1/27(火) 掛川・?

 う~,寒いんだか暑いんだか分かんなくなってきたな。少なくとも日中は暖房不要なほど日が照っていたようだが,朝・夕方は寒い。風邪も流行っているようだが,ワシは流行に乗り損ねた模様。
 出勤がてら,税務署に立ち寄って還付金申請&確定申告書類をポストに投函。これですんなり受け付けて貰えれば当分税務署とは縁のない生活ができるはずだ。面倒な書類作成はこれっきりにしてほしいものである。
 午前中,MSDN事務局から連絡ありと伝言。何事かと思って連絡してみると,先日申し込んだ際に使用したクレジットカードでの支払いができないので,別のカード番号を教えてくれという。その無慈悲かつ無礼な申し出にワシは怒髪天を突いた。なななな何だとこのこここのこのこのこのクソM$が。てめぇ,散々儲けているくせに顧客サービスも満足にできないのかこの腐れ外資系野郎。いいかこのクレジットカードでワシは先週買い物したばっかりなんだよ。支払いを滞らせたことは契約以来一度もねぇんだこの馬鹿ソフト会社。何が何でもこのクレジットカードで手続きをしろ,できなければもう二度と契約しないっ!
 電話を叩き切って,MSDN事務局にFAXした申込書を再度確認。クレジット番号も使用期限も名前のローマ字表記も間違いはない。事務局に言わせると理由が分からないので詳細はクレジット会社に聞いてくれと言うので○ヨタファイナンスに連絡(ガソリンスタンドのカードだったので)。散々待たされてやっと繋がるや,大統領がchangeした筈のど腐れ外資系独占契約違反すれすれソフト会社がワシのクレジットカードで支払いができませんとぬかしているのだがどないしたらいいのんと聞く。調べて貰うと,そもそも支払の受け付けもしておらず,カードも問題なく使えるはずだということであった。
 そこでワシの頭は再度沸騰。大バカMSDN事務局に連絡し,担当者出せ担当者っ! クレジット会社は問題ないと言っているしかも天下の(不況で苦しんでいるとはいえ)○ヨタ系列の会社がだ。てめえがなんと言おうともう一度先日送ったFAXを再送するから目ん玉ひんむいてよっく見やがれこのインキンタムシM$金銭に目がくらんだ阿呆どもがっ,と相手をビビらせつつ無理やり同意を取るやいなやワシの研究室のNEC製造FAXはガーコーガーコとMSDN申込書を埼玉のMSDN事務局に送り込んだのである。
 着信したのを見届けるや,すぐさまMSDN事務局に連絡。さぁどうだ届いたか今度こそ受け付けろ受付ねぇと出るとこ出るぞ,さぁ確認しろ今すぐチェックしろ直ちにチェックしろどうだクレジットカード番号を復唱しやがれこの外資系たんまりボーナスもらってやがる(最近はそうでもないか?)クソ社員っ! と迫ったら,電話口でそれはできないが,下四ケタだけ読ませて頂きますとその番号を言う。問題ない。ではもう一度手続きをせよ,いいかくれぐれも言っておくがこのクレジットカード以外ではぜぇっっったい手続きしないからなっ!
 午後になって,今度は先方から電話。以前送ったFAX用紙を探し出してきたらしく,今回送ったものと比較してみたらカード番号の一部が読み取りづらくなっていて間違えてしまったとのこと。そらいわんこっちゃない,ミスはそっちがやらかしたんだろうっ,ワシのこの貴重な時間を無駄に使わせやがってどうしてくれる,大体てめぇんとこのCEOの経営判断は間違っているPS3にさえ勝てないXboxに金つぎ込む余裕があるんなら顧客サービスぐらいきちんとやったらどうだ!・・・とさんざん罵倒しまくって溜飲を下げたところでワシは矛を収めたのであった。
 さて問題です。

  1. ワシが電話をした回数を答えなさい(文中の「連絡」とは,FAX送信以外はすべて電話連絡のことを意味する)
  2. M$に対するワシの悪口雑言のバリエーションについて,論評しなさい(例:「ボキャブラリーが貧困」「ベタなものばかりでインパクトに欠ける」など)

 罵倒しすぎて疲れたので寝ます。

1/26(月) 掛川・?

