朝方は除いて,雨が降りそうで降らない微妙な高湿度の一日。月曜の講義は本日で終了し,これから順次,他の曜日のも終了,夏休みモードとなっていく。とはいえ,近頃のこの稼業は夏休みを夏休んでは入られない状況になっており,むしろ,全ての講義が終了した後にさまざまなイレギュラー行事が入ってくるのである。つーことで,じっくり休めるのは9月になってから。これがホントの,夏の疲労を取るための,「夏休み」である。
何だか査読依頼が途切れることなく来るなぁ,近頃は。自分の論文も(以下略)。しゃかりきになってやらなくちゃぁいかんのだが。
誤って購入してしまったP5WD2-E Premium。Dual GbEなのにつられて買ってみたら,どちらもMarvell Yukon・・・。ベンチとって見たら,案の定,650Mbps~700Mbpsしか出ない。金返せオラ>ASUS。
しょーがないので,こいつら(2台もあるんじゃ)はなるべく後ろの番号に回すことに。うーん,IntelのGbEチップが乗っかった,3rd Party製のMBはもうないのかしらん・・・今週土曜日にでも秋葉原を探索してこなきゃぁ。実物を見ないと分からんのよねぇ。
3年生のゼミ配属が決まり,本日はその歓迎会。ワシのゼミには大学院に行こうという殊勝な輩は一人もいないのが毎年の特徴。今年もその例に漏れず。うーん,どうしようかなぁ,並列計算をやろうと思っていたんだが。VMwareには付き合ってもらって,その後はWebプログラミングとTeXですかねぇ。まあ,予定通り,Tutorialは改定しますけどさぁ,使える・・・かなぁ。
寝ます。
佐々木俊尚「グーグル Google」文春新書
[ BK1 | Amazon ] ISBN 4-16-660501-1, \760

梅田望夫の「ウェブ進化論」が,すこぅし能天気な楽観的未来を展望(期待?)している感があるのに対し,本書は現実に起きている事象のいい面と悪い面をきちんと包含した記述があり,好感が持てる。著者の名前はしばしばInternet Watchでお見かけしていたが,もともとInternetが関係した事件について興味を持って追いかけていただけあって,単純な楽観論には組せず,常に懐疑的な立場で技術の移り変わりを眺めているという立場を守っている,貴重なジャーナリストである。
本書はGoogleという進化の著しい企業について記述したものだが,梅田が持ち上げるロングテール論の具体例(羽田空港の駐車場ビジネス)を,実地に当事者に取材して取り上げたかと思えば,Google八分(検索結果からの締め出し)が現実にあるということも,悪徳商法マニアックスを例に挙げて示している。
日本に,いや,世界に広がるInternetが1990年代,急速発展してきたのは確かにWIDE的楽観主義の力があったからであるが,さて,ここまで一般に普及してきた昨今,一部の技術者だけが巨大なネットワークを主導できる筈もなく,ボチボチ真剣に社会制度の一部としてInternetを捉えなおす必要が出てきて来ているのではないか。そう考えるのが普通であろう。
その材料として,一番ビビットに「使える」資料が本書である。ちえっ,もっと早く読んでおくんだったワイ。
7/5(木) 掛川・曇後豪雨・所によりテポドン
梅雨末期の豪雨が西日本から東海地方を襲っているようである。日本海にはミサイルまで降ってきたようで,いやはや自然と独裁者の脅威は恐ろしいものである。
先日の営業活動で東京方面に出かけた際に,夏風邪を拾ってきたようで,月曜日は喉がいがらっぽいかな?という程度だったのが,火曜日朝には頭痛と喉の痛みで死にそうになっていた。と言っても,寝ているわけにもいかず,市販の常備薬を飲んで一寝入りしたら少し復活したのでそのまま出勤,予定通り,DCR-SR100のカメラテストをこなすことができた。風邪だろうとなかろうと,喋り方も見掛けも大差ないというのは喜ぶべきことなのかどうか悩む。本日もまだ喉と頭痛が残っているが,大分よろしくなってきた。ワシは呼吸器系統があまり強くないようで,全快しても咳は引き続き残ってしまう傾向がある。まあ今回も同様に,しばらくはゴホゴホし続けるのであろうな。何にせよ,軽い風邪で助かった。そういや,ダーリンも風邪引いたとか書いていたな。東京ではちょっとした流行なのかしらん?
