4/17(土) 掛川・晴

 寒いなぁ~。4月だっちゅーのにナンなんだこの寒さ。
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天候不順で野菜が高騰しているらしいが,どーせひとりものだから買う量も少ないから大した影響はない。それよか,冬物衣料をいつしまえばよいのか,タイミングが見えないことの方が重大だ。一応,来週の給料日以降にクリーニングに出すついでに全部片付けてしまおうと計画しているのだが,さて,花冷えの日が来襲しないことを祈るのみ。
 4月になっていきなりいろんなことが開始しはじめた。一番重大なのが某件なのであるが,大師匠に相談して(泣きついて?)思案したあげくに,まずはやってみることに。本来ならもっと適切な人がいると思うんだが,2年ぐらいなら汗をかくのも良いかなぁ,と。査読者としてご面倒をおかけしたお詫びということもあるし,ワシごときにこんな話が回ってくるってこと自体,日本国内の研究者コミュニティーが痩せてきている動かぬ証拠であるので,もっと優秀な方へバトンを渡すためのヘボリリーフ的な仕事なら可能だということもある。ま,今のところは「お話」段階のことなので,正式に事が決まればこことかTwitterとかで広報するし,なかったことになれば黙ったままっつーことでひとつよろしく。
 次が,3月に放り投げた某原稿の件,先方から「このまま進めたまへ,ただしこことこことここんところはこーしてくれたまへ」というお返事を受け,引き下がれなくなってしまった。つーことで,共著者の先生に「すいませんがこことここの原稿を書いて下さい」と泣きついた上,本文の修正を来週ニチニチと進めねばならぬ。死にそうである。離散数学概念の基礎部分をやさしく解説・・・って,結構難しいことだったのですね。入門書なんて森林資源の無駄無駄無駄ぁ~・・・って喚いてしまってすいません>著者の方々 ・・・はっ,これもblogで好き勝手に書評なんぞしまくったバチ?
 放り投げていたデータベースサーバの件,一応復旧したけど,以前はRaserFSだったのがext3になってしまった・・・どういうバックアップシステムなっているか,よくわからじ。非常時のためにUSB HDDをつなげてCentOS 5でも立ち上がるようにしたのだが,そっちの方がよっぽどわかりやすいワイ。やっぱしこの手のシステムは一から作り上げた方が,トラブル対策を考えると望ましいよね。・・・って,今更気がついても遅いけど。GW中に何とかせにゃぁ。
 あ,やぁっと,注文してた本が月曜日に届くみたい。さて,ボチボチぷちめれも再開しますか・・・って自分の首を絞めてどーする。
 買い物行って掃除して洗濯して本読んで寝ます。

4/9(金) 焼津→掛川・曇

 昨日は汗ばむほどの陽気だったのに,本日は一転花曇りの寒い日となる。まだ冬物の片付けは早いか?
 昨日から本日にかけて,新入生の合宿研修におつきあい。場所は
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という昼間の景色が夜になると
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という見事な夜景に変身するところ。もう3年目だが,いい所である。風呂もでかいし景色も良いし,自腹で払ったらいくらになるやら。
 出かける前にほぼ徹夜状態で何とか原稿をでっち上げて送付したので,宿に着いたらバタンキュー,よく寝れたのは良かったっす。この余勢を駆って,来週いっぱいで何とか研究を進められないか思案中。どーなりますやら。
 スポーツクラブのトレーニングメニューがハードになって疲れたので寝ます。

4/6(火) 掛川・?

 ひぃ~,4月入ってからこの先,自分の大ぽかのせいもあってタイトタイト,タイトのじゅーりんがん,じゅーりんがんのじゅーりんだいのポンポコなーのポンポコピーのちょーきゅーめーの長助状態になってしまっているのである。Twitterだけではなんなんで,Blogでも生存報告ぐらいはしておく。復活は来週の予定。書きたいことは貯まってんだけどな~。11台のCentOS4マシンをCentOS5にアップデートした話とか,umountせずにfsckして/からなにから全部ぶちこわしちゃった話とか,婚活はもうあきらめてしまった話とか・・・あああ,書き始めると止まらなくなる~,でももう寝なきゃ~,明日中に原稿上げなきゃいかんのに~。
 混乱の内に,はいちゃ。
 んでは。

