[進捗報告] 最終章再始動

 よーやっと最終第8章の腹案ができてきたので,ボチボチ再始動する。そもそも「LAPACK入門(仮)」は1年以内に書くと宣言したもの。11月いっぱいにできなければ約束不履行である。つーことで何とか前の章の書き直し分も含めてボチボチ書いていくことにする。

 つーことで,非線型の積分方程式を解くためにLAPACKを使う,という内容になる予定。大規模化もたやすいし,Newton法やDerivative-free解法(つーてもRegula-false程度かな)も導入しやすいし,何よりGauss型積分使えば分点計算に固有値ルーチンが使えるわけであるからして,前の章までの内容をあらかた使えるわけである。

 さて今度こそ何とかなるか・・・じゃなくて何とかするのだ!

9/20(日) 駿府・晴

 昨日午前中にドイツからコペンハーゲン経由して帰国してそのまま駿府直帰。時差ボケ解消のため,風呂使って早めに寝て本日は普通に起床。和に親しむのである。

 つーことで先々週から金沢→成田→コペンハーゲン経由ベルリン→ポツダム5日滞在→ベルリン→コペンハーゲン経由成田→駿府という強行軍(ワシにとっては)を生き残ってきたのであった。まぁワシなんぞは序の口で,NZの大家は,北京→マレーシア→ポツダムときてまたどっかに行くらしい。しかも御年81だか2だそーでまぁ何というか化けモンですな。額差でも政治家でもビジネスマンでもマンガ家でも大物になるための必要十分条件は旺盛な適応能力と抜群の体力を備えていることなんだろうなと痛感。どちらにもかけるワシら凡人はできる範囲で頑張るしかないのである。

 つーことでざっと写真を掲載しておく。

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 上記2枚は日本応用数理学会年会会場となった金沢大学角間キャンパス。滅茶苦茶馬鹿でかい空間に圧倒される。SciCADE2015会場のポツダム大学より無駄な空間が多いところは日本ぽくない。まぁ山奥に引越した分,空間ぐらいは広く取らないと意味ないよな。

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 SciCADE2015@Postdam大学のネームタグ。ベルリン・ポツダム含めたABCエリアの公共交通機関の共通パス付なので,バスに乗り込む時も運転手にこれを見せれば万事オッケー。おかげで会場から4km程はなれた宿どの往復の交通費(トラム+Sバーン)が助かった。

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 コーヒーブレイク時の光景。初日は豪華にオープンサンドが出されたが,次の日からはケーキ→果物+クッキーとだんだん安っぽくなっていったところが大変ドイツ的堅実さが現れていて良い。

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 昼飯は学食のバウチャー付きなので,ワンプレート4種類の中から一つ選んで,デザート+飲み物のセットが毎日食べられる。日替わりなので飽きずに助かった。これはザワークラフトが乗っかった一品。少なそうだが,日本人のワシにはちょうどいい量であった。おかげで夕食抜きでも大丈夫。

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 会場の様子。案内表示がやたらめったら貼ってあって分かりやすく助かった。Sバーン駅の地下通路にまで貼ってあったが,ああいうのもありなのね。建築系なのか,他のワークショップも混在して開催していた。
 メイン会場はさすがに馬鹿でかく,500名は座れるんじゃないのかなぁというキャパ。コンクリート打ちっぱなしのかっこいい壁面。安藤忠雄っぽい。
 セッション会場は各教室にデスクトップPCが設置されていて,PDFファイルだけ持っていけばプロジェクタに投影できる。ただマシンがトロくて古いので,参加者のMacを使っているところもあったな。

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 カンファランスディナーの様子。ポツダムは湖だらけの土地なので,デカい遊覧船に3時間閉じ込められて飯を食わされた。飲み物は最初の一杯だけはディナー会費に含まれているが,それ以降は自腹となるシステム。この辺りも堅実。

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 ベルリン街中でたくさん見かけた熊のオブジェ。いろんなペイントがなされていた。

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 首都空港とは思えぬ狭さのディーゲル空港。本来ならブランデンブルク空港というデカい鉄道直結の空港が開港しているはずだったのだが遅れに遅れているらしく,高速バスでしか繋がっていないここを使うことになった。

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 乗り継ぎで立ち寄ったカストラップ空港@コペンハーゲンの国際線ターミナルにあったセブンイレブン。品揃えは日本の面影全くなし。

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 アンデルセンの故郷ということもあって,空港内に人魚姫像のレプリカとアンデルセンの解説があった。

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 コペンハーゲン~ベルリン間は飛行機で4,50分程度。滅茶苦茶近いので,機内サービスは小さいキャンディー包みのチョコレートの配布のみ。

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 毎日お世話になった,宿前のトラム。新しい列車は低床なので,車いすの方,自転車持参の方が便利に使っていた。

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 宿の朝飯。たっぷりのデザートとヨーグルトのおかげで便秘にならずに済んだのは幸いであった・・・が,ポツダムはボチボチ冬の装い,周りの人がゴホゴホ言っているのを不安げに聞いてたらワシも罹患して現在微熱状態。

