一昨日の夕方から昨日まで偏頭痛に悩まされ,布団でうーうーうなっていたら,貴重な連休初日が潰れてしまった。
本日は,cs-pccluster2の構成PCのうち一台を復旧ついでに,Windows 2003にService Pack 1をあて,残りのマシンにWindows Updateを施していたら終わってしまったのであった。あーしんど。ま,これでしばらくは安心して使えるな。OSのInstallよりupdateに時間が掛かるようになったのは面倒だが,セキュリティに対する意識向上には役立っている。人間,切羽詰らないと何もやらないってことなんだろうな。
頭痛による遅れを取り戻すべく,風呂入って寝ます。
この日記を更新しようとした刹那,天気を度忘れしてしまう奇病に掛かってから結構経つ。最近更に悪化しつつあるようだ。人と交わるのが嫌いな内向的人間はボケるのも早いと言うが,三十路半ば過ぎにして脳細胞が枯渇しかかっているのであろうか。剣呑剣呑。
某顧客第一主義を貫こうとして早数年のPCショップに出向き,職場で購入する物品の注文をする。ついでに自宅のマウスを光学式のM$製Intelli Mouse Explorerに変更すべく購入し,ために夕食は自宅で袋入りインスタントラーメンをすする羽目になる。給料日からたった一週間ほどで貧窮状態に陥るのは,給料が安いからではなく,こうした浪費が原因なのであった。
ワシはホイールマウスのクリックにはExplorerを割り当てているので,何よりホイールの感触が気になるのである。以前の純粋ホイールonlyマウスは「カリカリ」であったが,こいつは「ネリネリ」という感じ。ギヤの感触がまるで無く,ちょっと気色悪い。まあすぐ慣れるだろうけど。
それよか,キーボードの交換をしなきゃいけないんだった。Filcoの最上位ものを希望しているのだが,案外置いていないものなのである。無理してでも先週アキバに出かけたついでに探してくるべきだったのだが,新学期になって精力減退傾向に拍車が掛かって早々に帰ってきてしまったのである。こりゃ,SciCADE05のついでに名古屋で探した方が早いかも。それまでは職場からちょろまかしてきた6年物の奴で我慢するほかないな。
明日を乗り切ればGWである。が,暦通りに出勤することになるので,あんましまとまった時間が取れないのであった。どーなることやら。
寝ます。
寒いんだか暑いんだか,微妙な日が続く。ドンよりしたまま梅雨に突入するのだろうか。昨年の反動で今年は冷夏になると嬉しいのだが,そうすっと景気に影響するし,なかなか世の中ままならない。
昨日は繋がらなかったJR西日本のWebページ復旧。何か事故があると,アクセス集中のためか,大概繋がらなくなってしまう。JRのような資本力のある大企業なら,緊急時のためのLoad-balancingぐらい導入して欲しいものである。
今週もあとちょっと。木曜日が終わった時点で一区切りつくので,土日でSciCADE05の準備をしなければ。SWoPP2005の原稿もGW中に何とかしなきゃぁ。滞っているテキスト執筆も復活しなければ。・・・などと色々と計画を立てつつ,全部片付いたためしがないのであるが。
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まあ大体,「団塊の世代」以上の方々の言うことをいちいち真に受けて聞いていては身が持たないのである。こんだけ財政赤字を抱えつつ,今までどおりの年金支給額を維持することは無理。支給額を抑えつつ,年金受給者からも幾分かの負担をお願いするため消費税率のupをするか,どっかの補助金をカットするか,政府の機能を小さくして支出を減らすか,いずれは決断することになろう。どれから手をつけるかは政治的な力学に左右されるだろうが,「どれもこれも一切ダメだ!」という主張をまともに聞く必要がないことだけは断言できる。勝手に言わせておけばよろしいのである。「我々の既得権益を守れ!」という主張には「ワシらの権益はどーでもええっちゅーんかいっ!」という反論で十分だからである。
