静岡市から東側で局所的に集中豪雨となったようである。掛川も出勤する直前には突然の土砂降りがあったが,すぐに上がった。梅雨も終わりに近づくと熱帯性のスコールのような状態になるのだなと軽く考えていたら,静岡市では冠水したところもあったようで,新幹線・在来線とも午前中はストップ。午後になってようやっと動き出すという有様で,我がゼミ生のO君までその巻き添えで登校できなかった。うーむ,こういう事もあるのね。静岡新聞によると,昨年にも同じような局所豪雨があったようで,前線ができやすい地形であるらしい。石狩湾低気圧みたいなモンか(ローカルな話題にはローカルな比喩で答えようぞ)。
本日で6月もしまい。次回Workshopのスケジュールのお伺いメールをT御大に送る。すぐさま返事が来るところが凄いなあ。「8月下旬は何も予定はありません」というあたり,貫禄というか何というか・・・。夏休みは集中講義だのオープンキャンパスだのとドタバタ忙しく使われる下っ端とは,やっぱり違うんだなあ。早くそういうトシになりたいものである。・・・30年早いな。
EM64T搭載Xeon出荷(PC Watch)。IntelもついにAMDの後追いをするようになったのであるなぁ。Dual New Xeonマシンは魅力だが,OSが出揃って人柱さん達からの報告が出てくるまで待っても遅くはない(金もないし)。来年半ばにはAMD64/EM64Tの花盛りとなっていることを期待したい。
日が変わってしまったので,月曜日の日付で書くことにする。
午後からはいつも通り頭痛と鬱を抱えて寝込み,夜になってようやっと収まった。すぐさまSWoPPの原稿を最終チェックし,「ま,こんなもんか」レベルのものを6ページにまとめて印刷。ただし,投稿への道のりはまだ遠い。7月一杯はデータ取りに勤しむことになるであろう。・・・こんなめんどくさい研究,するんじゃなかったと後悔しつつも,ここでワシがまとめておかねば誰がやるという使命感にも目覚める(そんな大層なことか)。頑張りましょう。
登場したばかりのi915/i925X Chipsetが回収されたそうな(Akiba PC Hotline)。まあ,リコール対象になるはずの自社製品を隠し続けたどっかの自動車会社に比べれば,誤りを認めただけでも物凄く誠実に見える。是非とも,過去の不祥事を抱えた会社はこの際全てを認めて謝罪すべきであろう。某ダイヤマークのよりましという評価を得ること間違いなし。お得である。実はワシも(以下略)
「こと,コンピュータに関する未来予測は完全に外れた」と言ったSF作家は誰だったかなあ。全く,これだけパーソナルなコンピュータが普及し,瞬く間にThe Internetに接続され,学校現場に取り入れられて浸透するとは,予想もしなかった事態である。おかげで,あれだけ情報情報と騒いでプロパー情報科学者を増やそうと躍起になって大学教育カリキュラムをまとめたIPSJが,あっという間に長期低落傾向を辿るようになってしまった。元々,何かの目的があって道具を使いこなすというのが本道だとワシは思っているから,コンピュータを使いこなす教育ってのは,対象となる分野の,情報科学とは取り立てて縁のない専門家が行うのがいいのである。それもあっという間にそうなってしまっている。これから先は,それぞれの分野で独自のソフトウェアやシステムが作られ,発展して行くことであろう。たまーに各分野で横断的に使える理論やらソフトが登場して話題を振りまくのであろうが,そこにプロパー情報科学者がどれ程commitできるのか,ちょっと疑問である。
