4/15(金) 掛川・晴後雨

 日中は汗ばむ陽気になるも,夜に入ると一転どしゃ降り。日中太陽に照らされて温まったアスファルトに降った雨が蒸発して湯気が立ってた。むぅ,デジタルに冬から春になったという感じ。夏も近いか?
 CentOS 5.6に突っ込んだPHP + unixODBC + brodbc環境,コマンドラインからPHP-cliを使う分には普通に接続できるのに,何故かWebからPHPスクリプトを呼び出すとODBCデータベースにつながらない。あれこれ試しても原因が分からなかったが,結局,odbc_connect関数の前にputenv(“ODBCINI=/etc/odbc.ini”)を呼び出してunixODBCの設定ファイルの場所を教える環境変数を無理やり設定してやると繋がった。どうもunixODBCの設定,Apache経由のPHP呼出には対応していない模様。理由は分からんが,ボチボチODBCなんて使うのやめた方がいいような気がしてきた。ともあれ,この件は一件落着。
 auからIS03向けにAndroid 2.2のバージョンアップのお知らせが出たので早速インストール。アップデート用のWindowsソフトはproxyにも対応していたので,職場からでも問題なく接続できた。45分の辛抱ののち,無事インストール終了。
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 以前の画面はこの記事参照。
 メニューが微妙に変わっているとか,ちょっと引っ掛かるような動きになるのは気になるが,既存のアプリは問題なくそのまま動くのはありがたい。昨日入れたばかりのEasy Tether Proも問題なし。
 つーことでこのBlog記事はコメダ珈琲袋井店で,Tetheringしながら書いている。ほほほほほほ,快適快適・・・とまではいかないが,あの帯域制限つきのクソe-mobileに料金を払わずに済むというだけでも十分元は取れるし,精神衛生上も大変よろしい。
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 Tetheringしながらも,IS03からは普通に写真が取れて送信もできる。どういう仕組みになっているのやら・・・って,AndroidもLinuxだから当たり前ではあるな。何より,MacBook Airから充電しながら通信ができるので,バッテリがヨワヨワなIS03でも長時間の通信が可能になるのはありがたい。
 しかしまぁ,これでau 3G回線につながらない山奥にでも逃げない限り,仕事ができない言い訳が不可能になったわけで・・・。
 NIFTY-Server 25周年かぁ。何もかも懐かしい。こんな駄文で帯域費やしていられるなんて,あのころはだれが想像したやら。
 さて,スポーツクラブで汗流したら寝ます。

4/13(水) 掛川・?

 満開の桜が散り始めた。桜は散り際が一番美しいと思うのは,ワシがマゾ体質だからか。
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 しかしIS03のカメラ機能,暗い場所ではホントに画質が悪くなる。折角の高画質も生かせてないなぁ。
 学内のサーバを移設したため,今まで使っていたODBC-ODBC Bridge(OOB)の移設をする必要に迫られた。Vine Linux 3.2の環境からCentOS 5.6 (x86)に変更したので,isqlコマンドではなく,iusql(Unicode対応)を使わないと接続確認ができないとか,OOBがUnicodeに対応してないので,ODBCにはEUC-JPでやりとりしないといけないとか,結構嵌まりポイントがあって挫折しかけたが,何とか動くところまではいった。は~しんど。
 実験室のPentium D 820マシン,ぼちぼち調子が悪くなってきたので,二台をSandy BridgeのCore i3マシンに入れ替えることに。昨年一台をCore i3に変更したのでこれで三台目。残り七台,三年かけて全部Core iシリーズに変更していこう。それが終わったら今度はディスプレイも横長のでかい奴に。まぁこれは安いからすぐにできそうだ。
 DELLに発注予定だったのだが,先方からの連絡が来なかったので,ドスパラに振り替え。・・・と,入れ違いに連絡が来たものの時既に遅し。営業のDELLにしては抜かったね。
 にしても,8GB RAM, 500GB HDD, Core i3のマシン二台でも10万未満で収まるってのが時代だねぇ。
 ボチボチ寝ます。

4/11(月) 掛川・?

 晴れてたような気もするが,良く覚えていない。寒いと言うほどではないが,暖かいとも言えない微妙な気温。桜は満開をちょっと越えたぐらい。今週から散り始めて来週には葉桜に衣替えしそうだ。
 ワシにとっては講義開始日。久々なので勘が戻らずごちゃごちゃ話しすぎる。いかんいかん。ま,徐々に本調子に戻していけば良いか。テキストは本日午後に到着すると連絡が入る。で,午後二時過ぎにブツと対面。同着だった「さよならペンギン」と一緒にパチリ。
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 感想は後ほど。
 明日はUNIX2の初日なので,実習用マシンをセッティング。大体できていたのだが,めっちゃ古いUSB 1.1世代のNICを使い回していたせいで,遅いわ(1Mbps程度しか出ない・・・),起動後認識しないわ(差し直すと認識する)と不都合だったネットワーク環境を更新。LUA3-U2-AGTに差し替えて一応GbEに対応(300Mbps程度しか出ないけど)。CentOS 5.6環境のLinux Kernelにもドライバが入っていないので,こちら様の説明に基づいてASIXドライバを手動で入れる。どーせ100Baseの学内LAN向きメインに使う予定なので(+NFS/NIS),これで十分なのである。
 で,久々にCore i7 920マシン二台を従来のCore i7 820マシン二台に加えて16PEsを使ったMPIベンチをやってみる。やっぱりネットワーク環境がボトルネック。もうGbEでも全然足りない。10Gbit Ether,まだかな~。
 とりあえず今日はもう寝ます。