カメラテストの結果,DCR-SR100は,昨年発売のEverio GZ-MG40に比べて動画の美しさ(被写体の,ではない)はダントツで良いが,マイク性能は大差ないことが判明。オプションの外付けマイクをつけても効果なし。マイク性能の向上を期待して大枚はたいたのに,この程度かよ,と打ちひしがれておりまする。もう少しマニュアルを読み込んで試行錯誤をしてみるつもりだが,うーん・・・。
某私情協から送信されてきたメールのsubjectが偏執狂的だったので,ここにメモっておくことにする。
> Subject: 産学官連携サイバーユニバーシティ構想・支援に関するご案内産学官連携サイバーユニバーシティ構想・支援に関するご案内産学官連携サイバーユニバーシティ構想・支援に関するご案内産学官連携サイバーユニバーシティ構想・支援に関するご案内
しつこいぞ。
Excelでちょっとした発見。-7^2が49,-(10-3)^2も49になってしまうのは仕様,なんだろうか? いや,正規分布の確率密度関数を計算しようとして,これに嵌ってしまったのである。マイナス記号と累乗記号の強さと式パーサの問題なんだろうけど,普通,(-7)^2 = 49, -7^2 = -(+7)^2 = -49と解釈すると思うんだが。
豪雨のせいか,涼しい一日だった。夜も同様で,クーラーなしの快適な夜を過ごすことができている。こーゆー時にこそ仕事が進むべきなんだろうが,そーいかないところが人生難しいところ(単にだらけているだけか)。
寝ます。
7/2(日) 掛川・曇
朝方はどんよりしたTypical梅雨の日,出勤して暫くしてから突然の強風が襲ってきたようだが,夕方には久々の青空を覗くことができた。梅雨末期に突入かなぁ。まだ九州地方に集中しているようだが,早く降るもん降らしてすっきりした夏を迎えたいものである。
学生実験で使用していたP4マシンの一台のSATA HDDがぶっ飛んだので,代替のWindows用HDD(8.4GB・・・っていつの時代のHDDなんだか)にVine Linux 3.2を突っ込んで復旧させる。作業時間は1時間ぐらいか。こういう作業は自分で組んだネットワークとシステムだから短時間で終了するんであって,人様にやってもらおうとすると面倒なことになりがちである。そこで金が取れる訳なんだが,実態が分かってしまうと払う気をなくすよな。
学内研究費が満額ついたという連絡を受け,バンザイする。こーれーでー,次年度以降はVMwareを戯れる実験ができるぞぉ。関係者の皆様方,ありがとうございます。
JSIAM年会,スルーするつもりだったのに,突発的なネタ(といっても自分の研究哲学に直結する内容ではある)を思いついてしまい,数時間ほどBrain Stormingする。うーん,思ったよりいいネタだし,今後のワシの進むべき方向が見えてくるに違いない。荒削りだが(いつものことだが),いっちょ喋ってみようかなぁ。ま,今週中に材料を取り揃えてみてどうなるか・・・だな。
金がない・・・ボーナスはたいてHDD Video Cameraを買い,めぼしい新刊を買いまくった結果,すってんてん状態。また来週末には東京行きなんだが,こりゃ日帰り決定だな。
以前いつ掃除機をかけたか不明な我が家はひどい有様になっていたので,本日意を決して掃除する。我がお掃除の神からは掃除機を買い換えろと散々言われているが,何せ吸引力は弱いが丈夫な奴なのでなかなかその気になれない。すってんてん状態でなければ買い替えも検討したのだが,先立つものがないのではどうしようもないのである。おとなしく,流山から十数年以上付き合ってきた赤い旧型掃除機をガーガーかけるのみである。
