研究集会開催における反省点

 ここでも何度か報告している通り,先日研究集会の幹事となっていろいろお世話した訳だが,反省すべき点がいくつかあるので,忘れないうちに書き付けておく。

  1. 宿泊予約のとりまとめは気を遣うので,なるべく避けた方が良い。宿泊費が事前に聞いていた額と微妙に違っていたり,朝食代込みの価格かどうか確認し忘れたりという程度ならまだ言い訳も出来るが,宿泊者の漏れとか宿泊日程のズレが発生したりすると目も当てられない。これが心配で最終日までドキドキものだった。次回からはやらない方向で。支払いはチェックイン時に直接ホテルにしてもらうようにしたのは正解だった。
  2. 「最寄り駅から徒歩20分」という記述にチェックが入った。実際歩いてみたら30分以上かかったということらしい。今度からは「30歳以下の方は徒歩20分,それ以外の方は30分~無限大」と修正しておこう。
  3. お茶とお茶菓子のサービスが伝統として継承されていたので,今回もコーヒー・お茶に加えてうなぎパイを並べておいたのだが,人数の割りには消費が早く,買い置き分が二日目にはなくなりかけた。神さん推薦せんべいもあられもキレイになくなった。次回このサービスをしないと明言したら参加者がどの程度減るのか,興味深い。うなぎパイの人気ぶりは伊達ではないことも再確認。
  4. 懇親会は最初と最後に司会らしい事をしただけで,ずーっと放置プレイだった。もう少し参加者から挨拶をお願いするとかした方が良かったのかどうか。少なくともカラオケなどのバカ騒ぎを好む人種ではないので,盛り上げ方に悩む。つーか,盛り上げるべきものなのかも悩み中。
  5. インターネットサービス,モバイル環境がこれだけ普及した今でもすべきなのかどうか。一応Wi-Fiは提供したのだが,前回(ウチではなく別の大学)同様,小生御大のマシンだけが接続できなかった。きっと何かの呪(以下検閲削除)。
  6. 就職も決まって卒研発表も終わった4年生二人にお手伝いバイトをお願いしたのだが,これが精神衛生上大変よろしく,肉体的にも楽させて貰った。誰かがそばにいるといないのでは大分違うものである。人間孤独はいかんよな。
  7. 次回は三島親父の定年退官年度に開催となるようだが,何か趣向を用意すべきかどうか。パイ投げとか丑の刻参り等,何か晴れやかなイベントとなるいい案があったら教えて頂きたいものである。

 何にしろ,こういう行事ってのはアカデミックメンバーとしての責務であるから,皆一度は経験しておくと良い。責任を背負ってこそ見えてくるものがある(エラソー)。
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日本語コミュニティ学会の死に際