4/10(日) 掛川->名古屋->掛川・晴

 本日で青春18切符が期限切れになるので,消費すべく名古屋へ普通電車の旅。豊橋から名古屋までは新快速が走っているので,掛川からでも2時間+α程度で到着できる。休日の小旅行にはちょうど良い。
 桜はこの週末が満開のようである。掛川駅も
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掛川城も
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桜の花で覆われている感じ。満開の桜の下には・・・という梶井基次郎の有名な文句,いつもなら修辞的形容詞として聞き流されるだけだが,東日本大震災の後では鎮魂の意味を帯びてしまうね。
 桜の横を通り抜けつつ,午前8時過ぎに近所の投票所に徒歩で出撃し,静岡県議会議員選挙に投票。さてどうなるかな?
 その足で青春18切符の旅に出る。今回の目的地はリニア・鉄道館。先月開館したばかりなので,めちゃくちゃ混んでいることも懸念されたが,まぁ人混みにもみくちゃにされるのも良い経験だと覚悟していたが,そうでもなかった。
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DSC_0252.JPGのサムネール画像
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 運転シミュレータは小さい子供達と大きい子供達で埋まっていたが,展示されている列車にはそれほど人混みは押し寄せず,楽に見ることが出来た。ワシは鉄っちゃんではないが,昔懐かしき0系とかボックスシート列車を見ることが出来,なかなか面白かった。お父さん達が昔の列車の解説を子供にしている風景がそこかしこに見られたのは微笑ましい。
 帰りに名古屋駅でしばし買い物をし,「名古屋ビルヂング」の無事を確認。これ見ると安心するんだよね。不思議なトランキライザー効果がある(ワシだけか)。
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 駅構内の立ち食い店できしめんを食って帰宅。これにてこの春の青春18切符は全て使い切ったことになる。
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 ヨレヨレになった18切符にお疲れさんと声をかけてゴミ箱へ。
 石原慎太郎四選を確認したので寝ます。

水谷フーカ「チュニクチュニカ」白泉社

[ Amazon ] ISBN 978-4-592+71029-5, \714
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 世の中の商売の大半は「柳の下の2匹目以降のドジョウを狙う」ものである。柳の下にドジョウがいる,ということを最初に発見することは偉大だが,それを成し遂げるのは運か才能に恵まれているごく少数の人達だけである。本宮ひろしはNHKの番組(確かYOUだったと思う)で,デビュー前の漫画家の卵を前に,漫画家の大半は偉大な少数の漫画家の後追いに過ぎない,ということをさらっと言ってのけていたが,それは別段,漫画界に限らない世の常だ。漫画家がヒット作を出せば,それにあやかって2匹目のドジョウを拾うべく旧作を再刊行する,ということは当たり前なのである。
 ワシはファンタジー漫画に造詣は深くない。ことにRPG成分については全く理解できないので,この水谷フーカのデビュー2冊目の長編漫画にどの程度それが含まれているかは皆目分からない。その辺の解説は詳しい方に丸投げし,強いて本書の感想をざっくり言うなら,類型的,ということである。しかしそれを言い出したら,それこそ日本のファンタジー漫画全てがそれぞれ似通っている訳で,本作の説明にはならないし,実は,どこかで読んだようなお話,というのは「ファンタジー」の重要な本質なのではないか,という気がする。「ここではないどこか」に仄かなあこがれを仮託したお話,すなわち「ファンタジー」は,特に成長過程にある子供には不可欠の精神の栄養素であり,ワシらは大なり小なりそれを元手にして大人になっている。現実を立脚点にした「ここではないどこか」への憧れは共通するところが多く,類型化する。故に,ファンタジー漫画は,ファンタジーであるが故に「よくある」お話なのであり,そうでなければならないのだ。
 重要なことは,本作は司書房という投げやりなマイナー出版社で刊行されたものを再度白泉社で出し直した,ということである。もちろん,現在,「楽園」にて年嵩女性の恋愛漫画を連載している著者の人気にあやかっての,完全に「2匹目のドジョウ狙い」商品であるが,水谷フーカという若い(んだよな?女性は年を隠すから困る)漫画家の力量が,デビュー間もない段階から全開であった,ということが分かる良い資料になっている。
 大手メジャー漫画雑誌の編集者は読みやすさを重視した「指導」を行うらしい。ストーリーラインを分かりづらくする枝葉部分の描写をそぎ落してすっきりさせる。ことに(かつての)小学館はうるさかったらしい。
 それに比べて本作,人物のかき分けがイマイチ,という細かい点は見逃すとしても,水かぶっただけで落ちてしまう化粧とパーマをしているぐらいで,自分の肉親と見抜けない主人公,という設定はちょっと酷くないか? さすがにワシもずっこけてしまったのである。せめて映画の「トッツィー」ぐらいの濃いメイクを施して欲しい。そんくらい指摘してやれ>司書房の担当編集者。
 ・・・という欠点を差し引いても,ストーリーを引っ張る力量はすごいな,と感じた。すれっからしのワシがぐいぐい引き込まれてしまったのだから,司書房で漫画家人生を終えるには器が大きすぎたということは分かる。構図は完全にメジャー誌のものだし,言葉の通じないチュニク人・リンレと会話を重ねていく娘・マージの描写は,マージの性格を雄弁に物語ってくれる。殆ど放置プレイ状態でこれだけの長編ファンタジーを描いたとすれば,そりゃぁメジャーの片割れ(?)の白泉社がスカウトするのも無理からぬことである。描きおろしの新作エピソードが追加されているが,正直,面白さという点では旧作部分の方が頭ひとつ抜いていると感じてしまった。
 2匹目のドジョウ本としてはかなり楽しめた本書は,「楽園」掲載の読み切り恋愛漫画だけに留まらない,長編ストーリーテラーとしての水谷フーカを教えてくれる良い資料なのである。