 つーことで,この連休中は養生に勤めるのである。

小林よしのり「卑怯者の島」小学館

[ Amazon ] ISBN 978-4-09-389759-4, \1800 + TAX

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 久々の小林よしのりフィクション,太平洋戦争から多くの材料を取っているとはいえ,ワシとしてはギャグの少ない近年のよしりん作品を割と愛好している方なので,本書の刊行を楽しみにしていたのである。で,発売日から大して日もおかずに購入,一気呵成に読了し,書下ろしの最終章まで辿り着いてびっくらこいた。

 「これは,『東大快進撃!』じゃないか!」

・・・ということで以下は完全に本書「卑怯者の島」のネタバレになるので,未読の方は読了後に読まれたい。

 よしりん作品に耽溺するようになったのは,現在の多くの愛好者同様,「ゴーマニズム宣言」からである。それ以前の作品も少しは機会あるごとに読んではいたが,元々少年ジャンプ系列の作品が人気ご都合主義的で好きになれなかった上に,絵から入るワシのマンガ読書スタイルにはとてもじゃないが,「おぼっちゃまくん」以前のバランスの悪い絵柄は受け入れ難かったということも大きい。だからデビュー作の「東大一直線!」はパラパラと眺めた程度であり,その続編にあたる「東大快進撃!」も,連載途中の作品を何度か見た程度であり,最終回に至ってはどこかの待合室か書店の立ち読みで読んだというぐらいなのである。
 しかしその最終回は衝撃的で,「ギャグマンガの結末がこれ?!」と驚き,その後,ゴー宣が始まった時も,なるほど,世間に物申すスタイルがここに結実したのかと,割とすんなり受け入れられたものである。その後の活躍っぷりは,ワシより詳しい方が多いだろうから省略するが,色々と物議を醸しつつも健筆をふるって現在に至るのだから,まぁとにかくジャンプ出身者はすげぇなと素直に脱帽するしかないのである。

 「ギャグ漫画家は過酷な稼業」ということは,数多のギャグマンガ家が描けなくなったり失踪したりしている実例が相次いだことでよく知られている。近年は先達のあまりの悲惨さに恐れをなしたか,若いギャグ漫画家は適度に気晴らししたりして作家生命を延長させる術に長けているようだが,その分ギャグに含まれる「狂気」成分が目減りしたように見受けられる。それについての論評は避けるが,よしりん近辺の50~60歳代のギャグマンガ家で現在も現役で生き残っているのはそんなに多くはないことを考えるとむべなるかなと感じる。
 しかし,ワシは面白い作品だけを追い求める無責任な一読者であり,作家が死のうが生きようがそんなことはどうでもいいのだ。表面的な取り繕いとは別に内実は,よしりんがゴー宣で描写していた如く,何でもいいから面白い作品をと渇望する餓鬼のようなものである。特にワシ世代は「マカロニほうれん荘」の栄光と没落をリアルタイムで見ているだけに,作家の枯渇すら楽しんでしまうような浅ましさがあるのだ。
 そんな残酷な餓鬼読者に囲まれてギャグ作品を描き続ける作家はどれほど苦しいことだろう。20代の才能だけで突っ走れた時代ならいざ知らず,机と編集者との打ち合わせ以外の往復運動以外知らずに狭い世界に埋没し続けてギャグを追い求める生活を続けていれば破綻しない方がおかしい。肉体や精神を酷使し続けても,雑誌の人気ランキングや単行本の売れ行きという結果がついてくるかどうかは全く保証のない世界だ。勤め人以外の人生を知らないワシなぞは想像を絶する過酷な世界だなと他人事のように感じるしかない。

 本作は太平洋戦争末期の壮絶な日米の激突を描いた,かなりリアルな題材に基づく長編漫画であるが,読み進むにつれて奇妙な懐かしさを感じるようになっていった。それは食料弾薬一切の補給路を断たれて飢餓線上を精神力だけで生き抜いている日本軍部隊の隊員によしりんスタッフが使われているという点であり,そして最終章のクライマックス,バス乗っ取り犯のナイフで割腹した主人公がギラギラした目を輝かせているシーンで確信に至ったのだ。「わぁ,よしりんは芯の部分で変わってないな!」と。
 もちろん,本書はギャグ作品ではなく,シリアス一辺倒の物語だ。タイトルである「卑怯者」は,激戦を愛国者としてではなく卑怯者として生き抜いてしまった主人公を指す言葉であるが,実は本書の主要キャラクターは,忠心を尽くしたトッキ―を除いて漏れなく「卑怯」な部分を抱いている。日本兵だけではなく,直接対峙した米兵にも腰抜けがいる。もちろん英雄的活躍もたくさんあるが,多くのキャラクターが「卑怯」と「英雄」の間を振れ幅の違いはあれ,往ったり来たりしているのだ。その精神の振幅は同胞意識であったり,栄養状態であったり,混乱の激戦における瞬間的なシチュエーションによって規定される。この振幅状態の描き方はシリアスそのものだ。しかしこのシリアスさが実は小林よしのりの原点である「狂気的ギャグセンス」の発露によるものではないか。奥底に破壊的衝動を抱えつつ,時代時代の状況を凌いでいき,ついには自らのよって立つところを崩壊させてしまう狂気のどん詰まりを描いた作品として,本作はまぎれもなく「小林よしのり」作品の神髄を露出させているのではないか? それがワシの感じた「懐かしさ」の一番の理由なんだろうと,ワシは勝手に確信しているのである。