故に,この方々のこーゆー主張は気楽に聞けるのである。聞き流せばいい話だからである。それを一切除いた後に,ためにする部分が残るのであればそこだけを記憶しておけばよい。最近のなだいなだや小林信彦の著作にはこの手の聞き流せばよい嘆き節が多くなってきて少々うんざりしている。が,それでも読み続けているのは,まだ「ためにする部分」があると思われるからである。
本書は連載コラム「人生は五十一から」をまとめたもので,4冊目にあたる。ワシは文庫化されたこのシリーズは全部読んでいるが,一番の売りは著者が体験してきたエンターテインメントの歴史についての記述であろう。それも長く続けているためであろうが,「繰言」めいてくるとちょっとくどい感じがする。著者のお年を考えるとやむを得ないのであるが,愛読者としては著者の「老い」が感じられ,少し悲しい。解説の芝山幹郎に言わせるとこの点は優れたワインの「高原状態」を示す指標となるのであろうが・・・うーん。
それでも,帰りの新幹線車中で一気読みしてしまったのは,やっぱり基本的には一定水準をクリアした「おいしいワイン」である証拠なのであろう。老いたとはいえ,著者の筆力はまだまだ健在,ということである。その点だけは保証する。
風強し。雲にさえぎられて太陽が出ていないこともあって,ちょっと肌寒い。
昨日購入した電源タップが三叉になっていなかったので,帰りがけにアキバに寄って返品。普通のテーブルタップを代わりに購入する。アースつき三叉OAタップは案外売っていないものなので,こうして何かのついでにアキバで買っている。
戻ってきたら,Trendmicroのウィルスバスターで大騒ぎ(朝日, 読売, 日経)。ウィルスではなく対策ソフトウェアの不具合とは,皮肉なことである。我が家でもPCリプレース前はウィルスバスターを使っていたが,バージョンアップする毎に重くなっていったので,Norton AntiVirusとMcAfee ScanVirusに変更してある。おかげで難を逃れた訳か。ワシが使っている製品でも同様の不具合が生じないとは限らないが,Trendmicroの信用はこれで大分落ちることだろう。
じゃあ,ウィルスの土壌を提供しまくってきたM$はどーなるんだということになるが,こいつは代替が利かないものであるし(Linux+GNOME, KDEじゃぁ,まだまだ,である),何せ資本力があるからCD-ROMを配りまくったり,矢継ぎ早にパッチを連発したり,広告を出しまくったりできる分,フォローのチカラが凄い。まー,暫くはTrendmicroの商売も大変だろうな。気の毒だが,これが世の中というものであろう。
人間ドックの初体験日。といっても半日で終わる日帰りコースなので,普通の健康診断に心電図と胃カメラが加わった程度。終了後に血液検査結果だけだが,すぐに教えてくれるのがありがたい。
で,今回はGTPとコレステロール2種の値が引っかかる。すぐに再検査とか診療が必要になるレベルではないそうなので一安心である。久々の胃カメラはちょっと苦しかった。また来年もここでやってもらおうっと。
終了後は,出来上がったばかりのクロスフィールドを見学しつつ,アキバを流してジャンク品を見てまわる。ついでに本屋であれやこれやを購入して宿へ。
宿に着いてメールチェック。仕事メールがいくつか届いているのでチョチョッと返信したりして片付ける。・・・日常と仕事の切り分けが出来ない駄目人間に成り下がったことを痛感する。
うーむ,今回のDual-Core CPU騒動はAMDの余裕勝ちってところでしょうか。既存Mother BoardがBIOSのupdateをするだけでそのまま流用できるってあたり,こりゃ少なくとも自宅用マシンはAthlon64 X2に決定だな。Windows XP 64bit版も今夜発売開始するらしいし。ってことは,昨年末に導入した自宅のP4マシンは半年の命となる可能性大。