 御大層なタイトルであるが,実際そう感じているのだから仕方ない。
 日本語を使った学会コミュニティはそろそろ死に時なのである。
 ことは日本応用数理学会2011年度年会の講演を申し込んだことに発する。あとでページが消えたら証拠がなくなるので,2011年8月8日に取得したページのイメージファイルをアップしておく→表示
 予稿原稿の提出がカメラレディの紙媒体から,PDFファイルに変わってからもう5年以上になるはずである。毎回似たような注意事項が出るのが常であるが,今回はやたらにめんどくさい。引用しておくと
2011-08-08_224850.png
ってなもんである。
 「手抜き」
という言葉が脳裏に浮かんだのはワシの邪悪な心の作用であろうか?
 そもそも数百件もの講演予稿をメールで受け取るというのが尋常でない。いちいち手作業でフォント埋め込み具合をチェックするという労力をかけても,あくまで
 1MB以上のメールを受け取れない同志社大学のメールサーバ
を使うという根性はなかなか見上げたものである。同志社大学のメールサーバがショボイとか回線が細いとか,そんなことは同志社大学の責任ではない。関関同立の一角をなす巨大大学のくせにICT投資がケチ臭いなぁとは思うが,それはそれで大学の経営方針なのだから文句を言う筋合いではない。
 少しまともな学会ならば,フォント埋め込みもチェックするシステムも組み込んだWebサービスを利用するのが普通である。それをせずにあくまで貴重な研究者の研究時間を削ってもボランティアベースの手作業で,しかも大学内のタダメールシステムに乗っかる形で膨大な時間を費やす事務処理を済ませようということは
 日本応用数理学会に金がない
ということを意味している。
 大体,数年前に,日本応用数理学会年会の予稿集が文字化けだらけの読めた代物ではないものになってしまったのがトラウマになり,こんな注意書きがあったりするのが超怪しい。まともな印刷屋なら,文字化けだらけになった時点で顧客に一言注意を促すだろう。それをしない糞印刷屋に発注したこともさることながら,今回の注意書きの
2011-08-08_233744.png
なんてところを見る限り,どうやら現在もその糞印刷屋に発注せざるを得ない,ということが推察されるのだ。どう転んでもこれは
 金がないのでまともな印刷屋に発注できずにいる
としか思えないではないか。
 で,案の定,ワシの原稿もPS Type3のフォントが埋め込まれずに使っているとかで,注意を受けた。何度目かのやりとりの後,めんどくさくなって,元原稿は自分のサイトに上げて,URLだけ記したjsiam11.pdfを乗っけるようにお願いして,この一件は落着したのである。フォント埋め込みも完璧,先方が提示したWordフォーマットを利用しているから書式も問題が無い。何より,原稿を当日までいくらでも手直しできるし言うことナシ。最初からこうすれば良かったのである。先方からは,フリーフォントを使っても良ければコンパイルし直してもいいと言ってきたのであるが,最新のIPAフォントなら兎も角,さざなみフォントなんぞ使われた日には舌かんで死にたくなる。元もPDFのままでは文字化けするかもしれないと言われているから,それならいっそURLだけの方がマシである。講演当日は紙媒体も持って行く予定だしね。
 ・・・とまぁ,半ばやけくそのような決着を見たのであるが,いつもならDistillerを通して完璧な埋め込み原稿を作るところなんだが,Acrobatのバージョンが古いままで,インストールし直しもめんどくさくてほったらかしにしていたのである。でまぁ今回はリンクだけを印刷してもらうことにしたのであるが,結構この問題は色々と奥が深い原因がからみあって起きていることに気がついた。
原因1・・・日本語コミュニティ学会には金がない
 まともな学者なら外国の雑誌に投稿するのが普通である。国内でも英文が普通。日本応用数理学会でもJ-STAGEを使って速報版の電子雑誌を出している。で,まともな学者ほど日本語で論文は書かない→投稿が減る→論文の質が落ちる→購読者が減る→ますます論文投稿が減る・・・という悪循環に陥っているのが昨今の日本語コミュティ学会の悩みなのである。解決策はない。せいぜい小所帯の学会を統合して事務処理費用だけでも圧縮する他ない。
原因2・・・主要ソフトの日本語サポートの手薄化
 AdobeにしろTeXにしろWordにしろ,商売を考えれば,日本語のサポートを手厚くするよりは中国語にシフトした方がよほど儲かるし,中国語サポートの「副産物」程度で日本語のサポートは一応可能になる(品質は二の次)。TeXにしたところで,日本で頑張ってコントリビュートしている方はごくわずか。万が一,TeXユーザの集いにテロリストが乱入したら,日本語TeXの文化は完全に死滅するであろう。
原因3・・・日本語コミュニティ維持のインセンティブ希薄化
 原因1と同根。そもそも日本語ローカルの研究発表をサポートするインセンティブは働かなくなっている。手抜きしたくなるのも無理ないのである。
 つーことで,日本応用数理学会は「死に際」の醜態をさらし続けるよりは,さっさとSIAMの日本支部に鞍替えした方がいいような気がするのである。
 蛇足ながら,「手抜き手抜きというならお前が事務担当ならどうする?」と迫られたら,次のような予稿受付システムにする。
1.糞印刷屋でもサポート可能な標準的なPDF表示環境を提示し(例えば「Windows 7 + Acrobat Reader 10.1.0」とか),この環境で表示できるかどうかを投稿者に確認してもらう。
2.上記が満たされていないPDF原稿が文字化けする可能性を断っておき,印刷は強行する。文字化けの責任は著者に取らせる。いちいちチェックなんかしない。
 あるいは,最初からWeb上への掲載のみにする,とか,やりようは何とでもある。受付もWebサービスか,Gmailアカウントを取得するとか,経費削減の方法は色々考えられるはずである。・・・といっても引き受ける気は毛頭無いけど。

何故代数学は難しいのか?—「代数系」とは?

 今書いているテキストの一部抜粋。ん~,今週中に上がるかしら?

