どんよりした一日。静岡沖の太平洋上に全然が停滞しているらしい。台風じゃないだけマシだが,湿っぽいのはあんまり好きではない。明日明後日は出勤するので,そのときには晴れてほしいなぁ。
MacBookの仮名漢字変換,我慢できないぐらい使いづらかったので,ATOK2007試用版をインストールして試している。うーん,これは便利。変換精度も高いぞぅ。一ヶ月の使用期限前に,電子辞書付きの奴を一本買っておくか。
そーいや,今日はLeopardの発売日だったな。使い勝手は向上しそうだが,もうUpdate作業が面倒なのでこのままで行く。今んとこ,VMware FusionのWindows Vistaで十分間に合ってるからBootCampの必要性も感じないし。
唐沢俊一さんの盗用問題(ワシは「引用ミス」だと思ってるけど)は決着した模様。う〜ん,前にも書いたけど,やっぱし漫棚さんは,裁判に持ち込むかどうかはともかく,ちゃんと弁護士立てて交渉すべきだったんじゃないのかなぁ。まあ,いしかわじゅんの「鉄槌!」を読むと,裁判で勝ったからといって,必ずしも後味のいいもんじゃないようだが。
全国一斉学力テストの結果が出た。地域差があるとか,学校ごとの格差が明らかになるとかイロイロ言われているが,少なくともテストに出題された基礎的問題が解ける程度の学力がついていることは明らかになった。学力低下論者の方々のご意見を是非聞きたいところであるが,何か聞こえてこないなー。いい機会なんだから,是非とも一席ブッて頂きたいものだ。
ここでは何度も書いているが,ワシは学力低下という現象は学習指導要領の問題と言うよりは,世間の雰囲気による影響が大きいと考えている。物知りというだけでは尊敬されなくなったのはWeb+サーチエンジンのせいだろうし,大体,知性よりは芸術的感性とか情緒の方が重視されるようになっているんだから,アクセク知識を仕入れようという「背伸び」をしなくなってきたのは,まあ当然のことである。
しかし,今回の結果を見ると,いわゆる「ゆとり教育」の成果が皮肉にも裏付けられたと言えるのではないか? 少なくとも現在教えられている基礎的内容はかなり定着していることはハッキリした訳で,これは元々「ゆとり教育」が目指していたものである。
結局,学力低下をうるさく主張していた理工系研究者の方々は,自分らの飯の種が失われていくことを恐れて騒いでいただけなのではないか,と思えて仕方がないのである。ワシもその中の一員ではあるから職場がなくなるのは困るのだが,どうも「学力低下→数学・理科離れ」という短絡的な思考には疑義を持たざるを得ない。池田清彦も言っているが,そもそも我慢強く理系知識を習得しても,企業に就職したら所謂「文系」の上司にこき使われるだけで,技術系として頑張る限り生涯賃金は低く抑えられたまま,という状況では,若者が理系離れするのも当然であろう。一部の技術屋さん達が退職後に会社に報奨金を要求するという動きに出ているのも,金が目的と言うよりは,昔年の恨み辛みが積もっての行動なのではないか,とワシには思えてしまうのである。
そんな状況をほったらかして,「ゆとり教育」を批判するだけで理系離れが止まるはずもなかろう。学力低下の論拠を示した教育学者の精密な調査を深く理解もせず,単純に文科省の学習指導要領の改訂だけで自分らの飯の種が確保できると焦って行動した方々の頭脳こそ,学力低下しちゃってるんじゃないでしょーかねぇ。
では行ってきます。
10/23(火) 掛川->浜松->掛川・?