で,出たばっかりのgcc-4.0.0をcygwin環境でコンパイルしつつ,この日記を書いているのであった。へー,gmpやmpfrまで使っているんだ。gfortranで多倍長計算できるってことなのかな? ・・・あ,こけた。再度makeしたら続行できているけど,まだちょっと厳しいかな? ・・・あ,また。こりゃ駄目だ。マイナーバージョンアップ後にまた試してみようっと。
はふぅ~。新学期最初の学生実験・一週目が終わって,ようやく一段落着いたところである。
ここが更新できない間,某シンポジウムや某国際学会の雑用が割り込み,OpenGLと戯れ,マクドナルドのドライブスルーで金がないことに気が付いてバックするという醜態を演じ,「銀河鉄道の夜」「千年女優」「老人Z」を立て続けに,しかも途中から見た。特に銀鉄のサントラは細野晴臣の最高傑作だなぁと悦に入っていたら,もう明日は人間ドック初体験である。そうそう,おかげで忙しい最中に2回も検便を取らされたのだった。
PC WatchにはPentium XE 840の詳細なレポート(前編・中編・後編)が掲載されるわ,その発表に至るドタバタは後藤さんに暴露されるわ,対するAMDはヨユーぶっこいてDual-Core OpteronとAthlon64 X2を発表するわと,何かと賑やかであった。こりゃ,Pentium DとAthlon64 X2の比較ベンチマークテストが出ないことにははっきりした性能は分からないな。ボーナスシーズンまで人柱報告を待つことにしよう。7月はDual Coreで遊ぶだよ。
明日は久々に新幹線の始発で出かけるので,そろそろ寝ます。
新学期が始まったが意気上がらず。沈滞しつつも,締め切りが過ぎてしまったお仕事から片付けていく。
Dual Core CPU,Pentium XE 840のレポートがPC Watchに掲載された。Intel純正 955X chipsetのMother Boardもアキバのショップには展示されているらしい。個人的には,chipsetが同じなら何もIntel純正である必要はなく,ClientクラスならRAIDもいらない,PCI Expressも一つで十分・・・と機能を殺ぎ落としてコストダウンが計られた台湾メーカの製品で良いと思う。自分の研究テーマも,低コストな普及型PC(その辺のパーツショップで常時手に入るもの)でいかにハイパフォーマンス,かつ汎用性を両立させるか,という技法に興味があるので, 当方の環境はすっかりGigabyteに取り囲まれてしまっている。数年後にはすっかりDual-core,いや,Multi-core CPUが当たり前になっていて,マシンは10台だが20~40 threadsが並列に動作可能なんてことになっているんだろうなぁ。そーなるとMPI+OpenMP,MPI+Pthreadといったハイブリッドなやり方が並列手法のメインになるのだろう。今年から準備しておかなきゃ,全然間に合わないのであった。ま,先見性のある人たちはとうにやっちゃってるんですけどね。まさかワシみたいなビンボー人まで巻き込まれるとは,ねぇ。大変だけど嬉しいことである。
2,3年生ガイダンス。良い天気なれど,気温少し低め。桜はかなり散ってしまった。
CG教材,順調に推移。後はどう組み合わせていくか,というところ。土日で何とかなるだろう。
某国際学会と,某シンポジウムのメールやり取りが頻繁。特に前者は何だか凄いことになっている。うーん,お世話役は大変である。
某査読,締め切りすぎて催促メールが届く。すいませーん,明日には何とか・・・。
うーん,本が溜まってしまった・・・。こりゃ,連休中にまとめて消化かな?