 前書きにも書いた通り,「代数系」を土台とする現代の代数学は,初学者には取っつきづらい学問である。数学自体,忌避する人達が多い学問であるが,高校までは理系(国際的には認知されていない不思議な学問分類)に在籍し,数学大好きを公言していた学生が,大学入学後に学ぶ代数学となると,途端に戸惑ってしまう,という光景はそこかしこで見られる。
 それは多分,「ルール」が大学以前の高校数学,とりわけ微分積分に代表される解析学のそれと全然異なっている(と感じられる)からであろう。トランプを使って7並べしかやったことのない人が,突然「トランプを使っていろんなゲームができるよ」と言われ,無理矢理ブリッジやポーカーやブラックジャックを教えられるようなものであろう。
 トランプの例えで言うと,代数系を扱う「代数学」とは,トランプのゲームのルールの多様さを知り,その中に共通の法則を学ぶ学問,ということになる。その延長上で,実はトランプを使わなくても,麻雀牌や花札でもゲームはできる,という「メタ(meta)」な視点を得ることができるようになるのである。具体的な計算方法のルールを覚えて積み重ねていく解析学が水平的な視点の学問であるとすれば,代数学は水平視点の知識をベースに,より抽象的な「上から目線」,すなわちメタな方向へと進んでいく学問,ということになる。
 この講義では代数学のベースとなる「代数系」というものだけを抜き出して,その中から親しみやすい題材のみを扱う。トランプというゲームの素材に,ゲームのルールを適用することで新たなゲームが誕生するように,代数系は「集合」という素材をベースに,集合の要素を組み合わせて新たな要素を生成する「演算」というルールを組み合わせて出来上がった「体系(system)」なのである。

第129回HPC研究会「中止」/宿泊代金等返金手続きについて

 SWoPP MLが止まっているようなので,ここに主査・幹事からの連絡事項を転載しておきます。関係各位には個別に連絡をしてあげて下さい。
※_atmark_ -> @に置換
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From – Sun Mar 13 22:41:13 2011
Message-ID:
From: =?ISO-2022-JP?B?U0lHSFBDIEthbmpp?=
Subject: HPC 研究会発表会≪中止≫のご連絡
Date: Sun, 13 Mar 2011 19:40:10 +0900
HPC 研究会にご登録のみなさま
主査の須田です.
3 月 11 日に発生しました地震に関連しまして,大きな被害が発生し,原子力発電所
の問題,交通の遮断,計画停電説など,さまざまな社会的問題が発生しております.
このため,3 月 15 日~16 日に予定しておりました第 129 会 HPC 研究会発表会は
中止とすることに決定いたしました.
宿泊をお申込みだったみなさまには,幹事の片桐孝洋先生より別途ご連絡があります.
なお,HPC 研究会の連絡に広く用いられてきました SWoPP メーリングリスト,また
HPC 研究会ウェブページが,いずれも現在機能しておりません.学生さんなど,研究会
登録されていない方々へのご連絡をよろしくお願いいたします.
また,HPC 幹事メーリングリストも機能しておりません.お問い合わせは
主査:須田 reiji_atmark_is.s.u-tokyo.ac.jp, reijisuda_atmark_gmail.com
担当幹事:片桐 katagiri_atmark_kata-lab.itc.u-tokyo.ac.jp
に直接ご連絡くださいますよう,お願いいたします.別日程で発表会をするかどうか
など,これから検討してまいります.
須田礼仁
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 宿泊予約,弁当代の返金手続きについては下記参照。
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From: “KATAGIRI, Takahiro”
To: “Takahiro Katagiri”
Subject: 【重要・確認】HPC129の返金について
Date: Sun, 13 Mar 2011 22:24:57 +0900
HPC129に宿泊・弁当予約された方
幹事の片桐です。
HPC129の返金方法についてお知らせします。
わたくしの口座経由での返金になります。以下の手順で返金予定です。
なお現在、ホテル側からの返金がなされていませんので、
ホテル側からの返金確認後に本業務を開始します。
また、明日以降の東京電力の定期停電措置により、
関東地区のインターネットの不定期な切断が
予想されます。処理が円滑に進まない可能性があります。
あらかじめご承知ください。
本件を、日本語がわからない外国人学生がいる研究室は、
教員等の方において、十分にご周知をお願いします。
ーーーーー
1.申し込み代表者の方は、
 以下の情報を katagiri_atmark_kata-lab.itc.u-tokyo.ac.jp に、
電子メールでお送りください。
 メールの件名:HPC129返金請求
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 お名前(ふりがな):
 ご所属:
 振り込み済み金額の合計:円
 銀行名:
 支店名;
 普通口座等の種類:普通
 口座番号:
 口座名義(カタカナ):
————–
2.指定口座に金額を振り込みます。
  名義:カタギリタカヒロ
3.口座に入金されたことの確認をお願いします。
4.再度片桐までメールをください。
  なお、以下の件名をつけてください。 
  件名:HPC129返金確認
ーーーーー
以上、よろしくお願いします。
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IS03 First Impression

