2/6(金) 掛川・晴

 生暖かい日が続く。ありがたいんだけど,雪まつりの雪像は無事なんだろうか? ここ20年ばかりご無沙汰なので最近の様子は分からんのだが,円高の今,集客力のあるイベントは貴重である。自衛隊は撤退したようだが,がんばって頂きたいものである。
 うう~,何度やってもCore i7 + X58 ExpressのPCではマルチプロセス動作のWeb Robotを動かすと数時間~半日ぐらいでハングアップしてしまう。今週はずっとK君に毎日出勤して頂いて何度も何度も並列動作実験をやってもらっていたのだが,何度やってもダメ。CentOS 5.2 x86_64の青い画面が凍りついてしまうのである。MySQLが潰れたりとか,ext3ファイルシステムが飛んじゃったとかならまだ許せるが,キーボードにもマウスにも反応しない(もちろんeth0/1も完全に死んで反応せず)のでは手の出しようがないではないか。
 同じスクリプトをCore 2 Quad 6600マシンで動かすと何の異常もなく,すでに二日目だが並列動作しても問題なく,ガリガリWebにアクセスしまくっている。yum updateしてkernelは2.6.9-11.2(だったっけか?)で最新,MySQL, PHP, PerlもCentOS公式版をそのまま使っており,Core 2 Quad, Core i7とも全く同じOS構成である。スクリプトもいっしょ,OSもおんなじ,MySQL, Perl, PHP全て同じものであるのに何でCore i7マシンだけがおかしくなるのだ。分からんっ,分からんもんは分からんっ。今日は,2台のCore i7マシンを同時に使って確認したが,先ほどチェックしたら両方とも仲良くFreezeしてしまっていた。・・・つーことはだ,もうこれはハードウェアの異常ではなく,kernelレベル(X58サポートがまだ?)の問題ということなんだろうな。うう,大枚はたいて学内研究費&個人研究費で買ったマシンなのに~,動作安定のためにはまだ時間が必要ってことか。
 そーいや,今はCentOS 5.2で安定して動作しているCore 2Quadマシンも,CentOS 5の時はインストールすら苦労したもんなぁ(DVDドライブがインストール途中で見えなくなってしまうのである)。あーもー,欲張って最新ハードウェアなんぞ買うモンではありませんなぁ。来週,もちっと頑張ってみますか。いっそのこと,Fedora 11でも使ってみるか。
 JSIAM春の研究会連合なんちゃら(もうちっと覚えやすい名前にしてくれんか?)に申し込み。まだろくすっぽ数値実験もできてないのにフライングもいいところである。つーことで,しばらくテンぱった文章が続きますが,久しく鬱だったので,こんくらいは許して頂きたいものであります。
 これ書きながら,そーいやVista x64にしてからBitTorrent突っ込んでなかったな,つーことで入れてみようとしたらFirefoxがfreezeしてしまい,書きかけのこの記事もパー・・・かと思ったが,Movabletype 4の自動保存機能のおかげで難なく復活。ありがたし,ありがたし。いやぁ,これだけでもVer.Upした甲斐があったというもの。一昨年の市民講座でMT4を使ったのがこんなところで役に立つとはね。願わくば,OSS版をもっと早く出してくれていれば・・・ブツブツ。
 とか言っていたら,いきなり外部への接続が切れる。みかか提供のルータ(CTUつーんだっけ?)の電源をぶち抜いて強制リブートしたらあっさり復活した。しっかりしろみかか,どーせこれ以上ユーザは増えないんだから,新規獲得者を増やすよーな無駄な努力はせず,既存のユーザへのサービスを手厚くしろってんだ,全く。
 しかし今日はトラブルが続くよねぇ。CTUが落っこちちゃったのはBitTorrentでいきなりでかいファイル(Fedora 11 DVDイメージ)をDLしようしたせいらしいけど(↓2コブの合間がそれ)
bittorrent20090206.png
 ちょっとヤワだよね。優しいのは生きる資格になるけど,タフじゃないとテカリハゲオヤジが生き馬の目を抜く世界,生きてけませんぜ>みかか
 明日も出勤なので,さっさと寝ます。

2/3(火) 掛川・?