お,SmithField搭載初製品はDellから(PC Watch)。しかし,About $3Kか,高いなぁ。
出荷は数週間後,というから,今月末か来月初めにはCPU単体でも発売開始になるんだろうな。しかし,出始めは高そうだし,Chipsetのbugも心配だし,そろそろATXのケースを買うのも避けたいし,当分は様子を見た方がよさそうだな。講義終了まで時間も取れそうも無いし,人柱さんたちの報告を待つとしますか。
新学期開始までカウントダウン。英気を絶やさぬように,早めに寝ます。
CGに勤しむ予定が,やった仕事と言えば「今年はCGをやります」と休日出勤中のN先生にメールを送った程度。完全に休養日になってしまった。ま,いいや。
午前中は余った回数券を使うため浜松へ出向き,増えすぎたサーバに取り付けるためのHappy Hacking Keyboardを買うべくCompuMartへ。が,肝心の物は無く,程よいキータッチの省スペースタイプはUSBキーボードだけ。結局,自宅で使う光学式マウス用のパッドを買い,谷島屋で夢路行全集16~18を仕入れて昼飯を食って戻ってきた。
後は食料品の買い込みをして,惰眠を貪るのみ。あーいーな,こーゆー日も。その分,明日はてんてこ舞いだが。
寝ます。
良い天気。気温もかなり上昇し,数年ぶりに徒歩で出勤したら汗でぐしょぐしょ。桜もほぼ満開。講義が始まる次週には散り始めそうである。
誤って24000を自分で踏んでしまった。
Webページ移動後2年でこの数字は,まあ多い方ではないな。ボチボチやっていきましょうぞ。
予定通り,数値計算のテキスト執筆。本日第3章完了。予定通り行けば,6月半ばには下書きを終えて,7月中には完成するものと思われる。・・・でも予定通り言ったためしがないからなぁ。どーなることやら。
cs-pccluster,cs-pccluster2共々,無事動いている模様。このまま7月まで過ぎてほしいなぁ。
明日はCG教材作りの予定。
寝ます。
本格的に暖かくなってきた。おかげでcs-pccluster2ルームは早くも冷房モード。今年は昨年度のような酷暑にならなければ良いが。
職場に着いてから「今日は何をやるんだっけ?」と健忘症に罹患する。で,このblogを見て「ああそうだった」と納得する。うーん,Webってのは広大な私的メモの博覧会場(しかも検索機能つき)なんだな,と感じる。
Mesa3Dはapt-get install Mesa-devel; apt-get install glut-develであっさりインストール完了。3D CGも難なく動作する。さて,後は教材作り・・・と。元ネタ本は「OpenGLによる3次元CGプログラミング」(コロナ社)なんだが,ちーっとネタが地味である。といってこちとらCG初体験者なので,そうそうすっばらしいモンを作れるわけがない。まあ今年は慣らし運転がてら,ボチボチやる予定。
cs-pcclusterの方はすっきりケーブル配線をして,NIS, NFSの設定終了。MPICHの設定は時間が出来てからだな。Quotaの設定をやりかけたところで帰宅。まあまあ予定通り。
と,順調に通常業務をこなしつつあるのだが,名前だけ事務局員として連ねている国際研究会の方は何やら切羽詰っているらしい。とは言え,個人で何か出来るレベルの話ではないので,きちんと割増料金(割引の間違いに非ず)でRegistして,Projectorを貸し出す手続きを取るぐらいのことしか出来ない。大変なんだろうな~,と洞ヶ峠を決め込む春雨の日なのであった。まああと一月ちょっとの辛抱だし。
明日は数値計算テキスト執筆の後,会議に出席して帰宅予定。土日はCG三昧かなぁ。
寝ます。
入学式。前も後もずーっとcs-pccluster2の再構築。HDDの換装用安物Removable Caseの接触が悪いのと,余計なジャンパをHDDに付けていたのが重なって,サーバのセットアップを2回もやり直す羽目になった。これで動作が安定してくれれば,今年一年は何とかなるだろう。
結局,mpich-1.2.6をインストールして環境構築したところまでは出来た。これで今月後半は自分の研究が出来そうである。しかし,mpich2はmpdの起動がトラぶって動作できず。rsh経由で呼び出しているのが悪いのかなぁ。5台までは無事起動するんだが,それ以上になるとお釈迦になる。まあ,mpich2にしたところで劇的な速度改善があるわけでもないんだろうけど,ちょっと悔しいぞ。時間が出来たら再チャレンジしてみよう。
明日は学生実験の準備と,cs-pcclusterのセットアップ。土日で学生実験の資料作りを終わらせて,いよいよ新年度のお仕事が始まるのであった。
ふーん,SUSEは1.2万円か(PC Watch)。Vine 3.1で不満があるとすれば,日本語フォントの漢字だけなんだが,そのために万単位でお金を払うのもなぁ。それに一旦買ってしまうと,一年に一度の再インストールなんてもったいないこと出来ないもんなぁ。
Adobe Acrobat 7.0 Elementsは5千円台(PC Watch)。いきなりPDF対策なんだろうな。競争がないと消費者は搾取される一方。家で使う分にはこれで十分である。安くなるのはめでたい。