大塚英志「大学論 いかに教え,いかに学ぶか」講談社新書

[ Amazon ] ISBN 978-4-06-288043-5, \740
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 今の大学に奉職して11年目を迎える区切りの日,2009年度の最後に本書を読了したことはワシ個人にとって大きな意味を持つ出来事だった。大塚英志がComic新現実で「シュートに教える」と宣言してからはや5年,神戸の私大で最初の卒業生を送り出すまでの経緯を大塚自身の学問における師弟論を交えて熱く語ったこの新書は,人間社会における「教育」の原点を問い詰めてくれるだけでなく,そこそこ教育経験を積んで「惰性」に流されつつある一教師を鷲掴みにして揺さぶったのだ。教育のミッションを完遂するため,学生と正面から向き合ったのか?・・・しばらく自問自答の日々が続きそうだ。
 早くから予測されていたことではあるが,少子化という現象が起こって以来,ことに私立の高等教育機関は入学生の減少→経営難という現実的な問題を手っ取り早く解決する手段として,様々な組織改編に乗り出している。大学では資格取得に直結する医療看護系に乗り出すところあり,そして京都精華大学や大塚のいる神戸芸術工科大学のように,マンガ・アニメのコンテンツ制作教育に乗り出すところあり,意味不明だがイメージだけは未来的という学部・学科名を冠するところあり・・・まぁほんとにみんな苦労しているなぁと感じる。もちろんワシだって当事者の一人だから,他人事のような感想を言って済ますわけにもいかないのだが,コンピュータと数学の教師が年度明けには文学の先生になるということは知識的にも文科省的にも不可能なので,自分の知識の及ぶ範囲でゼミとか講義の内容を改変する程度の「お付き合い」をするだけである。既存の学問に乗っかって既に教員になっている一個人の変化は普通,その程度だ。
 しかし,マンガ,しかもプロの漫画家になるための教育を,漠然とした将来への希望しか持たない若年者に対して行うという前代未聞の試みにチャレンジするとなると,教える方は相当苦労することになる,というのは誰の目にも明らかだ。いくら教える側にプロ作家や編集者を入れるとしても,アシスタントを養成するようなOJT的なやり方ではうまく行くはずがない。編集部に持ち込みに行く,プロ作家のアシスタントに応募する,という時点で既にその人間には動機もテクニックもある程度備わっていることになる。大学で教えるのはそれ以前の,漫画を描く動機づけも方法論も持たないド素人なのだ。大塚に言わせるとそのような人間は「それが不確かなものでしかないから彼らはここに来た」(P.16)のである。しかも大塚のやり方ときたら,既存の芸術学部だってデッサン力のチェックぐらいはするというのに,AO入試では表現者=「こちら側の人間」かどうかという,質問してその回答を聞くだけで判断する極めて主観的なチェックしかしないというのだ。
 大塚の「シュートな」教え方は,マンガを構成する方法論を体に叩き込ませた後で,自分が表現したいものをその方法論を使うことで引き出させる,というものである。絵を描く細かいテクニックは一切教えない。そんなものは安彦良和・多田由美・菅野博之ら教員(すんげぇ豪華な教員陣!)と学生の合作「8105スタジオ」の作品を葛藤しながら描いたり,プロの編集者とのやりとりの過程でしか身につかない,というのが大塚の持論である。プロの漫画家になるという決意をさせれば「こちら側」の人間であり,こちら側の人間であれば細かい作画テクニックは誰でも身につく・・・これは大塚だけでなく,他の編集者も「絵は誰でもある程度は上手くなる」と言っているから,漫画編集者の共通認識なのだろう。
 大塚英志が実際にどんな喋り方で学生を指導しているのか,ワシは知らない。しかし本書の記述を読む限り,適度に距離とり,大塚の基準である「卒業」をするまではこまめに学生の相談に応じたり,アドバイスを与えたり,時には突きはなしたりしているようだ。今の大学ではアタリマエのことだと言われそうだが,はたして大塚並のケアをしている教員がどれほどいるか,「下流大学」でもちょっと怪しい気がする。よくもまぁあれだけの漫画原作を連載し,東京と神戸を往復しながらそこまでやるもんだと感心させられる。
 流石に同居人(白倉由美)からも,「大学の先生になったはずなのにまるで毎日,高校の先生みたいなことをやってない?」(P.62)と言われてしまう。大塚の答えはこうだ。

「まあ,何にせよぼくがなったのは学校の先生だからね」

 自分がホントに「学校の先生」であったか,ワシを揺さぶり,この疑問が頭から離れなくなったのは,この大塚の言葉を通じて本書全体に通じる「熱」が伝播したからである。
 「教育」の原点を再確認したい人は,是非ご購読頂きたい一冊である。

3/31(水) 掛川->東京->掛川・曇

 花曇り・・・というにはちょっと寒すぎないか,おい。冬みたいな気温なので,富士山もきれいだった。
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 静岡の桜はほぼ満開状態だが,東京はまだ5分咲きといったところ。ぶらりと秋葉原を散策し,金沢ではおなじみだったゴーゴーカレーでチキンカレーを食い,リナックスカフェで読書とTwitter。ここはトイレの落書きもIT系だ。
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 ご意見には全面的に同意する。実験室のOSアップデート,できれば今週末に取りかかりたいが・・・ちと無理だなぁ。
 大師匠のところへ向かう途中,東急池上線のCoolな列車に乗る。
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 設備投資は惜しまないんだな。東急の株,安くなったら買っておくか(無理無理)。
 例によって例のごとく大師匠のところでくだを巻いた後,新幹線で帰宅。車中,ぷちめれ原稿を書いた。大塚英志の熱い本,教員なら必見です。
 ふ~,いい休暇だった。明日から新年度,頑張ろうっと。
 風呂入って寝ます。