5/28(日) 掛川・晴後曇

 久々のピーカン晴れ・・・と思ったら,あっという間に曇天へ。九州が梅雨入りしたようだが,この辺りもそろそろかな。

 土曜日はお約束通り,ブラック師匠の毒演会(間違いにあらず)へ。秋葉原のヨドバシを流した後で,つくばエクスプレス初体験。二駅目が浅草である。うーん,近い。2番出口を出ると,その右斜め前方が今回の会場。徒歩10秒だ。近すぎる。浅草演芸ホールもすぐそばだし,なんつーか,演芸愛好家のための路線のようだ。
 12:30開場ということであったので,その10分前に着いたのだが,もう既に会場の周りに列が出来ていた。もちろん案内は一切なし,会場の入り口にも目立つ表示は何もない。まあしかしこの列に間違いないだろうと最後尾に並ぶ。うーん,並んでいる人のご面相をざっと見ると,これがまぁ独特である。ワシも多分,すっかり溶け込んでいたことであろう。スーツな人が一人だけいたが,ものすごく浮いて見えたもんなぁ。
 準備に手間取っていたとかで,10分ほど遅れてブラック師の落語CD(出来立てのホヤホヤ)と下足入れのビニール袋を渡され,客席に案内される。しかしこれがまた狭いんだ。座椅子なのは有難いが,足を置く場所がまるでない。仕方がないので膝を抱えて,いわゆる体育座りの体勢で聞くことに。しかし常連の方々は当たり前のようにしていて,どこからも不平不満の声が聞かれないのはさすが。ワシは体験したことはないが,昔のアングラ演劇ってこんな感じだったのかしらん?
 ブラック師,膝が悪いとかでパイプ椅子に座って口演。たっぷり三席,約90分,一コマである。二日酔いで調子が悪いとかいいつつ,準備体操がてら危険な艶笑(というのどかなものではなかったが)小話でしっかり客を掴んでいた。いやー,一つ二つここでご紹介したいのは山々だが,ワシも命が惜しいのでご勘弁を。
 古典二席と新作一席という構成だったが,改めて,この人って本格派の噺家なんだな,と感心した。確かに今となっては公言しかねる言葉やネタが満載なのだが,これってつまり,かつての落語の姿なんだよな。言葉を制限してきた結果,場合によっては不自然な展開になったりする訳で。歌舞伎好き,邦画好き(というレベルじゃないけど)故の知識を生かしたくすぐりも豊富,全体的には上品さを湛えた口演であった。満足満足。金がなくって,中入りの時に談之助さんが売っていた本家立川流が買えなかったのが残念だった。今年は久々にコミケに行ってみようかなぁ。

 ブラック師とPSBの新作アルバムを聞きつつ,まったりと過ごす梅雨入り直前の休日である。