2/3(木) 掛川・?

 ・・・初稿ゲラチェックの間,現実逃避のためのTweetしまくった結果,作業は進まず,結局そう不機嫌ギリギリまで追い込まれてしまった。それでもなんとかクリアして郵便局からゲラを発送したら急に眠気が襲ってきて早仕舞い(つーても午後6時過ぎだがな),家に帰ったらバタンキュー。3時間ほど寝てからメールチェックして二度寝。これが昨日の話。
 で,本日よーやく本調子に戻った。遺憾イカン,こんなことでは如何,衣冠,偉観! とゆーことで,blog更新も再開するのである。ぷちめれも停滞しまくったがバンバン出していこう!・・・という決意は何回目なんだか。ま,ボチボチやるしかないのである。
 で,UNIXテキスト,まだまだ手直しが必要だが,それでも何とか予定通りの教材は揃えることができた・・・となれば欲が出てくるもので,あと2章追加してやろう!とゆーことになった。どーせ講義ではそこまで出来ないし,ゼミ資料としては使えるか,というものなのだが,まぁさらっとでもPHPlot & Open Flash ChartやPthread, OpenMP,MPIについて触れてはおきたいのである。でないと,後々の講義や卒研に繋がっていかないからなぁ。VBでもMS Office VBAでもいいっちゃいいんだけど,そーゆーのってもう商売にならないご時勢。何せ,ICT業界上げてのCloud化まっしぐらシフト,アプリは全部Web常で動くようになるに決まっているのである。AndroidだってネイティブアプリですらJavaで作らなきゃいけないのであるから,Webの知識なしでプログラミングするなんて考えられないご時勢なのだ。
 さて,明日は東京行き。吾妻ひでおマニアックスが始まるので見てこようかなぁ。初日だし,混んでたらさっさと帰ってこよう。
 寝ます。

1/28(金) 掛川・晴

 寒い日が続く・・・のだが,ボチボチスギ花粉が飛び始めるそうな。ワシはまだ花粉症デビューに至っていないのだが,今年は相当ひどいことになりそうだという予報が。該当者の方々はさぞかし戦々恐々としているのであろう。お大事にして頂きたいものである・・・ワシの敵を除く。
 そーいや,梅の蕾も膨らんできた様子。桜よりも地味だが趣があるんだよな~。昨年はコミケスペシャル水戸のついでに偕楽園を散策してすっかり魅了されたのである。どっか見に行きたいもんだ。
 うちの研究室,卒論・概要は一通り仕上がり,来週から発表練習フェーズに移行する。昨年は「ワシが」頑張ったが,今年は間違いなく「ワシも」頑張ったのである。この微妙なニュアンスの違いについては察して頂きたい。しかしまぁ,今年は3人だから楽であった。来年は8人・・・死ぬかも。
 ここのサーバの移行を画策している。金がない,というのはいつものことだが,回線品質・サーバトラブルの少なさはいいとして,新しいバージョンのサービスが始まっても旧ユーザがほったらかしにされるWebArenaの姿勢に嫌気がさした,ということが一番の理由。
 乗換先としては,T社長が脅威と言っていたDTIのServerman@VPS。IPv6が使えるのと,何より安くて安定してそう,というのが大きい。DTIは技術力では安心していいと思っているので,まずは2月からお試し運転してじっくり試してから3月初旬に移行するかどうかを決めよう。Blue Onyxってのも興味があるし。
 ゲラチェックが進まない・・・。