・・・ということをつらつらと考える一貫として,以前にも話題にした100ドル100桁懸賞問題が本にまとまったとのことなので,早速注文する。正解のソースコードも公開されていて,卒研用にはピッタリかな。とりあえずはBNCpackでの正解ルーチンも作って公開しようかな。
一泊二日でJeLA主催(なのか?)の国際シンポジウムを見学する。"Pan-Pacific"と銘打っている割に,参加者は韓国と日本からのみ。将来には発展させるぞという意気込みが表れた命名なのか,それとも単なるコケおどしか。何にせよ,バラエティに富んだ発表に触れられて面白かったっす。最新号のJeLA論文誌も配布されていて,そこに掲載された自分のバカ面も確認できた。ワシは一体誰にガン付けているのであろうか。やっぱり昔の証明写真を使い回したので罰が当たったか。
午後のセッションは全て蹴飛ばしてすぐさま帰宅。そのまま職場へ直行し,SWoPP向け原稿を仕上げてしまう。ふぅ~,ここんとこしばらくマジメな数値計算の論文を書いていなかったので,勘を取り戻すのには時間がかかった。兄弟子に原稿を送付して一段落。少し寝かせて月曜日に発送予定。
購入したLet's Noteのバッテリだが,さすがにフルパワーでは9時間も持たず,大体6~7時間程度と見ておけばいいようだ。それでも日中の勤務時間には十分な容量であり,おかげであれこれと仕事が出来る。ありがたい(ワーイ)。しかし金がない(ショボン)。おりしも,静岡に来て以来6年間,ずーっと活躍していたオリンパスのデジカメ(100mpixel!)がお亡くなりになってしまい,折角買ったLet's Noteの写真を撮ってここに貼り付けて自慢できないではないか。あああ,今年のSWoPPは青森だというのにこのままでは行ったという証拠も残せない。仕方がないので,7月の給料でやっすぅいデジカメを購入することにする。しくり。
ここんとこ休日は自宅で死んだようになっていたが,どうやら少しずつ復活の兆しが現れてきた。鬱期だったのかしらん? 火曜日には高校生相手の実験講座もあるし,来月にはJSIAM2004の原稿も上げなくてはならない。そして8月にはいよいよ論文投稿である。掲載されるかどうかはともかく,これでどーにか一年に一論文体制が整う・・・ハズである。作ったばかりのcs-pccluster2が元気なうちにガンガン仕事しなければ。
Amazonによれば,ここんとこ,沈黙の春(新潮文庫)のアクセスが急増している。つっても,単にAmazonへのリンクをクリックする人(or crawler)が多いというだけのことだが,何があったのか。以前,BSマンガ夜話で自虐の詩(上・下)が取り上げられたときも同じようなことが起きた。うーん,世間の事情に疎くなっているなあ。何があったか,知っている人は教えて下さい。
6月には珍しく大型の台風が来襲するらしい。四国から神戸,福井へと抜けるコースをこれから辿るようで,名古屋以東は直撃を免れそう。
NA Digestで,C++の並列計算ライブラリTrilinos(トリリノス?)が紹介されていた。しかし,所詮は分散メモリ環境でのプログラミング,概念理解がないと使いこなしは難しそうである。MPiが登場してから既に十年,一行に易しくならないところが普及の難しさを物語っていると言える。ドキュメントが充実しているのは結構なこと。それにしても多倍長計算をサポートしたライブラリって,一向に現れませんなぁ。登場すれば真っ先に使いたいんだけど,当分は自作ライブラリを手放せそうもない。
そーいや,MPIプログラミング講習会がまた理研で開催されるようである。テキストはコチラ。座学だけでMPIを全部講義するってのは凄い。上級者向けって事かな?
