅れて公表されている作品を順次読んでいったのだが,気が付いたら完読していた。鉛筆画の荒っぽい絵だが,内容が抜群に面白い。「いちゃらぶ」と著者が呼ぶぐらい,あまあま夫婦生活ぶりが描かれるが,ギャグの切れ味は鋭いし,一話ごとにメリハリがまとめ方がされていて,デッサン力はともかく「漫画力」は相当高いレベルにある。一迅社の編集者が本作に目をつけて単行本化したのは,その人気もさることながら,この漫画としての完成度の高さ,ということも手伝ってのことだろう。
 精神科医・斉藤環が中国嫁日記の書評で「オタク的成熟」という表現を用いていたが,本作もまたその成熟を表現していること間違いない。オタク夫が2ちゃんねるのまとめサイト運営で生計を立てているとか,ダメ夫とはいいながら結構しっかり自己管理出来ていて,妙に達観したところがあるとか,一般人である妻がダメ夫のダメさ加減を叱りつけつつも,人間としては「オタク的成熟」を遂げていて愛するに足る人物であることを熟知している,というところが形だけではない内実を伴った「あまあま夫婦生活」になっている所以であろう。
 もちろん,著者の描く妻のかわいさ加減といったらもうキューっと抱きしめたいほどであるが,それは,ツンデレ属性を持っているというだけではなく,八重歯と三白眼が魅力的だというだけでもなく,オタク夫と夫婦になっている,ということだけでもない。全部まとめて乳鉢に放り込んですりつぶした結果,普通の夫婦生活(+オタクアイテム)を営んでいる,というところに昇華しているからこその魅力なのだ。
 我々21世紀の日本人が理想として頭に描いている,恋愛の延長上に成立した結婚生活が,「オタク的成熟」の結果得られる,ということをフィクションとはいえ,一冊の単行本として表現しえたこと,これこそが本作の最大の価値なのである。