 明日頑張ろう・・・。これが終わらんとblogどころではない。Twitterは別物であるのでいいのである。
 寝ます。

1/22(土) 掛川・晴

 さむ~・・・って,寒い寒いって言ってばっかだが,ホントに寒いんだからしょうがない。特に下半身。下半身デブだから昔はそれほど感じなかったんだが,やっぱ内臓脂肪だけじゃなく,足の脂肪も落ちたのかなぁ。いいことなんだが,しかし寒いのはヤ。しかしデブに戻るのはもっとヤ。
 Facebook,アカウントだけとってほったらかしてたのだが,どうやらTwitterとの連携ができるようなので,久々にアクセスしてProfileの手直しもついでにやってみた。
facebook2011-01-22.PNG
 ビジネスマンじゃないし,学者は論文と業績だけのお付き合いをするのが普通なので,今んとここれ以上何か活用しようという予定はない。いい使い方があれば別だが・・・どーも馴染まんなぁ。有名人のメッセージを読みたいだけならTwitterで十分だし,日本社会に根付くのかしらん?
 ぷちめれどころかここの更新も滞っているけど,一段落したとはいえまだまだ2月中旬の締め切りに向けて現在進行形のUNIX(+Webプログラミング)テキストや情報数学のゲラチェックなど,論文研究以外のお仕事が詰まっていて余裕なし。何とかせにゃぁ。以前なら逃避しながらいろいろ書けたもんだが,体力落ちたかなぁ。
 さて,お掃除洗濯風呂掃除してスポーツクラブで汗流して寝ます。

1/12(水) 掛川・?

 あ~,寒い寒い。全く,冷え込みがきついのと,昨年より格段に皮下脂肪が減少したことによる相乗効果で寒いったらありゃしない。ヒートテックを上下3枚買ったが,大活躍中である。講義とか試験監督とか,足元が寒い教室では必須のアイテム。かつて,ひざ掛けなんて惰弱な奴がするものさ~,などと嘯いていられたのはデブで馬鹿で若かったからだな。人生,中年になると反省することが増えますな。
 プログラミングの教材をあれこれアップしているのだが,preタグでくくっただけではイマイチ見栄えが悪い。文法構造まで調べて色分けソースコードを表示しているサイトをちらほら見かける度に,どうやっているのか不思議だったが,どうやら手動でやっているところを除いて,SyntaxHighlighterをJavaScriptを使っているところが多いようだ。
 つーことで,試しにGSLのサンプルコードをきれいに表示してみた。
old_gsl_sample.PNG
ってのを
new_gsl_sample.PNG
というようにカラフルにしたわけ。ついでにshBrushCpp.jsのキーワードにGSLのデータ型や関数名を追加してGSLの機能の強調表示に対応した。だいぶ見やすくなったワイ。
 この調子でPHPのプログラミング教材を作っていけたらなぁ・・・と取らぬ狸の皮算用。それよかコードも文章もバリバリ書かねば。明日中に目処をつけてしまおう。
 寝ます。

