6/15(火) 掛川・晴

 梅雨は中休み状態。気持ちのいい気温と天気が続く。
 先週,昨年に続いて二度目となる,双方向でない遠隔講義を行った。前回は11名の受講者がいたが,今回は6名のみ。内容も,昨年度のものを使い回しつつ,ぐっと易しくし,適宜チャットを使いながら実習の進行状況を確認した。
 本日受講生のアンケートが届き,まあまあ好評だったことが判明。ほっと胸をなで下ろす。
 ボチボチSWoPP2004の原稿の第一締め切り。佳境につき,この辺で。

6/11(金) 掛川・?

 台風が近づいているらしい。そのせいか,ちょっと気温が高め。・・・などと書いていたら,日が変わってしまった。
 情報処理学会の数値解析研究会がHPC研究会に衣替えしてからもう何年になるんだっけか? 応用分野の方々のツールとしての諸々の数値計算を統合的に扱うガクモンとしての「数値解析」は,元々,下請的な色彩の強いものだったが,HPCに衣替えしてからはますますその色合いが強まった感がある。「下請」という言葉に敏感な方は怒り心頭かもしれない。しかし,冷静に考えてみれば,画期的なアルゴリズムがあって生まれた応用分野ってのあったっけか? 他の分野の要請があって,抽象化した問題設定を行い,それについてのアルゴリズムや数理的側面からの考察をする,とあくまで受動的なガクモン,それが数値解析の本流という気がしてならない。下請という言葉が嫌なら,「基盤的」と言い換えても大意は変わらない。抽象度の上がった問題の解決を求める向きには,最後のよりどころでもある。
 線型計算やそれを土台とした非線型計算も,主要な部分は固まってきて数理的な工夫の余地が無くなりつつあり,その先は,アルゴリズムを実行する計算機システムを改良・改善することでより生産性を高める方が得策であるという判断の元に,「数値解析」研究会は「HPC」研究会へと移行した。結果,数値計算を伴う「計算科学」という広めのコアの元に,コンピュータ屋さんが多数参加する今の状況を生むに至った。今では遺伝子・流体・重力多体・・・とより大規模な計算を対象としたプロジェクト研究が盛んになっている。そしてまた,そこで利用されるソフトウェアも整備されつつあり,磨き上げられて改良の余地が無くなり,今度は情報工学的な工夫の余地が無くなって,応用分野側での問題設定をあれこれ弄くることになるのだろうな。歴史は繰り返す。
 数学も情報も,そういう意味では下請的な性格のガクモンで,どちらも理論がコアになっており,他分野から問題が持ち込まれて初めて体系が生き生きとし出すという点もよく似ている。ワシは理論にじっくり取り組む根気も能力もなく,さして広くも深くもない知識を組み合わせて日々暮らしているダメ学者であるので,理論に深く通じた偉い学者先生をいつも羨望の目で見つめている。多分,中途半端にHPCだけに通じているワシみたいなのは,そのうち淘汰されてしまって,後に残るのは優れた理論屋さんと,応用の方々なんだろうな。もっとも定年までは淘汰されては困るので,今はせっせとさして多くもない知識の深化を計りつつ,応用指向のことに手を出そうとしているのだけれど。
 してみれば,例えば数学系の学科がリストラされたり,情報系の専門学科・学部が衣替えしつつあるのも,まあ時代の要請という意味ではやむを得ないことなのだろう。・・・と簡単に諦められては困る,もっと運動を,という向きもいなければ困るので,それはそれで頑張って頂きたいとは思うが。
 そーゆー,数理系に不利な時代状況があるよなぁ・・・と感じていたところで,例の「学力低下論争」が持ち上がったのである。最初に火を付けたのは,数学者だった・・・という辺りも,そーゆー風潮に対する異議申し立ての気分がなかった,とは思われないのだ。ゲスの勘ぐりであってほしいが,どーも,その辺に政治的意図があるように思われて,その論争が生臭く感じられてしまったのである。ワシが「学力低下現象」を疑ってしまう理由の一つがここにあるのだ。