11月末締め切りのエッセイを真面目に執筆。最初,下書きをだらだらと書き連ねたが,字数を大幅にオーバーしたので,つめつめして何とか2000字に押し込んだ。暫く寝かせておくことにしよう。で,だらだら書きした下書きの方は,前回試験的に書いて没を食らった(つーか,無視された)ものも含めて,こっちに掲載しておくことにする。あんまし面白い中身になってないよなー,とは思うが,このぐらいにとどめておいた方が良いのかなー,とも思うし,よくわからん。
ふーん,日立がPC製造・販売から完全撤退か。時代って奴ですかねー。
ふーん,情報処理学会の論文誌が次年度から完全ペーパーレス化か。これも時代って奴ですかねー。査読システムも完全にWebベースになるから,三島親父みたいなTeX onlyってご仁には査読も回せなくなるな。近々,雑誌「情報処理」を除いて紙媒体は全廃になるようだから,まあ,雑誌の置き場所に困っているワシとしては助かるけど,何かちょっと寂しいような。
夜は初めての志の輔落語を堪能。演題は下記の通り。
「そば清」って演題は初めてだが,「蛇含草」ってのは大阪落語だっけか? 「死神」も何度か聞いたことはある。どちらも古典だが,なるほどねー,これが志の輔落語って奴か,というぐらい,たっぷりと演出が加わっている。「死神」なんて,落ちはどうなるのか?ってぐらいだったもんなぁ。これだけ面白く,しかも分かりやすい語り口なら,パルコ劇場で一ヶ月公演を張れるよなぁ。いや,ともかく堪能しました。
堪能ついでに,1月の桂南光独演会のチケットまで買ってしまった。6月の小米朝独演会を出張でキャンセルしたのは痛かったが(米団治襲名前としては最後だったかも),またぞろその轍を踏まなきゃ良いが。
堪能したので今日は寝ます。
10/21(日) 掛川・晴
昨日は久々にフリーの身として東京を散策。回数券が余っていたのと,次週以降は土日が潰れてしまうので,ここらで気分転換をしようという趣向である。11月は毎年恒例,連続出張死のロード(自分で予定を組んだくせに)に突入する上,ワシの自腹を相当切らねばならず,せめて移動中は読書で気分を和ませる必要があるので,見逃していた新刊を一気に買っておくという目的もある。まあ,どーせギリギリまで何もできない(しない)質であるから,発表用のPPTファイルをせっせと弄くっているとは思うが。
つーことで,さわやかな秋空のもと,新幹線で東京へ出発する。
新富士付近で,山頂部に雲の笠をかぶっていない富士山を久々に堪能する。
写真ではわかりづらいが,ちょこっと冠雪していた。これからはますます富士山らしくなるんだな。
東京ではいつも通り,丸善丸の内本店→秋葉ヨドバシ→神保町ぶらり旅というコース。あ,でも神保町は久々かも。再開発の話が出ていた筈だが,あれはどうなったのかなぁ。日本の民間文化遺産として是非残してもらいたいものだが。
いつも通り,神保町の休憩場所としていた喫茶店に向かったら閉店していた。がーん。
まー,あの名古屋並みの価格の安さでやっていくのは難しかったのかなぁ,とは思うが,能登時代,早朝七時から開いていたこの店に,夜行バスから降りて直行していたワシとしては,感傷を禁じ得ないのである。うーん,チェーン店だから,例えば両国にある店はまだ健在・・・であってほしいな。喫茶・談話室もなくなるわ,シャノアールもなくなるわ,これでルノワールもなくなってしまったら,ワシはいったい東京のどこで憩えばいいんじゃ。スタバ?・・・まー,悪くはないけど,もっとおじさん臭い店の方がゆったりできて嬉しいんだけどなぁ。
東京での戦果の程は,これからボチボチとぷちめる予定である。今年の年末はエロ特集を予定しているので,そのネタ本も入手してきた。いやぁ,18禁のジャンルがここまで訳の分からない進化を遂げているとは驚き。やっぱり何でも読んでみるモンである。乞御期待(誰が期待するというのか)。ところで,18禁マンガを絵の引用抜きで文章で紹介しても,やっぱり18禁なんですかね?
