9/14(月) 駿府・晴

 朝晩は25℃を下回る気温となり,日中は暑いが,空気から湿気が抜けて爽やかな秋風を感じるようになってきた。これからの台風シーズンが思いやられるが,猛暑日を今後は経験せずに済むかと思うと一安心である。

 大師匠が先週逝去され,本来ならイの一番に駆けつけてご葬儀の手伝いなどすべきところ,このコロナ禍の中,東京へ出かけることも憚れる上に,一度出かけてしまうと家族にまで迷惑が及ぶので,不詳の弟子ということでご勘弁願うことに。代わりに香典だけでも兄弟子に届けてもらおうとう現金書留で送ったら日曜日に返送されて大慌て。電話番号が同じだったので住所も変わってないかと思ったら引っ越しされてたとのこと。今度はご遺族の住所をきちんとうかがって本日再送,明日には届くかなぁとは思うが,誠に間抜けは話である。あの世で大師匠が「あらあら」とほくそ笑んでいるさまが見えるようである。とまれ,ほぼ100年間の人生お疲れさまでした。思い出話はまだ改めてここにでも書きつけることにする。

往生際の悪い本日の朝顔一輪

 プランターの朝顔,全滅かと思いきや,後からヒョロヒョロ伸びてきた輩がしぶとく生き残り,数日ごとに花を咲かせ続けている。ぐんぐん伸びて四方八方に弦を這い回しまくった先人はとっくに枯れて種を残しているのだが,後塵を拝した輩はその枯れたツルの上にはい回って今頃活躍を始めるという大器晩成タイプ。まぁ長く楽しめるのは良いことなので,全ての朝顔が枯れ切るまで付き合うことにするか。

 さて,Python本は一段落したし(校閲はゆっくりでいいですよーと言っておく),二本目の査読は〆切日にぎりぎり間に合わせたし,Springerの冊子に掲載予定の論文の校閲も終わったし,現在気が抜けている有様。次年度以降のPython実習計画なぞをひねくり回しつつ,SIMD命令の勉強を今更ながらしている所である。参考になるかなと今頃Pythonのテキストを買ってきてパラパラめくっているのだが,やっぱり望洋先生のが一番しっくりくるかなぁ。感想はまた後程まとめてここに書きつけることにしよう。

 さて新首相が誕生間近,えっマジかってなモンだが,だからって今の日の本が劇的に変わる訳じゃなし,そもそも国民が見たいものしか見ていないっていう有様だから・・・という宮台真司の皮肉な論説が一番しっくりくる現状,予防的ワクチンがしっかり機能してコロナ禍が終わるまではまぁ世の中ひっくり返るようなことは起こりそうもないな。いいんだか悪いんだか。

 さて,明日からまたゆるゆると頑張ります。そーいや,ワシが大師匠と初対面したのは還暦過ぎだったよなぁ・・・それに引き換えワシは50過ぎにしてへばってたりして,元気さが違うわなぁと反省しております。

8/30(日) 駿府・晴

 

ミュシャミュシャしてたのでムシャムシャ堪能した「みんなのミュシャ」展

 怒涛の如き8月も終わりになろうとしている。夏休み中の宿題は,宿便の如く付き纏っていた50ページ以上の論文査読完了,Python数値計算入門(仮)の懸案の部分の全面書き直しを経て一応の完成となり,残りは一番大事な3倍精度計算の最適化だが,これはまだまだ先になりそう。ベンチマーク用の計算機環境としては第10世代のCore i9 10900Xの組み立てとEPYCの発注は終わったので環境だけは整えた。後期は計算に勤しむことになりそうである。GPUは若いモンに任せたワイ。

 ということで,コロナ禍の最中ではあるけれど,ミュシャ展に出かけたり,オンライン有料配信を楽しんだりして,それなりに忙しくも楽しい日々を送れている。コロナウイルスについても,感染状況が落ち着いてきたので,小中高に続いて大学でも全国的に対面講義を緩々とスタートさせていくことになりそうだ。当然,感染者が入って大騒ぎになるということは今後も続くだろうが,学内の防止策が正しければクラスターの発生は防げるわけで,水際対策と両輪で進めていくほかないだろう。はてさてどうなりますことやら。

 コミティア存続クラウドファンディング,開始されたので五千円振り込み。予定額を思いっきりオーバーして寄付が集まっているようで何よりである。

 コロナ禍でオンラインでファンディングやら配信やらが行われているが,吉田豪さんが指摘するように,今まで積み上げた評判や人気によってどのぐらいの支援が行われるか,集客があるかが一目瞭然となっている。コミティアの活動がどれほど支持されているかが解ろうというものだが,翻って自分はどうかと考えると忸怩たるものがあるな。まぁ人格的に尊敬されようと努力した覚えは一度もないので当然ではあるんだけど,色々な動きを見ていると自身を客観視できていないなという情けない事例がチラホラあるので,周囲の支援を期待できないワシみたいは向きは自力で頑張る他ないと思い知った次第。何にしろ,有効なワクチン摂取ができて,コロナウイルス感染状況が落ち着いたら,体力が続く限りビッグサイトをウロウロしたいものである。