 晴れてたよーな気がする。しかし,今年の冬はあったかいな。空っ風もとんと吹かない。ありがたし・・・なんだが,猫が大手を振ってワシの愛車を踏みつけていくのは許し難い。
foot_print_by_provoking_caaaaaat20090203.jpg
 ちなみにウィンドウ端のゴムパッキンがずれているのは猫のせいではなく,経年変化によって縮んだせいです。15年も乗ってりゃねぇ,そりゃおかしくなるわさ。
 卒研の残り作業にお付き合い(過重労働?)しつつ,2台のCore i7マシンをセットアップ。ベンチマークテストせにゃならんので急ごしらえ,HDDもUSBの80GBなんてのまで借り出している。
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 マザーボードはIntel純正DX58SO。レガシー排除の方針が明確で,PS2ポートは廃止され,USBポートのみで構成されている。
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 CentOS 5.2 x86_64を突っ込んだのだが,On board ethernetを認識せず。調べてみたらIntel 82567というLAN chipのようで,e1000eドライバが対応しているようだ。つーことで,yum install kernel-devel; make install; insmod /lib/module/カーネルバージョンNo./kernel/drivers/net/e1000e/e1000e.koしてサクッとインストール完了。しっかし,仕方がないとはいえ最新ハードウェアにさっさと対応できないLinux Distributionの体制ってどうにかできないもんかなぁ。ボランティアベースでなく,商業的なサービスとしてもありなんじゃないかと思うんだが,そこはオープンソースの悲しさ,誰でもできるサービスは競争が激しくなりすぎて価格叩きとなってあえなくポシャる・・・うーん,世の中うまくいかないモンである。
 本日もソースをがちゃがしゃいじりつつ夜が更けていきます。

2/2(月) 掛川・?

 今日も元気だうんこが太い!
 さて,HMOさんのCD(また売り切れたみたいね)を聞きながらテンションを高めつつ,お仕事に励む。まずは成績処理から。次年度からは抜本的に教え方を変えないとダメかなぁ・・・と反省をしつつ。
日本の最高税率、世界4位の高さ(日経新聞)
 ふーん,ナニナニ・・・

日本の個人にかかる所得税などの最高税率が、世界各国の中で4番目に高い水準にあることが民間の調査でわかった。日本の所得税・住民税を合わせた最高税率は50%・・・

 今ワシの給与伝票を見て所得税と住民税を合計した金額の税率を調べたら12.1%だった。半分持って行かれる年収って一体いくらになるんだか(1800万円以上らしい)。昔はもっとひどくて,一番高かった時は7割近く持って行かれたという。節税対策に会社作って赤字だの必要経費だのを計上するってのは無理からぬことである。

税率に見合う保障などの充実を求める声も高まりそうだ。

 って,それを言いたいのはごっそり持って行かれている金持ちの方だろう。ワーキングプアレベルになると最低税率になるしね。一部の金持ちから所得移転したところでたかが知れているのではないか? 高福祉ってんなら消費税を相当上げて広く薄く徴収しないと無理だわね。
 さて,計算の方,佳境につき,ちょっとまじめに考えます。