では行ってきます。
[ bk1 | Amazon ] ISBN4-396-38013-5, \571
名著の誉れ高い本書ゆえ,内容はご存知の方が多いと思われる。文庫化されてすでに一年数ヶ月経過しており,ワシが購入したのは第6刷である。売れているようで何より。
購入したのは新宿紀伊国屋本店であったが,何が驚いたかって,表紙のインパクトの凄さったらない。表紙だけでなく,裏表紙も,折り返しの部分も,有象無象の酔っ払い女共の醜態さらした馬鹿面によって埋め尽くされている。最近は男女問わず身づくろいの技術が向上し,目の覚めるようなブサイクをついぞ見かけることはなくなっていたが,そーか,そいつらはアルコールの力を借りて居酒屋に表出するよーになっていたのだな。・・・と納得したのはいいのだが,ワシはブックカバーを断ったことを,帰りの新幹線の車中で本書を読みながらつくづく後悔したのであった。しかし,多少の羞恥心を弾き飛ばすほど,二ノ宮描く酔っ払い連中の凄まじさは面白かったのである。
アルコールに対する耐性は遺伝によって決定されるため,酔っ払いの家系には酔っ払いが,下戸の家系には下戸が多く生産される。前者は二ノ宮,後者はワシである。見合いの席で「鬼殺し」を御銚子50本注文してしまう剛毅な二ノ宮家とは正反対に,Kouya家の,特に男共は典型的なモンゴリアンで,全く飲めないわけではないが,すこぶるアルコールには弱く,ウーロン茶で飲み会に付き合い,高い会費を支払う羽目になる。そーゆー情けない下戸一族の者としては,本書で描かれる酒飲み連中は本当に羨ましく,世知辛い日本社会をうまくわたる為には「酒好き」という特性こそ必要不可欠なスキルであると再認識させられる。
文庫化にあたり,表題作の後日談にあたるエッセイ漫画も収録されている。そっかー,よっぱらい研究所長もめでたく勝ち犬になったかー。それもこれも,居酒屋で馬鹿になっちゃったおかげであろうと,冗談も嫌味も抜きで,そう思うのであります。
昨日買ってきたLet's Note R3の設定をしてWindows Updateをかけながらこれを書いていたら,もう日が変わってしまった。うーむ,毎度のことながら,面倒なことだわい。自宅のBB routerがしょぼくって,内部のマシンはMTUを1500 - αにしておかないとまともにuploadができないので,買ってきて早速Registoryを弄らなくてはいけない。
購入は予定通りヨドバシ新宿西口駅の前~♪。もらったばかりのポイントを最大限活用してOffice 2003 Proも買ってしまう。ワシの用途だとOffice 97で十分なのだが,まあこの機会に最新のものを揃えておくことにしたのである。
しかし,高々40平米のアパートの一室なのに,無線LAN(IEEE802.10g)の接続がちょくちょく切れてしまうのはいかがなものか。もっと安定しないもんなのかなあ。
あ,Windows Updateが終わったらしいのでRebootを要求している。ということで今日はこの辺で。
梅雨は中休み状態。気持ちのいい気温と天気が続く。
先週,昨年に続いて二度目となる,双方向でない遠隔講義を行った。前回は11名の受講者がいたが,今回は6名のみ。内容も,昨年度のものを使い回しつつ,ぐっと易しくし,適宜チャットを使いながら実習の進行状況を確認した。
本日受講生のアンケートが届き,まあまあ好評だったことが判明。ほっと胸をなで下ろす。
ボチボチSWoPP2004の原稿の第一締め切り。佳境につき,この辺で。
台風が近づいているらしい。そのせいか,ちょっと気温が高め。・・・などと書いていたら,日が変わってしまった。