 長く続いた安倍政権が9月には終了する見通しとなった。病気については退任後にゆっくり静養して下さいという他なく,お疲れ様でしたと申し上げたい。誰がやっても大変なトップ職,3度の国政選挙は敵失もあって大勝,経済政策も日銀におんぶに抱っこでリフレ策が功を奏して株価はコロナショックを挟んでも2万円の大台をキープ,これで公文書改竄や検事総長人事や桜を見る会に怪しげな人物多数招待みたいな下らないスキャンダルがなければ完璧だったが,政治の世界は歴史を振り返っても光と影がセットになっているもので,長続きしたこと自体は素直に褒めておきたい。毀誉褒貶あることが名宰相条件であるからして,その一員になったことは間違いなかろう。
 にしても,経済政策に関しては「三本目の矢」がとうとう放たれなかった,というより矢の構想すらまとめられなかったことは残念だし,今後の日本の衰退ぶりを考えると,今後の長期停滞っぷりを確定したと後世言われそうである。ICTのうち,ビジネスになりそうな所は米中にガッチリ押さえられ,日本政府のデータもAWSに吸い上げられるということを思うと,もう政府や所属する組織・企業にはせいぜい必要最小限度の「お付き合い」に留めておき,個人ができる範囲で面白いところを掘り起こして楽しみつつも生活基盤を積み上げていくしかないんだろうなぁ。

 さて,次週からは心機一転,やり残しの課題に取り組みつつ,後期講義の準備をしないと。だいぶPythonには慣れたので,面白そうな応用事例をチマチマ積み上げていくこととしよう。でないと定年までに単なる昔話しかできないロートル化するしかないからな。

 ではラーメン食べに行ってきます。

8/2(日) 晴後曇・駿府

 ふひ〜,何とか7月最終週,怒涛の如く押し寄せてくる書類作成(本来業務でないものも含む),研究発表講演@Zoom,最終対面授業,最終卒研ゼミが終わって気が抜けている。あとはPython本の手直しをチマチマ,1日1スクリプトを基本に地道に手直ししていくことに傾注しつつ,夏休みの宿題としての3倍精度演算のSIMD化手法を考えていかねばの娘。手がかりはありそうなので,頭使って考えないとなぁ。あ,今週末までに講演予稿を上げねばの息子。讃岐うどんの如く伸ばしに伸ばした査読レポートも書かねばの従兄弟。結構やり残しがあったりする。まだまだ「夏をあきらめて」とはいかないなぁ。

 先日は山下達郎のオンラインコンサートをApple TV 4Kで楽しんだ。我が家のTVはハイビジョン止まりなので無駄なスペックではあるが,その分余裕があるのか一度も途切れることなく過去のコンサート映像集を楽しむことができた。

出待ち状態の山下達郎オンラインコンサート@Music/Slash

 それに引き換え,本日見た三谷幸喜の新作劇「大地」の配信では,埋め込み動画をApple TVに飛ばすことができず,あれこれ試行錯誤しているうちに冒頭数分を見逃す羽目に陥った。結局,MacBook Airの全画面表示で約3時間の公演を観劇することになった。後で気がついたが,全画面のAirPlayミラーリングなら可能だったかもしれない。何にしろ,eplusのお試し動画では問題なく埋め込み動画を直接Apple TVに飛ばせたので,何かしらの制限をかけるのであれば,視聴環境もその制限をかけておいていただきたいものである。

これを全画面表示して観劇することに


 公演そのものは豪華な役者陣の演技を堪能でき,特に終盤のドタバタ喜劇幕や,クライマックスの主演・大泉洋の叫びと嘆きには圧倒され,満足できた。三谷幸喜の群像劇にありがちの複雑な伏線はほとんどなく,収容所という制限付きの環境に置かれた「演劇人の業」と「才能という宿命」という二つに絞ったテーマを重厚に見せてくれた作品であった。次こそは大画面で見てやろうと待ちかねている。コロナ禍終了後にオンライン配信をしてくれればの話ではあるが。

 次のApple TV活躍の場は古舘伊知郎のトーキングブルース であるらしい。山下達郎以外は全て神さんの趣味で有り,ワシは専属セバスチャンとして奉仕するほかないのである。まぁ面白いからいいけど。今週はもう少しマメにここを更新したいけれど,最近はPHPのバージョンを上げてくれとWordPressがうるさいのである。

PHP 7.0ではもうダメと言うことらしい

 CentOS6の環境でこれ以上PHPのバージョンが上げられず,WebArenaのクソトラブルが短時間で3回も起き腐ったので,全面的にさくらインターネットに移行してやろうかという画策もしている。クラウドサービスも価格と質が問われる時代になってきたなぁ。

 さて,これからカレーを作ります。

7/5(日) 駿府・曇

 梅雨も終盤となり,九州から東海にかけて大雨が続く。人吉市では球磨川が氾濫して大変な被害を出したようだが,静岡ではそこまでの雨にはならず。温暖化が進む昨今,いつ何時,日本のどこかで人吉のようなことは起きてもおかしくない。老人ホームぐらいは土砂崩れの危険のない高台に建つところに入りたいものであるが,きっとお高いのであろうなぁ。

