8/26(火) 掛川・?

 へー,相加相乗平均の新しい証明(朝日新聞)とな。論文はこれ。ふーん,一番単純な帰納法のお手本みたいね。早速どっかで使おうっと。
 久々に仕事に集中した日。つーても,丸々一月ほったらかしていた事案を着手したと言うだけだが。
 ODBC-ODBC bridgeを使って,Windows側にあるACCESSファイルを,ODBC経由で,Vine Linux側のPHPスクリプトからアクセスするという件。相手側がWindowsドメイン管理下にあるため,何が原因か切り分けができずにいたのだが,何とか下記の手順で接続するまではできた(らしい?)。
0. brodbc03.tgzをダウンロードし,Windows側にorbrd.exe(ODBC-ODBC bridgeサーバ)をインストールしてもらい

サーバのIPアドレス
ポート番号(22002がデフォルト)
DSN, Database名, UID, PWD

を教えてもらう
1. UNIX ODBCドライバをインストールする

# apt-get install unixODBC unixODBC-devel

2. brodbc03.tgzのうち, client/makefile.uxを次のように書き換える。

# unixODBC
ODBCLIB = /usr/lib/libodbcinst.so.1.0.0 <-- libodbcにはSQL APIがなくなっていたので

3. makeしてbrodbc.soを/usr/libにコピー
4. /etc/odbcinst.iniに追記

[brodbc03]
Description = ODBC-ODBC bridge
Driver = /usr/local/lib/brodbc.so <--ここ UsageCount = 1

5. /etc/odbc.initに追記(まだ不確定)

[test1]
Driver = brodbc03
Server = 192.168.xxx.xxx <-- ODBC設定済みのWindowsマシン Port = xxxxx TARGETDSN = TEST1ODBC Database = TEST1 Username = user Password = user Servercharset = Shift_jis Charset = eucjp Debug = 0 [test2] Driver = brodbc03 Server = 192.168.xxx.xxx Port = xxxxx TARGETDSN = TEST2ODBC Database = TEST2 Username = user Password = user Servercharset = Shift_jis Charset = eucjp Debug = 0

6. isqlコマンドで接続確認

$ isql test1
(略)
SQL> <-- このプロンプトが出ればおっけ
$ isql test2
(略)
SQL>

7. php-odbcライブラリをインストール

# apt-get install php5-odbc php-odbc

7′. Apache2をソースからコンパイルしている場合は,PHPも

./configure –prefix=/usr/local/apache2 –with-apxs2=/usr/local/apache2/bin/apxs –with-unixODBC –with-mysql

とやって作り直しておく。
8. phpから接続テスト

//データベースへの接続を開く
$conn_id = odbc_connect(“test1”, “user”, “user”);
if(!$conn_id)
{
 print “データベースにつながりません\n”;
 exit;
}
// SQL Query発行
$result = odbc_do($conn_id, “SQL文”);
if(!$result)
{
 print “警告!: 結果が正しく戻ってきません.\n”;
}
else
{
 while(odbc_fetch_row($result))
 {
  print odbc_result($result, 1) . “, ” . odbc_result($result, 2) . “\n”;
 }
}
//データベースへの接続を閉じる
$ret = odbc_close($conn_id);

 ハーめんどくさ。これでもまだアクセスがきちんと確認できたか不明。一歩前進だとは思うが完全解決への道のりは長そうだ。
[2008-08-27 追記] 無事接続確認できました。しかし・・・使えるSQL文に制限があるのってものすごく不自由だ。所詮,ODBCはSQLのサブセットしかサポートできてないから,しゃーないのだが。
 さて,客人を迎えに行ってから寝ます。

8/23(土) 掛川・曇時々小雨

 自宅に戻って,電脳なをさん・Steve Jobs編増刊号を読みつつベッドでゴロゴロしてたら一眠りしてしまった。目が覚めたら日が変わってました。6月ぐらいから,みょーに疲れが溜まるようになっているんだけど,やっぱり鬱なのかなぁ。あんまし鬱だ鬱だというと,三島親父みたいでみっともないなぁと思うんだが,どーも頭が重いのよね。高千穂さん見習って,自転車乗りで体を鍛えるべきなのかなぁ。
 えー,業務連絡です。10月15日のHPC研究会,本来の締切日は昨日(8/22(金))なのですが,

全然講演が集まりません(x件・・・)

