Pet Shop Boys, “Fundamental”, EMI

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 ここ数年間のPSB(renewalしてからPopup Windowがうぜってぇ)のアルバムの中では,一番安心して聞くことができた,かなぁ。Bilingualでラテンに傾倒したかと思えば,エレキ主体の曲に凝ったり,1990年代後半は冒険をしていたのが,21世紀(誰も使わなくなったな,この言葉)に入ってからは「普通にシンセ」(テクノって死語かなぁ)しているように感じる。
 といって,1980年代の頃に先祖がえりしたのではない。あの頃の”Two Divided by Zero“なんかと聞き比べてみれば,前面に出た電子音は同じテイストを持っているが,その奥に潜む高周波音には明らかに深みが出てきている,つーか,深みを持たせるべく,音の重ね方の熟練度が増している。だからワシみたいな年寄りでも飽きずに聞いていられるのだろうな。小室なんか,今聞くとやたらに古臭く聞こえるもん。
 男同士の夫婦生活(だよなぁ)も長くなって,倦怠期を乗り越えた厩火事えげれすミュージシャンコンビも円熟味を増している。死ぬまでピコピコいわせて頂きたいものである。