梅雨入り間近ということもあってか,はっきりしない天候。暑くもなく寒くもなく,でもボチボチ室内にいると汗ばんでくるぐらいの気温になってきた。
本日は1限目の講義終了後,名古屋ガーデンパレスにて研修会に参加。
どーせあれだろ? 免許更新時の講習みたいなモンだろうと内職用のNetBookを持参したのだが,思ってたよか内容が濃かった。つーても一方的にレクチャーを聴くだけなのだが,前座の薬物中毒のオーソリティ研究者(現職は公立大学長)が手慣れた内容を小気味よく語り,2番目の麻薬Gメンさんはイマイチ講演慣れしてなくて少し退屈したが,それでも麻薬の生写真をたくさん出してくれたので勉強にはなった。クライマックスは3番目のお医者さん(肩書きは研究室長)で,まー語ること語ること。そんじょそこらの中堅噺家よりずっとお上手。50分間が短く感じられたほどで,もっと聞きたかったなぁ。最後はNHKエンタープライズ作成の(監修は最初の学長さんだそうな),薬物中毒者が自主運営するグループハウスのドキュメンタリービデオで〆。20分ほどの短いものだが,うーん,これ見ておけば,薬に手を出すことはないだろうという重い内容である。
一応,中島らもの読者ではあるから,薬物については一通りの知識はあると思っていたが,認識を改めなければならないことも結構あった。箇条書きに書き出してみると
・オランダでは大麻が合法というのは嘘。取り締まりを意図的に緩くしているだけで,非合法である。
・日本や韓国は欧米に比べて極めて薬物経験者が少ない。台湾は欧米並み,中国は公表されている統計データがない。
・薬物に手を出す理由として,社会的な環境は殆ど関係ない。若年者に早期教育を行うことがもっとも効果的であることは,アメリカのデータで裏付けが取れている。個人の意識を涵養することが大事。
・一見薬物に見えないような錠剤や洗剤等も麻薬として流通している。毒物が混入していることもあり,その影響による殺人も起こっている。
・大麻は同量のタバコの20倍の発がん成分が含まれている。脳障害も起こるが,後年に現れるので認知されにくい。タバコより安全という大麻解放論者の主張は嘘である。
・麻薬は脳に障害を起こす。最悪なのはアルコールである。
・薬物中毒者は厚生後も自殺しやすい。
というところか。なーるほど,中島らもの書くものが「緩くなっていった」のも当然か。主としてアルコールによる影響なんだろうが,最後は階段ですっころんで死んじゃったモンなぁ。とにかく,関わらないのが一番,と。
さて,思ってたよりハードな研修だったのでもう寝ます。