6/7(月) 雨後曇

 近畿・東海・関東甲信越地方にも梅雨入り宣言が出された。今朝はそれに相応しい土砂降りで目が覚めた。昼過ぎにはドンヨリムシムシしつつも,雨粒が降ることは無くなった。威勢の悪い梅雨である。
 6月から7月までの資金繰りをあれこれシミュレートしてみる。カツカツだが,何とかSWoPP2004+帰省の費用は捻出できそうである。そんなに豪勢に貯金している訳でもないのに,なんか生活がつましいなぁとは思うが,ぱーっと派手に使っちゃう程欲望がある訳でもないので,それ程不満がある訳ではない。むしろ,外食が減って自炊が増えた分,あれこれと総菜を作ったりみそ汁の具のローテーションを考えたりする楽しみが出てきた。ちょっと胃腸の調子が悪いせいで,あまり量を必要としなくなったのも幸いしている。これで運動不足が解消できれば言うことなしなのだが・・・やっぱり今年の年末に,スポーツクラブに復帰しようかなぁ。金払って運動するのもアホらしいが,そうでもなければ動かないのだから,全く意志が弱いというか,だらしないというか。
 FIT2004は結局申し込みしなかった。ここんとこ体力が切れたのか,ネタまで切れてしまったためである。ということで,今年はWorkshop3回の他は4回講演となる予定。それでも昨年までのペースから考えれば驚異的な回数なのだ。
 SWoPP2004の暫定プログラムが届く(というかWebにupされた)。HPC研究会分は昨年度に引き続いて講演数が多く,幹事の根回しが効きやすい講演者には10分時間を短縮願って何とか期間内に全講演を押し込んだ,という感じのプログラム構成である。ワシは無論,そーゆーツテはないので,予定通り30分講演。何故か二日目の朝一(またかよ)なので,一日目はゆっくり出来そうである。むーん,ちゃんと30分の中身にしなければいかんのぅ。原稿は今月末まで。今週中に暫定版を上げてしまおう。
 JSIAM2004の講演申し込みをしようとするも,もう少し内容を詰めてからと思いとどまる。SWoPPの方が一息ついたらちゃんと考えませう。
 北陸・東北地方も梅雨入りとのこと。これで蝦夷地を除く日本全国が梅雨になった。今年は雨が多くなりそうとのこと。マメにシャワーを浴びるようにしよう。

6/4(金) 掛川・晴

 爽やかに晴れ上がった。気温も高くなく,5月初旬の気候。
 職場のメール遅延は,GWにbombが殺到したためらしい。本日午後には復旧したとのこと。うちみたいな無名かつ小規模な所まで来るんだから,有名かつ大規模な所の管理者は日々大変な努力を強いられているんだろうなあ。空気のようにいつもネットワークが使えている,という状態を維持することがどれだけしんどいことか,経験のない人にとっては想像できないだろうな。
 Athlon64マシンに,Fedora Core 2 for x86_64とi386版をインストールし,dual bootableな構成にした。もちろん,どちらも英語環境である。すると,あらら,あれほど使い物にならなかったx86_64バージョンのGNOMEもさくさく動くじゃぁあーりませんか。もちろん,Terminalは正常に動作し,Mozillaも日本語のencodeは正常に行われ,ちゃんとこのWeblogも読むことが出来た。
 で,早速両環境でMPFRbenchを行う。・・・うーん,やっぱり64bit環境は偉大である。ベースライブラリのMPNはC generic codesでコンパイルされており,tuned assembler codesは一切使っていないにもかかわらず,である。
 こりゃ,自宅のPCも職場のClusterも,安定したx86_64 OSが出揃うまで更新しない方が良さそうですな。あと2年ぐらいは存分に活躍してもらいましょうぞ。・・・ってことは,自宅のPCのバヤイ,RAID化したのが一昨年の8月だから,今年の8月で丸2年,その後2年使い続けると,4年もお付き合いすることになるのね。毎年のようにマシンを買い続けた昔が嘘のよう。それだけPCは能力の限界(つーか,熱問題解決能力の限界と言うべきか)に達しつつあるんだなあ。Celeron 1GHzのWin2K Proマシンでも全然不満が湧かないのであるから,OSも良くなったってことかしらね。

6/3(木) 掛川・曇

 取り急ぎ業務連絡のみ。
 本日(6/3),tkouya(here is atmark)cs.sist.ac.jp宛にメールを送った方へ。どうも全てのメールが不着になってしまっているようです。送信者にエラーも返らないようなので,気が付くのが遅れました。すいませんが,私宛に連絡を取りたい方はtkouya(here is atmark)na-net.ornl.govまでメールを再送して下さい。よろしくお願い致します。
 ・・・どーりで今日の午後は静かだなあと思ってたんだよな。いい機会なので,届いているメールでも不着になったことにして,バックれることにする。ほっほっほ。
 ボチボチ,不着だったメールが届きだした。ヘッダを見る限り,学内・学外を跨ぐFWで糞詰まり状態だったようで,数時間の遅延が発生している。届く順番も滅茶苦茶だし,最終的には届かないものも出そうである。
 ということで,大事な用事がある方は,上記アドレスまで再送お願い致します。