12/4(木) 掛川・晴

 本格的な冬に突入しつつあるようだ。それでも平年より気温は高めに推移しており,ただでさえ暖かいここ遠州の地では,日中は上着が不要である。
 昨日はPthreadをP4 2.8CGHzマシンで初めて使ってみた。2 thread生成して実正方行列の積を計算する単純なプログラムなのだが,やってみると案外面倒である。それでもshared memoryなので,MPIで並列行列積をcodingするよりも楽に完成した。しかしみんなよくもまあ,こんなシチ面倒な手続きをするもんだ。やれやれとベンチマークを取ってみると,おおっーと感動する結果になっている。特に
,cacheコントロールなんぞを全く考慮していないBNCpackを使っていると,行列を分割しヒット率を上げる効果も加わって,計算時間が激減する。昨夜はこれを知って,深夜の実験室にてFedora Core 1に思わずほおずりをしてしまった。いやぁ,SMT万歳である。どーせしばらくはSMPマシンなんぞとは縁遠いままだろうが,このお安い(何せ\10万未満)P4 with HTでSMPを疑似体験して楽しむことにする。・・・しかし,プログラミングが面倒になるなあ・・・。
 何か参考になる資料はないかとGoogle様を漁っていたら,こーゆーPDFファイルがあった。プログラミングの詳細は不明だが,行列積のサンプルがある。
 で,忘れない内に書いておくが,pthreads for Win32ってのがあるのね。これもまたRedhatのご助力を得ているprojectのようである。イチイチWindows環境用にMT部分を書き直すのも面倒なことこの上ないので,うまく行けばソースレベルの互換性は保てる・・・かしらん?

12/3(水) 掛川・?

 昨日は産学官連携フォーラムに出席。今年が初めてだったのだが,昨年よりも盛況だったようである。場所を移したのが吉と出たか。とある企業の方は,研究内容を紹介するパネルの数が少ないと言っていた。うーん,まあ,確かに。
 わしのパネルはモノクロレーザープリンタで打ち出したものだったが,周囲は全員カラー印刷。こうなったら暫くはカラーと縁遠いままでいようと開き直る。
 ぼーっとしている間に,企業との共同研究の話が出ている。果てさて,どうなりますことやら。そーゆーおゼゼの絡む仕事とは無縁で生きてきたからなあ。あまり期待しないで待っていましょうか。
 12月に入って,このWebへのアクセスは平均130人/day程度で推移している。まあまあというところか。次年度は非常勤の仕事もなくなりそうで,一番アクセス数の多い数値計算テキストを何とかせにゃいかんかなぁ,とぼんやり考える。大師匠に見せるためのサンプルとして,ちょこっと書き出しているが,やってみると難しい。何せ,テキストのフォーマットを根本から変えようとしているからなあ。大師匠のリクエストだし,何とか答えるべく努力はしてみよう。
 昨年の日記と比べてみると,ずいぶんと真面目になっている(笑)。落ち着いたっつーか,いいたいことをストレートに書かなくなったっつーか,つまりは順調に長いものに巻かれているのである。よきかな。昨年購入した自宅プリンタも活躍しているし,前に書いた通り,今年はPC関係の買い物の予定はない。Iraqでは外交官がテロの標的になったが,国内で引きこもっているわしの日常は,平和に過ぎて行きそうである。そんな師走。

12/1(月) 掛川・曇

 あーもー師走だー。教師でなくても社会人なら走り回る最後の月。頑張りましょう。しかし,その出鼻をくじく,ドンヨリ日より。気温も一向に安定しないし,調子が狂ってしまいそう。
 アリアドネMLから,「日本社会心理学会第44回大会ワークショップ 電子コミュニティの歴史的変遷と社会心理学-日本型blogは匿名掲示板?それともWeb日記?-」(長いなぁ)の資料が公開されているという情報が寄せられる。年表が結構役立ちそう。2chの議論が盛り上がるシステムの分析などもある。資料よか,直接講演を聴きたかったな。
 今日から地上波デジタル放送開始。まだ大阪・名古屋・東京の3大都市圏のみだが,いずれは全国に波及するようである。そうなると,視聴率の意味合いも変わってくるのかしらねぇ。