〆切は一週間伸びそうなので,「一週間後なら大丈夫,申し込める」という方はお早めに幸谷,もしくは上記のURL内にある幹事団まで,メールでご連絡下さいませ。ワシ,水曜日は非常勤講義で出席できませんので,ネチネチ訳の分からない質問をぶつけられることもありません。大丈夫です。怖くないのよ~,よちよち。
 とゆーことで,周囲の方でご興味持たれた方にはご周知お願い致します。
 現代版「螢の墓」。このケースではなまじ親が健在で,中途半端な養育放棄を行っていたので児童相談所の救出が遅れたってことらしい。今なら原作のように親がいない方が行政も助けやすいんだろうなぁ。「親検定」にパスした成人にのみ,子供を作る権利を与えるって訳には・・・優等思想を助長しかねないから駄目だな。
 Movable Type 4.21リリース。うーん,それよか懸案のWebArena V2へのupgrade・・・。今年の年末にえいやっとやってしまおうかなぁ。
 で思い出したけど,このblog開始から丸5年経っちゃったのよねぇ(最初のエントリ)。来年になれば,日記始めてから10周年,だぜ。笑っちゃうね。最初の日記に

このページが三日坊主に終わらなかったら奇跡だな

とあるけど,たまーに起こるんだな,奇跡って。
 毎日書いていたわけじゃなし,文章が達者になったわけでもなく,人間的に成長したって自覚もないのだが,段々と書きたいことを書けるようになってきた,ってことは褒めてやってもいいかな,と。ま,書いた記事に関してダイレクトなリアクションが返ってくるようになったのは・・・いいことなんだろうなぁ。まるっきり無視されるのもイヤなモンだが,「blog読んでます」と直接言われると,まだ面はゆい気持ちになってしまうウブなワシなのですよ,ええ。お手柔らかに>読者の皆様
 さーて,この夏最後のオープンキャンパスに備えて,また一眠りしますか。
 ただいま~。今年度最後のオープンキャンパス,何事もなく終了しました。参加された皆様,ご苦労様でした。ワシは運動不足のため,足裏が痛くなってしまいました。ただいま風呂に浸かって回復したところであります。あっ,そーいえば煮干しと洗剤を買い忘れていた。後で買いに行かなきゃ~。
 しかし今日は涼しかったなぁ。つーか,薄着だと寒いぐらい。おかげで過ごしやすかったですけどねぇ。折角準備していたかき氷が余ってしまった模様。
 さて,ブラブラ煮干しと洗剤を買いに,散歩がてら出かけて来まーす。

8/20(水) 掛川・残金五円

 うひょ~,珠洲市ぃ~,いや,涼しい~。
kakegawa_castle20080820.jpg
 ワシは寝る前に寝室の窓を開けて外の気温を確認し,涼しいようならクーラーを止めて寝るようにしているのだが,先日まではクーラーなしではとても眠れる気温・湿度ではなかったのだ。それが昨夜は,「こりゃ下手すると寝冷えするかも」と思うほどさわやかな涼風が吹きこんでいたのである。今朝もまだそれが持続しているので,これを書いている室内は自然風だけでさわやかな気温に落ち着いている。日中はまだ真夏の気温になるようだが,秋の気配は一足早く到着したようだ。
 日曜日のTV番組で,雇用・能力開発機構廃止の方針が首相からなされたと行政改革担当相が述べたそうで。
 今一番やり玉に挙がっているのは「私のしごと館」。しかし,回収・効果の見込みが薄い巨大投資をするって体質は今に始まったことではないし,そもそもそれだけの銭が流れ込み,それをあてにした政治家の食いものにされることが常態化しているってことが問題の本質なんだよな。だから,今の事業を続けるかどうかってことも含めて,今流れて来ている雇用保険の利子収入をどこに付けるか,都道府県に移管するのか,やっぱり中央で監督するのか,それが決まらんことにはまた看板の架け替えで終わっちゃう可能性が高いと思うがなぁ。ま,首相のお手並みを拝見させて頂きませう。
 戦利品を獲得するのと引き換えに,ワシの口座の今の残金は5円である。
goen.jpg
 給料日まで,冷蔵庫に確保してある食材と,財布の中の1500円で食いつながねばならない。仕事する他ないのである。
 頑張って仕事します。

