第45回数値解析シンポジウム3日目である。昨日は若い人に交じってただ一人40代後半のPCセッション発表者となり,汗だくで発表を終えたのであった。温泉の見事さ・デカさを除いても有意義な三日間であった。
しかし,45回目ということは45年目ということで,第1回目の参加者(確か主催者でもあったはず)のワシの大師匠がご存命どころかご健勝であることは誠にめでたいことである。第40回目を最後に引退するのよ私と言い残してからのほうがお元気なような気がするのは気のせいではあるまい。
近年の数値解析はすっかり数学解析というべき様相を経ていて,一見さんには難しい中身が多い(ワシのは初等的過ぎ)。つまりそれだけ数値計算ニーズはユビキタスとなり,それをいかに高度化して複雑化する一方の現代社会に適用するためのツールとして定着しているという証でもある。最後の講演は通販サイトのrecommendationをSVDを介して行うという内容であったが,当たり前のように基底とか特異値という言葉が出てくるあたり,ボチボチ線形代数というものの中味も変えるべき時期に来ているんじゃないのかなぁという気がしてくる。実用直結のテキスト,誰か書きなさい。
英気を養ったので,今後は精進して研究と執筆と神さん孝行に徹する日々を送るのである。
神さんとシミジミしてから寝ます。