片岡義男「ホームタウン東京」ちくま文庫

[ BK1 | Amazon ] ISBN 4-480-03909-0, \840
 目次はない。前書きもない。見開き2ページにそれぞれ「東京」マイナス「生物」を写したカラー写真が1枚ずつ掲載されていて,その写真を説明してくれるマニュアル代わりの600字程度の文章がセットになっている。それだけだ。最後に,これも長くはない「あとがき」があって,本書全体に通じるニュアンスを伝えてくれている。
 従って,本書は写真メインの文庫本ということになる。しかしその写真は,東京を良く見知ったわしには何の感慨も催さない。恐らく,高度成長以降に生まれた世代なら,わしと同様だろう。東京を明瞭に感じさせる写真は皆無である。ここに示されたものは,現代日本の都市にはごくありふれたものでしかない。
 ではその写真は乾いているのか? 違う。 ではウェットなのか? ベタベタではないが,そこに写っている人工物を介して,東京に生きる人間の湿り気は,少し,感じる。 突き放しているのか? 違う。文章はその写真を正確に述べている。
 述べている? そう,explainではなくてdescribe。よって,本書に文章は不要なのだ。片岡義男は,不要な文を写真に付属して200ページちょっとの文庫本を編んだのである。著者の「ホームタウン」をdescribeするためだけに。
 版元の筑摩書房を「不要不急の出版社」と言ったのは誰だったろうか。本書によってその「名声」はまた不動のものとなり,自社ビルを保持するまでになった。そんな不要不急の出版社を,そしてそこに作品と提供している片岡義男を経済的に成り立たせている,デフレ不況の現代日本に,そしてその中心都市・東京に,これからもよろしくお願い申し上げます。

11/27(木) 掛川・?

 cs-pccluster2の部材発注はボチボチ完了しつつある。CPU, MotherBoard, SATA HDD, DVD-ROM Driveの一括注文となるので,相見積もりが必要な価格になる。A, B, Cという三つのPCパーツショップに見積もりを依頼して比較,ものすごーく差が付いたので,あっさりA社に発注することが決定する。法人掛け売りだと値引きをしてくれたり(わずかだが),ショップに並んでいる価格をそのまま提示するところもある。しかし,どこも営業の対応があまり丁寧でないのは一緒であった。まあ事前に「相見積もりなので,実際に発注するかどうかは不明」と言ってあったのが悪かったのかもしれないが,それよりも先方の人手が全く足りないように見受けられる。発注が決まったA社は,返信FAXを送るのを忘れ,ほぼ一週間待たされることになった。高々数十万の買い物だから,舐められたのかしらん?
 CPUをP4 3C Gから2.8C Gへスペックダウンしたら,予算がちょっと浮いた。部材が届けば組み立て作業に掛かる訳だが,ブチ壊れる可能性もあるので,余裕があるのは精神的に重要である。
 毎年,ボーナス時期には自宅のPCを更新していたが,今年はなし。P4にしたところで,アプリの動作が劇的に良くなる訳でなし,何よりセットアップ作業が面倒で仕方がない。現状のCeleron 1G+RAID 1マシンで十分である。小金があるのでNote PCも考えたが,喫緊に必要な訳ではない。メガネと車検に消えることになりそうである。
 もう11月もおしまい。DKA法は本格的になりつつある。Aberthの原論文も送って頂いたので(N大Bさん,どーもですぅ),あとは計算するだけである(これが大変なのだが)。SACSISの締め切りも間近だし,ガンガン行きましょー。つーことでまた日記の更新がまばらになることをあらかじめ宣言しておく。煮詰まったら,逆に長文が増えるかも。