とり・みき,唐沢なをき「とりから往復書簡 1」リュウコミックス

[ Amazon ] ISBN 978-4-19-950091-6,¥933
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 それにしてもまぁ,とり・みきほど漫画家同士のコラボレーションが好きな漫画家は珍しい。一本立ちしている他の漫画家とコラボした作品集はこれで3冊目になるのだから。
 最初は原田知世ファン続きの畏友・ゆうきまさみとの共著,「土曜ワイド殺人事件」,「新・土曜ワイド殺人事件」である。これは,とりがコンテを起こし,ゆうきがそれを土台に下書きを入れ,とりがペン入れをして原稿を完成させるという,原稿を持って往復する編集者泣かせの手順で作成されたギャグシリーズである。後述するが,とりの絵に現れてきたシャープな線と抑揚は,本作でゆうきから影響を受けて形成されたモノではないか?
 次は,とりと同じく秋田書店で活躍していた,おおひなたごうとの共著,「エキサイトな事件」(秋田書店)である。今では弱小に落ちてしまったポータルサイトExciteで細々と連載されていた四コマ(?)マンガを,西原理恵子担当者として名を挙げた,新保信長が編集し,コラムを追加して一冊にまとめ上げたものである。
 そして今回,3冊目,唐沢なをきとの往復書簡,というより,受と攻の形式で原稿をお互いキャッチアップしながらコミックリュウに連載を続けている異色作が単行本として出版されたのである。それがこの「とりから往復書簡」である。
 唐沢なをきがメジャーになって来た頃,等身の短いキャラクターといい,サインペンによる抑揚のない描線といい,無機質なギャグといい,その作品はとり・みきのものとよく見間違えられたものである。それも当然,唐沢なをきは,とり・みきの臨時アシスタントを務め,強く影響を受けているのである。本書に収められている対談でも触れられているが,その詳細は「マンガ家のひみつ」(徳間書店)で唐沢自身が語っている。ちょっとその部分を引用しておこう(P.138)。

唐沢なをき「それでとりさんのマンガを読むようになって,初めて感動したのが『ポリタン』と『ときめきブレーン』。このふたつは本当に泣けるほど感動しました。ああ,こういうのを許されている人がいると(笑)。しかもそういう人にネームを見せたら,すごい褒めてもらったじゃないですか。スゲェうれしかったですよ。なんだ,やっぱりこれでいいじゃん,という。」
とり・みき「悪いほうへ導いた(笑)。」
唐沢「それまで編集者にはケチョンケチョンだったのが,あ,これ面白いよ唐沢君って言ってくれたんですよ。あのひと言はなんかすごい支えになったなぁ。」

ということで,自信を失いかけていた唐沢を復活させたのはとり・みきだったのである。美談である。
 しかし,一見すると作風が似ている両者だが,こうして一冊にまとめられたものを読むと,今ではかなり絵にもギャグにも違いが出てきていることが分かる。唐沢の絵は,とりが流行らせたサインペン調を保っているのに対し,師匠・とりの絵は,一度解体した抑揚のあるペンタッチが復活しており,デジタル処理を使いこなせるようになったことでシャープさがより増している。印象を一言で言うと,唐沢の絵には温かみがあり,とりの絵には冷たさを感じるのである。本書が心地よいハーモニーを奏でているのはそれが理由の一つなのだろう。
 もう一つ,心地よいハーモニーの理由として,とり単独作品に比べてギャグの「毒」も「中和」されていることが挙げられる。この「毒」に関してはとり自身が自覚しているようで,おおひなたとの共著における対談でも「人が悪い」(P.134)ということを述べている。そう,とりのギャグにはかなり奥深いところを抉る鋭いものが秘められているのである。ちょっとこれは言わない方が・・・と思った所をズバッと言ってのけるところがあるのだ。
 一番印象深いのは「愛のさかあがり」で使っていた

「いきなり自由落下がオッシャレーになってしまった」

というものである。これ,某人気アイドルが飛び降り自殺した事件を受けてのギャグなのだ。ワシはこれを最初に大判の単行本で読んだとき,ヒドイ,と思うと同時に,スゲェ,と驚嘆したものである。この辺のDNAはDr.モローにも共通しているようで,さっき買ってきた同人誌「フデコ伝説 XII」を読んでいたら,コミケ前代表・米澤嘉博の急死を受けて

「ヨネザワさんはアタシたちに身をもって教えてくれたのよ」
「やっぱりタバコは体に悪い」

というギャグをカマしていて,ひっくり返ったところである。これ,コミケカタログに掲載されていた漫画なんだが・・・。
 そんな訳で,久々に集った師弟が共作した本書,とりの「冷たさ」と「毒」が程良い具合に唐沢によって中和された,万人にお勧めできる漫画エッセイになっているのである。連載はまだまだ終わりそうにないので,次の2巻が出るのも確実である。楽しみに待つことにしたい。