あれこれ〆切が本日押し寄せてきて死にそうになっているワシなのであった。で,日記も手短に。
ほぼ日の連載対談中,「うつむき加減のケネディの肖像画」(White House Historical Association)ってのが気になったので調べてみた。うーん,確かにいいかも。
「日本の大学に学ぶ価値など無い?中国人留学生の劣化と急減の背景」(ダイヤモンドオンライン)。いや,今更「?」なんてつける必要はないよ。中国に限らず日本だって韓国だって,今じゃトップクラスの大学生は米国のトップ級大学院に入るものなの。今や,東大の大学院だって,研究科によってはスカスカ入れちゃう(出られるかどうかは別)状況なので,国内でそこそこ優秀なレベルの受け皿になっているとか。で,私大の院は定員割れとなる訳である。グローバルスタンダードは,ますます進展していくんだろうなぁ。
ピンク映画(懐かしい響きだねぇ)が今の監督を育てた,という記事(毎日新聞)。エロ漫画も一緒だわな。ファンタジーを超越した凄まじく濃いSEXシーンを描く技量が,他のジャンルの作品にも当然生きてくるわけで。
「煩悩が作品を描かせる」(by 一条ゆかり)ってこと,もうちっと規制一辺倒の石頭連中に知っておいてほしいモンである。
道教大,セクハラ・アカハラ教員解雇(読売新聞)。セクハラの件は論外として,アカハラの件は,他大学でも同様の事例はありそうだけどね。徹夜で卒研させたりするのが好きな教員もいるが,ワシは絶対徹夜の強制はしないことにしている。効率は上がらないし,後々まで疲労が抜けなかったりするしね。よほど体力があって,気がついたら二三日徹夜していた,なんて奴以外は,毎日少しずつでもコツコツやるってほうが絶対にいい。軽快なウサギより鈍足なカメが好きなワシなのであります。
明日も早いので寝ます。東京日帰り,死にそうだぁ~。
特集・アルコール依存を理解するための本
中川(前)財務大臣が,G7後の醜態記者会見の責任を取って辞任した。本人の弁によればアルコールが入っていたせいではない,ということだったが,酒好きであることは確かであるらしい(J-CAST)。
このJ-CASTの記事にもある通り,今回の会見は別としても,これだけ酒による問題行動が傍目にも明らかで,しかも常態化しているとなれば,「アルコール依存(面倒なので,以下アル中とする)」と判断されても仕方なかろう。落語の枕じゃないけど,ろれつの回らぬ声で「おれはよってなぃい」と言うのが「酔っぱらい」の定義そのものだからだ。自分の判断ではない,他人から見てどうなのか,というのが重要なのである。
つーことで,アル中を理解するための本を三つばかり紹介してみたい。
まずは,医者の書いたものから。久里浜病院で長らくアル中患者と付き合ってきた,作家でもある,なだいなだの「アルコール問答」(岩波新書)。手始めとして読むには最適かと思う。仮想の患者(社会科の教師)が夫人に付き添われて来院するところから,医者と患者の問答形式で「アル中」というものがどういう病気かということを分かりやすく解説している。ワシはなだいなだの言説には信頼が置けないものがあると常々思っているが,ことアル中に関しては専門家として信頼しているのである。アル中から復帰した講談師・神田愛山との共著もあるそうな(その1,その2@お台場寄席)。
次はアル中の体験者のものを二つ。当然,中島らもは外せない。小説だが実体験に基づいたものとしては「今夜、すべてのバーで」(講談社文庫)がいいか。感動の押し付けみたいなところがあってワシはあまり好みではないけど,さすが(?)専門病院に入院しただけあって,久里浜式スクリーニングテストなんかも掲載されており,参考資料としてはいいんじゃないかと思う。
そして,これも当然だが,失踪から復帰してアル中になってしまってまた復帰した(こう書くとホントにすげぇな),吾妻ひでおの「失踪日記」(イーストプレス)も外せない。現在,月刊Comicリュウにて,中塚圭骸とのダラダラ対談記事「吾妻ひでおの失踪入門」が連載されているが,この中で中塚が吾妻の失踪はアル中寸前の状態からの遁走で,結果として「治療」になっていたという指摘をしている。これを読んで,なるほど,失踪から戻ってきた後にアル中になってしまったのは,「再飲酒」と呼ぶべきものだったのだなぁと,納得したものである。本書の中でも医者が解説している通り,アル中はHIV同様不治の病で,一度罹患してしまったら,一生アルコールとは縁を切るしか生きる道はない。再飲酒とは「再発」に他ならず,事態は悪化するのみである。
「アルコール問答」に登場する社会科教師は,酒を切らすことができない連続飲酒状態だった吾妻ひでおと違って,昼間は全く普通に生活しており,本人には全く病識がない。しかし夫人は,夜に飲んだ後は迷惑この上なく,しかも休肝日もなく毎日飲んでいるから,これはアル中に他ならないと主張する。両者の言い分を聞いた医者は,教師に対してこういう例えを使ってアル中という病気を解説する(正確な引用ではないので,間違っていたらごめんなさい)。
あなたは連続飲酒状態になったのをアル中と思っている。しかし奥さんは現在でもアル中だと主張される。
こう考えたらどうでしょう。
連続飲酒状態が大阪,全くの平常状態が東京とする。今のあなたは,東京から大阪に向かっている新幹線に乗っている状態なのです。確かに今はまだ小田原かもしれない,熱海かもしれない。しかし,現在の状態を続けていては,確実に大阪に辿り着いてしまいます。程度の差はあれ,治療を始めた方がいいことはお分かりでしょう?