床に散乱した雑誌やら本やら怪しげな書類やらを片寄せつつの掃除なので時間がかかったが,何とか終了し,人類が生存していけそうなレベルに落ち着いた。ぐっしょり汗でべとべとの体を,加齢臭と共にシャワーで洗い流し,人心地つくことができたのであった。
げげ,Movable Type 3.3はリリースされていたんだ。ちょっとドタバタはあったようだが。あー,間違いなく,SWoPPとOpen Campusが終わるまでは時間が取れないから,それまではお預けであるな。我慢我慢。
寝ます。
鶴田謙二ほか「日本ふるさと沈没」徳間書店
[ BK1 | Amazon ] ISBN 4-19-770132-2, \1200
1973年に一度沈没した日本がこの2006年7月15日に再び沈没するというのである。この未曾有の大惨事を目前にして,世界に冠たる書籍文化を支える大手出版社が手をこまねいているはずもなく,音羽グループ・一ツ橋グループはもちろん,日本より先に沈没しかけている徳間書店までが,日本を代表するカルト漫画家を緊急召集し,アピールを行うに至ったのである。
それが本書だ。
鶴田謙二がカバーイラストを担当した関係上その名前だけが表紙にでかく印刷されているが,それ以外の執筆人が多すぎて載せ切れなかったらしい。これは,日本が保有する全船舶・航空機を動員しても全国民を退避させるには大幅に足りず取り残される国民が多数出る,ということを象徴させているものと思われる。なんて憎らしい演出なのだ。徳間康快亡き後,迷走しまくった出版社とは思えない緻密な営業戦略である。
それはともかく,文字数制限のないこの場所を使い,鶴田以外の執筆陣もここで紹介しておくことにする。
吾妻ひでお,あさりよしとお,唐沢なをき,遠藤浩輝,伊藤伸平,西島大輔,恋緒みなと,米村孝一郎,ひさうちみちお,トニーたけざき,空ヲ,いしいひさいち,寺田克也,TONO,宮尾岳,安永航一郎,ヒロモト森一,幸田朋弘,ロマのフ比嘉,とり・みき(敬称略)
これだけの豪華ラインナップを取り揃えて,自身の出身地がどのような沈没の有様を呈するのかをシミュレーションさせようという壮大な試みが今,開始されたのである。ワシは書店で本書が大量に平積みされているのを発見し,感動を抑えきれず,残り少ないSUICAをはたいてレジに直行したのであった。
読了したワシが満足したことはいうまでもない。しかし,部分的には不満が残る。一番問題なのは恋緒みなとが執筆した名古屋沈没編である。
今や名古屋といえば,日本の製造業の中心地である。総売上高21兆円,純利益1兆円を誇るトヨタ自動車が本社を構える地域の沈没を描く重責を与えられたにもかかわらず,トヨタのトの字すら出てこないのはどういうわけだ。なぜ「トヨタ沈没」ではなく,「赤味噌沈没!?」なのだ。名古屋人の赤味噌志向は日本の七不思議の一つに数えられるものであるが,トヨタを差し置いて赤味噌を取り上げるとは,お好み焼きの焼き方一つで殺人が起こる大阪人並みの非合理精神である。瀕死の徳間が健気にも編んだ本書という大舞台で,このような重大なミステイクが発生したことは万死に値する。
徳間書店はこの責任をどのように考えているのか,ワシとしては猛省を促したい・・・のだが,実は既に多数の読者から同様の非難が寄せられたと見え,「日本ふるさと沈没 Vol.2」の代わりに,伝説の漫画雑誌「リュウ」が2006年9月19日に復活させるという知らせが本書に挟み込まれていた。今頃「リュウ」というブランドに頼るぐらいなら,ワンマン社長の暴走を食い止めて「キャプテン」を続けていればよかったものを・・・と今更ながら嘆息してしまうのだが,何にせよ,この知らせは喜ばしい。
願わくば,日本沈没前に発行してほしかったが,贅沢は言うまい。せいぜい沈んだ後にじっくり楽しませていただこうではないか。
なお,本レビューに関しての論理的情緒的短絡的常識的なご意見は黙って消去させていただくものとする。