情報処理学会の数値解析研究会がHPC研究会に衣替えしてからもう何年になるんだっけか? 応用分野の方々のツールとしての諸々の数値計算を統合的に扱うガクモンとしての「数値解析」は,元々,下請的な色彩の強いものだったが,HPCに衣替えしてからはますますその色合いが強まった感がある。「下請」という言葉に敏感な方は怒り心頭かもしれない。しかし,冷静に考えてみれば,画期的なアルゴリズムがあって生まれた応用分野ってのあったっけか? 他の分野の要請があって,抽象化した問題設定を行い,それについてのアルゴリズムや数理的側面からの考察をする,とあくまで受動的なガクモン,それが数値解析の本流という気がしてならない。下請という言葉が嫌なら,「基盤的」と言い換えても大意は変わらない。抽象度の上がった問題の解決を求める向きには,最後のよりどころでもある。
線型計算やそれを土台とした非線型計算も,主要な部分は固まってきて数理的な工夫の余地が無くなりつつあり,その先は,アルゴリズムを実行する計算機システムを改良・改善することでより生産性を高める方が得策であるという判断の元に,「数値解析」研究会は「HPC」研究会へと移行した。結果,数値計算を伴う「計算科学」という広めのコアの元に,コンピュータ屋さんが多数参加する今の状況を生むに至った。今では遺伝子・流体・重力多体・・・とより大規模な計算を対象としたプロジェクト研究が盛んになっている。そしてまた,そこで利用されるソフトウェアも整備されつつあり,磨き上げられて改良の余地が無くなり,今度は情報工学的な工夫の余地が無くなって,応用分野側での問題設定をあれこれ弄くることになるのだろうな。歴史は繰り返す。
数学も情報も,そういう意味では下請的な性格のガクモンで,どちらも理論がコアになっており,他分野から問題が持ち込まれて初めて体系が生き生きとし出すという点もよく似ている。ワシは理論にじっくり取り組む根気も能力もなく,さして広くも深くもない知識を組み合わせて日々暮らしているダメ学者であるので,理論に深く通じた偉い学者先生をいつも羨望の目で見つめている。多分,中途半端にHPCだけに通じているワシみたいなのは,そのうち淘汰されてしまって,後に残るのは優れた理論屋さんと,応用の方々なんだろうな。もっとも定年までは淘汰されては困るので,今はせっせとさして多くもない知識の深化を計りつつ,応用指向のことに手を出そうとしているのだけれど。
してみれば,例えば数学系の学科がリストラされたり,情報系の専門学科・学部が衣替えしつつあるのも,まあ時代の要請という意味ではやむを得ないことなのだろう。・・・と簡単に諦められては困る,もっと運動を,という向きもいなければ困るので,それはそれで頑張って頂きたいとは思うが。
そーゆー,数理系に不利な時代状況があるよなぁ・・・と感じていたところで,例の「学力低下論争」が持ち上がったのである。最初に火を付けたのは,数学者だった・・・という辺りも,そーゆー風潮に対する異議申し立ての気分がなかった,とは思われないのだ。ゲスの勘ぐりであってほしいが,どーも,その辺に政治的意図があるように思われて,その論争が生臭く感じられてしまったのである。ワシが「学力低下現象」を疑ってしまう理由の一つがここにあるのだ。
近畿・東海・関東甲信越地方にも梅雨入り宣言が出された。今朝はそれに相応しい土砂降りで目が覚めた。昼過ぎにはドンヨリムシムシしつつも,雨粒が降ることは無くなった。威勢の悪い梅雨である。
6月から7月までの資金繰りをあれこれシミュレートしてみる。カツカツだが,何とかSWoPP2004+帰省の費用は捻出できそうである。そんなに豪勢に貯金している訳でもないのに,なんか生活がつましいなぁとは思うが,ぱーっと派手に使っちゃう程欲望がある訳でもないので,それ程不満がある訳ではない。むしろ,外食が減って自炊が増えた分,あれこれと総菜を作ったりみそ汁の具のローテーションを考えたりする楽しみが出てきた。ちょっと胃腸の調子が悪いせいで,あまり量を必要としなくなったのも幸いしている。これで運動不足が解消できれば言うことなしなのだが・・・やっぱり今年の年末に,スポーツクラブに復帰しようかなぁ。金払って運動するのもアホらしいが,そうでもなければ動かないのだから,全く意志が弱いというか,だらしないというか。