ワシが一番感心した,アル中という病気の説明がこれである。正確なところは本で確認してくださいな。
で,中川前財務大臣だが・・・果たして彼はどの辺にいるのかしらん? 静岡? 掛川? それとも,もう既に米原を越えて京・・・。
2/17(火) 掛川・?
さぶぅ~。一気に寒が戻ってしまった。次週は札幌入りなのだが,このまま寒い地方に行くのはいやだ,もっと暖が欲しいと願う心寒いひとりものなのである。
本日卒研判定会議の後,打ち上げ。会議が長引いてしまったので,途中参加となるもバンバン飲んで(アルコールはビール一杯のみ,その後はソフトドリンク,どっかの財務大臣みたいなったらみっともないじゃん)楽しく(少なくともワシは)散会。卒研生の皆様ご苦労様でした。3年生の皆様,明日以降頑張っていきましょう。
Amazonに掲載された水村美苗「日本語が亡びるとき」の書評が消されたという話(朝日新聞)。公正かどうかという以前に,何でAmazonがそんなことをしたのかがさっぱり分からん。大体,日本語が滅びちゃった方が,出版業界が再編されて巨大メディア企業ばっかりになった英語圏の本を売りやすくなるし,好意的な書評なら売り上げに貢献する筈なのにねぇ。そんなにAmazonが気に食わない内容の本なのか?・・・となれば読んでみたいな。内田先生が誉めてたので気にはなっていたのであるが。・・・はっ,これって手の込んだAmazonの広報戦略なのか?
派遣切り対策の結果まとめ記事が出ていたのでメモ。「自治体の臨時職員募集、都市部で空振り…地方は殺到も」(読売新聞)。都市部はまだ仕事があるってことなのかしらん? 気になったのは最後のこれ。
富山県黒部市では、市民病院の看護助手に採用された3人のうち、19歳の女性が勤務2日目で「思ったよりきつい」と辞めた。兵庫県豊岡市は6人を作業員として採用したが、1人が初日から無断欠勤し、連絡が取れなくなったという。
全員とは言わないが,派遣という立場のまま固定化されてしまう原因の一つが本人の資質にあるというのは確かだろう。適度に上昇の意欲を持たせつつ,過度の贅沢をさせない相互扶助のシステムを作る・・・というのが理想なのは確かだが,妙案浮かばず。湯浅誠がやっているような,生死の境を彷徨っている人間を救うという活動が「底辺救い」とすると,そこから「公的直接扶助なしの社会生活を送る」というレベルまでの間に,肉体的精神的年齢的に耐えられる人々を「底上げ」かつ「転落防止」する,統計的に妥当で持続可能な社会保障システム。理想論とはいえ,そこを目指していかないといかんのではあるが・・・むつかしおすなぁ,ホント。
とりあえず明日もあるので,「アル中」についてぷちっとめれしたら今日は寝ます。
2/16(月) 掛川・晴
朝方はまだ先日の猛烈な春一番の影響か,生暖かい風が吹いていたが,夕方にはすっかり冷たくなっていた。とはいえ,もう真冬のきっつい寒気に非ず。今年の桜は早そうだなぁ。入学式の頃には散っているんじゃないのか?