明日のために寝ます。
いい天気だったらしいが,こちとらはcs-pccluster2(P4, 12台+予備1台)とcs-pccluster(P3, 10台)の再セットアプで終日Vine Linuxをにらめっこしていた。とりあえず,FTPとTelnetを使えるようにしたところで帰宅してこれを書いている。忘れないよう,メモを取りながら作業をしているので,まとまったらここにupする予定。
GW期間中の海外旅行者数,過去最大(朝日新聞)。疲れて寝ているか,翻訳の最終チェック(っていつになったら終わるんだか)に勤しんでいるか,SciCADE05で喋るネタをシコシコとプログラミングしているか・・・優雅とは程遠いGWになりそうである。まあでも仕事が出来るだけ幸せか。今のうちに頑張り抹消。
計算して寝ます。やっと数値微分(今時そんなことをするのは大師匠門下の奴らだけだと兄弟子は仰ったがその通りだ)の補外計算が停止しない理由がわかったぞい・・・。
桜が咲き始めたようだ。来週には満開となるや。とはいえ,今日は肌寒い一日であった。
やんなきゃいけないことが目白押しで,ちょっと虚脱状態。研究の打ち合わせをした後は,出たばっかりの新年度予算であれこれと足りないものを購入しまくって,それで一日が終わってしまった感じである。GWまで無事過ごせれば,7月までは何とかなるであろう。しかし,新年度の準備がまだ全然終わってない。大丈夫か>ヲレ
春休み企画どころでなくなってしまった>"About Blog" 書評の二つも書き上げたらそれで〆かな。読んでいる暇があるかどうかが問題である。
何か気合が入らないので,寝ます。
April Fool。イソプレスの記事は毎年楽しみなのだが,段々とウソの信憑性(という言い方も変だが)が落ちてきているように感じる。すぐにウソと分かってしまうような記事はいただけない。どうせなら,このぐらいの信憑性は欲しかった。・・・え,ホントなの?
某科研費Projectの準備終了。結局,cs-pccluster2にWindows Updateをかけただけで終わってしまった。Windows 2003でドメイン管理しているんだから,もっと楽に出来る方法はあるらしいのだが,あの分厚いResource Kitを読む気にならず,一台一台手動でupdateしている。O'ReillyにはWindows Hacksじゃなくって,Windows Tipsを出していただきたいものである(もうあるかな?)。
新しくした学内Webサーバとex-csにWikiでも入れようかと試してみたが,どーも性善説に立ったシステムには馴染めない。そりゃ荒らしが入ればrestoreりゃいいんだろうが,ワシみたいな熱しやすく冷めやすいズボラ人間にとっては気になってしゃーない。
条件としては
・static HTMLを生成する
・commentもtrack backも受け付けないように出来る
・バックアップが簡単
なんだが,そうすっと結局Movable Typeぐらいしかないんだよなー。tDiaryのPerl版があると助かるんだけど。XOOPSなんて大仰なものを使うはバックアップが大変そうだし・・・しばらくは手動でチマチマと作ることにするか。
[ BK1 | Amazon ] ISBN 4-582-85263-7, \720
以前,高校の教員集会とやらに引っ張り出されたことがある。学生(高校生の場合は「生徒」と呼ぶのが普通らしい)による授業評価について,高校よりも先行して実施している大学としてコメントして欲しい,ということのように記憶している。
現在の小中高校教育の現場は良く知らないが,全ての授業,あるいは全ての教員が行った授業のどれか一つを対象として,受講学生にアンケートを取っるようなことはしていないのが普通だろう。しかし,大学の場合,特に私立大学は,少子化の進展によって学生数を確保することが難しくなることもあって,授業評価に積極的に取り組んでいるところが多い。今では国公立大学でも,講義終了時にアンケートを取るのが普通である。
その集会では事前に出席者へ質問項目を聞き取っていたようで,当日その場で「これについて答えて下さい」と質問をまとめた書類を渡された。その中に「アンケートを取って学生におもねる姿勢を取るのはいかがなものか」というものがあり,当時はまだ気弱な三十路ニューカマーだったワシは,「おもねるというのはどういう意味か分からない」と戸惑いつつ,「まあ確かにひどい言葉を投げつける学生も居ますが,それは適切に無視できるようになってきてますよ」と答えたのであった。
返す返すも残念である。
考えても見よ,学生はサービスを受け取りたくて安くない学費を支払い,それを糧として我々センセーどもは日々の生活を送っているのである。こちらの力量に差があるのは仕方がないが,それなりに良い「サービス」を講義を通じて返すのは当たり前のことではないか? それを「おもねる」とは何事であるか! てめぇらこそ力もないくせに自分のプライドだけ擁護したがっているアマちゃんなのであって,アンケートにあれこれ書かれるのが怖いなら,実のある講義をしてみろよっ!