FIT2004は結局申し込みしなかった。ここんとこ体力が切れたのか,ネタまで切れてしまったためである。ということで,今年はWorkshop3回の他は4回講演となる予定。それでも昨年までのペースから考えれば驚異的な回数なのだ。
SWoPP2004の暫定プログラムが届く(というかWebにupされた)。HPC研究会分は昨年度に引き続いて講演数が多く,幹事の根回しが効きやすい講演者には10分時間を短縮願って何とか期間内に全講演を押し込んだ,という感じのプログラム構成である。ワシは無論,そーゆーツテはないので,予定通り30分講演。何故か二日目の朝一(またかよ)なので,一日目はゆっくり出来そうである。むーん,ちゃんと30分の中身にしなければいかんのぅ。原稿は今月末まで。今週中に暫定版を上げてしまおう。
JSIAM2004の講演申し込みをしようとするも,もう少し内容を詰めてからと思いとどまる。SWoPPの方が一息ついたらちゃんと考えませう。
北陸・東北地方も梅雨入りとのこと。これで蝦夷地を除く日本全国が梅雨になった。今年は雨が多くなりそうとのこと。マメにシャワーを浴びるようにしよう。
[ BK1 | Amazon ] ISBN 4-592-13298-X, \571
最近,注目している書評コラムがある。Asahi.comで毎週金曜日に更新されるコラム,「松尾慈子の漫画偏愛主義」だ。性別は異なるが,世代が近いせいか,取り上げる作品がみょーにワシの好みと一致する。文章もテンパっていて面白いし,何より余計な知識や引用なしの潔い「私はこれが好きなのよ」パワーが全開しているところが良い。あんまし反響がなさそうなのが気の毒なのだが,もっと話題になって良いコラムだろう。がんばれ負け犬(ォイ)。
そこでちょろっと名前が登場する漫画家,遠藤淑子の作品を取り上げることにする。出版されたのが今年の初頭だから,まだ店頭では入手可能である。しかし,松尾さんがおっしゃっているように,単行本が出たのが数年ぶりという寡作ぶりで,本書も1997年から2001年までの作品群をまとめたものである。うーん,何があったのだろう・・・。ま,ともかく本は出たので,あまり詮索しないことにする。
遠藤はデビューからこの方ずーっとコメディを書き続けてきた作家である。今でも基本的にその路線は変わっていないのだが,次第に「ヒューマン」という形容詞が冠せられる作品が多くなっていった。個人的にはちょっとありきたりすぎるかな・・・と思うことが多く,取り立てて好きな作家ではなかったのである。大体,ヒューマニズムでまとめられる作品の多くは,大衆から嫌われることを恐れて逃げているように感じられるのだ。普段,あれこれと世間の制約から枠をハメられて思うように動けないもどかしさを感じている一般人の一人としては,せめてエンターテインメントぐらいは,少なくとも表面的には制約から逃れてスカーっとさせてくれるものを楽しみたいのである。これで少しは絵柄が派手であればまた別の楽しみ方が出来るのであるが,遠藤の絵は,申し訳ないがデビュー以来,殆ど変化がない(ように見える),地味なもので,ストーリーまで手堅くまとめられてしまっては・・・うーん・・・なのである。
しかし,人にはどうしても動かせないもの,変えられないものがあって,他人からどうこう言われても,どうしようもない性質というものがある。無理に変えようとすれば,体や精神に変調を来して寝込んでしまうことだってある。遠藤の軌跡を振り返ってみると,ちょっとゆるめのコメディ路線,しかも最後はヒューマン風味,という作風は,どうにも変えようのない代物だったのであろう。そのままずーっと描き続け,近年はボチボチやってます・・・という状況になったのもむべなるかな,という気がする。
それ故に,段々とヒューマン路線が深化していった面がある。本書の表題作である「空のむこう」と「スノウ」は,最初雑誌で読んだ時にはそれ程でもなかったのに,今このトシになって読み返すと,随分と「泣ける」話になっていることに改めて気が付かされた。何故か?