 手元にはない「東大快進撃!」のラストだが,ワシが覚えているのは,ついに東大に合格を果たして安田講堂(だったっけ?)の屋上に上り詰めた主人公・東大通が,ライバルの秀才(不合格)が打ち込んだ楔の招いた講堂崩壊に巻き込まれて消えていく,というものだった。「え?ギャグマンガなのに最後がこれか? 小林よしのりって狂ってんなぁ」というのがワシの感想であり,それは本作においても全く変わっていない。右に左に天皇に玄洋社に反戦に反原発に・・・と目まぐるしく思想の変遷を繰り返しているように見えるよしりんであるが,真の部分は内蔵する破壊的狂気,そしてそれをガードしつつも活写する卓抜な表現力を武器に「今現在」を解釈して表現活動をし続けているだけなんだろう。個々の言動に対しては違和感を持ちつつも,ワシが今もよしりんの,特に「フィクション」を楽しんでいられるのも,餓鬼のように面白さだけを追求する卑しい読者根性を満足させるだけの狂気を発信しているからに違いない。そしてそれが小林よしのりが解釈した「リアルな戦争」に結実して,本作として届けられたのだから,餓鬼のようにワシは喜んでしまうのである。

 でもワシは「夫婦の絆」の続きも渇望しているんですがね,小林先生・・・まだあきらめてませんよワシ。

[進捗報告] 一旦木綿停止

 LAPACK入門(仮),とりあえず最低限の見直しはできたのだが,最終章の内容がいまだに決まらん・・・つか,内容は当初の予定通りなのだが,肝心の陰的RKルーチンがちっとも早くない上に使い物にならないので,ちと困り果てているのである。さして速くない上に停止則の出来がイマイチ。だもんで,線形ODEに限定しようかなぁと日和見中なのである。
 つーことで,最終章はドイツ帰国後に考えるとして,それ以外の章については大体みっともないところは最低限の修正を施して一旦木綿停止とするのである。つか,いい加減いやんなってきたのでここらで一休みしたいのであります(今まで散々休んどったんやないかいという声は聞こえないのだ)。

 つーことで

  • 最終章の内容固定化
  • Linux, Windows環境におけるLAPAKCE, CBLAS環境構築マニュアル

の2点が課題として残っており(章立てダイアグラムは前書きに付記済),これを何とか9月にはやっつけたい(また伸びたの?という声も聞こえない)。

・・・という現状なので,まずはひとまずFさんご勘弁願います。明日の福井行で関係者に配布してご意見拝聴するのである。

8/4(火) 駿府・晴

 夏真っ盛りでセミの鳴き声も最高潮なのだが,既に猛暑を何回も経験した身としてはあまり堪えない程度。熱帯夜もエアコン全開で過ごさねばならないほどではない。良いことではあるが,今年のコメの作柄が少し心配になる。

 ふ~,定期試験が終わって,夏休み中のお仕事2件,後期講義用テキスト手直し1件終了した。

  1. オープンキャンパス模擬講義資料
  2. 市民体験講座資料(7月下旬には終わってた)
  3. 関数論用テキスト(これのバージョンアップ)

 市民体験講座のWordpress入門講座は今月下旬だが,TA役がWordpress分からんと抜かすので早めに作っておいたのである。模擬講義資料は5月下旬には下書きを上げていたのだが,内容を詰めるのに手間取って延び延びにやっていたのをやっつけた。関数論のテキストはScilab使用に切り替えたために説明を追加したのである。公開してもいいのだが,今の奴はC++だけで完結させたいので,公開するならScilab部分をC++用に書き換えた方がいいかなー,と思案中。ま,締切仕事じゃないので気長にやることにする。

 つーことでLAPACK入門(仮)はつらつら眺めて,「書き直したいところ多数あるな~」という事実を確認し,Windows環境でのLAPACK/BLAS導入をどう説明しようかなぁと思案したところで今日は店じまい,今夜も店じまい。ま,何とかなるさ~(そうか?)

 そーいや,某社より某テキストを書けという話が再燃していたのであった。来年書けといわれたが,まずは目前のLAPACK入門(仮)が先。再来年ということにしてもらってあるが,一人で書くもんじゃないから,まずは会合を持たないと先に進まないよな~・・・さらに気の長い話になりそうである。つか,その手のテキスト書くの飽きてるから,自分としては「多倍長数値計算入門(仮)」でも書きたいところ。つか,書くべき人達がサボっているから,もうかなり定番的な共通認識が出来上がった事柄の参照ポイントないまんま今に至っているからなぁ。アイディア料はいらんから誰か書きやがってくださいまし。

 久々に風呂に湯をためてまったりしたので寝ます。