 ふ~,卒研,まだ終わりませんね~。明日でとりあえず卒論は出揃いそうだけど,この期に及んで我が実験室のプリンタがイカレ気味。もう10年も酷使しているEPSONのレーザープリンタなので,まーしょうがないっちゃしょーがないんだけどね。昨年度まではまだ紙詰まり頻発という酷い事態は免れていたのだが,本年度はもー数枚印刷しちゃぁぐちゃ~という有様で始末が悪い。それを横目で眺めて「まーがんばれよ~」と言うだけの指導教員はもっと始末に負えないのである。だって金がないんだもん,我慢してもらうしきゃないじゃないのよ。もー,MSDNの更新料金も支払えなくて自腹よ自腹。え?こんな時にCore i7マシンを作っちゃうからよろしくないんだってか? いいじゃん,作りたかったんだもんっ。早いマシンが欲しかったんだもんっ! 2台なきゃ,Clusterって言わないんだもんっ!
 確定申告書,2度目の作成。実は先週末には作成済みであったのだが,本日になって某S岡大学から源泉徴収票が届いたのである。住所変更したっつってんのにまだ旧住所で来やがる,頭ついてんのかね?
 徴収票が来ないのをいいことに「脱税してやるっ!」とばかりに無視して職場から頂いた源泉徴収票のみで申告書を先週作成,あわよくば住宅ローン還付金を満額せしめてやろうと思っていたのだが,それもつかの間の夢。再計算したら還付金が半額以下に減ってしまった。ちっ,今年は払ってやるが,来年こそは満額せしめてやるぜ!・・・と熱く決意しながら,申告書類を取り揃えるワシなのであった。しかし住民票だの残金証明書だのいろいろ面倒な書類を付けさせがやるよなー。めんどくせぇ,今年やっておけば次年以降は不要だというからしょーがねーけどさ。
 ちと難しげなちくま学芸文庫とただいま格闘中。明日以降,逃避したくなったらぷちめります。いや,いい本なんだよこれが,ホントに。
 風呂入って寝ます。

1/25(日) 掛川・快晴

 朝からよい天気,雲ひとつない青空,吹きすさぶ遠州名物空っ風。赤城の山も今宵限り・・・って,地方が違うがな。そのうち浪曲にでも親しんでみよう。そーいや,講談に入れ込んじゃった某名誉教授がいるって聞いたけどホントかいな?
 なんだこりゃ(産経新聞),まるっきり「マルサの女2」みたいな事件だね。そーいや少し前までは大都市圏の一等地にミニバブル的な動きがあったって聞いたけど,こーゆーところにその影響が見て取れるわねぇ。もっとも,今となってはそんなうまい投機話も消え去っているだろうけど。
 昨日は土曜日なのにめまぐるしい一日だった。まず,マンション第一回目の住民総会が開催されたのである。滞りなく議事は進行。売れ残りの部屋も間もなく埋まる予定とのことで,管理費・積立修繕費も問題なく推移していきそう。まあ一安心。しかし,輪番制ということでワシが理事長となってしまった。使い込まないように慎まねば・・・って,実際の支出は全部管理会社経由なので,私的な使い込みなんぞ不可能なんだがね。よく積立金の使い込みでブタ箱に放り込まれたって話を聞くけど,どういう経緯でそうなっているのか,何で理事長にそんな自由権限が行使できるのか,不思議である。
 サボりまくりの自治会役員の任期は3月までなので,それまでは雑用(広報誌配布と回覧板掲示)を続行しなければならない。まあ理事長の仕事はないに等しいからいいけど。ゴミ当番が回ってきたらヤダなぁと思っていたのだが,それはなかった。次年度以降は回ってくるかもしらんが,あと15年はワシの責任ではない。ん~,一安心・・・かな?
[閑話] しかし・・・VistaにしてからみょーにIMEが馬鹿になったな・・・やっぱしATOKを入れるべきか? しかし金がない・・・まー,3月の有給休暇大消化週間まで我慢するかぁ。[閑話休題]
 それにしても,持ち家を持つって面倒なことが増えるよね。管理会社の人が言っていたが,自治会関係の仕事がないと思ってマンションに入居する人もいるんだとか。確かに借家・アパート暮らしだと何もせずに済むことが多いんだが,それは自治会から無視されているだけなんだよな。広報誌配布・回覧板掲示・ゴミ当番なぞは全部市がやれよ,公務員の仕事だろと主張するのはたやすいが,さりとて全部そーなっちゃうと地域のコミュニティが霧散霧消してしまって,草の根レベルの民主主義なぞ育つはずもない。煩わしさを避けて生きていきたいという人(ワシも含めて)には,多少なりとも(サボりつつも)地域の活動に労力を割いて頂ければ,より多大な煩わしさを避けることができるのだからご理解をお願いしたい・・・とお伝えしたい。政治家かワシは。
 で,総会が終わったら今度は職場の公開シンポジウム(PDFファイル)。その合間にI君の卒論修正作業にお付き合い。並列分散処理の極みだね。
 公開シンポジウムはずいぶんとエキサイティングな内容だった。医療と工学と哲学がごったまぜになった,ガチンコ勝負。生理的・道徳的嫌悪感を催したと思しき方からの激烈な反応もあったりして,ワシは内心共感したり反論したり,脳内であれこれ葛藤していた。うーん,脳の信号を直接機械に伝えるってのは面白そうだけど同時に怖いモンではあるよな。とはいえ,人間,未知の事柄を知ろうとする好奇心があり,未知のものだからこそ投資する訳で,たぶん,イロイロな厄介事を招きながらもその歩みが止まることは絶対にないのだろうなぁ。ま,ワシは遠目で眺めるだけの立場だから気楽なモンではあるけれど,最前線にいる人は大変である。ご苦労様でした>O先生
 I君の卒論,何とか最終段階にこぎつけたところで帰宅。バタンキューして起床してこれを書いているという次第である。
 本日も,今週中消費する予定の食料を加工しつつ,まったりと過ごします。