この2話は,西洋風ファンタジーと時代劇という異なる背景の作品であるが,主人公の境遇がよく似ているのである。「空のむこう」では原因・治療法とも不明の病が間欠的に流行する国の若い王,「スノウ」では二つの強国に挟まれた弱小国の若い領主である。前者は古い慣習に従って幼なじみの恋人を「生ける人柱」にしてしまい,後者では,好きになった雪女(?)と駆け落ちすることもできず,時の勢いを得た一方の強国から滅ぼされてしまう。・・・と,ストーリーを書いてしまうと何らカタルシスの得られない,淡々としたマンガのように感じられるだろうが,そのような状況に至る理由をきちんと面白く語ってくれているのである。詳細は本書を読んで確認してもらうとして,最終的に納得したのは,この二話の主人公の,状況に対して全く何の解決策も持てない無力さ,なのである。これが世間に対して無知な頃には分からなかったんだよなあ。今なら,「あーもー全くうざってぇ」とは内心思いながらも,限られた資源と状況を考えて,出来ること出来ないことを冷静に判断できる。そーゆーお年頃になって,初めて感動できるタイプの作品なのである。それが,最後に遠藤お得意のヒューマンでまとめられてしまっては,もう,こりゃオジサンもオバサンも涙腺がつい緩んでしまうのは仕方のないことでしょう。あーあ。
ということで,人生そろそろアキラメ感が漂う今日この頃の方には,ちょっと身につまされて,最後にほろっと来る作品もよいではないかな,と思う,オジサンお勧めのマンガなのであります。松尾オバサンともども推薦しておきませう。
爽やかに晴れ上がった。気温も高くなく,5月初旬の気候。
職場のメール遅延は,GWにbombが殺到したためらしい。本日午後には復旧したとのこと。うちみたいな無名かつ小規模な所まで来るんだから,有名かつ大規模な所の管理者は日々大変な努力を強いられているんだろうなあ。空気のようにいつもネットワークが使えている,という状態を維持することがどれだけしんどいことか,経験のない人にとっては想像できないだろうな。
Athlon64マシンに,Fedora Core 2 for x86_64とi386版をインストールし,dual bootableな構成にした。もちろん,どちらも英語環境である。すると,あらら,あれほど使い物にならなかったx86_64バージョンのGNOMEもさくさく動くじゃぁあーりませんか。もちろん,Terminalは正常に動作し,Mozillaも日本語のencodeは正常に行われ,ちゃんとこのWeblogも読むことが出来た。
で,早速両環境でMPFRbenchを行う。・・・うーん,やっぱり64bit環境は偉大である。ベースライブラリのMPNはC generic codesでコンパイルされており,tuned assembler codesは一切使っていないにもかかわらず,である。
こりゃ,自宅のPCも職場のClusterも,安定したx86_64 OSが出揃うまで更新しない方が良さそうですな。あと2年ぐらいは存分に活躍してもらいましょうぞ。・・・ってことは,自宅のPCのバヤイ,RAID化したのが一昨年の8月だから,今年の8月で丸2年,その後2年使い続けると,4年もお付き合いすることになるのね。毎年のようにマシンを買い続けた昔が嘘のよう。それだけPCは能力の限界(つーか,熱問題解決能力の限界と言うべきか)に達しつつあるんだなあ。Celeron 1GHzのWin2K Proマシンでも全然不満が湧かないのであるから,OSも良くなったってことかしらね。
取り急ぎ業務連絡のみ。
本日(6/3),tkouya(here is atmark)cs.sist.ac.jp宛にメールを送った方へ。どうも全てのメールが不着になってしまっているようです。送信者にエラーも返らないようなので,気が付くのが遅れました。すいませんが,私宛に連絡を取りたい方はtkouya(here is atmark)na-net.ornl.govまでメールを再送して下さい。よろしくお願い致します。
・・・どーりで今日の午後は静かだなあと思ってたんだよな。いい機会なので,届いているメールでも不着になったことにして,バックれることにする。ほっほっほ。
ボチボチ,不着だったメールが届きだした。ヘッダを見る限り,学内・学外を跨ぐFWで糞詰まり状態だったようで,数時間の遅延が発生している。届く順番も滅茶苦茶だし,最終的には届かないものも出そうである。
ということで,大事な用事がある方は,上記アドレスまで再送お願い致します。