小谷野敦先生の著作,この秋は一気に3冊。
「日本の有名一族」幻冬舎新書
「日本売春史」新潮選書
「リチャード三世は悪人か」NTT出版
これに「退屈論」の文庫化を入れると4冊である。うーん,凄い。内田樹先生の新刊の大半は既にblogで発表済みの文章を手直ししたものか,対談集だったりするので,まあ大量に出せるのも当然ではある。しかしこの3冊は資料集めから執筆から全部一人でこなして書いたもんだからなぁ。まあ家系図についてはWebでもこういうものがあるので割と楽だったのかなとは思うが(唐沢なにがしじゃあるまいし,ワシは全部書籍から資料を集めたのだと言われそうだが),他の2冊はオリジナリティ度の高い労作である。さすがだなと感心させられる。あ,ワシは全部入手済みである。日本売春史は年末のぷちめれエロ特集の最初(か最後)を飾ることになりそうだ。
あーやっぱり東京の本屋巡りは楽しいなぁ。おかげで今日は目覚めが良い。ここんとこ土日は死んだように引きこもっていたのだが,やっぱり人間好きなことをしてなきゃダメだな,と痛感。
今日も一日頑張ります。
10/19(金) 掛川・晴
M$が提案した二つのライセンスが,Open Souce Initiative (OSI)の認可を受けたという記事(Enterprise Watch)。へー,M$がねぇ・・・と感心。しかし面白いのはこの記事では触れていないOSI blogの記事の最後。大方の人が抱くであろう疑問に対して,こう解答しているのである。
[幸谷訳] もちろん,MicrosoftはOpen Sourceの世界ではおおよそ信用されておらず,この認可に関する議論の間中,ずっと疑義が呈されてきた。Open Sourceのプロジェクトを攻撃しておきながら,そのOpen Sourceの手法を要求し,かつOSIの認証トレードマークまで欲しがるなんて,どういう思考なのか? それを理解しているのは当のMicrosoftだけだ。しかし,OSIにいる我々同様,Open Sourceがソフトウェア開発には最適な方法であると思うのなら,MicrosoftがOpen Sourceを攻撃するのと同時にそれを利用しようとしている理由も分かるはずだ。つまり,彼らにとってはOpen Sourceは自らの救済策であり,かつ敵でもある,ということなのだ。
禅問答みたいだけど,「大人の思考」ってのはこういうものなんだろうな。いや,ワシはM$にもOSIの態度にも感動しているのである。両者とも,エライ。
10/17(水) 掛川・?
ふひー,本日の講演,1/4以上の方々の沈没者を出して終了した。うーん,だから講演じゃなくって実習にさせてくれと言ったのに〜。
・・・と言い訳するのは見苦しいな。こーゆー内容をおもしろがって聞いてくれるかどうか,まずは考えるべきであったのである。ま,覚悟の上ではあったけど。自分としては,考えがまとまって,良い機会ではありました。
引率の先生は平身低頭されていたけど,ワシも悪い訳ですから,お気にされることはないですよ〜。だから来年こそはリベンジの機会を下さいね(懲りない奴)。
ACS論文,ハードコピーだのTeXソースだのをまとめて送付。これで一安心である。さて,次は何やろっかなぁ〜・・・って,早く計算中の論文まとめて出さなきゃな。これから暫くは論文執筆モードに入るぞ〜。
ふーん,Leopardは予定通り今月下旬に出荷か。しかし既存ユーザに対する値引きは一切ないのね。VMwareを入れちまったし,今更Boot Campが標準搭載と言われても食指は動かないなぁ。まあ評判をじっくり聞いてから判断しても遅くないよね。Vistaみたいな話もある訳だし。
/.Jによれば,著作権分科会がパブコメを募集中とのこと。早速中間答申案を印刷している。時間があればワシの意見をまとめて送りつけてやろう。サーチエンジンがらみの話もあるようだし,勉強の一貫として読んでみるのも無駄ではなかろう。一番よろしくないのは,異論があるくせに黙っていることだ。「発言するってぇのは大事なことなんですねぇ(@風雲児たち)」という言葉,じっくり噛み締めましょうぞ。Webっつーもんもある訳だしな。
今日はゆっくり溜まっていた新刊を読みながら寝ます。