横田増生「潜入ルポ アマゾン・ドット・コム」朝日文庫

[ Amazon ] ISBN 978-4-02-261684-5, \880
infiltrating_into_amazon_dot_com_in_japan.jpg
 下世話なタイトルだなぁ・・・というのが本書を文庫新刊コーナーで見たときの第一印象である。きっとグローバルスタンダード許すまじ,派遣労働者搾取ハンターイとゆー聞き飽きたスローガンで終わるのであろうと思いつつ,生まれつき下世話なワシはいそいそと本書をレジに運び,この正月に読み始めたのである。で,一気呵成。ゲスな好奇心もある程度は満足させてくれるが,それよりも,予想外に客観的データの裏付けがしっかりなされた論考が多くて,う~む,さすがアメリカ仕込みのジャーナリズム作法を身に付けた著者だけのことはある,と感心させられる。
 毎週ほぼ欠かさず視聴しているvideonews.com主宰の神保哲生曰く,ジャーナリストの基本は「一歩前へ」だそうで,この「一歩前」の意味は,著者・横田増生がディズニーランドにほど近いAmazon.comの物流センターで,一アルバイトとして「潜入ルポ」したことはもちろん,もっと深いAmazonの売上高の調査等,客観情勢の「分析」も含んでいる。文学的修飾詞が少なく,イデオロギー的ドグマ臭も皆無である本書は,「一歩前へ」踏み込んだジャーナリストの成果物としてはもってこいのお手本教材なのでは,と思えてくる。
 ちょろっとネットを検索してみれば分かるが,Amazonの物流センターの様子は結構あちこちから発信されている。もちろん匿名情報だし,信頼性については疑問符が付くような自己擁護的物言いが多いが,その中でもVIPのこれは,回答者が分かりやすく的確に短い受け答えをしていて感心させられた。で,本書の記述と比べながらざっと読んでみたが,センターの規模は売り上げに比例して大きくなっているようだが,基本的に派遣労働者によって支えられている職場であり,冷暖房なしで立ちっぱなし,とはいえ無体で過酷な労働かというとそうとも言えない,という点は著者が潜入した2003年末~2004年とあまり変わっていないようである。人の入れ替わりが激しい,ということは褒められた話ではないが,誰でも来る者拒まずで受け入れ,短期で働きぶりを見た上でこまめに労働契約を結びなおす,という点ではコスト削減に忙しい昨今の日本の労働環境とさほど変わらないとも言える。
 本書の記述で何より面白いのは,冷暖房のない職場にぶーぶー言いながらも資料集めにAmazonを使いまくる著者の矛盾的姿勢だ。とにかくAmazonぐらい顧客サービスが徹底している通販も珍しいのである。
 ワシの経験を紹介しよう。Amazon立ち上がってまだ日本法人もなかった20世紀末,注文したものと違う洋書が送られてきたことがあった。早速メールで問い合わせると,お知らせいただきありがとうございます,返送は結構ですので,ご不要ならばどっかの図書館に寄付して下さい,という返事が来て感動した覚えがある。まぁ返送してもらうよりは正しい注文品を再度送った方がコスト的に安いってことなんだろうが,横田が本書で指摘する通り,かつての日本の書店の態度の悪さ,発注のめんどくささ・不正確さに比較すると天と地の差があるなぁと思ったものである。以来,ワシは毎月なにがしかの商品をAmazonに発注するようになったが,今のところトラブルにあった経験はない。本書に記述はないが,Amazonに日本進出を決意させた理由は,送料が高いにもかかわらず洋書の注文が日本から大量に来た,ということも大きかったようである。こんだけサービスが良いんだから,横田に限らず,書籍資料が必須な商売でAmazonを利用したことのない人間は皆無であろう。
 著者は言う(P.101)。

 私はその後も,何人もの(注:同じAmazonの物流センターで働く)アルバイトに「これまでアマゾンで買い物をしたことはあるか」と事あるごとに尋ねてみたが,「買ったことがある」と答えたアルバイトは一人もいなかった。
 (中略)
 つまり,センターを這いずり回るようにして本を探す人と,自宅のパソコンから本を注文する人とは違う人たちなのだ。アマゾンの安くて迅速なサービスを享受する人と,それを可能にするために労働力を提供している人たちとは,ある意味別な階層に属している。
 以後,私の心の中には,職場としてはこの上ない嫌悪感を抱きながらも,一方利用者としてはその便利さゆえにアマゾンに惹きつけらていくという相反する気持ちが奇妙に同居していく。
 そしていつまでもその気持ちに,居心地の悪さを感じていた。

 本書読了後,ワシは何の躊躇もなくアマゾンに発注できなくなっている(でもしちゃうけど)。その時の気分は,全く上記の通りである。
 Amazon創業者のペゾスが目指した顧客第一主義は正しい,コスト削減努力も正しいし,正社員登用という餌も冷暖房もない物流センターの環境に希望はないにしろ非人道的というほど過酷であるとも言い切れない。しかしAmazonが躍進した結果,解説で北尾トロが指摘するように,書籍販売の業界は,古本も含めて「緩やかな自殺」をしているような有様である。
 誰が悪い,という話ではないことは確かだ。本書は「一歩前へ」進んで調査した結果を提示し,多分,ワシらに処方箋を見つけさせるという,「一歩前へ」進むための思考回路を開いてくれたのである。