つげ義春「つげ義春コレクション 近所の景色/無能の人」ちくま文庫

[ Amazon ] ISBN 978-4-480-42544-7, \760
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 次年度からの収入減少に備えて貧窮シフト体制に入ってからつげ義春を読むと身に染みて理解できるようになる。おまけにこれから先もいいことがあまりなさそな予感がしている能ナシの中年の男になってみると,なおさら理解が深まるというものである。
 つげ義春を,パロディではなくオリジナル作品で知ったのは,本書の最後に収められている「蒸発」,特に井上井月のエピソードに感動したのが最初である。確か新潮文庫を立ち読みしたんだったっけか。まだ若い時だったので,「無能の人」のシリーズなぞは,見てはいけない人生の深淵を見せつけられるように感じてコワゴワ眺めていたものだが,今となっては味わい深い,そしてユーモラスにも感じられる作品である。多分,自分なりに「底」を見知ってしまったと自覚したためであろう。落ちてしまえば井戸の底の蛙となるのもそれほど悪いものではない。「落栗の座を定めるや窪溜り」(井月, P.312)である。
 ちくま文庫から「つげ義春コレクション」が2008年後半から刊行されるようになり,ワシはせっせと買い込んでいる。安くてコンパクトなのもさることながら,つげ義春は筑摩書房という,一度潰れた出版社から出るのが相応しいと思っているからでもある。
 つげ本人は,若い時分はともかく,再評価されて以降はそれなりに安定した生活を送っているのだろうと思うが,作品の方はむしろ陰々滅滅さが際立ってきて,本書に収められている1979~1986年に執筆された作品群では,そこから迫力やユーモア,時には「まーるいみどりの山手線」(P.289)のようなギャグまで飛び出すようになっている。それを芸術的と一言でまとめてしまうと,ちょっと違うような気がする。むしろ,馬齢を重ねたオッサン・オバサンのための,リアルに腑に落ちるエンターテインメントとして世間に定着する力を得た,というべきだろう。中古カメラの商売に熱を上げ,多摩川の石を拾って売ろうとする助川助三は一言で言うとダメ男であるけれど,そんなダメ男を罵倒しつつも別れようとしない妻,そして陰気で将来有望でもなさそうな息子。この3人を嘲笑できる奴がいたら,それこそ人非人のレッテルを張ってやりたい。大方,しょうがねぇなぁと思いつつ,自分の至らなさと世間とのズレがもたらす痛みを彼らと共有する筈である。この「痛みの共有力」が,つげ義春を現代に突き刺している力の源泉なのであろう。
 世界的な不況が回復しようとしまいと,この先の日本は少子高齢化と人口減少の進展により,斜陽の時代が続いていくことは間違いない。しかし隣近所で人間がバタバタ死んでいくような戦前戦後の非人道的なまでに悲惨な状況に陥ることも考えづらい。懐さみしいなぁ,家族はいるし健康ではあるが先行き明るそうでもないなぁ,でも死ぬのもイヤだから成り行きで適度に頑張りつつ生きていこう・・・そんな,合理的だけど希望に満ち溢れてもいないちょっと下り坂の生活をありのままに送っていくためのバイブルとして,つげ義春コレクション,特にこの巻はその価値をますます高めていくに違いないのである。