 6月は文字通りうだうだしていたので全然日記更新ができず,さりとて仕事をバリバリ進めたわけでもなく,ギリギリの締め切り仕事を凌ぐだけで終わってしまった。最後のお仕事としてマルチコンポーネント方式の多倍長精度計算のSIMD化に着手したのが唯一の目立った成果であるが,Ryzen 2700があれほどAVX2に関してはダメダメだとは思わず,7月は 3700で試す必要が出てきたという泥縄な研究を進める羽目になっている。まぁ面白いと言えば面白いんだけど,AVX-512もやらねばならず,そろそろお国から頂いた浄財を注ぎ込まねばならん・・・というところだが,コロナ禍の影響で予算執行が遅れているとのことで,さてどうなることやら。

 本日はリアル大学見学日。ワシはウロウロしていただけだが,そこそこの集客はできていたので,ご担当の方々におかれましてはお疲れ様でした。東京の感染者数が三桁に達しているので,地方への波及が怖くなってきたが,静岡県内の状況が悪化しない限りはオープンキャンパスは予定通り開催予定。人数を絞っての開催になるが,無事終わることを祈りたい。

 昨日は初めての国際研究集会のリモート参加を実施。Jitsi meetというオープンソースの会議システムも初めてで,しかも事前に発表用資料をアップしておくという説明書きを完全に見落としていて直前に教えてもらうという醜態を演じた挙句に資料の共有ができず,他の参加者方に秘書の如くスライドを提示していただくという二重のみっともない有様になったのはもう忘れたい出来事である。

Chrome以外のWindowが真っ白なJitsi meetの共有画面


 その後も試してみたが,macOSのChromeから繋ぐ限り,上図のように他のウィンドウの画面が真っ白で共有できないことは確認。Chromeの別タブでPDFファイルとして開くと共有可能であることが分かったので(下図),次回使うことがあれば大丈夫であろう。次年度も参加したいけど,またリモートなのかしらん? まぁ東京オリンピックが開催できるなら大丈夫だろうが・・・。

Chromeの別タブはちゃんと共有できた

 Python数値計算入門(仮),「情報数学の基礎」の新章書き足しもあって進まず,偏微分方程式のスクリプトのミスが直せないままで終わってしまった。今月中には何とかしないとなぁ・・・補間の章の手直しが一番大変そうだから,チマチマ勉強するしかないな。頑張ります。

 ということで風呂入って寝ます。

5/30(土) 駿府・曇

 朝方はいい天気かと思っていたら,これを書き出す頃には薄曇に。爽やかな大陸型高気圧が日本列島のど真ん中で頑張っているおかげでカラッとした爽やかな空気が運ばれてきている。押し下げた梅雨前線は来週には盛り上がってくるようなので,本日はこの爽やかな春最終の週末を,南部鉄器のアマビエと共にゆっくり過ごすことにしたい。

鉄の処女ならぬ南部鉄器のアマビエ

 ベランダのささやかな菜園は,パセリが一向に育たない以外は順調である。

 左が2週間前,右が今現在の状態で,ラディッシュは順当かなと思うが,朝顔の育ち方はちょっと度を超えている。蔓が伸びてもいいようにネットは貼ってあるので,どんどん伸びて頂きたい。

 ボチボチ5月が終了するが,今月は色々あった。一番はこのクレジットカード不正使用未遂による iPhone SE購入トラブル。顛末は下記のTweetから辿ると分かる。

 その後,予定通り新しい番号が割り当てられたクレジットカードが到着,諸々カード変更に伴う手続きを行い,iPhone SEが到着してやっと使えるようになった Apple Payの筆頭クレジットカードとして登録できた。やれやれである。
 ところで,新しいSEであるが,全く快適であり,初代SEよりごっつくデカくなった以外は気に入っている。電話としては使えなくなった初代SEはFacetimeの子機として活用しようと職場に持って行ったらポートが塞がっていて全く使えないので,自宅で使うことに。持って歩くこともないので,ほんとに壊れるまで長い付き合いになりそうである。もちろん,今のSEもよろしくお願いしたい。しかしまぁ,移行作業は格段に楽になったなぁ。

 今月の大仕事は「情報数学の基礎」改訂版のための新章書き足しと,「Python数値計算入門(仮)」の第6章,第7章の書き直し。前者は少し長く書きすぎたかとヒヤヒヤしていたが,とりあえずO.K.が出たので初稿待ちとなった。後者は・・・先が長いなぁと感じさせられる作業であった。我ながら若書きの部分はさることながら,今となっては冗長すぎる部分があり,思いっきりカットしたり書き足したりで,一向に固まる気配がない。一番の難所は補間と数値積分のところ。前者はスクリプトを書き足す必要があるし,後者はほとんど解説の必要がないんじゃないかというぐらいなのでカットしちゃおうかなぁと。6月の大仕事はここに集約されそうである。

 ということで,遠隔講義は今後も続くものの,ボチボチ大学院,卒研,実験は開始されつつある昨今,感染状況を伺いながらの綱渡りな日々が始まる梅雨時となりそうである。頑張ります。