 つーことで,IS03を11/26(金)に掛川のauショップで購入したのである。
is03_android_browse_yahoo.jpg
 金曜日はインストールされているデフォルトアプリ(Twitter,Gmail,ブラウザ(Mobile Safari))でいろいろ遊び,土曜日にあれこれアプリケーションをインストールしたり,デスクトップをカスタマイズしていたのだが,まるっきりPCの使い勝手と変わらない(つか,Linux on PCだもんな,Androidって)ので拍子抜けしてしまった。未知のインターフェースだったので期待が大きすぎたってのが正直なところ。ま,既存の技術の上に成立している昨今のICT,例外はないってことだな。
 で,現時点で気が付いたことを書きつけておく。
1.ブラウザがGoogle Chromeではなく”Mobile Safari”となっていること
 3G回線経由でアクセスしたときのログを以下に張り付けておく。

kd111237147254.au-net.ne.jp – – [28/Nov/2010:23:17:48 +0900] “GET / HTTP/1.1” 200 8038 “-” “Mozilla/5.0 (Linux; U; Android 2.1-update1; ja-jp; IS03 Build/SB060) AppleWebKit/530.17 (KHTML, like Gecko) Version/4.0 Mobile Safari/530.17”
kd111237147254.au-net.ne.jp – – [28/Nov/2010:23:18:09 +0900] “GET /weblog/ HTTP/1.1” 200 83341 “http://na-inet.jp/” “Mozilla/5.0 (Linux; U; Android 2.1-update1; ja-jp; IS03 Build/SB060) AppleWebKit/530.17 (KHTML, like Gecko) Version/4.0 Mobile Safari/530.17”

 まぁ,ChromeだってAppleWebkitを使っているから同じっちゃ同じなんだけど,ネーミングでライバルのiPhoneを作っているAppleのブラウザ名を使うとは思わなんだ。コの業界,いろいろ複雑だよねぇ。
2.3G回線でもWiFiでもあまり体感速度が変わらない
 まぁ,Speedtestとかで厳密に速度チェックすると違いが明確になるかもしれないが,フツーにブラウザを使っている限りは動画でも静止画でも表示速度に変化があるようには思えない。回線速度より,本体のCPUの速度がボトルネックになっている感じ。
3.小さい画面でも文字が読みやすい
 モリサワフォントがデフォルトなのだが,思いのほか明瞭に文字が読める。フルブラウザしか対応していないデカ目のページでも少し拡大すれば,この小さい画面でも問題なく文章が読み取れる。ディスプレイの性能が良い(さすがシャープ!)ことも手伝っているのだろう。ともかく,ガラケー捨ててよかったと思えるほどである。
4.Googleの音声入力機能を人前で使うのは恥ずかしい
 電話するより,キーワード入力のために単語を喋ることがこんなに恥ずかしいとは・・・。風の強い日とか,州がざわついている環境だと誤入力が頻発するのが難点だが,そこそこ使える。でも,本体を横にすればQWERTYキーボードが現れるので,こっちで入力した方が早かったりするんだけどね。でも結構ちゃんと単語に変換してくれるのはさすが。
5.Note PC代わりに使える機能が豊富
 頑張れば,CPUやマシンリソースを大量に使わない仕事はIS03でこなせそうである。ワシの場合,少なくともQWERTYキーボードが使えるなら,Twitterは言うに及ばず,少し長めのメールやこのBlog更新ぐらいは難なくできそうだ。・・・もっとも,長時間やっていると肩こりしそうになるが。
6.電車移動中もフル機能が使える(ことが多い)
 e-mobileだと結構切れまくってしまうのだが,IS03だとトンネル以外では大概大丈夫そうだ。しばらくは本も持たずに長距離移動しても,気が向いたら青空文庫眺めたり,クリック猿と化して時間を過ごすことも可能だろう。面白いガジェットである。
 ・・・っつーことで,当分は遊べそうなこのIS03,バッテリ消費も,連続使用しなければ,そんなにすぐなくなることはない。この筐体の大きさでバッテリもガラケー並みの面積なので,まぁ,結構健闘しているんでないかい?