ふひ~,何とかFFTテキスト,最後の章で漕ぎつけた~。つーても,この調子で当初の予定通り進めようとするとドハマリになりそうなので,もうちっと中程を懇切丁寧に書き直す必要がありそうだ。その作業はまた明日っつーことで一つよろしく。・・・しかし,複素解析の初歩に触れつつ,複素形式のFFTまで関数解析的説明で強引に突き進むってのはやっぱり無茶だった。
あっちこっちのテキストやらWebやらひっくり返して調べまくったが,結局一番シンプルにFourier変換を解説しているのは奥村先生の本だった。三角関数の補間→複素形式で表現→逆変換もこれで定義しちゃう,って形式なので,定積分の近似とか持ち出さなくても離散バージョンのまま完結してしまうのである。うーん,さすが。でもFFTの数値的性質の良さについて触れようとすると,森正武先生のお力が必要になるのであるな。世の中そーうまくいかない。
SIAM Newsの最新号(No.3, 2008)に,Trefethenオジサンのエッセイが載っている。"G.H.Hardy, Applied Mathematician"ってタイトル。中身をざっと読むと,第2次大戦後にオジサンのご両親が購入した古本の中に(理系の父上が買ったらしい),ラマヌジャンを見いだした純粋数学者ハーディが,学生時代は物理学で才能を発揮していたという証拠を発見した,という内容。世の中の役立たずを自伝(ワシは未読)で公言していたのに,結局今では彼とラマヌジャンが取り組んでいた数論も応用的価値を見いだされ,やっぱり偉大な数学者は「応用数学者」としても優れていて,その証拠はこれだったってことを言いたいのかな? さっぱりした英語で,ミステリーチックに書いてあるのはさすがである。
それにしても,SIAM NewsやReviewに比べて日本の応用数理は読むところが少ないよなぁ。まんざら知らない訳でもない方々が編集に携わっているので,あんまし悪口を言いたくはないのだが,ページ数は減るわ,内容はつまんないわでは,何のために岩波バックに付けて高い編集費用かけて作っているのやら。ワシにとってはメインの学会なので,潰れてしまっては元も子もないのだが,この体たらくではこの先が不安である。
個人的には,日本独自の記事はお知らせ以外は全廃して,SIAM Reviewの記事の翻訳を大量に載っけるって方が,よほど訴求力があるし,商売としても堅いんじゃないのか。ついでに翻訳はPDの方々に仕事の一環としてやってもらえば,業績も稼げるし,多少なりとも銭にはなるし,いいことづくめじゃないの?
Apache for Win32がVistaでまともに動かないと以前喚いたのだが,最新の2.2.8をダウンロードしていインストールしたらあっさり動作した。UACも切ってないのに何でだろ? まあ動くに越したことはないのである。滞っていたサーチエンジンテキストもこれでWindows用の記述が進むかな?
うっかりしていて本日がSWoPP2008の講演申し込み締め切りなのを忘れていた。慌てて登録する。今回からは行列固有値計算研究会(ワシの勝手な略称)も正式に加わったので,そっちで喋ってもいいのだが,今年で最後になる紙印刷される報告集がないので,結局第2希望ということにしておいた。HPCの方は既に登録予定数を超えていたが,大丈夫かな?
さて,つらつら書いているうちに日を跨いでしまったので,今日はこの辺で。明日明後日が一番タイトな日となりそうである。もう一頑張りしまっしょうぞ。
さて,つらつら書いているうちに日を跨いでしまったので,このぐらいで。