PAW Laboratory (HMOとかの中の人×くぅ) 「HMO AND WORKS」同人CD

[ 本家 | とらのあな通販(絶賛品切れ中) ] \2000 (イベント頒布価格\1400)
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 多くの演歌歌手が公演を行ってきた新宿コマ劇場が2008年12月31日をもって閉館した。施設の老朽化による建て替えの必要性,地域の再開発によるものだが,二千人のキャパを持つ観客席を,演歌歌手の公演で埋めるのは難しくなってきたことも閉館の理由であるらしい。年末のNHKラジオ番組を聞いていたら,たまたま劇場関係者が証言をしているところに出くわしたのだが,「若い人も年を取ったら演歌を聴くようになると思っていた」と語っていたのが印象的だった。つまりは,演歌を聴くファン層が固定化し,そのまま高齢化していったことが集客に苦しんだ一番の要因だったのだ。実際,還暦を迎えつつある団塊の世代ですら,演歌よりはフォーク,GS,ビートルズ,演歌でない歌謡曲を今でも主として聞いている訳で,演歌は一部のヒット曲を除けば,彼らの好む音楽カテゴリにはついに食い込めなかったのである。多分,音楽的センスは団塊の世代と今のワシら中年世代とではそう変わらないのではないか。まあ1980年代アイドルとかはさておき,沢田研二,小田和正(オフコース時代も含む),サザン,大瀧詠一等のアーティストの曲は普通に咀嚼してきた最初の世代ではないかと思うのである。
 もし今の60代と40代の境に断絶があるとすれば,シンセサイザーの音に対する感性の違いではないか。コンピュータが曲がりなりにも市井の人々の目に触れるようになったのは1970年代以降で,パーソナルコンピュータが16bit化して普及するのは1980年代後半である。シンセサイザーが音楽業界で使われ出すのも,このコンピュータの普及と軌を一にしており,それ故に1970年代の終わりに最初のコンピュータミュージックのメガヒットがYMOによって生み出されたのだ。以降,コンピュータの指令によって奏でられる音楽は大なり小なりYMOの影響下にあり,小室哲哉,電気グルーヴを好む奴らは正確無比な打ち込みリズムをYMOによって骨の髄まで叩き込まれたが故に,そうなってしまったのである。あなおそろしやYMO,キリンビールがCMに還暦を迎えてもなおカッコイイ3人を据えてアンビエント化したRydeenを演奏させたのも,広告代理店の中核メンバーがワシら電子音楽ジャンキー世代に占領されてしまった証左であろう。
 そのようなジャンキー世代は,とうとうシンセに細かくサンプリングした人間の声を取り込み,滑らかに歌わせる新たな「楽器」を作り上げた。それがVocaloidと呼ばれる一連のソフトウェアであり,初音ミクはその中で最も商業的に成功したものである。どーせシンセの一種なんだから,みくみくしてあげたりIevan Polkkaに合わせてネギ振らせるだけでなく,電子音楽の中に埋め込んでしまえ!・・・と思ったかどうかは定かでないが,HMOとかの中の人たち(言いづらいなこれ)は初音ミクのルーツであるYMOの楽曲を選択したのである。しかも,原曲を親しみやすいテンポと打ち込み音によって再編し,元々備わっていたアーティスト臭を一掃,ライトに楽しめる大衆的なものに仕上げたのである。21世紀のYMOが到達した精密な音作りとは逆方向のベクトルを持つ,(電子音楽ジャンキー世代にとっては)大衆的な音楽を,ニコ動やコミケ,とらのあなを通じて広めたHMOとかの中の人らの功績に,ワシらオッサンは深く首を垂れるのみである。初音ミクから「どうもありがと」と言われても,「どうも結構なものを聞かせて頂きまして」と敬服するだけなのである。
 ワシがYouTube,ニコ動にハマって最初にやったことは,古き良き懐かし音楽ビデオを漁ることであった。当然,YMO関連の動画も集め,散開コンサート,ことに最後のTokioとRydeenなぞはPower Playしまくっていた。そんなジャンキーにふさわしい生活に明け暮れるなかで,HMOとかの中の人(言いづらいよやっぱこれ)の作品を知り,ハマってしまったのである。その彼らがコミケで,未公開の曲も含めてCDに収録し販売すると知ったワシは居ても立ってもいられなかったのだが,金がなくてあえなく参加は断念。しかしとらのあなで通販すると告知されたのを知ったワシは発売開始と同時に購入ボタンをポチっとなしたのである。販売後,間もなくCDは評判となりすぐに売り切れとなってしまった。まあCDに収められたYMOの曲はたいがいこっちで聴けるので,買えなかった人はしばらくこれで我慢してほしい。
 彼らの作るYMOの曲は当然全てCD購入前からPower Playしまくり,特に「希望の河」は原曲より早めたテンポがツボにはまって心地よかった(これ書いているちょうど今,かかっているぞ)。CDにはニコ動未公開の「東風」がおまけとして入っているが,これも好みである。しかし,今回のCDの中で一番気に入っているのはオリジナル曲の「Aschel Overdrive」(未公開曲)である。流行に疎いオッサンなのでよく知らないのですが,この曲名,何か意味があるんでしょうね? それはともかく,この曲はアンニュイな低音が響く北欧的サウンド(ワシの世代ではa-haの”Hunting High and Low”に通じるものを感じるのでは?)みたいで,ワシ好みなのである。うーん,この時代に生きててよかった,と感じているのである。
 学力低下論争(実際には学力2分化論争というべきものだが)の過程で,既存の科目を学ぶ意欲は下がっているが,その分他に学ぶエネルギーは回っているはずだ,という意見があった。実際,マンガ・アニメ・音楽・デザインといったアーティスティックな分野には人材が集中していて,挫折する割合も多かろうが,育つ人材も確かにいて,しかも平均値は断然上がっていると感じる。マンガの新人賞を見ると,「ホントにこれ新人か?」と思うこと多々。オリジナリティはともかく,クオリティは恐ろしいほど上がっていることを実感するのである。
 音楽においても同じことが言える。投稿サイトが充実したこともあって,技巧の切磋琢磨も盛んに行われているから,普通にうまい,というレベルは格段に上がっている。初音ミクという楽器を使うことで,ヴォーカルも含めた楽曲が作れるようになった今,「君に胸キュン」はYMOのおっさん3人が「キュン」と歌うよりミクたんが「キュン」する方が断然相応しい,などということだけではなく,電子音にマッチする若干舌足らずな音声を使って何を奏でさせるべきか,その判断のセンスが問われているのだ。それこそ,技術的な障壁を乗り越えてしまった日本の音楽の世界が,もう一段高いステップに上った証なのである。