本日は卒研発表当日。何というか,発表会の雰囲気というものは発表者じゃなくて(少数の)教●の影響がでかいことが判明。今年は大変和やかなものに終始したが昨年は(以下,検閲削除)。
なにはともあれ,ご苦労様でした>4年生 明日の会議で何事もなければ(+単位が揃っていれば)卒業確定でございます。本年度はワシの頑張りも大きかったが。
ふーん,NA-NETのメール転送サービス,ぼちぼち停止を予定しているらしい。継続して使いたい人はT.Koldaさんに連絡をしなければならんと。ワシは早速「まだ使いたいんで,サーバが耐えられるうちは使わせほしいんですけどぉ」というメールを送る。うーん,長年使い続けてきたアドレスだが,ボチボチ変更せねばならんかなぁ。
先週金曜日の最終非常勤講義勤めの後,かねてより気になっていた,浜松市役所坂上の古本屋に立ち寄った。ふーん・・・人文書中心かと思ってたけど,漫画もあるのね。つーことで戦利品↓
パラパラめくっていたら,いや懐かしい懐かしい。失踪前のカッコいい吾妻ひでおのご尊顔が拝めたのは儲けもんだった。しばらくこれでレトロな「SF」を楽しみます。
しかし,店内をぐるり一周して眺めたけど,ワシが嫌いな本というものが一冊もなかったのはさすがだった。いや,逆にワシが嫌う本ばっかり置いてあるというのも一つの見識である。要は,古本屋というもの,ポリシーを持つべきということなんだな。仕入れ時はともかく,自分の店に出すか市に流すかの取捨選択をきっちりやるってことが長く商売を続ける秘訣なんだろう。ワシも引退したら,一日数人程度,客が来るかどうかという小さい古本屋をやってみたいモンである。客が来ても「いらっしゃい」の一言もなく,一瞥して手元の本に視線を戻す無愛想な店主たるワシは,去る者追わず,来るもの拒まず,レジに到達した客とのみ会話を交わすのである。あ~,理想だ~・・・って,実際は結構ハードなお仕事らしいけどね。詳しくは「女子の古本屋」巻末の文を読んでみて下さい。
apjさんのところで議論になっている記事(毎日新聞)。事情はよく分からねど,若い時分に精神不安定になるのはよくあることで,それをイチイチどなり散らすのもどうかと思う。夜中の電話は無視し(ワシなら絶対に出ない),一晩経って落ち着いたところで受けるのがbetterな大人の対応というものである。・・・ま,そんなことができるようになるほどワシは熟れてませんけどね。
相変わらず自分の仕事はdead lock状態ですが,少しでも前に進めたいなーと思う今日この頃であります。
2/11(水・祝) 掛川・晴
アリアドネ,主催者の方のご都合によりML停止とのこと。ワシはすっかりROMになっていたけど,人文系の方々の議論は興味深く読ませて頂いた。インターネット勃興期から親しんできたサービスがなくなるのは寂しいが止むを得まい。ご苦労様でした。
最近はとんと使ってなかったので気が付かなかったが,Winbiffも販売終了とのこと。後継ソフトが出るそうだが,既にThunderbirdに移行しちゃったからなぁ。使うかどうかは微妙です。
あ,今年の数値解析シンポジウム,案内が出たようです。しかし日程がきっつぃ・・・初日のみ,もしくは二日目の午後から参加ってことになりそうだなぁ。あ~,ゆっくり三日間シュポシオンに浸りたいもんです,全く。
おお,佐々木建昭先生が定年かぁ。うーん,そんなお年だとはつゆ知らず,3/14(土)が最終講義だというのだけれど,あいにく当学の卒業式である。終わって駆け付けたら夜ですがな。行けませんごめんなさーいのメールでご勘弁していただく。なにはともあれ,これからもお健やかに。・・・ってワシの方が先にくたばってしまいそうだけどな。
団塊世代の方々が続々定年となるので,これからしばらくは最終講義が続くんだろうなぁ。しかし,無事に定年なんぞ迎えられるのかという不安のある世代としては,ハッピーリタイアされる方を遠目で眺めつつも心中複雑ではあるのだよ。
K君をドつきたおして本日もベンチをやってもらう・・・が,重要なデータを取り忘れていたとかで,この一週間の苦労はパー。ご愁傷さまでした。
Core i7のFreeze問題,K君の奮闘ぶりに同情したTシャチョーのご助言に従って,BIOSからHyperThreadingをOffにしてやってみたら,今のところ問題ないようだ。同時に動かしてみたDefault設定のCore i7マシンは早々にFreezeしてやんの。
どうやらRed Hat Enterpriseの5.3がリリースされたよーで,その中にCore i7対応が謳われているとのこと。あ,これか↓。
Support for Intel Core i7 (Nehalem) processors: This quad-core, hyperthreaded 45nM processor is one of the most significant advances for Intel processor architecture since the Pentium Pro. Red Hat Enterprise Linux 5.3. delivers exceptional performance with the new processor, and also supports features such as the power management and hyperthreading. In internal testing, the Red Hat Engineering Performance Group has measured exceptional gains with the new Nehalem processors, with unaudited results showing gains of 1.7x for commercial applications and gains up to 3.5x for high-performance technical computing applications compared to the previous generation of Intel processors.
そのまま素直に読むと,現状でも特に問題ないけど,とりあえずCore i7用にチューニングして高速にしといたよ~・・・というように読めなくはない。ただ気になるのは下線部のところで・・・これって現状のCentOS(RHEL) 5.2のKernelではトラブる可能性があるってことなのかなぁ? まあ本格的なベンチマークはCentOS 5.3が出てからにしようっと。Kernelだけソースからコンパイルして突っ込む面倒なことは極力したくないもんで・・・ヘタレですまんこってす。
やっとエンジンがかかって原稿二つ,とりかかりだす。明日明後日が勝負ですぅ~。がんばりまーすぅ~,月曜日にはフラフラになって卒研発表に付き合うことになるのかも~。
で,寝ます。