・・・と,今ならこーゆー文意を真綿にくるみつつ,でも所々に棘は突き出ている,というような答え方も出来たであろう。残念である。
うーむ,のっけから熱くなってしまったが,しかし,日本のセンセー方は概して「打たれ弱い」存在である。いーじゃねーかよ,メガネが変とか,ヒゲ剃ってこいとか,ブサイクとか馬鹿とか死ねとか書かれたってよ。こっちはいい年した大人だぜ? 勝手に言ってろよ,こちとらこれで金とって生活している立派な社会人,親の脛かじって自分の至らなさとまともに向き合えないボンボンと一緒にするんじゃねーよ,ぐらいのオヤジ的開き直りでどっしり構えていただきたいものである。
そーゆー授業アンケートの自由記述欄に書かれた極端なご意見は,ワシがコメントしたとおり,「適切に無視」すればいいのであって,問題はその他の,統計的指標がはじき出される所にある。講義内容の難易度,板書の使い方,配布資料の量と内容,受講生への講義参加促進努力の有無・・・,と「良くて当たり前」と思われそうな項目は数値で答えることになっているから,全体の評価値が一目瞭然となる。ワシら教員にはその結果が全体の平均値に比較して高いか低いかも分かるようになって返ってくる。ワシの場合は,全体として中の下,というところで,ちょっと手を抜いた講義を続けると下がり,頑張ると上がる,という,まあ「いいところもあるが悪いところはそれを若干上回る」平均的な教師なのではないかと自己評価しているのである(甘い?)。いや,こーゆー評価はワシにとってはありがたいものである。変に自己肥大して「ワシの話が分からんのは受講生が悪い」となることもなく,頑張れば平均レベルにはなる,という自意識をアンケートなしで得られたかどうか,甚だ疑わしい。
という訳で,本書は天下の東京大学で実施された授業評価の結果を分かりやすくまとめたものである。生命科学を専門とする著者が書いたものであるが,本書には専門に関する記述は殆どない。東大教員の仕事の内容や教育システムの解説,著者自身の論文成果の経年変化,等々,大学内部の仕組みに疎い人が読んでも誰にでも分かるようになっている。そして授業評価の結果も「まあ,そんなもんだわな」と納得させられるものであって,ワシが知る限り,まともに教育を行っている大学ならば,似たような統計結果が出ているのであった。その結果を知りたければ,本書を買って読んで下さいませよ。
さて,大学のセンセー方の評価については大体出揃った昨今,著者もちょろっと述べているが,次の課題は「受講結果の精査」である。多少学生さん達からの評価は悪くとも,脱落者が増えない程度のものであれば,学生さんの「不満」よりは「得たもの」が多い方がいいに決まっている。大体,教師に対する評価なんて,社会人になって数年すればガラッと変わってしまうものである。それよりは成果,そう,「評価よりは成果」を重視するような授業評価が行われれば,打たれ弱いセンセー方もその真価が分かってくるのではないかしらん?